大分

2022年12 月  

同行者なし。
2022年12月12日
 羽田発 9:40  大分着 11:25 のJAL便を利用。
まず空港から30分ほどの鳴川渓谷へと行くが、遊歩道もなければ何もない。宇佐神宮を目指す。宇佐神宮は全国に4万社ある八幡様の総元締めということらしい。
宇佐神宮 下宮
宇佐神宮 上宮と楠(国指定の天然記念物、樹高25m幹回り5.4m)
宇佐神宮にはこの楠の他にもたくさんの古木がある。何も書いてないが木の大きさから、何百年もたっているのだろうなと推察できる。
 同じ宇佐市の安心院に山蔵のイチイガシという古木がある。行ってみる。大分県指定の天然記念物。
山蔵イチイガシ 幹回り8.2m
 樹高24m
写真を撮っていると前の住宅のご主人がやってくる。少し話をする。しめ縄の交換、落ち葉の清掃等何かしらやることがあるという。ほっぽりぱなしではないようだ。
今日の宿は安心院のホテルAZ大分安心院店。安心院は“あじむ”と読むようだ。教えてもらわなければ読めないよね。
12月13日
 昨日ホテルから旅割クーポンを3,000円分貰う。岐阜の時も困ってアルコールを大量に買ったけど、大分でもそうなってしまう。(先月の奈良では予算オーバーということで旅割クーポンは貰えなかった)ホテルで聞くと、安心院ではスーパーマルミヤとローソンの2店だけだという。スーパーマルミヤへ行き3,000円ちょっとのウィスキーを購入。
 ホテルAZの朝食は6時からと早い。こんなに早いのは初めて。6時から早速食べ始め、7時前には出発。まだうす暗い。こんなに早い出発だから、同じ安心院町にある東椎屋の滝、福貴野の滝にも行ってみよう。(東椎屋の滝、福貴野の滝、西椎屋の滝は9年前の滝巡り九州編の時にも行っているので予定していなかった)
東椎屋の滝 100名滝 落差85m
 次は同じ町ながら30分ほどで着く福貴野の滝。
落差60m
福貴野の滝 ちょっと見は東椎屋の滝と変わらない。
 ここまで来たのだから玖珠町の西椎屋の滝にも行ってみよう。福貴野の滝から40分。駐車場のすぐそばに展望台がある。西椎屋の滝のすぐ上にダムがある。そのダムから西椎屋の滝は落ちているように見える。九州編を読み返してみると、この展望台からさらに急坂を400mも降るともう一つの展望台がある、と書いてある。でも今回は上の展望台どまりにした。
西椎屋の滝 100名滝 落差83m
 西椎屋の滝から30分ほどで岳切(たっきり)渓谷。岩盤の上を流れる渓流に沿って遊歩道がある。片道25分ほどの散歩道。滝の落ち口が終点。残念ながらこの滝を下から見上げることは出来ない。
岳切渓谷 岩盤の上を流れている。
終点の滝落ち口
この岳切渓谷にも九州編の時に来ているんだよね。まったく思い出さない。
 次は耶馬渓町の津民渓谷へ。岳切渓谷から1時間ほどか。道路途中に“大飛の滝”の案内板があったので指示の通りに入って行く。車を停め歩き始めると“がけ崩れのため通行止め”の立て札が立っている。いつもなら行けるところまで行くのだけれど、今回は予定に入っていない滝なので、素直にUターンする。
 車を走らせていると、橋の案内がたくさん出ている。気になったのでちょっと寄ってみる。
現在も使用中
古いし橋幅も1,6mと狭いので今は使用していない。
この橋の案内も、院内町(現宇佐市院内町)を出ると全く見当たらなくなる。院内町独特の観光案内だ。
 津民渓谷には、岳切渓谷から1時間の予定が3時間近くかかって13時頃の到着。津民渓谷にも遊歩道はなし。落合の滝と柾木の滝の2つの滝があるというが、違う川にある。落合の部落に入ると川が2本に分かれる。右側が津民川、左が柾木川。落合の滝は津民川にあり、柾木の滝は柾木川にある。でもそんなに離れてはいない。車だと2,3分。
落合の滝 落差5,6mか?
