
山形北部
2023年7月
前回は秋田南部で鳥海山の北側を歩いたが、今回は鳥海山の南側を歩く。例によって一人旅。
2023年7月24日
ANA便にて庄内空港に17:10頃の到着。オリックスにてレンタカーを借り、宿のルートイン酒田へと行く。
7月25日
宿を8時前に出発し、酒田市の北隣にある遊佐(ゆざ)町の一の滝、二ノ滝、三の滝を目指す。途中に胴腹滝がある。

胴腹滝 落差5mほど
滝は2本あるが真ん前に祠が建ててある。写真を撮るには邪魔。
一の滝神社の鳥居の前に駐車場がある。車を停め、鳥居をくぐっていくとすぐに一の滝。

一の滝 落差20m
30分ほど山を登って二ノ滝へ到着。


二ノ滝 落差20m
二ノ滝から50分ほどで三ノ滝。

三ノ滝 直曝ではなく斜曝
帰り道は二ノ滝そばの狭霧橋を渡り、登山道を下る。駐車場へは滝巡りの道よりも少し近く、少し楽に思える。
昨夜ホテルのエレベーター前で一の滝等のパンフレットを入手。そのパンフレットには高瀬峡が載っていた。高瀬峡は行く予定にしていなかったが、パンフレットを見ると魅力に溢れている。一の滝からさほど遠くない。往復2時間のトレッキングと書いてある。
一の滝、二ノ滝、三ノ滝と歩いて山を降り、スーパーで稲荷寿司など購入して昼食とする。昼食後高瀬峡へ行くかとも考えたが、もう一本の山登りはつらい。予定通りに酒田市の玉簾の滝に行こう。
玉簾の滝の手前に不動の滝がある。落差、水量、形状ともになかなかいい滝なのだが、いかんせん前に神社が建っている。やはり写真を撮るには邪魔なんだよね。神社裏に回って何とか撮影。

不動の滝 落差15m
不動の滝から10分ほどで玉簾の滝駐車場。鳥海山にかかっていた雲もだいぶ薄くなっている。

玉簾の滝の駐車場から見た鳥海山
駐車場から滝までは平たんな道を10分ほど。この辺りにはヤマユリが結構自生している。


ヤマユリ

玉簾の滝 落差63m 山形県最高落差

まだ時間は早い。ちょっと遠いけど新庄市まで古木を見に行くか。杉林の中に石動神社がある。その裏手に親スギと呼ばれる古木がある。山形県指定天然記念物。

石動神社の親スギ。樹高38m、幹回り8,5m、推定樹齢1,000年
次は新庄市立図書館のカヤノキ。市立図書館の裏手は庭園風に整備されている。その中にカヤノキはある。駐車場がいっぱいで、隣の郵便局もいっぱい、斜め手前の信金さんの駐車場を借りる。新庄市指定天然記念物。

市立図書館のカヤノキ。 樹高17m、幹回り11,4m、推定樹齢300年
次は角沢八幡神社の杉。新庄市指定だ。

角沢八幡神社の杉 樹高30m、幹回り6,4m、推定樹齢800年
新庄市の隣の真室川町には県指定の滝沢の一本杉がある。ここを目指すが最後は車幅いっぱいの狭い砂利道を数キロ行かなければならない。2キロほど進んだところで前から丸太を積んだトラックが来る。荷物満載のトラックをバックさせるわけにはいかない。私が数百mバックし、ようやくすれ違える場所にたどり着く。トラックの運転手に停まってもらい、話をする。
『まだ車が来ますか』
『伐採しているところだからまだ来るよ』
『滝沢の一本杉へ行こうと思っている』
『やめたほうがいいよ』
ということで滝沢の一本杉は諦めたが、結構遅くなって宿には18時半頃の到着となってしまった。
7月26日
十二滝を目指す。一の滝、二ノ滝と玉簾の滝と合わせて、飽海(あくみ)三名瀑と呼ばれている。今は酒田市内になっている。駐車場にある案内板には十二の滝の絵とその名前が書かれている。遊歩道を歩くのが楽しみだなと思い、歩き始める。
十二滝遊歩道入口の案内に従って峡谷へと降りていく。降りきったらすぐに滝が見える。


