アメリカ、カナダ (ニューヨーク、ニューイングランド、ケベック)

2014年10月5日~10月31日  

ゴーゴー!年金受給者
 旅行をしていると夜が長い。退屈してついカジノへ足を向けてしまう。それで表題は「夜はカジノで」としていた。
今回も例外ではないのだが、もう一つファイトがわかない。よし、勝つんだ!
という意欲が出てこない。だから負け続ける。そうするとやはり面白くない。
 これからは積極的にカジノを探して旅行するのではなく、美しい風景や、古都を旅し、カジノがあればちょっと寄るようにしよう。
 仕事も辞め時間は十分過ぎるほどある。収入は厚生年金に、厚生年金だけでは足りないだろうと掛けていた個人年金がある。合わせても大したことはない。でも家にこもってばかりではいけない。なんとかやり繰りして出かけよう。
そうだ、表題も変えよう。年金受給者というと暗いイメージが着いて回るので、元気が出るようにゴーゴーを前に着けて、ゴーゴー!年金受給者にしよう。
10月5日
 現在の住まい晴海を8:00に出る。香港経由でニューヨークのホテル ベストウェスタン・コンベンションセンターには22:00に着く。日本時間では6日の午前11時、27時間かかっている計算になる。私はどうということはなく、長く乗っている分タダ酒もたくさん飲めると歓迎しているのだが、奥さんが参ってしまう。特に帰路は風邪気味にもなってしまい、散々文句を言っている。
 日系の航空会社の料金は55万円、キャセイは35万円。この差の大きさを考えてキャセイに決めたのだが、直前に香港の行政長官選挙を巡っての民主化運動が起きる。空港閉鎖を心配したのだがそれは大丈夫だった。
 まず騙される。
 JFK空港に着きリュックを担ぎ大きいスーツケースを3つ持って外へ出ると、身なりの整った人がタクシー?と声を掛けてくる。Yesと答えると一番大きな荷物を持ってさっさと歩き始める。タクシー乗り場ではなく駐車場の方へと歩いて行く。早くて追いつけない。奥さんはもっと後ろだ。
イエローキャブではない。ホテルまでいくらかかるんだと聞くと、メーターだから大丈夫だ、と言う。リュックを担いで大きなスーツケース3個を転がして戻るのは大変だ、乗ろう。
 到着するとスマホみたいなものを出し何キロメートルだから180ドルと言う。まだ最初の日で相場が分かっていない。45分くらい走っているし、同じところを廻った形跡はない。支払う。帰るときにホテルに車を頼むと65ドルだった。その時はチップに10ドルをプラスして支払う。
10月6日 チケット予約
 まず図書館から借りてきた地球の歩き方を広げる。日系の旅行代理店3社が広告を出している。HISの事務所が一番近い。
ホテル受付の中国人らしいおばさんは片言の日本語を喋る。タイムズスクエアーはすぐそこだよ。歩いて行く、15分くらい。7thアベニューとブロードウェイが交差してところがタイムズスクエアー。小さい広場らしきものがある。昔ニューヨークタイムズの社屋があったからタイムズスクエアー。
 この辺りのビルの壁にはミュージカルの看板が多く出ている。奥さん希望のシカゴの劇場を探し出し前売り券を購入。土曜日には昼の部がある。11日(土)の午後2時半からのチケットを購入。92ドル/人。120ドルの席もある。2番目に高い席だ。
 HISの事務所へ行き、10月7日のニューヨーク市内観光、10月9日の夜景ツアー、10月10日のジャズコンサート(ジャズ アット キタノ)を申し込む。
ベストウェスタン・コンベンションセンター・ホテル
 ベストウェスタンチェーンは朝食には肉類は出さない。パン、コーヒー紅茶、ヨーグルト、ジュース、バナナ程度。私にはこれで十分。肉類が出ない分だけリーズナブルだ、と思っている。
 ネットで申し込むときに地図を見るとセントラルパークに歩いて行けそうな場所に思えた。歩いて行けないことはないが30分かかる。
キングサイズのベッドが2つにバスタブ付きで225ドル。これは安いと飛びついたのだが、キングサイズのベッド2つの他の空間がない。奥さんのスーツケースは何とか広げられたが、私のはベッドの上に置いて広げ、用が済むとふたを閉じて立てて床に置くようにしなければならない。
 場所はWest38ストリート。タイムズスクエアーは42ストリートだから38ストリートには問題はない。ただアベニューでいうと10と11の間になりもうハドソン川に近い。やはり9アベニューまでだ。9と10の間にはホームレスが1日中立っている。さすが雨の時はいないがただ立っている。これを見ると、生きるということは大変なことだと思う。
 マンハッタン島の大部分は、立の道がアベニュー(だいたい300m間隔)、横の道がストリート(だいたい70m間隔)。繁華街を斜めに走っているのがブロードウェイ。と非常に分かりやすい。ついでに言うと7アベニューとブロードウェイが交差しているところがタイムズスクエアー。42ストリートの上、ブロードウェイの左側にはミュージカル劇場が密集している。
タイムズスクエアー
セントラルパーク