柾木の滝は藪に隠れていてうまく写真に撮れない。
同じ耶馬渓町の桧原山正平寺には20分かかって到着。正平寺の裏山中腹には県指定の天然記念物の千本カツラがある。駐車場から10分くらいの徒歩。
正平寺の千本カツラ 幹回り11m樹高27m
 今夜の宿の日田天領水の宿には16時頃の到着。受付でまた旅割クーポンを3,000円分貰う。そしてうちの売店でも使えます、と言う。部屋に行く前に売店に行き、天領水で作った日本酒と焼酎を購入。今回の旅行ではここが一番いいホテルだった。部屋もきれいだし、料理(夕、朝付き)も良かった。そして温泉の広さがいい。マップを見るとかんぽの宿となっている。かんぽの宿から独立したのか、かんぽの宿のまま名前を出さずにいるのか分からない。宿代は12,350円(税込み)
日田天領水の宿
日田のイメージはものすごい田舎、というものだった。天領(幕府直轄地)ということもあり進歩が全然ない地だと思っていた。でも都会だった。大型量販店は何でもありそう。交通もにぎやかで都会という雰囲気だった。
12月14日
 今日はまず日田市天瀬町の慈恩の滝、桜滝、観音の滝へ行く予定。車を走らせていると高塚地蔵の案内板が目に付く。寄り道して行こう。ここには県指定のイチョウがある。
高塚地蔵のイチョウ 幹回り5,3m樹高36m
木の周りのすぐそばに、いっぱいの土産物屋やその他の建物がありイチョウの全景を撮るのは難しい。
 天ヶ瀬駅前には無料の駐車場がある。そしてここから5分ほど歩いたところに桜滝がある。水量の割には横幅があり、きれいな滝だという印象。
桜滝 落差25m
 天ヶ瀬駅前の国道210号線を西方向(久留米方面)へ車で5,6分行くと観音の滝がある。もう国道に流れ出ている感じ。(実際には国道の下を通って玖珠川に流れ込んでいる)
観音の滝 落差20m?
天ヶ瀬の駅方向へ戻って、駅からさらに6,7分走ると慈恩の滝。すぐそばに“慈恩の滝くす”という道の駅がある。ここに駐車させてもらう。
慈恩の滝 落差上下で20m
 旧前津江村(現在は日田市前津江町)の権現の滝を目指す。がさっぱり分からない。日田市前津江振興局というのが村の役場だったのだろうと思い、行く。権現の滝が出ている地図を貰い目指す。狭い山道に権現の滝の道標を見つけ、車を駐車できるところを探し、歩いて行く。けもの道みたいな山道を降ること10分。何とか権現の滝にたどり着く。慈恩の滝から1時間15分かかり12時を過ぎてしまった。ここで滝を見ながら、コンビニで買った昼食を摂る。
権現の滝 落差20m
 次は上津江村の振興局へ行き、程野の滝、黄金の滝を教えてもらう。上津江振興局はずいぶんと立派な建物だった。村庁舎そのものと思われる。
程野の滝 落差20m?
程野の滝は道路から眺めるしかなく、藪越しの写真しか撮れなかった。沢まで降りられそうなところもなし。
 5分も西方向へ行くと黄金(こがね)の滝。棟方志功が黄金の滝と聞いて感心し、この滝を版画にしたという。その模写が石碑に刻まれている。この近くには鯛生(たいお)金山があったので川から砂金が取れてもおかしくはない。
棟方志功の版画模写
道路からの黄金の滝
ここも下に降りて行く道はなかったが、下までいくらの距離でもなく勾配も緩かったので、ガードレールを跨ぎ、藪をかき分けて沢まで降りる。
沢から見た黄金の滝 落差8m
 今日の宿は、上津江村から40㎞ほど離れた玖珠郡九重町の“たから温泉別館”。ナビの指示通りに行くと、“民宿たから温泉”となっている。ここでいいらしい。2食付きアルコール込みで6,300円と安かった。WiFiはなし、布団は自分で敷く。旅割クーポンもなし。
12月15日
 宿を出るとすぐに“九重の名瀑仙洞の滝”の道標がある。これは行くしかない。沢に降りる鉄製の階段が腐っていて、下の方が欠落している。でも何とか沢に降りる。
仙洞の滝 落差20m?
