レユニオン

2016年10月21日~10月31日  

10月21日
 JALからメールが入っている。台風22号の影響でJL029香港行が羽田発10:00香港着13:35の予定が羽田発18:25香港着22:00になると。ネットで台風22号の進路を見るとまさに香港直撃だ。モーリシャス航空の代理店にメールを打つとこちらも当然変更になっていて、香港発01:30モーリシャス着07:15が香港発12:15モーリシャス着18:00になっている。
 当初の予定の香港着13:35、香港発01:30の時は空港で本でも読みながら時間をつぶす気でいた。ところが夜に着いて昼の出発では空港で本を読むわけにはいかない。空港隣接のリーガルホテルに行くと部屋は空いていたが目一杯ふんだくられた。いい部屋ではあったが朝食付きで4,697香港ドル、64,230円だ。
10月22日
モーリシャス発レユニオン行も台風の影響を受けて、レユニオンには21時の到着。
12時間以上遅れてハーツレンタカーに行くが担当者は待っていてくれる。オートマティック、GPS付きで頼んでおいたが、オートマティックではあるがGPSはないと言う。これは困った。初めてのところで夜にGPSなしでは走れない。またここで1泊しなければいけないのか、それとも担当者が簡単に行けるからと言うから行ってみるか、悩むよね。
 さんざんすったもんだしてから担当者は裏に行き、じゃんGPSがありました、とGPSを持って来る。さっそく1泊目のホテルの名前と住所を書いた紙を見せインプットしてもらう。国道N2を通り、サンタンドレからD48に入り、サラジーを抜けエルブール(Hell Bourg)の村へと入って行く。ホテル・ローキデーローズは電気を落とし、門は閉まっている。門を押すと動く。門を開け、車を入れると2階に電気が点く。
日本から来た玉庭です。台風の影響で遅くなってしまい申し訳ない、と告げる。事務所で3泊分の料金300ユーロ弱を支払ってOK.。ああ疲れた。やはりGPSなしでは来られなかった。道が分からなくなったら、夜では聞く人がいないんだもの。
10月23日 Cascade du Voile de la Mariee
ハーツで貰った地図上のエルブールとサラジーの i に行くが共に開いていない。またこの地図にはGrand Ilet(Iはこれに似たようなフランス文字の代用)に眺めがいいようなマークが付いている。行ってみる。途中道路から見られる Cascade du Voile de la Mariee を見る。何筋もの滝が流れている。
 曇り時々雨。Grand Iletに駐車場がある。ここに車を置いて山登りをするようだ。今回はパス。ここからエルブールへの近道があるように道路標識がある。行ってみるが途中で車道は無くなっている。ハイキング道なのか良く分からない。
 エルブールに戻り昼食。サンドウィッチと水。隣の土産物屋でレユニオンの地図を買う。ハーツで貰ったものよりいい。この地図のCascadeを目指すことにするがGPSにはCascadeが全く出ていない。村を散歩していると地図にも出ているles 3 Cascadesへの標識がある。車に乗り目指すが途中で進入禁止。路駐して歩き始める。ものすごく急勾配。
途中で帰り道の人に聞くと、急なアップダウンを繰り返し片道50分の道のりだと言う。もう3時を過ぎているので今回は諦める。出来れば標識にあとどのくらいかの距離数や時間を書いておいてくれれば助かるのに。
 エルブールは高度950m以上にある村でトレッキングの拠点。狭い道路の片側には車がびっしり。午後4時頃になるとぞろぞろ下山してくる。
10月24日
 ホテルは木造2階建て+屋根裏部屋で客室は5部屋程度。庭には毎朝赤い綺麗な小鳥が飛んでくる。500mmのレンズと1脚を準備し待ち構える。
Cascade du Chien
 地図を眺め比較的近いCascade du Chienを目指す。D48をN2方向(東)へ行きサンタンドレの街の手前を右折してから西方向の山の中へ入って行く。標識が出ていて分かりやすかったのだが滝を見落として行き過ぎてしまった。
