北海道編

2014年5月  

5月30日
茨城県大洗港を18:30に出発。フェリーは商船三井サンフラワー。部屋は思い切ってスイートにする。料金は車1台+2人で片道79,320円。
部屋は九州の時の倍はありソファー、ベッドのクッションもしっかりしている。バスタブもある。奥さんは大浴場に行くが私は部屋のバスタブを使う。今回も自衛隊員が結構いて大浴場の男性用は混むと思われたから。
 ミニ冷蔵庫にはビール335cc 2本、水500cc 2本、お茶500cc 2本、焼酎180cc 1本が入っているがすべて無料とのこと(料金に含まれている)。食事は最上階のレストランで摂るが、やはり代は料金に含まれている。
 甲板には爺さん4人がヤッケに身を包み望遠付きのカメラで海上をにらんでいる。何を撮っているんですかと聞くと、鳥とのこと。鳥を撮るためにフェリーに乗っているんだと言う。そして同じフェリーで大洗に戻るとも言う。
そもそもはバードウォッチングから始まったんですよ、それから写真も撮ってみようと言うことになり船に乗るようになったんです。
5月31日
 苫小牧港着13:30。アシリベツの滝へ向かう。滝の少し手前で警官が“止まれ”の旗を持って車の前に飛び出してくる。いやーびっくりした、はねちゃうんじゃないかと思った。25kmオーバー、3点反則金18,000円ですと言う。
少し前に制限速度50kmの看板を見て、スピードが出過ぎているから落とそうと減速したばかりであった。
 アシリベツの滝には15:20頃着。滝は滝野すずらん丘陵公園の一角にある。公園の駐車場に停めて舗装道路を15分ほど歩く。少し戻って未舗装の遊歩道を奥に入ると不老の滝がある。アシリベツの滝から700m。
アシリベツの滝 落差26m
公園駐車場を16:20頃出て支笏湖丸駒温泉には17時過ぎの到着。
ここに秘湯なるものあり。大浴場から渡り廊下を30mも進むと、支笏湖と細い水路で繋がっている、岩で囲まれた露天風呂がある。足元から湯が湧き上がってくると言うが、私が入った時にはぬるめで体温と同じくらいか。アメンボも泳いでいる。支笏湖と繋がっているので水位はいつも支笏湖と同じ。湖なので干満はないが季節により若干水位の変動があるとのこと。このあたりが秘湯と言われるゆえんか。
6月1日 インクラの滝
 丸駒温泉8時出発でインクラの滝の駐車場には9:20着。トイレはあるが水はない。駐車場のすぐそばに高床式の展望所があるが滝の上部がほんの少し見えるだけ。すぐ横を下って、川沿いをしばらく歩き、今度は階段を少し登って展望台に着く。駐車場から15分ほど。当然熊よけの鈴はリュックサックに着け鳴らしている。
インクラの滝 落差44m
 以前は滝直下まで遊歩道があったようだが今は見当たらない。私たちの前を車が1台走っていたが、奥さんらしき人が“私は蛇が嫌いだから”と言って駐車場そばの展望所だけで帰ってしまった。蛇より熊の方が怖いよね。なんといってもヒグマだからね。本州のツキノワグマだって怖いけれどそれよりずっと大きいからね。
賀老の滝
 インクラの滝を11時前に出発して賀老の滝第1駐車場には13:40着。
賀老の滝は私のナビには載っていず苦労するが、島牧村役場から14程であり役場からは案内の標識が出ている。
 山への登り口に通行止めの看板があったが、看板の横に車が通れるだけのスペースがある。行けるところまで行こう、が私の主義なのでそのまま進む。道は狭く通行止めの場合Uターンするのが難しいなと考えながら進む。側溝(といってもU字溝ではなく大きく掘り下げた物)にはかなり雪が残っている。
何とか第1駐車場に到着。車が1台停まっている。その人が言うには、先週まで雪で通行止めだったそうですよ。
 駐車場から平坦な舗装道路を7,8分歩きいよいよ遊歩道を下る。この辺りから滝の音がする。15分ほど下ると水煙が見えてきて賀老の滝が現れる。
雪解けで水量が多い時期なのだろう。
賀老の滝 落差70m
 第2駐車場があると言うので行ってみる。駐車場から少し降りると吊り橋がある。ブナ林の中森林浴コースとなっていて3,000mコースもある。数百m歩くと滝の見える場所に来る。滝を上方から見る形になるがブナの木が邪魔して良く見えない。滝を見るだけなら第2駐車場に来る必要はない。
 そばには賀老高原キャンプ場もある。3,000mの森林浴コースといい、キャンプ場といい、来る人はいるのだろうか。奥さんはこんな熊の出るところにキャンプだなんてもっての外と言っている。