 この後の予定は同じ九重町の九酔渓に行って散策するつもりだったが、粉雪が舞いすごく寒いのでパスする。
九酔渓から15㎞、30分ほどの男池(おいけ)、名水の滝を目指す。男池、名水の滝は由布市庄内町。道路には、雪が積もってはいないが、全面に粉雪が散らばっている。
雪化粧した道路
レンタカーを借りる時に、15,000円ほど高かったが、冬用のスタッドレスタイヤを申し込んでおいた。ノーマルタイヤだったら大変だったと思う。
男池は黒岳北麓の原生林から湧く。1日2万トンの湧出量という。
男池散策路から
男池から数百m下流に名水の滝がある。男池から湧き出た水が落ちている。
名水の滝 落差7~8m
 名水の滝から35分ほど走って、竹田市直入町の清滝駐車場へ。駐車場から沢沿いに遊歩道を5分も歩くと清滝に着く。
清滝 落差40m
 清滝から15㎞、30分で竹田市久住町の老野湧水の滝に着く。
斜面をゆっくりと流れている感じ。
老野湧水の滝
 次は老野湧水の滝から10㎞、20分ほどの黄牛(あめうし)の滝。(竹田市上坂田)どう考えてもアメウシとは読めないよね。トイレも設置されている駐車場に車を停め下って行き、沢沿いを上流へと歩く。全部で10分ほどか。
沢沿いを歩く
黄牛の滝 落差15m
落差はさほどではないが水量豊かで迫力がある。この写真では見えないがこの上に上段の滝があるように思う。
黄牛の滝 上段部と思う
写真の右手方向は竹藪となりよく見えない。竹藪を取り払えば滝全体が見渡せるのだが。
 黄牛の滝から25㎞、50分ほどで竹田市荻町の白水(しらみず)の滝。陽目の里の駐車場に車を停め10分ほど遊歩道を歩く。ここはすごい。遊歩道の脇の岩から水があふれ出ている。浸みだしているどころではない、あふれ出しているのだ。
岩から水があふれ出ている。
母滝 この上流部に白水の滝がある。
白水の滝
白水の滝 落差38m
なんでこの滝が100名滝に選ばれていないのだろうと思う。素晴らしいところだ。
 今日の宿は祖母山麓の神原村(現竹田市神原)の民宿清流。
これが車のナビに入っていない。神原村そのものが入っていない。これにはまいったね。昭文社の分県地図を見てだいたいの方向へ行く。途中に村があって、ちょうどおじいさんが車を降りた所だ。家に入る前に尋ねる。
“かみはらにはどういったらいいですかね”
“こうばる”とおじいさんは言う。
“祖母山麓のかみはらへ行きたいんですが”
“こうばる”とまたおじいさんは言う。
そこで私も気づいて“神原はこうばると読むんですか”
“あそこに見える電柱のところに、左に曲がる大規模林道があるから、それを道なりに行けば神原に着く。20分くらいかな。”
なんとか神原の村に入り、道路際に民宿の看板を見つける。よく見ると民宿清流と書いてある。15時頃の到着。
 まだ早いので健夫霜凝日子神社(たけおしもこりひこじんじゃ)の古木“神原のトチ”を見に行こう。民宿清流から見える。橋を渡って5分ほど。
神原のトチ 樹高23m 幹回り6,7m 県指定の天然記念物
民宿清流は30そこそこの男性が“僕一人でやってんですよ”と言う。それでも料理はまあまあだった。布団は自分で敷く。アルコール2杯を含めて8,000円ちょっと。期待していなかったがここでも旅割クーポンを3,000円分くれる。
12月16日
 民宿清流で貰った神原マップを見て、祖母山一合目の滝を目指す。民宿の青年が言ったように二つ目の駐車場に車を停めると一合目の滝は目の前。
祖母山一合目の滝 落差18m
 祖母山の案内を見るとなぜ祖母山という名前が付いたか記してある。山頂に神武天皇の祖母の豊玉姫を祀ったことからその名前が付いたと言う。神話もいいところの話だ。
 ここから山道を歩いて二合目の滝を目指す。二段滝になっているようだ。ネットでは三段滝と記してあるが三段目は分からない。沢に降りて行けば見えるのか?沢まではかなりの落差がある。降りて行く自信も、また登ってくる自信もない。
二合目の滝 上段
二合目の滝 下段