 HISのあとセントラルパークへ行ってみる。ここは広い。縦4km横1km程だろう。周りのビル街や住宅街は結構平らなのに、公園の中はアップダウンがあり変化に富んでいる。下ったところには池があったり、大きな岩盤の上には芝が生え、芝の上では人々がお弁当など広げている。当然自然も一杯でリスや野鳥もいたるところで見かける。
 公園の北側はハーレムで黒人の居住が多い。ここにはイエローキャブならぬグリーンキャブがタクシーとして走っている。
西側はアッパーウェストで70ストリートから90ストリートあたりは高級住宅街。そしてセントラルパークを見下ろせる家は超高級だそうだ。家といってもアパート(日本のアパートとは大違い。大きな集合住宅ではあるがこの家を買うには居住者の同意が必要。マドンナが買おうとして小野ヨーコに拒否されたそうだ。小野ヨーコは10億以上の部屋を16軒所有しているらしい)で一軒家ではない、窓は東側と西側にしかない。この窓の少なさが富豪には好都合だそうだ。絵や家具が日に当たって傷まないからという。
南側は5thアベニュー(5番街)から8thアベニューまでが公園に接している。ロックフェラーセンターなども公園のすぐ南側。タイムズスクエアーも歩いて15分程度。東側には美術館がぞろぞろある。メトロポリタンもそう。
岩盤の上の芝生にはお弁当を食べている人や昼寝に人もたくさんいる。
10月7日(火) ニューヨーク市内観光 ワシントン広場
 市内観光の出発は、ヒルトンホテル内の指定場所に7:45集合と早い。
5番街をずうっと南へ下って行くとワシントン広場に突き当たる。周りは住宅街、ニューヨーク大学もすぐそば。5番街の突き当りには凱旋門がある。公園内から凱旋門を見ると、門内にエンパイアーステートビルが入る。
凱旋門内のエンパイアーステートビル
自由の女神
マンハッタン島の南端のバッテリーパークからフェリーに乗ってリバティー島へ。リバティー島には自由の女神しかない。王冠部分にも登りたかったが、3カ月以上前に申し込まないとだめですと言われる。
 みんな知っていると思うが、自由の女神像は、アメリカの独立100周年を記念してフランスから贈られたもの。全体は青銅製で松明の火の部分は純金。
台座から松明までの高さは46m、台座そのものの高さは47mで合計93mになる。
Wikipediaを見て書いているが、Wikipediaには付随がある。フランスからアメリカに贈られたものであるが、厳密にはフランスのフリーメーソンからアメリカのフリーメーソンへの贈り物だったと。
フリーメーソンといえば何か秘密結社じみていて不気味ではある。
ありきたりではあるが自由の女神
グランド・ゼロ
9.11テロのあったワールドトレードセンターへも行く。総ガラス張りのビル1棟はもう完成している、高さ541m。2014年11月から入居が始まっている。今日(11月13日)のニュースで、窓ガラス清掃用のゴンドラが故障して68階のガラスを中から切断して作業員を救助したと報道していた。ガラスが3層構造であったのと68階という高さが救助を難しくしていたとも報じていた。
 建設はまだまだ続き、全部で7棟の高層ビルが出来るようだ。テロで被害を受けた人、消防活動で亡くなった人たちを追悼するために、地面を掘り下げて作った滝が2つある。上部笠木のところに犠牲者の名前が記されている。
滝の笠木部に記された犠牲者名
チェルシーマーケットとハイライン
 ナビスコのビスケット工場の1階を改装してマーケットに。いろいろな店が入っている。店の名前は失念してしまったが、中ほどに寿司やロブスターロール(ホットドッグのソーセージの代わりに茹でたロブスターを挟んでいる、11ドルと結構高い)を売っている店がありめちゃくちゃ繁盛している。
 寿司とロブスターロール、クラムチャウダーを購入する。うまい具合に店の中の端っこのテーブル(ものすごく小さいし、数も少ない)が空く。
クラムチャウダーはイングランドタイプとニューヨークタイプがあり、イングランドタイプの方がおいしいとHISのガイドが教えてくれる。
 チェルシーマーケットの裏口から出て道を1本渡るとハイラインに出る階段がある。
ハイラインは廃止になった高架の鉄道のレールを撤去(部分的には残してある)して公園、ボードウォークにしたもの。現在1.6kmが使用されている。2.4kmまで伸びる予定とか。
チェルシーマーケット内部とハイライン
10月8日(水) 空母イントレピッド
 イントレピッドは太平洋戦争ではレイテ沖海戦に参加、ベトナム戦争にも参加した。現在はハドソン川に係留されて博物館となっている。ホテルのすぐそばで歩いて何分もかからないので行ってみる。
 内部では司令官室が公開されている。また滑走路部には戦闘機や攻撃用ヘリコプターが10機以上展示されている。なかにはイギリスの物、イスラエルの物もある。
攻撃用ヘリ シーコブラ
通路反対側には潜水艦も展示されている。艦内歩行路は艦員の寝室、といっても蚕棚形式の3段ベッド、の真ん中を通ったり、魚雷のすぐ横を通ったりする。
ロックフェラーセンター
 午後はロックフェラーセンターへ。ロックフェラーセンターは5thアベニューと47ストリートの交差したところにあるから、タイムズスクエアーから10分ほど。展望台のチケットを13時に購入するが、入場は14時半からとなる。入場して行列の後に続き、エスカレーター、エレベーターに乗って展望階へと行く。
