秋田南部

2023年6月  

また例により一人旅。
2023年6月21日
JAL163便にて秋田空港に12:15の到着。昼食は羽田で購入した弁当を機内で食す。レンタカーはオリックスにてトヨタのヤリスを借り受ける。
まずは亀田不動滝を目指す。雄物川を渡るのに、カーナビは古い橋を渡るように指示。この橋はこれから撤去するので閉鎖中。数百m手前に新しい橋ができているのだが、そこへの支持はできなくてあっちこっちを指示する。昨日今日出来たわけではないのに、ナビが古いんだ。車は新しそうなのに、ナビのCDが古いんだよね。
亀田不動滝 落差25m
 次は赤田大滝とその手前にある赤田の大仏へと行く。赤田の大仏は長国寺というお寺にある。立像で建物内にあり、すぐそばから見上げるように見る。
長国寺
赤田の大仏 
大仏は観音像で高さ9m、木造金箔押し。
 赤田大滝はここから何分もかからない。休憩用の東屋もある。
赤田大滝 落差23m
東屋からの赤田大滝
 今日の宿の本荘グランドホテルには16時ころの到着。ここには残念ながら大浴場がない。本荘には大浴場のあるルートインもあるのだが、満室だった。
6月22日
 ホテルを8時ころに出発し石沢大滝を目指す。急に目の前に大きな山が現れる。圧倒的な存在感だ。鳥海山だろう。
鳥海山
駐車場から滝までの10分ほどの遊歩道はよく整備がされている。
石沢大滝 残念ながら正面からは見られない。
 次はにかほ市の奈曽の白滝を目指す。県道131号線を走っていると信号に奈曽の白滝と書いてあるので非常にわかりやすい。無料駐車場に停め歩き出す。金峰神社の境内を通り案内の指示通りに進む。
奈曽の白滝 展望台からの眺め 落差26m
滝壺まで行けないと思っていたが、帰ってきてからNetで見てみると、滝壺までの道があったらしい。残念。
 次の予定は元滝伏流水。やはりにかほ市にあってここから近い。にかほ市には秋田県指定の天然記念物のタブノキの古木がある。ここへ寄ってみよう。カーナビに住所のにかほ市前川字下林を登録し指示通りに進んでいく。現場近くになるとものすごく細い道に入るようカーナビの指示が出た。こんな細い道大丈夫かな、と思ったが、昔このように細い道を指示され入っていくとまた太い道に出て、ああこの道は近道だったんだ、ということが思い出されて入って行く。
狭い道はだんだんぬかるんできて不安は大きくなる。これはまずい抜け出さなくては、と思いバックし始める。ぬかるんだ道を抜けなくてはならないので、ある程度のスピードを出し勢いをつけてバックする。残念なことに左側のタイヤ2本が脱輪して走行不可能になる。
レンタカー会社、保険会社に連絡して救助を頼む。
脱出まで2時間ほどかかる。携帯の電波が届いて助かった。
 車はトヨタのヤリス。後部にAWDの表示がある。4WDではなくAWD。引き上げてくれた人にAWDとは何ですかと聞くと、オートマチックで2WDと4WDに切り替わります、と言う。これは便利だ、多少のぬかるみなら勢いをつけなくても走行できたのだ。
タブノキは諦めて元滝伏流水へと行く。こちらも駐車場、遊歩道が整備され歩きやすく、分かりやすい。
流れに沿って遊歩道はある。
元滝伏流水 水は岩から染み出ている。
 宿のフォレスタ鳥海には15:30頃の到着。部屋は広いし、温泉も最高だ。いい宿でよかった。
6月23日
 今日は100名滝の法体の滝を目指す。ホテルを8時に出るも9時前には法体の滝駐車場に到着。
法体の滝 駐車場から 落差57ⅿ
法体の滝 展望台から 1段目、2段目も見える
展望台から玉田渓谷遊歩道を歩くが、木が多く法体の滝の1段目、2段目、甌穴はよく見えない。