どんどん車道を進み、行き止まりの駐車場に車を停めて、ハイキング道を入って行く。もうとっくに滝への標識はない。15分も歩くと山の中で作業をしている人がいる。聞くともっとずっと向こうだ、と来た道を引き返すように言う。車に乗り戻って行くとトレッキングの準備をしている人がいる。ここでも聞くとすぐ向こうとのこと。ゆっくり走りながら左側を見ていると山の中に滝が見える。入って行く道はない。人も車も。
かなり離れたところに人の入って行った跡がある。そこに入って行くと滝が遠望できる。
無名滝
 地図にはただCascadeと出ているが観光スポットらしきマークが付いている。Chienの滝からそんなに離れていない。N2を使わずに一般道で行ったらさんざん迷った。N2はハイウェイになっているが有料ではないからどんどん使うべきだ。地図にはやはり観光スポットらしいBassin La Merへ行く途中にある。GPSには入っていないが、N2を降りると道路標識があってBassin La Merの方向を示しているのでそちらを目指す。
Cascade DelicesとCascade Niagara
 ちょっと北の方サンタンドレの先のN2のそばに2つ滝がある。共にN2から分かりやすい。しかしDelicesの滝はちょっとお粗末なような気がした。水遊びをしている地元民らしい若者に聞くと、Delicesの滝に間違いないと言い、お粗末で申し訳ないという意味らしいことを言う。
Cascade Delices
Cascade Niagara
土産物屋のナイアガラの滝の絵ハガキ
 10月は乾季の終わりの時期らしい。そのせいか滝の流水量は少ない。6,7月あたりだと乾季の始まりだし、冬でもあるので気温もちょうど良いみたいだ。
10月25日
 今日は移動日。宿はシラオ(Cilaos)に取ってある。シラオに行く前にグランガレの滝を目指す。GPSには出ていないので購入した地図を見て、エルブールからまず東側の海岸道路のN2に出る。それからN2を南下してSaint-Benoitへ出る。ここから横断道路のN3を走って西側海岸の街Saint-Pierreの街でまたN2へ出る、という予定でいたがSaint-BenoitでN2はハイウェイから通常道路に変わり、そこの道路標識はSaint-PierreまではN2を走って海岸沿いを行けと示している。
 ここでレユニオン島の概略を示しておく。位置は南アフリカの東側にあるマガダスカル島の東800km、モーリシャス島の西175kmに浮かぶ小さな島。楕円形をしていて北西-南東の長径が70km、北東-南西の短径が50km。面積は2,500平方キロで神奈川県の面積とほぼ同じという。島の北側海岸にある首都のサン・ドニ(Saint-Denis)から時計回りに海岸沿いをSaint-Pierreまで走っている道路がN2。そしてN2はSaint-DenisからSaint-Benoitまでの50kmほどがハイウェイ化されている。Saint-Denisから反時計回りに海岸道路をSaint-Pierreまで走っているのがN1。こちらは全線ハイウェイ化されている。ハイウェイでも無料。Saint-BenoitからSaint-Pierreまでを内陸部で走る道路がN3。N1,N2を使って島を一周しても7時間だそうだ。
 大きな山が2つあり、1つはレユニオン最高峰のピトン-デ-ネージュ(Piton des Neiges)、標高は3,070m。もう1つはピトン-デ-ラ-フルネーゼ(Piton de la Fournaise)、標高2,632mだ。N3はこの大きな山の間を走っている。
 エルブールとシラオはピトン-デ-ネージュの東と西。地図上の直線距離は10kmしかない。ただ行くのは大変だ。エルブールから東側の海岸に出て、N2で島をぐるっと半周するか、N3で島を横断して西側の海岸からまた東方向に行かねばならないから。