ロックフェラーセンターから見たエンパイアーステートビルとハドソン川
10月9日(木) ザ・フリック コレクション
フリック氏個人のコレクションを邸宅として使っていた館に展示してある。
入場料はシニアで15ドル。シニア料金を設定してあるところは結構多い。年齢も65歳以上ではなく60歳以上が多い。
 レンブラントの自画像やフェルメールも3点所蔵している。写真撮影が禁止されているのでただ眺めるだけ。
アメリカ自然史博物館
 フリックコレクションはセントラルパークの東側だが自然史博物館は西側にある。正面入り口を入るとすぐに恐竜バロサウルスの骨格が展示してある。結構インパクトがある。
バロサウルスの骨格
いろいろなジオラマがあるが、ジオラマの床と壁がちょっと見では区別がつかないように上手に描かれている。
 館内にはベンチに腰かけているルーズベルト、(また正面入り口の前の馬に乗っている像もルーズベルトだと思うが)の像がある。本人と父親が2代にわたって自然史博物館の設立と運営に尽力したそうだ。
地下鉄に乗って戻る。地下鉄の券売機にもいろいろあって、クレジットカードを使えない機械、20ドル札を使えない機械もある。地下鉄駅には基本的にトイレはない。
ジャズ アット キタノ
 inではなくatにしているところが奥ゆかしいか。ホテル キタノの2階のレストラン&バーでジャズを演奏している。
HISで頼む、ディナー込みで98ドル/人。送迎はなし。自分でタクシーで行く。タクシーはものすごく多い。けれども客も多く実車ばかりで空車を見つけるのは大変。ホテルを出て少し行ったところでタクシーを降りる人がいる。そのタクシーに乗る。
ジャズが終わった後の帰りのタクシーを心配したが、(ニューヨークの夜は危険というのが頭から離れないから)第2部の演奏を聴きに来る人がタクシーで来る。そのタクシーに乗り帰る。
 どこも20時からと22時からの2部制を取っている。20時からの演奏を聴き終わって外に出ると22時からの演奏を聴く人がタクシーに乗ってやってくる。これはこの先のブルーノート、ビレッジバンガードでも同じだった。
 ジャズ アット キタノではトリオだった。ピアノがリーダー。3人のうち2人は老眼鏡をかけている。それは経験豊富な人という意味で当然聞かせてくれはするのだが。
10月10日(金) プロ写真家との散歩
 9時にセントラル駅で待ち合わせ。HISに申し込んだが参加者は私たち夫婦2名のみ。プロ写真家の石川さとる氏とブルックリンブリッジを徒歩で渡るなど散歩をする。石川氏は1985年にカメラ1台を持って渡米しニューヨーク・ヨミウリでカメラマンとして働く。1992年に独立しニューヨークの路上を歩き、人や物、風景を撮りはじめる。
 ブルックリンブリッジには5m程の歩行者、自転車専用部がある。やはりアメリカ人大好きなボードウォーク。
石川さんが興味を持った落書きが2点ある。1点はすけてみえる工事用のネットへの落書き。もう1点は建物のレンガの壁にLOVEという文字で書いたもの。
共にハートの形をしている。
イーストリバーを渡った先のDUMBO地区やBrooklyn Heights地区の説明を受けながらの散歩となる。DUMBO地区ではコーヒー豆倉庫をそのまま使ってコーヒーショップを開いている店にも案内してくれる。
 また凱旋門の中にエンパイアーステートビルが入ったように、ブルックリンブリッジの橋脚の中にエンパイアーステートビルが入る場所にも案内してくれる。
 14時近くにチェルシーマーケットで解散となる。ホテルの場所を言うと、チェルシーマーケットそばのバス停から11番のバスに乗り37thストリートで降りれば近いですよと、教えてくれる。
石川さんが撮ってくれた1枚
夜景ツアー
 やはりHISに申し込んだ。参加者は8人、マイクロバスでまずはイーストリバーを渡りレストランへ。次にエンパイアーステートビルに登る。HISの人は登りに25分、下りに25分かかるでしょうから1時間のフリータイムとしますと言う。登りには30分かかったが下りは5分しかかからなかった。
エンパイアーステートビルから。正面はワールドトレードセンタービル
昼間石川さんに連れて行ってもらった、ブルックリンブリッジの撮影スポットである、橋げたの中にエンパイアーステートビルが入る場所にも行く。ガイド仲間には有名なところのようだ。
 マイクロバスは、10thアベニューを北上し38ストリートとの交差点で停まり、私たち夫婦を降ろしてくれる。ホテルはもう目の前だ。
10月11日(土) トイザラス
 タイムズスクエアーの角にトイザラスがある。入ってみる。入った途端に観覧車が目に入る。3階建ての店舗の一部を3階までの吹き抜けにして観覧車を設置してある。
 盛んにデモストレーションをしているのは飛ぶおもちゃ。20ドルから100ドルまで何種類もある。ヘリコプターは50ドルくらい。後部にローターがなく主ローターに2段にプロペラが付いている。機体がくるくる回らないから2段のプロペラは逆回転しているのだろう。一番安い20ドルの物を買ってみる。
単三電池6本の電源につないで充電してプロペラは回転する。機体本体は軽くするためと、安く仕上げるために発泡スチロールで出来ている。