 15時半頃賀老の滝を出発し、今日の宿いわない高原ホテルには17:50着。いわない高原ホテルは同じ敷地に荒井記念美術館を併設していて、そこはピカソの版画が267点を所蔵している。
 宿泊料金には美術館の入場料も含まれているのですぐに行ってくださいと言う。18時で閉館ですが待っていますからとも言う。2階はピカソだけ。1階には地元の画家の作品も飾ってある。
 そんなに高いホテルではないがアルコールは高かった。食事の時に頼んだ生ビールは中で700円、冷酒は300cc で1,100円。
6月2日 鳴神の滝
 10時過ぎに奥さんの友人(岩内町在住)とホテルロビーで落ち合い町内観光に行く。鳴神の滝にも連れて行ってもらう。ここは100選には選ばれておらず、岩内に来て初めて存在を知る。
岩内 鳴神の滝 落差7m
伊藤邸
 学生時代の友人伊藤さんが当別町に住んでいる。愛知県出身だが3年ほど前にスウェーデン・ヒルズに住居を購入、居住している。そばには先日亡くなった作家の渡辺淳一の別荘もあるとのこと。
住居の色は皆同じ、電線は地中に埋め電信柱をなくし景観を大事にしている。当然敷地も大きく余裕がある。1泊させてもらう。
伊藤邸
6月3日 旭山動物園
 旅行前伊藤さんが日程表を見て、滝以外どこにも行かないの、旭山動物園くらい行けばいいのに。その意見を入れ、時間が取れたので旭山動物園に行く。
伊藤邸7時半出発、旭山動物園10時頃着。
気温は高く33℃ほど。ライオンやヒグマはぐったりと寝そべっている。白クマは暑さにもかかわらず歩き回っている。白熊の散歩道のそばに透明のドームがある。間近で白熊を観察できるのだ。私としてはカバが深い水槽に入っているところを横から見たかったが、地上での散歩を時間だった。
とにかく良く動いていたのは手長猿。壁から突き出ているバーを次から次へと手でぶら下がり渡りをしている。
白熊をすぐそばで見ている。
羽衣の滝
 羽衣の滝駐車場には13時半の到着。ここは天神峡温泉で4軒の旅館があるが様子がおかしい。2軒は営業していない、そのうちの1軒は屋根が崩れている。
営業している旅館もその一部しか照明が点いていないし、第一に駐車場に車がない。
 羽衣の滝はというと、去年の5月の遊歩道崩落のため立ち入り禁止、と遊歩道入り口で封鎖されている。落差270mで国内第2位の滝を見れずに残念。
 お婆さんが一人で軽四でやってきた。奥さんに、この辺りに青い池があると聞いて来たんだが知らないか、美瑛町にあると言うんですよね。
この羽衣の滝が何という町にあるかも知らない私たちに聞いても駄目だよね。
流星、銀河の滝
 羽衣の滝から流星、銀河の滝まで直線で25km程。ただ大雪山を挟んで南と北だから道路では95kmほどある。層雲峡のホテル大雪には16時頃着。
このホテルは平日にもかかわらず混んでいる。大型バス5台が並んでいる。何といっても一人一泊10,500円というのが効いているのだろう。私も、10,500円の割にはいいホテル、という新聞記事を見て予約したのだから。
 部屋に荷物を置いてすぐに流星・銀河の滝を見に行く。車で5分ほど。滝を見る遊歩道のそばに駐車場がある。
遊歩道は流星・銀河の滝を見るだけなら問題ないのだが、その先4km程はやはり崖崩落のため通行止めになっている。そして通行止めになっているところには雲井の滝、錦糸の滝、岩間の滝、ライマンの滝がある。遊歩道と並行して国道39号線も走っているのだが、その区間は銀河トンネルとなっていて景色は見えない。
 土産物屋の間から反対側の山へ登る道がある。双瀑台入り口と書いてある。20分ほどの登り。10分程度登ったところにも展望所はある。でもやはりせっかくここまで来たのだから双瀑台まで行こう。
右が流星の滝(落差90m) 左が銀河の滝(落差120m)
6月4日 層雲峡ロープウェイ
ホテルを8時出発。層雲峡ロープウェイで黒岳の5合目まで行く。往復1,950円。ここには日本一?開花の遅い桜がある。背丈はやはり低い。
 5合目から7合目までリフトがある。往復600円。7合目でリフトを降りるが雪でどこにも行けない。土産物屋でコーヒーを飲んで帰る。帰りのリフトでスキーを担いでいる人1人、ボードを抱えている人1人とすれ違う。
黒岳の桜
層雲峡を10時に出発して網走湖荘には14時到着。途中の北見では気温35℃まで上がる。どこが北海道や〜、という感じ。
6月5日 オシンコシンの滝
 8時出発で知床を目指す。途中に小清水原生花園がある。まだ少し早いらしくタンポポ程度しか咲いていない。あと1か月もすれば色々な花が咲き見事じゃないかと思う。
