
カンボジア シェムリアップ、プノンペン
2010年1月3日~1月9日
今回は2年振りに奥さんと一緒
あちこちのツアー旅行を探すが、殆どがベトナム航空利用のハノイやホーチミンとシェムリアップとの組み合わせ。プノンペンとシェムリアップの組み合わせはない。
韓国のアシアナ航空がシェムリアップとプノンペンに飛行機を飛ばしている。
シェムリアップからプノンペンへの移動をどうするか。タイのバンコク航空が運営しているシェムリアップ航空というのが飛んでいるが、これはEUから乗り入れ禁止航空会社に指定されている。ベトナム航空とカンボジア政府が運営する航空会社もある模様。考えた挙句バスにする。
シェムリアップでのガイドはインターネットで探したROMCHONG TOURに頼む。ロムチョンツアーは日本人女性の堀井智香子さんが現地人男性と結婚して一緒に経営している会社。ここには空港への迎えと観光ガイド、ホテルの予約等シェムリアップでの全てを依頼する。
1月3日
成田15:30出発。国土交通大臣の“日本のハブ空港がインチョンになっているのは我慢できん。”と言っていたインチョン経由でシェムリアップ着は22:50。堀井さんとご主人のソカワさんが空港に迎えに来てくれる。
ホテルロビーでツアー料金811米ドルを支払い、お土産の餅6切れ、海苔、醤油を渡す。
811ドルの内訳
ホテル | ボレイ・アンコール | 4泊×95=380 |
ガイド料 | 75+120+120=315 (アンコール区域内は75、区域外は120) | |
チケット | プノンクーレン | 2×20=40 |
ベンメリア | 2×5=10 | |
トレンサップ湖遊覧ボート | 2×10=20 | |
メコンエクスプレスバス | 2×11=22 | |
アプサラダンス鑑賞ディナー | 2×12=24 |
とにかく料金はすべてアメリカドル表示。どこかで1ドル札は大量に持っていったほうが良いと読んだので、三菱銀行に頼んで1ドル札は100枚以上持って行く。
ドルのコインはなく1ドル未満のお釣りは現地通貨のリエル札で100とか1,000とか寄こす。
ボレイ・アンコール ホテル
私も奥さんも共に60歳を超えるので、「安宿では困ります、まともなホテルをお願いします。」と申し込んでおく。
堀井さんはソカーホテル215ドル、ヘリテージホテル280ドルもあるが部屋の大きさはそんなに変わらないし、ボレイ・アンコールのバスタブは猫足で湯量は豊富だと言う。ボレイ・アンコールにお願いする。
従業員もきびきびしているし、朝食も6時からと早い。立地が街の中心部から少し外れるようで安いよう。でもすべてソカワさんが車で送り迎えしてくれるので何の問題もない。

猫足バスタブ
本当に湯量は豊富でバスタブにはすぐに湯が溜まる。しかしながらバスタブはホーローではなくプラスチックのよう。中に入り体重がかかるとギシギシ音を発する。

ホテル概観
1月4日 バイヨン・インフォメーションセンター
JASA(日本国政府アンコール遺跡救済チーム)により2009年8月にオープンしたばかりの施設。建物はたいした大きさではなく1F,2F共100平米程度。1Fではクメール王朝の発展と建造された遺跡の紹介。2Fでは出土品の展示とアンコール地域での修復活動の紹介。パネルやDVDでの説明となる。現地人の女の子が日本語で説明してくれる。入場料2ドル。カンボジア人にも見てもらいたいという意向で、カンボジア人は無料。
アンコール・トム
アンコール地区の入場券は1日券が20ドル。3日券が40ドル。3日券を購入。顔写真付。
アンコールとは街、トムとは大きいという意味。大きい街というだけあって3km四方を高さ8mの石の壁に囲まれている。その壁の周りには幅100m程の堀がある。
ソカワさんの話では最盛期100万人の人がこの中に暮らしていたという。それが本当なら当時世界最大の街であったろう。
アンコール・トムには南門、西門、北門、東門ともう一つ東側に門があり都合5箇所の門がある。東西南北の門はそれぞれの辺の真ん中にありアンコール・トムの中心へ向かっている。