 発砲スチロールで輪を作り、3点支持で真ん中にモーターを置き、モーターに直にプロペラを付けている。コントローラーなどはない。スイッチを入れて飛ばして、おもちゃの上に掌をかざすと、手のひらのすぐ下におもちゃはとどまり、手のひらを上下するとおもちゃも上下して飛んでいる。
ミュージカル シカゴ
 シカゴは土曜日だけ昼の部がある。14時半からの公演。劇場の前売り窓口では一週間先までのチケットを売っている。月曜日に買っておいたから真ん中の一番前の席であった。出演者の顔のしわまで良く見えるし、唾が飛んでくるんじゃないかと心配もする。料金的には高いほうから2番目だったが、一番高い席はどこなんだろう。2階席の一番前だろうか。
 このアンバサダー劇場はそんなに大きくはない。が今調べてみると収容客数は1,150人とある。こんなに入るんだとびっくりしたところ。1階、2階にバーがある。飲みながら見れるんだ。
 舞台いっぱいにオーケストラの雛壇がある。この雛壇の真ん中から、雛壇の両脇から、そして袖から出演者は舞台に出てくる。全員黒ずくめの衣装。
雛壇真ん中の通路の横にオーケストラの指揮者。指揮者は女性だった。女性の指揮者を見るのは初めて。
 喋っている英語が理解できればもっと楽しめたのだろう。歌やダンスに力が入っていることは分かる。また英語の勉強を始めるか、と言ってもなあ。
劇場内は写真撮影禁止 看板のみ
10月12日(日) 乗船
 午前中にニューヨーク最大と言われるデパート メーシーズに行ってみる。バッグ売り場にはいろいろなメーカー、ブティックのバッグだけを集め、本当にバッグだらけ。面積は広い。靴売り場もそう。でも古いエスカレーターも残っていて、ギシギシ音を立て振動しながら動いている。
 14時過ぎから乗船。部屋はE723。8階の後ろの方。入口入って右側にバス。それからクローゼット、衣装掛け。次がキングサイズのダブルベッド。テーブルにソファー。窓を開けるとバルコニー。面積的にはベストウェスタンのホテルと同程度か。ホテルはキングサイズのベッドが2つだから狭く感じる。
 ディナーのテーブルは481番で最後まで同じ。2人掛けのテーブルを用意してくれる。6人掛け、8人掛けのテーブルで外国人と一緒だと喋るのがめんどくさいなと思っていただけに一安心だった。
 ワインを1日1本の割で10本コースを頼む。上限45ドルまでの物を10本で290ドル。上限29ドルが10本で210ドルというコースもあるが、高いほうにする。
奥さんが糖尿病であまり飲まなくなる。薬を飲まずに頑張っている。私みたいに、悪化しなければいいと言って薬を飲みながら、おいしいものを食べ、飲めばいいのに。それだから私が飲みすぎとなる。なにしろ毎日ワインを1本ずつ空けなければならないのだから。
 船はブルックリンのクルーズターミナルPir21から18時に出港。夜のブルックリンブリッジ、ワールドトレードセンター、自由の女神が見える。
船(ルビープリンセス)は総トン数11万3千トン、全長290m、乗客定員3,080人。多分満席だと思う。
ルビープリンセス 私の部屋はぶら下がっている救命ボートの後ろ側
10月13日(月) ニューポート入港
 ニューポートは大金持ちの別荘が沢山あるので有名なところ。奥さんが見てみたいと言うので、そういうツアーを申し込んでみるがもう満員。船の部屋がなかなか決まらなかったので申し込みが出来なかったのだ。
船はアメリカ、カナダの右側を北上する。左側の部屋を希望すれば陸を見ながらの船旅になるかと思い、代理店に左舷のミニスイートを希望した。半年も前に予約したのに、左舷のミニスイートは一杯でとりあえず右舷を取って左舷はキャンセル待ちにします、と代理店から連絡がある。
 出航2週間前にエクスカーションを決めなければならないので、右舷で諦めて部屋番号を貰う。でも実際に航行すると、はるか沖を航行して陸など見えない。エクスカーションの申し込みが遅かったから、希望するエクスカーションが一杯だったり、午後出発だったりする。
 ニューポートではエクスカーションに参加せず、奥さんと歩いて一番近いTHE ELMSに行く。敷地は四角形だが1辺の長さは100m以上あるのではないか。館は石造り、内部も大理石がふんだんに使われている。家族1人に1か所ずつあると思われるバスタブも大理石をくり抜いて作ってある。部屋の入り口の三方枠も大理石。
エルムス邸 大きい館だが木も大きいので、館は隠れてしまっている
 公開している大きな別荘は6,7軒のようだが、もっとたくさんの豪華な別荘が船から見える。維持費を賄うために公開しているわけだが、公開しなくても維持できている別荘はたくさんあるのだ。
 街中所々にVOTE  NO CASINOという看板が立ててあったり、窓ガラスに貼ってあったりする。カジノ建設の話があり、それに反対している人たちがいるのだろう。投票日は11月4日のようだ。
 船が動き出すとカジノがオープンする。ブラックジャックに座って始めるがどうもいけない。スリーカードポーカーもやってみるが駄目。
とにかく面白くない。博打は必ず胴元が勝つようになっている。でもこれを何とか打破して勝つよう頑張るのが今までだった。