 オシンコシンの滝には10時頃着。滝の真ん前に滝見台があるがそこでは水しぶきでびしょ濡れになってしまう。少し手前で撮影。
現在もう少し高いところに展望台を製作中。滝の水はすぐに国道の下を潜り抜けオホーツク海へと注ぐ。当然滝は国道からも見える。
土産物屋に日の出、日の入りの時刻が書いてある。日の出は何と3時台。4時前には明るくなってしまうのだ。北に来ているのを実感する。
オシンコシンの滝 落差80m
フレペの滝
 オシンコシンの滝から車で10分もかからずに知床自然センターに着く。ここに駐車して20分ほど遊歩道を歩くとフレペの滝(100選には入っていない)に着く。遊歩道入り口には熊目撃情報がある。大きなカレンダーがあり、熊が目撃された日に時間が書かれている。それによると5月30日、31日、6月1日と3日続けて目撃されている。6月1日は特に親子で目撃されている。
 フレペの滝は崖上方の岩の割れ目からホロホロと流れ落ちているから乙女の涙との別名があると斜里町のホームページに書かれている。
雪解けの季節ですから水量は多いです、と言うが他の滝から見れば圧倒的に水量は少ない。川はなく浸み出てくる水だから仕方ないか。
フレペの滝(乙女の涙) 落差100m 海はオホーツク海
摩周湖
 知床自然センターを11時半出発。摩周湖に14時半着。途中に寄った造り酒屋の販売所の人は裏摩周展望台がいいですよと言ってくれたが、今日の宿の阿寒湖の温泉に行くにはかなりの遠回りになるので諦める。摩周湖をぐるっと回る道があれば何の問題もないのだが。
ちなみにここのジャガイモの焼酎はおいしいが、同じ物を道の駅の方が安く売っている。
 第三展望台に行く。霧の摩周湖と言ってなかなか晴れ渡らないらしいけど、今日は見事に晴れ渡って感激だわ、と奥さんは言う。
 第二は無く第一展望台へ行く。こちらは有料410円、さっきは無料だったのに。眺めは第三の方がいいように思う。
摩周湖 奥さんと
あかん鶴雅別荘鄙の座
 鄙の座には16時頃の到着。ここは広い。和室、洋室、寝室全部で100平方メートル以上あるだろう。温泉も1坪程度の露天が専用についている。源泉かけ流しでいつでも入れる。他の宿が2万円以下なのにここは46,000円だ。100名滝ならぬ100名宿の一つだ。一か所だけ贅沢をしたのだ。
6月6日 オンネトー湯の滝
 旅館を10時に出発。今日は富良野のホテルに行くだけだから、朝阿寒湖の周りの散歩とコタン村へ行き遅い出発となる。
 宿の従業員のオンネトー湖もいいですよと言う話に乗り、オンネトー湖には10:20着。15分ほどかけて登った展望台からは雌阿寒岳、阿寒富士、オンネトー湖が見える。
 でも良かったのは湯の滝だ。駐車場から1,400m歩いて行く。道は広く階段や急坂はない。200mごとに標識が立っている。熊の心配がなければ最高の森林浴コースだ。
水は岩から浸みだしている。熱くはないけれど冷たくもない。そうすると名前の通り湯でいいか。
この温泉水からは、微生物の作用によりマンガン酸化物が沈殿を続けている。今なおマンガン酸化物が増え続けている非常に貴重な場所と説明書きがある。
そのため天然記念物に指定されている。一見の価値はあると思う。
湯の滝 落差20m
オンネトーを12時過ぎに出て今日の宿フラノ寶亭留には17時前到着。
6月7日 青い池
 フラノ寶亭留で地図を貰い、フラノの街を一望できるハートヒルパーク展望台、天神峡でお婆さんが言っていた美瑛町の青い池へと行く。
ハートヒルパーク展望台はホテルから15分ほどのフラノの街はずれの丘にある。思ったほど景色は良くない。
 青い池は説明書きによると、昭和63年12月の十勝岳噴火の災害から街を守るため、火山泥流を貯める施設としてコンクリートブロックのえん堤を建設。そのえん堤に水が溜まり青い池が出来たとある。なぜ青いかははっきりとはわかっていない様子。
ただこれだけの池に沢山の乗用車、大型バスがやってくる。町はそれだけの駐車場、遊歩道を整備してある。
青い池 中の木は立ち枯れている
 道路標識に見晴らしのよさそうな名前を見つける。望岳台、新栄の丘などに寄りながら苫小牧を目指す。
6月8日
 私も海鳥を撮ろうと準備してフェリーに乗りこむが雨。波も荒く朝ベッドから起きられない。船酔いだ。奥さんと二人とも朝食、昼食を摂れないでベッドに寝たまま。
 ようやく食事がとれたのは上陸後コンビニを見つけてから。午後3時になっていた。
千葉の自宅には午後5時頃の到着。
お疲れ様でした。

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