あと五合目の滝もあるというが、それは諦め下山し、おなじ神原村の西のはずれにあるヒイバチの滝を目指す。駐車場に車を停め歩き出す。道は幅広く車も通れるほど。ただ倒木などがあり車では入って行けない。勾配もそんなにきつくない。そんな道を10分ほど歩き、山登りを5分もするとヒイバチの滝だ。水量は少ないが落差はある。見た感じ100m位はありそう。
ヒイバチの滝
宿の青年が言っていたように部分的に氷が見られる。
ヒイバチの滝 中段横には氷が見られる。
 60㎞程離れた由布川渓谷を目指す。周りは山ばかりで買い物するような店はどこにもない。困ったな、今朝貰った旅割クーポンをどこで使おうか、と考えているうちに由布川渓谷が近づいてきた。ふと道路わきを見るとスーパーマルミヤがある。安心院店で使えたからここでも使えるだろうと入る。日本酒4合瓶で3,000円を超えるものがあったのでそれを購入。普段なら絶対に買わない代物だ。
 由布川渓谷に到着。受付で由布川渓谷維持協力金100円を支払い、案内図を貰う。全長12㎞をイラスト付きで説明している。滝だけで12本。期待しながら階段を降り渓流脇に出る。
遊歩道は何にもなし。大きな岩、石だらけ。まず上流に向かおうとするが、すぐに流れの横が崖になり渡渉しなければいけない。流れは速く水深は膝近くまである。オーバーシューズ(靴の上から履く長靴)を履いても渡渉は難しいと考え下流に向かってみる。1回、2回と渡渉するがそれ以上は諦める。
ここは夏に来る所だと思う。水浴びしながらの観光が一番だと思う。
由布川渓谷観光マップ
由布川渓谷
 湯布院町の大杵社(おおごしゃ)の大杉を見に行く。
大杵社の大杉 国指定の天然記念物
大杵社の大杉 樹高30m 幹回り10,5m
今日の宿“ゆふいん七色の風”に入る。15時過ぎ。またここでも旅割クーポンを貰う。七色の風の売店には欲しいものはない。ネットで調べると5,6㎞のところに道の駅がある。そこまで出向いて日本酒、ハムを購入。ゆふいん七色の風のお風呂は広くて気持ちいい。建物は大きいがエレベーターは1基しかない。どうしてか聞くと、昔は国民宿舎だったんですよ、との返事。そういえば夕食後に部屋に布団を敷きに来てくれた。他の部屋も皆そうで和室だけのようだ。
国民宿舎はだいたい駄目になった。建物が古くなり、維持管理ができないみたいだ。外部塗装も出来ないところが多く、建物が真っ黒けになって廃業していく。国民宿舎の役割は終わったとみるべきだろう。
12月17日
 さて今日は何をしようか。帰宅日だけど飛行機は17:10。16時までに飛行場へ行けば十分だ。当初の予定では別府の乙原の滝を見て、別府ロープウェイなどに乗って時間をつぶすつもりだった。でも今日は小雨、ロープウェイに乗って高台へ行ってもしょうがない。
 大分市の柞原(ゆすはら)八幡宮の楠を見に行こう。
柞原八幡宮のクス 国指定の天然記念物
柞原八幡宮のクス 樹高30m 幹回り21m
 まだ10時ちょっと過ぎ。思い切って原尻の滝へ行ってみるか。往復3時間かかるが、ちょうどいい時間となるだろう。昨日竹田を通った時に寄ればどうと言うことはなかったが。でもまあ時間調整だから。
原尻の滝 落差20m 100名滝
見てわかるように山の中ではない。田んぼの中を通ってくる滝は珍しい。近所のファミマで昼食用にバナナを購入。
 別府に戻って乙原の滝。有名な杉乃井ホテルの裏辺りにある。
乙原の滝 落差60m
 空港へ向かう途中の日出町の松屋寺には大ソテツがある。
ソテツ 樹高6,1m 幹回り11,5m 国指定の天然記念物
 オリックスレンタカーには16時丁度につく。車を返す前にガソリンを入れるが178円/Lもした。オリックスレンタカーの社員に、いつからこんなに高くなったの、と聞くと、大分は全国でもガソリンの高い地域なんですよ、と言う。
 空港の売店はごった返している。みんな旅割クーポンで支払っている。空港でも使えたんだ。
19時半頃自宅に到着。

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