ファイトがわかなくなってきている。
10月14日(火) ボストン入港 オールドチャーチ
 13:15発の歴史地区観光ツアーに参加する。午前中にもあったはずだが午後でも大型バス2台と人気を呼んでいる。参加者はものの見事に年寄りばかり。船全体が年寄りばかりだから当然のことだよね。ちょっとでも坂があるとバスから降りない人もいるほど。
 ハーバード大学に行く。ちょこっと歩いただけの判断だが、建物は3階建て程度で赤レンガ系だ。建物と建物の間の空間が広い。丸テーブルに椅子が置いてあり簡単なお茶くらいできそうだ。
私の出たところとは大違い。私の出たところはコンクリートの打ちっぱなしの建物で、以前には少しは空間があったのだけれど、3,4年前に訪れた時には少しの空間もなく、継ぎ足し継ぎ足しの建物だらけであった。
 オールドチャーチは1,723年の設立。独立宣言が出されたのが1,776年だからかなり古いということになる。パイプオルガンのパイプの数も少ないし、ステンドグラスもない。信者の座る椅子は板で区切られていて1区画5人ほど座れるようになっている。でも観光客は多い。次から次へとひっきりなしにやってくる。
 立派な教会もたくさんあるのだけれど、そういうところはバスから眺めるだけで、入場したのはオールドチャーチだけだった。
オールドチャーチのパイプオルガン 窓にはステンドグラスは使われていない
10月15日(水) バーハーバー入港 キャディラックマウンテン
 午前中に洗濯をする。この船には客室各階にコインランドリーがある。Laundromatと書いてある。最初何のことか分からなかったが、辞書を引くとコインランドリーを最初に考えた人が名付けた名前だそうだ。当然商標だが、今では普通名詞に転換しているようだ。洗濯、乾燥共に2ドル。アイロンは無料のようだ。
 15:05発のアーカディア国立公園とキャディラックマウンテンというエクスカーションに参加する。コードナンバーは100-G。大型バス2台。朝いちばんの100-Aから順番にB,C…と来てGになっているのだろう。すごい人気だ。
エクスカーションのパンフレットの健脚度は低になっている。ちなみにバスで行かずに歩いて行くエクスカーションの健脚度は高になっている。
 バスは車窓観光を進めていて全然停まらない。2時間たってからキャディラック山の頂上でやっと停車する。
キャディラック山頂上付近
10月16日(木) セントジョン入港 ホップオン・ホップオフ
 ここからカナダ。ファンディー湾撮影ツアーに行きたかったが満員。でも今日は小雨時々曇りだからうまく撮影は出来ないか。
定員など無い乗り降り自由のピンクバスに乗る。車体をピンクに塗ってあるので良く目立つ。代金の一部はカナダの乳がん基金に寄付されるとある。それでピンクなんだ。
 まずは街中を走るAコース(途中下車しなければ一周30分)。2階、3階建の赤レンガ貼りの集合住宅などが集まっている、落ち着いた雰囲気の住宅街なども抜けていく。最終バス停のマーケット前で下車。狭く細長い建物でいろんなものを売っている。土産物、生鮮食品、ジュエリーまである。
奥さんが土産用にメイプルシロップを購入。
ピンクバス
午後には街の外周を廻るBコースに乗る。こちらはどこにも降りなければ1時間。Reversing Falls Rapidsというバス停がある。Fallsと聞けば降りないわけにはいかない。
 でもこれを滝と呼ぶのだろうか。たしかに急流ではある。川がほぼ直角に曲がり急流だから渦を巻いている。ここらが見どころか。まあヨーロッパの学者が日本の川の急流を見て、これは川ではないですね滝ですね、と言ったというから滝と呼んでもいいのか。
10月17日(金) ハリファクス入港
 雨。ここではエクスカーションは頼んでいない。下船して無料地図を貰い、歩いて10分ほどのMaritime museum of the Atlanticへ行く。いろんな船の模型など置いてあるが、目玉はやはりタイタニックか。タイタニックの救助にはここハリファクスから出たということだ。
タイタニックで実際に使用していたというデッキチェアーを展示している。
 この博物館のちょっと先にHistoric Propertiesがある。プリンセスでくれたエクスカーション案内には次のように書いてある。
このかわいらしく改装された19世紀の地区は商船や私掠船、海軍船が港を巧みに使って時代に耳を傾けているようです。買い物をしながらふらふら歩いたり、歴史を感じてみてください。
 木造3階建てだが1階を覗くと2,3の店が営業しているだけ。がっかりしてしまった。
 もうちょっと先に大きなカジノがある。Casino Nova Scotia。入ってみるが昼前なのでスロットの周りに何人かいるだけ。
 雨は強くなってきている。濡れながら船に戻る。
10月18日(土) シドニー入港 ルイスバーグの砦
 13:30発でルイスバーグの砦観光。雨は降りだしている。ここはフランス軍の砦で、北米で再建されたものとしては最大規模の物。でもどういうわけか砦には入らずに、砦の料理人?の住まいなどに連れて行かれる。家の周りの菜園やヤギや鶏の家畜を飼っているところを見る。とにかく何を喋っているか分からないからどうしようもない。
