
能登半島
2023年3月
今回は孫の世話をしている奥さんから、孫と娘の春休みで手が空いたため、どこかに行こうよという提案があったので、能登半島に行くことにした。
3月26日 雨
8:55発のANAにて能登へと行く。機内の座席に不具合があったとかで出発は20分ほど遅れる。能登空港には10:10頃の到着。いつもレンタカーはオリックスから借りるのだが、能登空港にはオリックスはなし。トヨタ、日産、ニッポンの3社だけ。ニッポンレンタカーからホンダのフィットを借りる。
まず輪島市と珠洲市の境目にある垂水の滝を目指す。日本海に直接落ちる珍しい滝と言われている。

垂水の滝 落差35m

垂水の滝の前に滝見亭という食堂があったので昼食にと入ってみる。海鮮丼が2,200円。この辺りでは海鮮のどんぶりが売り物らしく、輪島、珠洲の各店の海鮮丼が載っているチラシがあるほどだ。

滝見亭の海鮮丼
垂水の滝に来る途中に上時国家という旧家がある。行ってみる。
時国は平時忠の五男。時忠は姉が清盛の妻、妹は後白河天皇の后で高倉天皇を生む。そういうすごい係属だ。それで時忠本人は大納言となるが、壇ノ浦の戦いで敗れ源義経の捕虜となる。義経に三種の神器の神鏡を渡し、なおかつ娘の蕨姫を義経の妻にと献上する。これにより命は助かり能登に流罪となる。これを聞いた頼朝は激怒して義経追討の原因になったという説もある。
次代の平時国の時に、平を名乗っていたのでは、時の権力者に目を付けられてまずい、と名前の時国を名字にしたようだ。建物は時国家(休館中)と上時国家があるが、上時国家が本家のよう。こちらの建物は国の重要文化財に指定されている。

上時国家の展示物
次に寄ったのが、テレビでおなじみの白米(しらよね)の千枚田。

雨にもかかわらず結構な観光客がいる。でも田んぼ周りを歩いている人は少ない。
今日の宿はルートイン輪島。ビジネスホテルとは思うが、ツインの部屋もあり、観光客も結構いる。3泊朝食付きで57,600円のところを、旅割で44,250円となる。
夕食は宿のそばのすし屋。地魚の握りずし他。
3月27日
宿から歩いて5分もかからない朝市通りに行く。8時の始業に合わせて行くと、観光客はまだまばら。

塩辛を購入 これはおいしかった

ノドグロの一夜干しを購入 高い割には?

輪島塗のぐい呑みを奥さんが購入
奥さんの希望で珠洲市の狼煙の灯台に行く。灯台の正式名は禄剛崎(ろっこうざき)灯台、狼煙町にあるから狼煙の灯台、こちらのほうがいいよね。この灯台からは海から昇る朝日、海に沈む夕日を見られるという。狼煙の道の駅に車を停め12~3分坂を上る。

狼煙の道の駅

狼煙の灯台
同じ珠洲市内の倒杉(さかさすぎ)を見に行く。珠洲警察を過ぎてすぐに道路上に案内が現れる。上に伸びずに、下に伸びている枝があるので倒杉(さかさすぎ)と呼んでいる。


倒杉 推定樹齢850年 樹高12m 幹回り6,9m 県指定天然記念物
桶滝を目指す。珍しく『桶滝』でカーナビに登録されていた。桶滝の看板の横に車を停め、遊歩道を下っていく。5分ほどか。

桶滝 落差18m
底の抜けた桶から流れ出ているようだ、というので桶滝と名がついたという。

桶滝のそばには双竜の滝がある。県道38号線から入ってきた道をもう少し先に行けばよい。双竜の滝ビューポイントの看板があるが、草木が生い茂っていてよく見えない。写真を撮っても草木にピントが合ってしまいよく写らない。マニュアルフォーカスにして撮るほどでもない。
男女滝(なめたき)を目指す。ここもわかりやすい。県道38号線をさらに進むと、ポケットパーク男女滝がある。ちょっと休憩するパーキングだ。パーキングのすぐ下に滝はある。2本の滝がパーキングの下で合流している。それで男女滝と名付けたらしい。