Anse des Cascades
 N2を走っていてAnse des Cascadesの看板を見つける。Sainte-Roseの街から10kmほど走ったところ。地図を改めてみると島の東端あたりだ。指示通りに入って行く。車で行けるところまで行くと公園の駐車場に入る。真正面は海、きれいな砂浜だ。右側に切り立った崖がある。その崖の途中から幾筋もの滝が流れ出ている。
 ここレユニオンでは、この崖の途中からあふれ出ている滝が多い。島の成り立ちが、粘土層の上に火山の噴火により溶岩が積もり、の繰り返しになっているそうだ。溶岩は水を通すが粘土層は水を通さず、崖の途中から水が浸みだすことになる。
 写真では全体像を写せないが公園を含めて考えると、レユニオンの数ある滝の中でも1,2を競う素晴らしいものだと思う。
木の陰に隠れて少し見づらいが崖の途中から幾筋もの滝が流れ出ている
溶岩流
 しばらく走ると異様な光景に出くわす。右側の山が途切れ、道の左右に黒い、そしてところどころ白っぽく全体に平坦に近い広大な土地だ。車を降りて見てみる。平坦に見えたが岩がごろごろしている。溶岩だ。溶岩にコケ類が生えはじめ白っぽくなっている。
 2番目に高い山ピトン-デ-ラ-フルネーゼは火山なのだ。たまに噴火する。流れ出た溶岩の上に道路があるのだ。木はまだ生えてなく草が生え始めた段階だ。
Cascade de Grand Galet
Saint-Joseph(もう島の南端あたり)の4km程手前のLangevinから右折して山の中へ入って行く。狭い道を10km程進む。川にかかっている橋は道よりも狭く車1台がやっと通れる。道の横少し広くなったところに何台もの車が停まっている。もう目の前はGrand Galetの滝だ。特にここがグランガレの滝だという表示はない。やはりここまで来て違う滝だと困るのでフランス人らしき人に確認する。
 他の滝も人がいて遊んでいるが皆水着を着ている。でもここにいる人は違う。岩登りするような恰好をしている。ヘルメットを被り、安全ベルトを締めている。道路側の岩と滝壺を挟んだ滝側の岩とをロープが結んでいて、ロープを伝い滝壺に降りて行く。
このグランガレの滝も崖の途中から浸みだしている
Saint-Pierreを過ぎSaint-Louisの街からN5を北上する。何十回もヘアピンカーブを繰り返し、シラオのホテルOtroizaには14時頃到着する。OtroizaもGPSに載っていないがシラオの街に入ってすぐ左側にあったので助かる。シラオの標高は1,300m程。
早速 i に行くが開いていない。街を散歩する。スーパーの前に人が並んでいる。シェスタ(フランス語でシェスタというか分からないが昼寝休憩)のあと14:30から開くようだ。
レストランはどこも1品が23ユーロ以上する。これにアルコールを付けるといくらになるか分からない。スーパーでワインとサンドウィッチを購入し夕食とする。ビールもアルコール度数12%なんていう物を売っている。ただしオランダからの輸入品。これも買って飲んでみるがおいしくはなかった。ホテルの食堂には電子レンジがある。明日は冷凍食品でも買ってチンして食べよう。
10月26日 Cascade Bras-Rouge
 9時過ぎに i に行くと開いている。ハイキングマップ・プリーズと頼むとA4サイズの紙を1枚くれる。シラオを中心とした周りのハイキングコースの簡単な地図だ。17コース描かれている。裏面はその17コースの簡単な説明だ。当然ながらすべてフランス語で書いてある。1〜6コースは青で、7〜13コースは緑で、14〜17コースは赤で書いてある。青はイージーコースと言う。
 5コースはCascade Bras-Rougeまでの折り返しで往復2時間半と書いてある。ホテルから町営駐車場まで15分、駐車場横にあるハイキングコース入り口からスタート。スタートしてすぐに車道を通るがまた山道に戻る。降りる、降りる、どんどん降りる。着いた先は滝の落ち口の上。若干平坦部がありお弁当を食べたり、水遊びが出来るような場所はある。子供連れ、年配どおしのグループなどが遊んでいたり、休憩したりしている。ただやはり水量は少ない。岩の色具合から水量が多い時には2筋の滝になるように思える。