最後に当時の兵隊の衣装をまとったおばさんが、先込め銃の空砲を撃って砦とは別れる。
おばさんはかっこよく銃を撃つ
車窓からの風景は茶(土の色)、赤(葉の色)、黄、緑。まだらではあるが結構きれい。
10月19日(日) シャーロットタウン 赤毛のアン、島内観光とロブスターランチ
久しぶりの晴天。
11:30出発でまずはロブスターランチ。朝早く出発した組もある。ロブスターそのものは大きいが、身は尻尾の部分と鋏の付け根だけでそうたくさんはない。
 赤毛のアンが育ったとされるグリーンゲーブルズの内部も観光する。部屋数は結構多く、壁紙が派手だったことが印象に残っている。
ガイドが言うには今年は特に日本からの観光客が多い、中には結婚式を挙げるカップルもいたという。テレビの影響だろう。
日本人だけでなく観光客は多い。今日も駐車場には大型バスが一杯だ。
周りを散歩するが景色はさすがに良い。
グリーンゲーブルズからちょっと奥に入ったところ
10月20日(月) 終日クルージング
 寒い。10℃くらいか。ジャグジーに入っている人がいる。ジャグジーは温水だけれど、今までのこんな寒い日でなくても私たちは入る気がしなかった。さすがにプールには誰もいない。
 ジャグジーの上方には大スクリーンがある。ここで映画をやっている。防寒着を着こんで映画を見ている人2人。風も強く吹き飛ばされそうだというのに。
 10時から料理長の料理講習会が劇場で行われる。他にやることは何もないから満員。料理長は舞台で2品目を作り、出来上がった料理を助手が客の間に運び見せている。
 ここの料理長ともなると家を2軒持っている。共にそれなりの場所にそれなりの豪華さで。という話を奥さんが仕入れてきて教えてくれる。
午後3時からはワインテイスティング。今度は有料で9.5ドル/人。それでも客は入っている。200人くらいか。
ディナー会場の1か所で5種類のワインをテイスティング。1種ずつ説明があるがやはり分からない。テイスティングだからみな少量ずつで物足りない。
グラスが1つお土産に着く。
10月21日(火) ケベック入港 モンモランシーの滝
 晴れだが朝の気温は5℃。だんだん寒くなる。ニューヨークは青森と同じくらいの緯度だから、東京よりも1ヵ月先の気温と思い(東京の11月)マフラー、手袋は持ってこなかった。ケベックはさらにもう1ヵ月先のようだ。
 午前中はシャトーの周りを散歩。ギター、キーボード、バイオリンを演奏しそして歌を歌いながら自分のCDを売っている人たちがいる。
 13:30の出発でモンモランシーの滝ツアーに参加。いつも午後のエクスカーションばかりだが午前中出発のエクスカーションが取れなかったため。40人ほど。このバスには車椅子を乗り降りさせる装置が付いている。なんてたって年寄りの客ばかりだから。杖をついている人はもちろんのこと、車いすの人も乗っている。運転手は上手に車椅子の乗降をする。
 まずモンモランシーの滝の下に行く。5分ほど。上に行くケーブルカーもあるが5分では乗れない。写真を撮るだけ。
 次に橋を渡りケベックの繁華街があるのとは反対側へ行く。山の紅葉は散り始め地面は落ち葉の絨毯を敷き詰めたよう。街でもそうだがまだ落ち葉を掃いたりはしない。これからいくらでも落ちてくるから。
着いた先はメイプルシロップの採取農家だ。メイプルの木に孔をあけ塩ビパイプを少し外に残して突っ込み、パイプの下にバケツをぶら下げておく。採取したメイプルを少しずつ客に舐めさせたせいか、売店の売れ行きはかなり良い。
街へ戻る前にモンモランシーの滝の上部にある駐車場へと行く。ここは大型バスで一杯。休憩所などの建物の前で客を降ろすとバスは別の場所に移動して待機している。
モンモランシーの滝 右側の禿山はなんだか分からない
でも良かった滝をゆっくり見れて。滝の上部に架かっている橋にも行けた。ただ渡って禿山の方までは行く時間はなかった。
10月22日(水) 下船
 朝7時から下船が始まる。乗船階や下船してからの行先などで細かくグループ分けして、順次下船していく。スーツケースなどは前の晩20時までに部屋の前に置いておく。ケベック空港には8時には到着してしまう。事前の案内では、飛行機はなるべく午後の便を予約するようにとあった。そのためケベック発モントリオール行15:20発を予約してある。
さあ7時間も何しようか。街へ戻ってもそんなに行きたいところはないし。エアーカナダのラウンジに入れるか聞いてみよう、ビジネスで頼んであるから。ところがケベック‐モントリオール間にはビジネスの設定がなくエコノミーだけ。航空券では入れないが35ドル/人出せば入れるという。
 食事はたいしたことないが、飲み物は充実している。快適である。
ケベック空港に来て気が付いたのだが、UAがニューアーク空港へ、DELTAがジョンFケネディー空港へ直行便を飛ばしている。しまったなあ。エアーカナダしか調べなかった。
 搭乗の前の荷物チェックで奥さんの化粧品、買ったばかりの歯磨きチューブが引っ掛かり没収される。スーツケースを前の晩に出したため化粧品、歯磨き粉は手荷物に入れておいたのだ。空港に着いた時にスーツケースに入れるべきだったのだ。