 大倉の滝を目指すが、登山口の百宅口(ももやけぐち)を探すがよくわからず、桧山滝のそばまで来てしまったと思われる。当然ながら桧山滝を探す。カーナビには登録されておらず、人がいれば聞きながら進む。
桧山滝 落差50ⅿ
桧山滝の柱状節理
桧山滝の柱状節理(噴火によって流れ出たマグマがゆっくりと冷えて固まってできるもの)は有名で、近くにも寄れるので、中学生が勉強でよく訪れるらしい。
 今度は何とか鳥海山の登山口の一つ百宅口に到着。ここは4合目。5合目まで山登り。時々小雨なので合羽を着て登る。ネットの記事には所要時間は登り35分、降り25分と書いてある。登山口で会った山の整備員はまあ40分もあれば着くでしょう、と言う。私の場合は、登り45分、降り35分かかった。
5合目の大倉の表示
ここから谷を見れば大倉の滝が見えるはず。でも谷はガスばかりで何も見えない。滝の音がするだけ。
大倉の滝があるはず。
6月24日
 法体の滝の東のほうに丁岳(ひのとだけ)がある。この丁岳への登山道の途中には田倉滝、荒倉滝、五階の滝がある。県道70号線に出て東へと向かう。昨日行った桧山滝もこの県道70号線のそばにある。
桧山滝からそう離れていないところに、県指定天然記念物のイチイの木がある。県道に面していて分かりやすい。とは言っても家庭菜園で作業中のおばさんに聞きはした。『もう一番じゃないけどね』と言いながら20ⅿほど先を指さしくれる。
秋田県指定天然記念物 イチイ 樹齢600年 幹回り3,6ⅿ 樹高10ⅿ
 閉鎖中の橋を迂回しながらなんとか丁岳のふもとの大平キャンプ場に着く。このさきに3か所の滝がある。でもこの先は道路崩落のため通行禁止となっている。
もうがっかり。国道108号線に出て道の駅『清水の里・鳥海郷』へと行く。大したものはなく、漬物一品を購入。
 さてどうしようか、時間はありすぎるほどある。鳥海地域観光ロードマップを見ると、国道108号線を北上するし由利本荘市鳥海総合支所方向に『栗沢の千本カツラ』がある。そこへ行ってみよう。カーナビに千本カツラのそばの地名『姥ヶ懐』が何とか入る。姥ヶ懐地域に入ってうろうろしていると、千本カツラの案内板が出てくる。これは助かった。
千本カツラは県指定、樹齢700~800年、幹回り18,4ⅿ、樹高30ⅿ。
 まだ時間はたっぷりとある。こちらに来てから知った矢島町の観光歩きをしてみよう。由利高原鉄道の矢島駅の矢島町観光案内所へと行き、散歩マップを貰い歩き始める。が、寺巡りになってしまいあまり面白くなかった。宿には15時ころの到着。
6月25日
 今日は祓川口周辺の散策。
駐車場に車を停め竜が原湿原手前の祓川ヒュッテに入る。ヒュッテは山小屋みたいなもの。管理する40歳前後の男性がいる。
今の気温はどのくらいですか?15℃ですね。
半袖ではまずいかなと考えるが、歩けば少しは暖かくなるだろう、と考え進んでいく。
 竜ケ崎湿原には結構いろいろな花が咲いている。
これは水芭蕉とすぐにわかる。
竜ケ崎湿原 登山道に雪が残っている。
 後ろから来たおじさんが私を追い抜いて、登山道に積もり残った雪を簡単に越えていく。赤滝に行くには登山道を登らずに左に行くようになっているはずだ。でも道がない。これは困った。ヒュッテに戻って管理人に聞いてみよう。管理人は気楽に『じゃあ、ちょっと一緒に行ってみましょうか』と歩き始める。雪に乗り左方向へと歩き始める。『ここが赤滝への入り口です』と雪の上を数十ⅿ進んでから教えてくれる。
赤滝への道
10分も進むと水の音が聞こえてくる。でもまた道は雪に覆われ、勾配はさっきよりもきつい。ここで滑って落ちたら助からないな、と思い撤退する。
 カラ滝へと進む。藪の中の道を進む。雪解け水がなくなると水が流れなくなるのでカラ滝。小さい急流にしか見えないがこれがカラ滝だと思う。この先には道がないから。
カラ滝?