左側が女滝、右側が男滝 落差35m

左側が女滝、右側が男滝
今日の夕食はやはり宿のそばの居酒屋。カウンター席6脚のこじんまりとした店。地魚刺身盛り合わせ他。結構おいしくお酒も飲んで6,200円と安かった。年寄夫婦でやっているが奥さんの愛想がよく、気持ちよく食せた。
3月28日
まず中能登町の不動滝を目指す。不動滝は日本全国に何百とある。カーナビに出ているわけはない。輪島から中能登町へは結構遠い。中能登町に入ってすぐに道の駅がある。ちょっと休憩。道の駅に中能登町の案内が出ている。不動滝も出ていて道順を書き写す。

中能登町 不動滝 落差20m

能登島のガラス美術館を目指す。結構な距離を走り能登島の道の駅に着く。ガラス美術館はすぐ隣。ガラス美術館は撮影禁止。有名なところではサルバトーレ・ダリの作品なども飾ってあったが、実用性のあるものは皆無。
道の駅の土産物屋の奥に海鮮料理の店がテーブルを置いている。昼食に入ってみる。また海鮮丼を頼む。ガスコンロの乗っているテーブルもある。魚を焼きながら食べられるのだろう。

能登島の道の駅
次は門前町谷口の西慶寺(さいきょうじ)。ここは県指定の天然記念物ヤマモミジがある。

ヤマモミジ 推定樹齢500年、樹高15m、幹回り5.3m。
門前町の名前の通りこのそばには総持寺祖院がある。分院ではなく祖院とはなんだ。
1321年に曹洞宗の本山として創建。明治31年の大火で焼失。本山は明治43年に神奈川県横浜市の鶴見に移転して、ここは祖院となる。ここがもともとの本家なのだ。
総持寺祖院の前の門前町役場に駐車させてもらう。町役場の前には雪割草の鉢がたくさん置いてある。



いろいろな雪割草

総持寺祖院石標

総持寺祖院山門
今日の夕食は宿の裏側(海側)の料亭で摂る。フグの刺身、フグの白子のポン酢和え、フグの白子の焼き物、フグ丼とフグ尽くし。フグ丼は白子の天丼であった。白ワインも飲む。おいしく、それでも8,400円。当然2人でだ。
3月29日
地元のテレビで門前町の猿山峠の雪割草が見頃だと放送していた。ここに行きたい、という所はもうないので、雪割草を見に行くことにする。猿山岬灯台を目指す。小一時間で到着。
峠の入り口にボランティア2人がいて、協力金300円/人を集めている。ご苦労様とあいさつし600円を納める。ここを出発点として、灯台まで行きぐるっと回るコースがある。

AからC、G、I、H、と回ってAに戻るコースだ。ゆっくり回って1時間40分かかった。
猿山岬灯台、雪割草の写真を何点か載せる。





これは猿山岬灯台

散歩道

ラッパ水仙も咲いている
ルートイン輪島には13時前に到着。チェックアウトは済んでいるが、駐車場だけ借りるのだ。昼食の場所がなかなかない。朝市通りに行ってみる。朝市のお店はすべて引き払っている。常設店舗もみんな閉まっている。一番奥に魚料理の小さい店が開いていた。ここに入りいつものごとく海鮮丼を頼む。ご飯の上にとろろがかかっていて、その上に刺身が乗っている。
さあ午後は何をしようか。そうだルートイン輪島の裏にキリコ会館があったな、そこへ行こう。キリコとは切子灯篭の略。神輿の先導役として大きな灯篭が練り歩く。能登半島の多くの地域で開催されている。

現在使われているキリコ
高さは担いで6mにならない大きさ。電線、電話線にかからない高さとなる。

昔に作られたキリコで高さは12mもある。担ぐとバランスが悪くひっくり返る恐れがあるので、上部の数か所と紐で結んであり、倒れないように調整するそうだ。
左側にある鯱付きのキリコは、仕事がなく困っている人のために富豪が大金を払って作らせたものという。絢爛豪華な代物だ。
能登空港発は17:00だが15:00には着いてしまう。自宅には19:30頃到着。