 飛行機は双発のプロペラ機。横2,2の4人1列の9列、9列目だけ5人掛けでトータル37人が定員。満席であった。
これではビジネスもへったくれもないよね。
 モントリオール空港ではカナダ出国とアメリカ入国を同時にする。具体的には顔写真を撮り、左右の手の指紋を取る。そのためラガーディア空港では飛行機を降りるとすぐに荷物を取れる。タクシー乗り場は目の前にある。
10月23日(木) コスモポリタン美術館
雨、寒い、気温は5℃ほどか。
ここは凄い。絵だけ見ても一日中掛かるね。いわゆる巨匠といわれる人の絵が1枚2枚ではなく10枚も20枚もある。美術館所有物だけでなく、個人で持っていても、フリックみたいに自前で美術館を開かない人からの委託品もかなりある模様。
雨だから美術館前の露天でホットドッグなど買って食べるわけにはいかないので、ちょっと歩いてピザ屋を捜し入る。パスタとピザを頼むが大きすぎて食べきれない。
ウェートレスのおばさんは、心配するな箱に入れるから、とテイクアウト用に包んでくれる。
コスモポリタンに戻ると(チケットは1日有効で出入り自由)、包みの中身を聞かれる。ピザと答えると、食べ物は持ち込み禁止、と没収される。
ああ、晩飯がなくなってしまった。
ピカソだけでも10枚以上ある
 ニューヨークはたいした街だと思うけど、街としては東京の方が上なんじゃないかと思う。芸術を除いては。
地下鉄だって汚いし、駅にはトイレもない。間違って他の方へ行ってしまったり、行き過ぎた場合には、一度改札して外に出て、道路を渡り反対方向行にまたお金を払って乗らなければならない。日本の地下鉄にも全くなくもないだろうが、それは無視していいくらいの数だ。
 アベニューはともかくストリートは殆どが一方通行。4車線程の広さがある。
でも両側に駐車している。これで2車線しか使えない。そして配達の車が作業のため停車していると1車線しか使えなくなる。大渋滞だ。路上駐車を一掃すればニューヨークは大変身するのではないかと思う。ついでに道路の凸凹をなくせばもっと良いだろう。
ああそうだ。アメリカンドリームもあった。これは日本だけでなくどの国よりも凄いことだ。
10月24日(金) インフルエンザ
 風邪を引いたらしく頭が重く動く気がしない。ずっと寝ている。奥さんにはどこか美術館でも行って来ればと言うが、一人じゃいやだと動かない。いろんなツアーで世話になっているHISに電話をして、日本人を診てくれる医者を紹介してもらってくれと奥さんに頼む。部屋の電話では外線につながらない。レセプションまで降りて行ってもらう。
 戻って来て奥さんは、ホテルかかりつけの医者がいる、24時間いつでも来てくれるそうよ。クレジット番号を教えてくれと言っている。クレジットカードを持たせ、頼むように指示する。
 夕方になってレセプションから降りて来てくれと連絡がある。着替えて降りて行き、医者はどこと尋ねる。
 レセプションのおばさんは来ていない、問題があると言う。まず熱があるようだがどこへ行ってきたか聞く。カナダのケベックと言うと安心したらしい。どうもエボラ出血熱を心配していたらしい。テレビのニュース番組はエボラ一色だから。
 クレジットカードの信用に問題がある、と言ってロビーのパソコンのグーグルに番号を打ち込む。出てきた英文を日本語に翻訳すると、危険という文字が出ている。
何で危険なんだ、今まで一度だって事故など起こしたことはないのに。そういえば以前スイスのベルンで予約していたホテルで断られたことがあった。それもこの口かな。
 いろいろ話しているうちに医者の費用は1,500ドルだと言う。えっ1,500、それなら寝ているよ。
待てよ、旅行保険で出るか聞いてみよう。保険証券と一緒に入っている連絡先一覧表のニューヨーク支店に電話をする。
 保険はおります。ただ費用の1,500ドルはお客様に立て替えて払っていただき、後日精算することになります。領収書はなくさないようにお願いします。
当社のお勧めは、当社の契約医院である安心メディカルへ行っていただくことです。医師は日本人ですし、お金のやり取りは一切ありません。当社と安心メディカルで行います。住所で判断しますとホテルとはそんなに離れていません。
 安心メディカルにしよう。ホテルの医者は断る。おばさんは残念そうにしてNo?と聞くから、No,No,No。
10月25日(土) 安心メディカル
 朝電話をして13時前の予約を貰う。安心メディカルはビルの3階。看板は出ていない。ビルのドアには番地の数字が書いてあるだけ。入って行くと番人がいる。制服を着ているわけではない、ただだらしなく座っているだけ。安心メディカルに行きたいと言うと、The Third Floorと言いながらエレベーターを指さす。
喉、鼻の奥の粘膜を綿棒に付け、試験管に浸す。しばらくしてインフルエンザですね。咳止め、のど飴をくれ、タミフルは薬局で買ってくださいと処方箋を書いてくれる。一番近い薬局、値段まで親切に教えてくれる。
そして観光はメインの物を1つだけにしてください。あちこちうろうろしないで。
 ここは土日もやっている。医師はもう一人アジア人がいる模様。帰国前もう1回来るが、私が見た限り患者は日本人ばかり。やはり幼児が多い。
10月26日(日) ゴスペル