竜ケ崎湿原ではもう少し時間をつぶせると思っていたが、登山道の一部が木道になっているだけでそんなに時間はかからない。
 そういえば桑の木台湿原というのがあったな。そちらに行ってみよう。
駐車場と湿原入口は少し離れている。道路を挟んで反対側にもなっている。駐車場から湿原入口まで林道を1時間歩く。湿原周遊も1時間。戻りがまた1時間。お勧めできるコースではない。
6月26日
 今日は帰宅日。快晴だ。ホテルの部屋からの鳥海山もきれいに見える。
ホテルの部屋からの鳥海山
予定していて滝巡りは終わったので、古木巡りをしながら空港へ向かおう。
 まずは法内の八本杉。ネットに出ていた住所は秋田県由利本荘市東由利法内。番地はない。カーナビに法内を登録し進んでいく。法内に入ってキョロキョロしていると地元の人が何人か集まっているのが見える。農作業前の準備をみんなでするようだ。とにかく人がいれば聞くのが一番早い。
聞いた通りに進んでいく。もう結構来たな。田んぼの畔の草刈りをしているおじいさんがいる。再度聞くと『もうちょっと進んで突き当りを右に曲がると左側に見えるよ』と教えてくれる。
法内の八本杉 すぐ上で別れるが八本はない。六本か七本。
県指定 幹回り11,5ⅿ 樹高40ⅿ 樹齢300年以上
次は岩舘のイチョウ。同じ旧東由利町にある。住所の蔵という所に行きうろうろしていると案内板が出てきた。(聞きたかったが人が外にいなかった)3台ほど停められる専用駐車場がある。案内板の先を見ると杉林にしか見えない。
案内の先は田んぼの中の杉林
杉林の奥にイチョウはある。
岩舘のイチョウ 県指定 幹回り9,2ⅿ 樹高30ⅿ 樹齢500年
 次は堀切のイチョウ。やはり由利本荘市内。近所までカーナビを頼りに行く。農作業をしているおばさんに聞く。山の斜面に立っていて、周りは草ぼうぼうでうまく写真が撮れない。
堀切のイチョウ 県指定 幹回り8ⅿ、樹高30ⅿ 樹齢400年
 次も由利本荘市内の葛岡のかすみ桜。カーナビに設定した落合部落に入って行く。左側にかすみ温泉がある。もうちょっと先に行くとおじさんがいる。
聞くと『少し戻ったところ』
かすみ温泉というのがありましたが?『同じ場所』
かすみ温泉に入って行く。ちょうど出てきた人に聞くとおかみさんを呼んでくれた。おかみさんは『ここを通って建物の裏側、少し高い所よ』と教えてくれる。
台風や豪雪で上部が折れてしまっている。それでも青々とした葉を茂らせている。桜なら春、イチョウなら秋に来ればいいのだが、なかなかそうにはならない。
葛岡のかすみ桜 県指定 幹回り5,1ⅿ 樹高15ⅿ 樹齢300年
 もう少し時間がある。何かないか秋田の分県マップを眺める。秋田空港にほど近いところに白糸の滝がある。奥羽本線の峰吉川駅のそばだ。峰吉川駅まではカーナビで行く。駅前に観光案内所などあればしめたものだが、無人駅であって駅前には何もない。白糸の滝ではカーナビに登録されていない。
そうだグーグルマップで見てみよう。スマホのグーグルマップに白糸の滝と打ち込んでみる。日本国中の白糸の滝が出てくるが、すぐそばの白糸の滝が一番上に出てきている。経路をタップすると道順が出てくる。これを頼りに進んでいく。しばらくたつと画面が暗くなって見えなくなってしまいそう。そのたびにタップして画面の明るさを維持して何とか到着。
駐車して5分も歩くと小さい急流が現れる。これじゃないよな、こんなんじゃ分県マップに乗らないよな。左側を見ると、一段と狭くなってはいるが登っていく道がある。蜘蛛の巣を杖で払い払い進んでいく。
ようやく滝が見えてきました。上部が岩盤に沿って幅広く流れ落ち(光っていて見づらい)、下部では岩の間を流れ落ちている見ごたえのある滝だ。
白糸の滝 落差30ⅿ
 秋田空港オリックスには15時半頃の到着。フライトは16:45だから十分だ。
 レンタカーの返還時にひと悶着あった。担当者と店長がホイールキャップを入念に見ている。2㎜ほどの傷を見つけ、ホイールキャップは保険の対象外だから金を払え、と言う。7,150円。そういえば借りるときに、車のキーとホイールキャップは保険の対象外です、とは言っていた。あら、そう。と聞き流していた。お金を払わないと開放してくれそうにないので7,150円をクレジットカードで支払う。
 でもなんか釈然としないので、帰ってきてからオリックスのホームページのメール欄に記入する。
こういう事情で7,150円を支払いました。2㎜の傷ですから車を借りる前のチェックでは見落とすかもしれない。そこで調査をしてほしい。秋田空港店が他店よりホイールキャップの売り上げが大きければ、店舗成績を上げるために詐欺を働いている可能性がある。詐欺となればオリックスにとって大打撃になるでしょう。
数日してから統括マネージャーからメールが入る。ホイールキャップの保険対象外は、ホイールキャップの紛失の場合です。傷の場合には保険の対象になります、お金は返金します。店長にもよく言っておきました。
何とか無事に旅行は終了。

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