
秋田北部
2022年6月
6月21日
羽田を8:55の出発。大館能代空港には10:05の到着。最初に頼んだ便は13:05発の14:15着。この便が客が少ないせいかキャンセルとなり早くなった。
オリックスレンタカーを借り、スマホの調子が悪いので鷹巣町のドコモショップを目指す。担当者に操作してもらうと調子が戻る。隣にホームセンターがあったので寄る。一人旅で山に入るから熊が怖い。熊スプレーはありますか、と聞くと、ありますよここです、とガラスのショーケースを指さす。貴重品なんだ、熊スプレーは。値段はと見るとなんと10,700円。これは無理だ、使わなかった場合東京に持って帰れれば次回も使えるが、スプレー類は飛行機に乗せられない。購入を断念する。鈴は2個付けて歩くつもりだが、万一遭遇した場合にはステッキで戦うしかない。
県東部の小坂町を目指す。宿は小坂町のビジネスホテル・小坂ゴールドパレスに取ってあるが早いので、滝巡りを先にする。
まずは小坂町の七滝。県道沿いにあり公園として整備されている。


七滝 落差60m 七段に落ちている 100名滝
次に鹿角市の銚子の滝を目指す。手前に錦見の滝、奥に湯ノ又の滝がある。3滝とも車椅子でも見られると書いてある。本当に駐車場の目の前にある。


錦見の滝 落差11m


銚子の滝 落差18m


湯ノ又の滝 落差19m
今日はこれでおしまい。宿に入る。小坂ゴールドパレスには大浴場などない。夕食もなし。ただ近所にスーパーがあったので夕食、アルコール類を購入する。料金は2泊で16,000円。
6月22日
昨日銚子の滝へ行く途中県道沿いに大湯温泉の観光案内所があった。寄ってみる。鹿角市内の滝巡りコースのA3判のチラシがある。これは私にぴったりだと言って1枚貰う。そのチラシには昨日行った錦見の滝、銚子の滝、湯ノ又の滝も含まれていて、全部で15の滝が写真付きで案内されている。でも行ってみると案内板がなかったり、道がなかったりする。たどり着けたのは昨日の3滝を含めて8か所だ。

このように案内板はあるが、先は藪で進めない。

小根津戸の雄滝 落差44m

小根津戸の雌滝 落差60m 山道を15分登る


止滝 落差8m

中滝 落差11m
国道104号線を東に行けば青森県。青森県に入ってすぐにみろくの滝がある。そこへ行ってみよう。地図を見ると近いが実際に走ると結構あった。

みろくの滝 落差30m 別名スヌーピーの滝

みろくの滝公園
宿への帰り道大湯温泉の滝巡り地図で1か所行っていないところがあるのを思い出す。車幅しかない山道を20分も走ってようやくたどり着く。

三界の滝 落差10m
6月23日
能代市の北側、青森との県境、白神山地も形成する藤里町へ行く。まずは銚子の滝。藤里町にも銚子の滝はある。藤里町役場から送ってもらった藤里町の地図は見やすく、道路の案内も分かりやすい。また皆駐車場から近く山登りもない。


銚子の滝 落差18m
次は峨瓏の滝。県道沿いにある。


峨瓏の滝 落差12m
峨瓏の滝の上流には白糸二段の滝がある。狭い道を登って行く。路上駐車して写真を撮ると他の車は通れなくなる(まず来ないけど)。


白糸二段の滝 落差38m
次は素波里ダムのそばの素波里不動の滝。峨瓏の滝からは山越えとなった。素波里発電所の横にある。がけ崩れの恐れのため進入禁止になっている、がそのまま入って行く。水量は少ない。

素波里不動の滝 落差24m
藤里町の地図には巨木も載っている。2か所廻ってみよう。ともに秋田県指定天然記念物だ。

権現の大銀杏 樹高25m 根廻8.5m

水神様の大ケヤキ 樹高22m 根廻8.3m
藤里町から南下して森吉山方向へ向かうのだが、ちょうど昼頃。藤里町から少し行ったところの二ツ井道の駅で昼食とする。何年ぶりかでカツカレーを注文。量が多かったが全部食べ、食べ過ぎ状態となる。
大館能代空港のそばの世界文化遺産に登録された縄文遺跡の伊勢堂岱遺跡に寄ってみる。でも縄文遺跡は面白くないね。環状列石はただ環状に石を並べてあるだけだし。
車で走っているとこの“岱”を使った地名がたくさん出てくる。辞書を見てみると、山の上の湿原もしくは草原、とある。秋田県の内陸部は山ばかりだからこの字がたくさん出てくるんだね。

