奈良、京都

2022年11月22日~27日  

 第90歩の奈良散歩の続きみたいなものに京都を付け加えた。同行者なし。
11月22日
 羽田15:00発のJALで大阪伊丹空港へ。宿のABホテルには18時頃の到着。
11月23日 
 小雨ではあったが出発。山の辺の道ハイキングコースの真ん中あたり(柳本駅から天理駅まで)を歩くことにする。里山歩きだね。
山の辺の道案内図
柳本駅には9時前の到着。駅の前すぐには黒塚古墳がある。この古墳は天皇陵ではないらしく、墳の上に登ったり周りを歩いてもいいように道が出来ている。
黒塚古墳
 黒塚古墳を左に見てさらにまっすぐ進み国道169号線を渡ると、崇神天皇陵(正式名南行燈山古墳)がある。どこの天皇陵も同じだが、二重柵がありそれぞれに扉がありその奥に鳥居がかかっている。それを見るだけ。中には堀の外周を歩くことができる天皇陵もある。
崇神天皇陵
 山の辺の道は簡易舗装されているところもあるが、そうではないところもある。ただ道標はしっかりとしている。
舗装ではない山の辺の道
道標はしっかりとしている。
 さらに進み西山塚古墳を左手に見て竹之内環濠集落へと向かう。
西山塚古墳
環濠集落とは字のごとく堀に囲まれた集落。古墳時代よりずっと後になるが、南北朝時代の大和の戦国乱世に自衛のために集落の周りに堀を掘ったという。
竹之内環濠集落の堀
 夜都伎(よとぎ)神社の手前にCAFÉ-OPENの看板があり、ピザも出すと書いてある。この先にも食堂やコンビニはなさそうなので入ることにする。ピザを頼み、お勧めに従って地元野菜の前菜、食後のコーヒーを頼んだら2,750円のお勘定になった。
 内山永久寺跡に寄り石上神宮へと進む。内山永久寺は鳥羽天皇の勅願により建設され最盛期には52坊を誇ったが、神仏分離で廃寺となったという。石上神宮は歴代天皇の崇敬が厚く、神庫には多くの武器が収められ、百済の使者が献じた七支刀(ななつさやのたち)(国宝)もあるという。奈良時代以前から神宮と名付けられているのは伊勢神宮とここだけという。
石上神宮入口
 天理の街は本当に天理教の街だ。天理駅周辺は天理教の建物ばかりが目に付く。川を跨いで建っているものまである。
川を跨いで建っている天理教の建物
天理教の建物は皆瓦屋根で窓枠が朱色に統一されているので分かりやすい。
 ホテルに戻りテレビをつけると、ラグビー早慶戦の後半戦の途中だった。フッカー佐藤のトライは見られなかったがNo8のトライは見られた。とにかく勝ってよかった。
 夕食はというと、ABホテルにはアイスサーバーがあり何時でも使える。昨日にはJR奈良駅の1階にあるスーパーで焼酎と炭酸水を買いアルコールは準備できている。昨日と同じく鉄火巻などの寿司類とコロッケ、サラダ、枝豆などを買い食す。1,000円ちょっとの物だ。今日の歩行数は26,000歩。
11月24日
 3か月ほど前に、桂離宮と修学院離宮の拝観を申し込んだ。今日24日の桂離宮の拝観は当選したが、25日の修学院離宮の拝観は抽選の結果外れた。桂離宮の拝観時間は11時から。10時半までには桂離宮に着くように電車で移動。
入場料1,000円を支払い10人ほどのグループで案内人に付いて回る。途中で気が付いたが、グループの後に人が付いてくる。なんでだろうと思ったが、考えてみれば、グループのうち誰かが離脱してどこかに潜み悪さをしないとも限らない。皇室を敬う人もいれば、嫌う人もいる。
例えば日本共産党の議員たちは、国会の開会時に天皇が開会の宣言をするが、その時には長い間出席しなかった。(最近では出席しているようだ)何にもないように注意するのは当然のことだ。
桂離宮全体図
案内人の桂離宮についての話。
 桂離宮は江戸時代初期に後陽成天皇の弟が別荘として作った。総面積は約6万9千平米。作った弟は桂宮を名乗るが明治時代に入り跡取りがいなくなり廃絶。今は国家資産となり宮内庁の管轄。
 小説なんかでは江戸時代の宮家、公家は虐げられて不自由な思いをさせられたとあるが、結構優雅な生活をしていたようだ。
以上 桂離宮
桂離宮の拝観は1時間。12時には終わる。桂駅は思ったよりずっと立派で驚いた。駅ビル内の食堂で昼食を摂る。
電車で隣の上桂駅に移動し、苔寺として有名は西芳寺へと行く。ここは予約制だと入場を断られる。
 また少し移動して浄住寺へと行く。
浄住寺入口
浄住寺内亀甲竹(節が斜めに入っている)
 鈴虫寺へも行く。ここは拝観客が一杯だった。庭そのものはたいしたことはない。ネーミングがいいのだろう。正式な名前は妙徳山華厳時。本堂?に入るとジージーとうるさい。鈴虫が一年中鳴いているのだ。本堂にはたくさんの虫籠(虫箱)が並んでいる。坊主がそこで30分ほど話をする。うまいこと地蔵のお札を買うように仕向けている。そういう私も1枚購入。
鈴虫箱
この寺は少し高台にあるので京都の街の一部を俯瞰できる。
鈴虫寺から見た京都の街