 帰り道は大変だった。あれだけ降りてきたのだから、同じだけ登らなくてはならない。休憩しながら2時間かかってしまう。ああ疲れた。
 ハイキングコースの地図をよく見ると青のイージーコースは標高差300m以内、緑のミディアムコースは標高差800m以内、赤のハードコースは標高差800m以上。5コースのBras-Rougeコースは良く見ると半分が青でもう半分が緑の四角で数字5を飾っている。17コースは最高峰のピトン-デ-ネージュの登山だ。10時間と書いてある。
 くたびれて昼食後はホテルで本を読んでいる。飛行機の時間待ちの時間つぶしに、図書館で何冊かの本を借りて来てある。
 午前中は日差しも強く暑かったが、夕方になると霧雨が降って来て寒くなる。セーターを着込む。
Cascade Bras-Rougeの落ち口。谷は深いが落差は見当がつかない
10月27日 Roche-Merveilleuse
島全体の地図に出ているCascade Pissaを探すが見つからない。標識を見落とさないよう車のスピードを抑えて走るが見つからない。ホテルのオーナーもCascade Pissaは聞いたことがないと言う。
 シラオの北東、車で10分ほどのRoche-Merveilleuseへ行く。ここには展望台がありまたここを起点とするハイキングコースもある。ここの標高は1,435m。立派な木製の案内板があり一周60分のハイキングコースが表示されている。その通りに入って行ったつもりだが、山道を降って行って下の道の駐車場に出て、また車道を登る羽目になる。30分で出発点に戻ってしまった。
Roche-Merveilleuseから見たシラオの街
昨日の疲れが取れていないのか、この後動く気がしない。また午後はホテルで読書。もう山は無理か。アップダウンの少ないコースを選んで歩くしかないか。
10月28日 無名滝-2
 8時半頃シラオを出て、次の宿泊地のサン・ジル(St-Gilles)には10時半頃到着。
島全体の地図を見るとN1の東側にCascadeがある。N1と交差しているD10を東側に行き、すぐ右折すると滝に出るはずだ。これがまた分からない。歩いているおばさんに聞くと、そこの道路を左に曲がりまた左に曲がるとすぐそこよ、という感じで教えてくれる。そう思って行くと住宅地の中に入り行き止まりになってしまう。諦めてサン・ジルの海側の街に行く。(海側はSt-Gilles Les BainsといってN1の西側、東側にもSt-Gilles Les Hautsというのがある)
 ヨットハーバーを眺め、水族館に入ってみる。カジノにも行ってみる。木造平屋建てでこじんまりしている。フランスにはこういうこじんまりしたカジノが多い。スロットマシーンには何人か客が付いている。テーブルゲームはまだ動き出していない。テーブルゲームを一通り見てみるがブラックジャックはない。ブラックジャックがあれば夜に来るつもりだったが。
 再度滝に挑戦してみる。地図通りだとどうしても住宅地の行き止まりになってしまう。行き止まりに人がいる。よし聞いてみよう。2人のうち若いほうがスマホの画面を見せて、この奥だという仕草をする。
 N1の西側D10の道路沿いに車が一杯停まっていてお店もある。よしあのお店で聞いてみよう。車から降りお店に近づいて行くと、林の中から水着のおじさんが出てくる。出てきた奥を指さしてCascade?と聞くとうなずく。なんだN1の西側にあったのだ。
 山道を15分ほど下りやっとたどり着く。入口に標識でも立てておいてくれればいいのに。落差も水量もあり立派な滝だ。当然名前は付いていると思うが、島全体の地図には付いていない。ミシュランの地図より2ユーロ安いからこれを買ったのだが、安物買いのなんとかなのか。