 HISに頼んだツアー。マイクロバス2台。バス2台なんて人気がありますねと言うと、ガイド兼運転手はいやこんなもんじゃありません、多い時には大型バス2台になります。
 ハーレム地区最大級の教会だそうだ。教会の入り口にはChurchではなくTempleと書いてある。それはここは昔ユダヤ教の寺院だったからですと言う。
10時半頃の到着だが、もう数人の人(黒人)は祈りをささげている。膝を折り、手をステージに載せ顔を埋めている。ステージ上では1人の男性がうつ伏せになっている。これは聖歌隊が出てくる11時まで続く。
 何をそんなに祈っているのだろう。私など神社仏閣へ行っても、孫が元気に育つように、そしてtotoが当たるようと祈るだけだ。10秒もかからない。
 歌が始まると陰鬱な雰囲気は一変する。まあものすごく陽気で賑やかだ。1曲歌い終わると説教というか演説が始まる。歌と交互にやる。物静かな演説もあれば、絶叫型もある。
 黒人女性のソロが始まる。歌はうまい。歌だけでなく、祈り、演説もすべて含めてゴスペルと言うそうだ。
でもどうしてああ太らなければいけないのか、異様な太さだ。
 ハーレムは、最初はオランダ人の農園だったそうだ。オランダにあるハーレムから名づけたという。イギリスに取られそしてアメリカになる。この地に白人用の集合住宅を建てるが不況で売れず、値が下がったところを黒人が買って住むようになったとのこと。
 今古い住宅を改修して売り出すと、値が安いので若い白人に人気が出て白人も住むようになっているとも言う。
 ゴスペルでは撮影禁止なので写真はなし。
10月27日(月) Blue Note New York
 20時からブルーノート。これは直にインターネットで申し込む。食事代、飲み物代の他に音楽代と分かれる。音楽代が一番高く、また出演者によって変わる模様。今日はBEBEL GILBERTOで音楽代は60ドル。狭いホールにテーブル、椅子をぎっしり並べてある。トイレに行くにも周りの人の協力が必要。
 若い黒人女性が出てきて歌いだす。ギターの女性とバイオリンの男性を引き連れて。ネットでちらりと見た人は白人だったな、と思いながらも聞いていると20分ほどで引っ込む。前座だったのだ。
 ベベルはキーボード、ギター、ドラム、サックスの4人を引き連れている。ギター奏者は日本人に見える。
歌はボサノバ。結構年もいっているように見える。奥さんはさしずめボサノバの女王ねと言う。
BEBEL GILBERTO
 なにせ狭いステージから3,4mのところで見ているから良く見える。狭い店の効用はこれだね。狭いから出演者と客の距離が近い。
ちなみにBlue Noteはニューヨークの他にミラノ、東京、名古屋に店があるという。
20時、22時半からの2部制。
10月28日(火) Village Vanguard
 20時半から第1部。19時半前に店の前に着く。もう並んでいる。1時間前の19時半に店の扉は開く。店の構えは扉だけ、その扉は1間(約1.8m)もない。扉を開けるとすぐ下り階段。店は地下なのだ、そしてBlue Noteと同じで細長い。
並んだ順に店に入って行くので早く行けば前の席を取れる。私たちは前から3番目。椅子の前に丸い小さいテーブルがあり、その前はもう前の人の背中。やはりぎっしりと詰め込んである。
 こんな小さいテーブルに料理は乗るのかな、と思っているとメニューが配られる。飲み物しかない。料理はと聞くと、飲み物だけという返事。あらまっ失敗、昨日と同じかと思って晩飯は食べてこなかった。ジントニックを2杯。
 今日の出演者はJOSHUA REDMAN TRIO。サキソフォン、ベース、ドラムでサキソフォンがリーダー。ボーカルはいない。
 サキソフォンは凄かったね。プロとはこういうものかと感心する。サキソフォンを吹いていて息をするときには、マウスピース(とは言わないだろうけれど)を咥えたまま口を開いて息をするが、ほんの一瞬(1分もないくらい)口を開かずに鼻の穴を大きく開いて息をして演奏を続けている。
競走馬が最後のスパートの時に鼻の穴を大きく開けて走るのと同じだ。鼻の穴が開いたり普通に戻ったりするのが良く見える。前から3番目だからリーダーの演奏者とは5mも離れていない。
演奏は1時間で終わり。あれだけやれば1時間でくたびれるよね。こちらは満足。
キタノ、Blue Note、Village Vanguardと皆雰囲気が違う。他の店に行けばまた違った雰囲気だろう。
Joshua Redman
10月29日(水) ミュージカル ワンス
 14時からワンス。やはり奥さんの希望。オーケストラはなし、出演者が楽器もこなす。一昨日チケットを購入したせいか席は後ろ。私たちの後ろは空席。
 舞台はアイルランドのダブリン。売れなくて歌を諦めたストリートミュージシャンと、チェコ移民で楽器店でピアノを弾くのが楽しみな女性との恋愛もの。
というのは帰って来てからネットで調べたもので、見ている時は何が何だかさっぱりわからなかった。ただ歌はうまかった。
 やはり少しは下調べをしてから見ないといけないね。なんてたって言葉が分からないからセリフが聞き取れない、筋立てが分からない。
ワンス 舞台準備中
10月30日(木)
帰国

PAGE TOP