伊勢堂岱遺跡の環状列石
今晩の宿のクウィンス森吉に近くなって道路わきに、四十八滝と今木神社の案内板が出ている。寄ってみよう。

四十八滝 落差20m?
宿のクウィンス森吉には15時過ぎに到着。駅舎と宿とが一体という珍しい様式。温泉は広く客も多い。宿泊客だけでなく日帰りの常連客も多いようだ。ここには3泊。夕、朝食付き3泊で3万円で少しおつりが来た。あまり期待していなかったが、夕食の天ぷら、きりたんぽはおいしかった。

クウィンス森吉 阿仁前田温泉駅の駅舎も兼ねている。
6月24日 雨
予定通り三階滝に行くための太平湖遊覧船乗り場へと行く。9時半発に乗る予定で9時頃の到着。今日の雨はこれからが強くなる。帰って来れない恐れがあるので今日は欠航という。
桃洞滝へ行こう。出発地点の森吉野生鳥獣センターへと行く。ここから4.2㎞。管理人と話をし、傘をさして歩き始める。比較的平坦で助かる。

遊歩道


途中の風景

桃洞横滝 1枚の岩盤
今まで左岸をずっと歩いてきた。あれっ歩く場所がなくなっている。川を見ると丸太を輪切りにした形の物が飛び飛びにおいてある。それぞれの間隔は広い。ひょっとしてこれを飛び石として渡るのかな。どう考えても渡る以外に道はない。傘をすぼめ杖代わりにして、一か所に左足を乗せたら次に右足を左足の横に乗せる、次の丸太の輪切りに右足を乗せそしてその横に左足を乗せる。また次も同じにして何とか渡り切る。

左岸から右岸に渡ったところ。
右岸をしばらく歩くと出てきました、桃洞滝が。迫力あるね。雨だから水量もあってすごいわ。桃洞滝手前左側からも滝が落ちてくる。落差は桃洞滝よりもある。でも川の中に入らないと写真は撮れない。長靴は持ってきていない。


桃洞滝 形がいいね 落差20m
この上流にもたくさんの滝があるというが沢登りとなってしまう。慣れた人がガイド付きで行かないといけないという。
野生鳥獣センターのベンチで昼食を摂らしてもらう。昼食はクウィンス森吉では食中毒を恐れ作ってくれなかった。コンビニは?と聞くと車で2~3分のところの国道沿いにあるという。ファミマでサンドウィッチ、お稲荷さんを購入して来ている。
森吉山荘(現在休業中)の裏手に白糸の滝がある。県道からわき道に入って600mと案内板がある。入って行くが分からない。雨だし今日はもう帰ろう。
6月25日
昨日乗れなかった太平湖遊覧船に乗り三階滝を目指す。乗客は私一人。


太平湖遊覧船
20分ほどの乗船で小又峡桟橋に着く。ここから遊歩道を歩く。狭い道だが整備されている。

遊歩道とノロ川(小又川の支流)
写真の場所はまだ太平湖に近いところで水の流れは緩やか。昨日の雨のせいと思われるが水は濁っている。
左手の山を回り込むと遊歩道すぐ横に滝が現れる。すごい水の勢いだ。怖いくらい。大きな流木が引っ掛かっている。


このすぐ上流に飛び石がある。この飛び石を渡らないと遊歩道は進めない。でも飛び石は水没している。

水没した飛び石
水没しているくらいだから水量は多く、流れも速い。足を滑らせたらすぐ下の滝に巻き込まれ助からないだろう。飛び石があと15㎝も高く、渡れたら、水量の多い迫力のある滝が見れただろうに、残念。
まだ10時を過ぎたばかり。桟橋に戻ると、遊覧船は小又峡桟橋に留まっている。船長に話をすると、雨が上がって6時間もすると水は引くと思うよ。5時頃に雨は上がったからあと1時間もすれば大丈夫だよ、という。
13時前に遊覧船の事務所から船長に無線が入り、次の客5人が来たので用意してくれと。船長は言う。今から出ればちょうどいいんだよ、こちらも乗船場まで10分、お客も事務所から乗船場まで10分だから。
雨が上がってからもう8時間もたっている。私も再挑戦してみよう。やはり駄目だった。10㎝の水没が5㎝になってはいたけど。桟橋で10分も待つと、次のお客を乗せて遊覧船は来る。入れ違いに遊覧船に乗り込み戻る。
森吉山荘の裏手の白糸の滝の場所を船長によく教えてもらった。道路わきの広めの場所を奥に進んで行くと遊歩道らしきものがある。さらに進むと滝がありました。

白糸の滝下段

白糸の滝上段
上下段合わせるとかなりな落差になると思う。遊歩道が奥まで行っていないので上段はちらっとしか見えない。帰り道、ここらに案内板があればすぐわかるのにと思うと、ありました。草の中に、白糸の滝200mと書かれた柱が草むらに横たわっている。直径20㎝以上ありそうだが、長い年月で根元が腐って倒れてしまったのね。
帰り道森吉山ダムの前の道路を熊が横断している。小さいから子供だろう。本で読むと、子熊のそばには母熊がいるから注意しよう、と書いてある。私は車の中だから安全だ。親熊が早く出てこないかな、と注意しながら待っていても出てこない。車を降り写真を撮るが、そのうちどこかへと行ってしまった。