 サン・ジルのホテル・レ・ケルヴェゲンには3時前に着く。部屋は3階、エレベーターがないのが欠点だが、部屋はいい。バスタブはあるし、冷蔵庫、電子レンジ、食器もある。上階が寝室になっていてキングサイズのダブルベッドにシングルベッドが2つある。4人まで泊まれるのだ。スーパーもすぐそばだ。ただ街から離れ新興住宅地の中にある。当然GPSには載っていない。事前にグーグルの地図をプリントしておいてよかった。
10月29日
 朝5時半集合の6時出発でヘリコプターツアー。パイロット共で7人乗り。子供連れの夫婦と年配の夫婦に私。280ユーロ。
谷を走り滝を見る。噴火口を上から見る。周りには何もない。草木1本も生えておらず岩だらけ。噴火口を別にすると月もこんな風かなとも思ったりもする。カメラはヘリのガラスのためオートフォーカスが効かずマニュアルの無限大で撮る。
ヘリから見た滝の一部
噴火口 小さいものは無数にある
Le Maido
 道路標識に見晴らしがいい意味のピカピカマークと共にLe Maidoと書かれている。行ってみる。最初には距離が書かれていなかったが途中からあと20kmの表示が出てくる。まあ暇なわけだから行ってみよう。
どんどん登って行く。とにかく登って行く。GPSの片隅に標高が出る。1,000mを越え、1,500mを越え、2,000mを越える。着いたところは標高2,205mの山の上。Le Maidoは山の名前だったのだ。
 結構な数の人が来ているがガスが出ていて眺めは悪い。悪いどころか何にも見えない。フランス人は自転車が好きで、こんな高い所にも自転車をこいできている。降るときも大変だった。ある程度降るとガスで5m先が見えない。そろそろと100mか200m降るとようやくガスが晴れてまともに走れるようになる。
Maido山頂上展望台 ガスで何にも見えない
Jardin d’Eden
 午後はホテルから10分も離れていないJardin植物園に行く。ヘリコプターツアーのあとの朝食後にも行ったのだけれど、10時のオープンでまだ開いていなかった。花や木の名前など全く分からないのだけれど時間つぶしにちょうどいい。日本でも神代植物園や京成バラ苑などは良く行く。
 日本で手に入るレユニオンの情報は、山が多いから滝、ハイキングコースが沢山ある、という程度のものしかなかった。フランス大使館観光局にメールを打って、貴国の海外県のレユニオンの観光地図があったら分けて欲しいと言ったが、申し訳ないけど何もない、と言われた。
何の計画もなしに、飛行機と宿の手配だけして来たものだから、こちらで購入した地図を見て毎日どうするか決めている状態だ。
10月30日
 今日は帰国日。でも飛行機は17:30発と遅い。N1を通って行ったら1時間で空港に着いてしまう。Le Portの先までN1で行き、そこからは山道のD41で首都のサン・ドニまで行こう。ピカピカマークも2つあるし。山道でところどころ眺めがいい場所があるのだがうまく車を停められない。細い山道で駐車するわけにいかないのだ。
 途中右に曲がり山の中に入って行く道がある。未舗装のがたがた道だ。1台の家族連れの車が入って行く。1つだがピカピカマークもあるし、当然時間もたっぷりとある。
 登って行くが何もない。ところどころでキャンプをしている人がいる。私の先に登って行った車はキャンプの1つに荷物を届けに来たみたいだ。私は戻ろう。がたがた道の穴を避けて右にハンドルを切った時にすごい音がする。振動も激しい。停めて見ると前輪右側がパンクしている。小指くらいの穴が開いている。これは参った。
 トランクを開けるとスペア―タイヤはある。最近の日本の車にはスペア―タイヤがない。パンクした場合には穴塞ぎの液の入ったボンベで空気を入れるみたいだ。小指ほどの穴だから穴塞ぎの液は役に立たない。スペア―タイヤがあってよかったと思うが、パンクしたタイヤをはずせない。