 松尾大社駅から電車に乗って帰ろう。駅の真ん前に松尾大社がある。ちょっと寄ってみる。
松尾大社内霊亀の滝
今日の歩行数は22,000歩。
11月25日
 今日は奈良の里山ハイキング。高松塚古墳を見てみたいと思っていた。JR飛鳥駅で下車。まずは駅のそばの欽明天皇陵。小学生たちも拝観に来ている。鬼の雪隠、鬼のまな板を見てから天武天皇、持統天皇陵(天武天皇の奥さん)へと行く。持統天皇は火葬であったというから、天武天皇の陵にあとから骨を入れたのだろう。
天武天皇、持統天皇陵
天武天皇、持統天皇陵遠景
 いよいよ高松塚古墳。いまはきれいに墳の形をしているが、発掘前はこんもりしたところに雑木が生えていて、ただただ奈良の田舎の風景になっていたのだろうと思う。よく古墳だと分かって発掘したよね。
高松塚古墳
高松塚古墳資料館内の壁画模写
すぐそばの文武天皇陵、中尾山古墳を廻り、先を目指す。1時間ほども歩いただろうか、石舞台地区に入る。ここは国営飛鳥歴史公園の一部。一部と言ってもかなり広い公園になっている。目玉はわが国最大の方墳の石舞台古墳。30個以上の石積みは総重量2,300トン。天井石は77トンという。当時の日本にもそういう土木技術があったんだね。
石舞台古墳 蘇我馬子の墓と言われている。
 眺めが良いといわれている甘樫丘(あまかしのおか)に登ってみる。結構な人が登ってきている。中には杖を突きながら登ってくる人もいる。
甘樫丘からの眺め
 孝元天皇陵に寄ってから橿原神宮駅へと向かう。
孝元天皇陵
橿原神宮駅から橿原神宮までは結構な距離があるので橿原神宮には寄らずに帰途に就く。今日の歩行数は33,000歩。
11月26日
 24日で桂離宮拝観を申し込み、25日で修学院離宮を申し込んだ。桂離宮は抽選で当選したが、修学院離宮は外れた。でも修学院離宮のそばにも良さそうなところは沢山ある。
まずそばにある赤山禅院を目指そう。最寄り駅は修学院。この修学院の駅は予想通りのひなびた駅。1両編成(たまに2両編成もある)の叡山鉄道だが複線になっている。新しい車両も走っている。つぶれそうな銚子電鉄とは大違い。
修学院駅
叡山電鉄新車両
修学院駅を降り赤山禅院を目指して歩いていると、前方に修学院離宮の入口が見えてくる。何人かの人が椅子に座って何かを待っているようだ。
係員の人に聞くと、15時からの当日入場者の枠があるので皆さん待っているのです。入場整理券は11時の配布です。まだ9時50分。1時間以上も待たなければならないが待つことにする。10時を過ぎたころには私の後ろに3人の人が待つ。その後に来た人には、係員が今日はもう満員ですと断りを入れている。定員は20人のようだ。11:10に入場整理券を貰う。1人1人(グループの場合は代表者)が申込書類に記入し、その人が終わると、係員が椅子、テーブルをアルコールで消毒する。だから時間がかかるのだ。まあしょうがないね。
 修学院離宮の入場券を貰ってから赤山禅院へと行く。修学院離宮から10分ほどか。
赤山禅院山門
赤山禅院庭風景
 叡山電鉄の終点のひとつ八瀬駅のそばに八瀬もみじの小径がある。そこに行ってみよう。叡山電鉄は結構頻繁に電車を走らせている。駅でそんなに待つことなく電車が来る。
八瀬もみじの小径入口
八瀬もみじの小径内
 八瀬で昼食を摂った後、一度南へ下がり金福寺、詩仙堂、圓光寺、曼殊院と北上して修学院に行こう。叡山電鉄の一乗寺駅で降り、一乗寺の松を見ながら金福寺へと行く。
金福寺内
金福寺内茶室 与謝野蕪村が松尾芭蕉をしのんで建てたという。
 次は詩仙堂丈山寺。ここは拝観者が多かった。人を写さないで写真を撮るのが難しかった。
詩仙堂紅葉
詩仙堂庭
 次に圓光寺に行くが、ここも苔寺と同じに予約制。さっさと通り過ぎる。
 次が曼殊院門跡。門跡と着くのは皇族が当主になったお寺のことだそうだ。
2枚とも曼殊院庭
 曼殊院から歩いて15分ほどで修学院。14:20頃の到着。もう何人かは待っている。
 修学院離宮はWikipediaで見てみると、17世紀中ごろ後水尾上皇の指示で江戸幕府が造営した。(徳川家光の時代か)桂離宮造営より30年ほど後。総面積は54万平米とある。桂離宮の8倍近い。建物は下御茶屋、中御茶屋、上御茶屋と3か所にある。棚田なども敷地内にあり水はすべて比叡山から引いているという。修学院の名は、昔修学院というお寺があったそうだ。村の名前もお寺から取り修学院村となっている。お寺は廃絶してしまったが村の名前は残りそこに離宮が立ったので修学院離宮という名前になったそうだ。入場は無料。
 素晴らしいところなのでたくさんの写真を載せる。
左寄りちょこっと見える山が比叡山
所要時間は1時間ほど。今日の歩行数は23,000歩。
11月27日
 奈良駅前からエアポートリムジンで大阪伊丹空港に出てJAL116便(12:30発)にて羽田に。15時前には自宅に到着。

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