最下段の滝 これで2本
あとどんな滝が現れるのだろうかと楽しみに遊歩道を登っていく。登りきったところは、さっき降りた県道のちょっと先。十二滝遊歩道終わり、との案内板がある。えっ、もう終わり。途中に急流があったがそれも全部滝とみなしているようだ。

この急流に何個かの名前がついているに違いない。
なんか十二滝は拍子抜けしてしまった。
十二滝の北の八幡地区には和滝、慈光滝がある。国道344号線沿いだ。国道344号線と大俣川は何回も交差している。和滝橋のそばの駐車場に車を停め、和滝を探す。この辺りにあるはずだ。道はなく、藪の中を進んでいく。トゲのある草をかき分けて進むも何もなし。半ズボンのため膝から下は見るも無残な有様。ほかにも夫婦滝とかいろいろあるはずだが道がない。
少し東へ進んで慈光滝。国道のすぐ横に落ちてくる。

慈光滝 落差6m
もう少し国道を東に進むと高坂の大カツラがあるはずだ。高坂ダム入口のそばに駐車スペースがある。そこに車を停め周りを見渡すが案内板などありはしない。スマホを取り出し、グーグルマップで調べる。高坂ダムへの道を入って行くようだ。100mほど入って周りを見渡すがそれらしきものはない。
おかしいな、と思いながらふと上を見るとそれらしき木がある。急斜面5mほど上に立っている。
急斜面にトラロープが下がっている。60㎝ごとに結んであってコブがついている。何とか登れそうだ。挑戦してみる。何とか登り、写真を数枚撮る。降りてきてから、手が汚れたな、とウェットティッシュで手を拭いて車に戻る。ここにストックを忘れてきてしまった。


高坂の大カツラ 樹高20m、幹回り16,3m
今日の滝巡りは終わり。酒田市内の山楯の大ケヤキを目指す。山形県指定。

山楯の大ケヤキ 樹高30m、幹回り10m、推定樹齢800年

次は同じ酒田市内の小林不動杉。酒田市指定。

小林不動杉 樹高35m、幹回り13m、推定樹齢800年

宿に戻るがまだ早い。酒田駅そばにある観光案内所に行こう。観光案内所は図書館と同じビル内にあって駐車料金は2時間まで無料。色々なパンフレットを手に取って眺めてみる。図書館のそばには本間美術館がある。『本間様には及びもないがせめてなりたや殿様に』と言われるほどの豪商だ。歩いて行く。

本間美術館の庭園 本来はここに鳥海山が見えるという。

館内には浮世絵も多数ある。
7月27日
今日はまず遊佐町の高瀬峡を目指す。8時過ぎには駐車場に到着。まだ誰もいない。遊歩道はよく整備されている。

高瀬峡遊歩道

遊歩道から右に行き、川を越えて5分も行くと蔭の滝。

蔭の滝
遊歩道に戻る。全体になだらかだが、婆々沢の橋の前後に降り登りがある。再度降って釼龍の滝がある。

釼龍の滝
遊歩道の終点に高瀬大滝がある。落差は20m。その手前には白糸の滝があるのだが、水量は少ない。

パンフレットには往復2時間と書いてある。ピッタリ2時間だった。往きは写真を撮ったり、滝を眺めたりして1時間20分。帰りは蔭の滝にも寄らないし写真も撮らないから40分だった。家族連れでも十分楽しめるし、危険も少ないと思う。駐車場を出るまで誰にも会わなかった。
滝巡りはこれで終わり。遊佐町の古木を何か所か回ろう。

岡田のムクノキ 樹高21m、幹回り4,6m、推定樹齢170年 山形県指定

永泉寺のトラノオモミ 樹高30m、幹回り6,2m、推定樹齢300年 遊佐町指定本堂裏手に植わっている。

小野曽の千本杉 樹高30m、幹回り3.8m、推定樹齢300年 遊佐町指定
根本は一本の杉だが途中から何本にも分岐して皆が上を目指している。
庄内空港17:45発のANAにて帰路に着く。羽田には18:50、自宅には20:30頃の到着。