 困ったな、どうしようか、と考えていると車が1台登ってくる。停めて運転していた男性に“Help me please.”と言ってパンクしたタイヤを示す。パンクしたタイヤの、タイヤを留めてあるボルトを隠してあるゴムをドライバーで穿り出す。ボルトが見えて積載してある六角レンチでボルトが回る。なるほど、あのゴムはボルト隠しだったのか。
 その後もジャッキアップから何から何まで、タイヤ交換を全部やってくれる。男性は身体が大きく私が足を使って回すようなボルト締めも全部手で回してしまう。30分ほどでタイヤ交換は終わり。
 飛行機に乗れなかったらどうしようと頭をよぎっていた。彼がタイヤ交換をしてくれている間に奥さんにハーツに電話をしてもらう。その電話を借りて今日飛行機に乗って日本に帰らなければいけないと言うと、分かっていると言う返事。交換がうまくいかなければ迎えに来てもらわなければならない。でも交換がうまく行きホッとする。
 失礼ながら彼に“For your child.”と言って20ユーロを渡す。メルシと言って受け取ってくれる。
 昼頃にはサン・ドニに着くが、今日は日曜日でどこも休み。レストランもお店も。少し散歩して空港のそばにカルフールがあるのを思い出し、時間つぶしに行く。しかしカルフールも休み。えっスーパーも休みなの。結局空港には14時に到着してしまう。
 ハーツには前輪右側のタイヤがパンクしたこと、燃料は満タンにしておいたこと、GPSが役立たずだった(実際には役に立った。GPSがなければ最初の日にホテルに到着しなかっただろう。野宿する羽目になっていたと思う)ことを説明する。帰国後カードの引き落としを見るとハーツから100ユーロちょっとの追加引き落としがあった。穴の開いてしまったタイヤ代だろう。
D41から見たサン・ドニ
 往きの時もそうだったけれど、モーリシャスではトランジットだけなのに入国申請書を書かされた。熱はあるか、咳は出るか等の他に宿泊ホテルまで書く欄がある。書類が必要なら飛行機で渡せばいいのに。その上入国審査官の前に下調べの人間がいる。その人がまた入国審査書類のことを何も言わない。審査官の前に並んで順番が来てそこで初めて言われるから、書類を書いてまた並ばなければいけない。
 往きのモーリシャスからレユニオンまでの飛行機で入国書類をくれと言うと、何も必要ないと言う。その通りでレユニオンの入国審査官はパスポートを見てスタンプを押して終わり。実に簡単であった。こういうのをモーリシャスにも望むね。
 旅行中ろくなものを食べていなかったから、香港からのJALの日本食のおいしかったこと。スチュワーデスに素直においしかったと言えた。
第65報終わり
2016年10月21日~31日 レユニオン日程表
   10月21日(金)   羽田発10:00    香港着3:35  JL029
10月22日(土)香港発01:30 モーリシャス着07:15 モーリシャス航空
モーリシャス発10:05 レユニオン着10:50  同上
レンタカーはハーツ
レユニオン8泊
10月22日から3泊Chambres et tables d’hotels l’Orchidee Rose
(ローキデーローズ)
26,Rue Olivier Manes,Hell-bourg,Salazie,Reunion
10月25日から3泊Otroiza Hotel(オトロイザ)
3 A Rue Du Pere Boiteau,Cilaos,Reunion
10月28日から2泊Hotel Le Kerveguen(レ・ケルベゲン)
Croix du Sud Avenue,84,Saint Gilles Les Bains
(セントギルズレスバインズ)
10月30日(日)レユニオン発17:30 モーリシャス着18:15
モーリシャス発20:45
10月31日(月)香港着10:30
香港発15:40 羽田着20:25  JL026

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