迷い出た子熊
6月26日
8時前にクウィンス森吉を出発。コンビニで弁当を仕入れ安の滝を目指す。国道105号線を南下し道の駅“あに”を過ぎてすぐ県道308号線に入る。マタギの湯を右に見てどんどん進む。道が狭くなると二股に分かれる。左へ行くと“安の滝”、右へ行くと“幸兵衛滝”との案内板が現れる。
安の滝方向へ行く。途中崖崩れがあり、全部で一車線しかない道全体が5m程に渡って、こぶし大より大きく頭蓋骨大より小さい岩のかけらが散らばっている。車から降りて岩を片付けようかと思ったが、面倒くさくなりゆっくりと車を進める。大きく揺れながらもなんとか通過。駐車場にはトイレも完備され、安の滝まで45分との案内もある。川に沿って歩いて行く。勾配はそれほどないからスムーズに進んで行く。

途中の流れ

安の滝が見えてくる。
安の滝の由来が書いてある。金山で働いていた娘と職人の悲恋の話だ。失恋したと思った娘“ヤス”が絶望して滝に飛び込んで命を絶った。そして“安の滝”となったそうだ。まあ安の滝など変な名前だとは思っていたんだよね。

安の滝 落差90m(2段で) 100名滝
安の滝への道は、林道工事のため7月1日から9月30日まで通行禁止の案内が出ていた。通行禁止期間に引っかからないで良かった。
明日の天気予報は雨。幸兵衛滝にも行ってしまおう。安の滝駐車場から30分ほどで幸兵衛滝の駐車場に到着。遊歩道は安の滝への道よりこちらの方がきつい。流されていた踏み板もあった。ただ踏み板の片側をワイヤーで結んであったため遠くに流されてはいない。多少濡れながら沢を渡り、踏み板を設置する(ただ置いただけど)。

手前の踏み板は私が設置
駐車場から20分ほどで一の滝。

一の滝 落差38m
この一の滝から二ノ滝までがきつかった。急こう配の登りばかり。また急斜面の狭い道が怖かった。長さは5m程と短いが、幅は30㎝くらいしかなく手でつかむ鎖もない。ここには鎖を付けてほしい。

幅30㎝程の道 斜面上部に鎖が欲しい。


二ノ滝 落差20m
二ノ滝のすぐ上にも滝がある。案内板には幸兵衛滝と二ノ滝は150mしか離れていない。これ以上先に進む道はない(見落としているのかもしれない)。幸兵衛滝の落差は108mと書いてある。二ノ滝の上段部とすると落差20mでは少なすぎる。やはり幸兵衛滝の下部と見た方が良いかもしれない。

幸兵衛滝下部?
今日の宿“松橋旅館”には15時過ぎの到着。2食付きで9,000円と安い。夕食のおかずには、私が釣ったイワナです、などもついてくる。2泊する。道の駅“あに”の国道を挟んだ反対側。歩いてもすぐの場所にある。
6月27日
天気予報は雨だったが、降らない。もう一度安の滝に行くか、でも落石の岩でパンクしたらたまらない、昨日パンクしなかったのはただ運が良かっただけかもしれない。幸兵衛滝の最後の滝は二ノ滝の上段なのか幸兵衛滝の一部なのか確認に行った方がいいんじゃないか、と思うがきつい上り坂だからやめとこう、となる。
結局道の駅に行って休憩所で本を読むことにする。午後にはマタギの湯にも行ってみよう。宿のおかみに午後にはマタギの湯に行きますよ、というと、マタギの湯の入湯券をくれる。
6月28日
帰宅日だがANAが昼便をキャンセルしてしまったために大館能代空港発18:30となってしまった。さてどうするか。昨日雨は降らなかった。今日も降らなければ三階滝へ再挑戦するところだが、今日は雨。能代市の地図を見ていると、滝もあるし巨木もある。行ってみよう。能代市の北部、ずっと山の中の駐車場に停め、鉄製の狭い階段を降り大柄の滝を見る。奥が男滝、右側チョロチョロっぽいのが女滝。

大柄の滝 落差17m
秋田県指定天然記念物の巨木を二か所で見る。

梅内のイチイ
二か所目は二ツ井駅の南側にある銀杏山神社。



乳柱のいちょう

連理のイチョウ(2本ある)
能代市役所の隣にケヤキ公園がある。樹齢300年以上、樹高10m超えのケヤキがある。これは県指定ではなさそう。


まだまだ時間はある。空港のそばに縄文の湯というのがあったな、と思い行ってみる。入湯料は450円と安かった。17時頃空港に行きレンタカーを返し、無事帰着。