南門とナーガ(蛇神)を引っ張る神々54体、反対は阿修羅54体
アンコール・トムを建設したのはジャーヤーバルマン7世。一時ベトナム南部のチャンパ族に支配されたカンボジアをチャンパ族から取り返し、ベトナム、ラオス、タイにまで領土を広げた英雄。ジャーヤーバルマン7世だけでなく王様は皆神になりたがる。
アンコールの近辺に山は3箇所。神は高いところに住むということで山に寺院を作ろうとするが3箇所しかないのでもうすでにいっぱい。いきおい平らなところに石を積み寺院を高くする。だからもう遺跡は階段だらけ。

バイヨンはJASAの援助で修復している
アンコール・ワット
午後はアンコール・ワットへ。こちらはアンコール・トムより半世紀ほど古く東西1,500m南北1,300m。周囲の堀は幅230mほどで広い。

王様が象に乗り進軍しているレリーフ
アンコール・ワットはヒンドゥー教の寺院。ヒンドゥー教、仏教が入り乱れてもうごちゃごちゃ。
カンボジア全土で共通しているのは蛇が神様(ナーガ神)なこと。7つの頭を持つ蛇が多いが5つ、9つの頭を持つものもいる。

アンコール・ワット内のナーガ神
サンセット
アンコール・ワットから30分ほど歩き高さ60mのプノン・バケンへ行く。プノンは山という意味。3箇所ある山の1つ。
頂上の寺院は9世紀末に建てられたそうだ。
20ドルも出すと象さんの背に乗って行くこともできるらしいが歩いて行く。
寺院の階段の勾配は60度ほど。踏み代が狭く足を横にして恐る恐る上り下りする。

サンセット見物に集まった人

サンセット
アプサラダンス
夕食はアプサラダンス鑑賞付バイキング。予約されていたテーブルは、広大な会場の一番後ろ。前のほうは団体客ばかり。
隣に白人で髪が黒いからユダヤ人か、若いカップルが来る。当然舞台から離れているので、もっと前の席にしろとか言ってごねている。そのうち見えなくなったので帰ったのかと思ったが戻ってきた。

アプサラダンス
カジノ
以前にはちょっとしたホテルにはカジノがあったのですが、政府の役人がお金を使ってしまうから禁止になりました、とソカワさん。残っているのはプノンペンのナーガ・ホテルとポイペトだけですと。
ポイペトはタイとの国境にある街。タイバーツを獲得する目的からカジノを残してあるのだろう。
ポイペトは治安が悪いから行かないほうがいいですよ、とも言う。
1月5日 サンライズ
5時モーニングコールの5時半出発。道路ではもう清掃している人がいる。ソカワさんいわく、4時ころからやってますよ、日中は暑いですからね。
この時間でもアンコール地区への入場券を売っている。日本では考えられない。

サンライズ
バンテアイ・スレイ
ホテルに戻り朝食。9時頃の再出発でバンテアイ・スレイに行く。ここは10世紀に建てられたヒンドゥー教の小さい寺院。

門の上のレリーフ
物売り
物売りは圧倒的に子供。小学校低学年ほどの年か。
絵葉書を持ち、1枚、2枚・・・と1枚ずつ数えながら見せ、10枚1ドルと売り込む。
ソカワさんは「子供からは買わないでください。子供に売らせて親は朝から酒を飲んでます。子供は勉強すべきです。」と言う。
そうだよね、今はかわいいから買うけどあと何年か経ってかわいくなくなったら誰も買わないよね。そのとき何も勉強していなかったらどうしようもないよね。
子供から買うなとソカワさんに言われて、奥さんは土産物屋で10枚5ドルの絵葉書を買う羽目になってしまった。
プノン・クーレン
プノン・クーレンはシェムリアップから北東に50kmほどのところにある山。ジャーヤーバルマン2世が9世紀初頭にこの地でジャワからの独立を宣言しアンコール朝を始めた聖地。
石の山の頂上にはその頂上を彫った涅槃像が寝ているし、川底の岩には水を清めるといわれるリンガを彫ってある。つまりこの川下のシェムリアップの人たちは毎日聖水を使っているということになる。
ここには滝もある、2段滝。聖水の滝に打たれて修行している人がいるんじゃないかと思ったがそれらしい人はいない。遊んでいる人ばかりだ。
こんな山の中にも学校がある。日本の援助で出来たそうだ。でも誰も通っていない。政府が先生に給与を払わないそうだ。児童の親も当然払えない。だから先生は一人もいない、そして子供は誰も通ってこないと言う。
バンテアイ・スレイ

プノン・クーレンの滝、下段。
タ・プローム
午後はタ・プロームへ行く。ジャーヤーバルマン7世の建造で仏教寺院。巨木が寺院の石組みを壊している。鳥が木の実を食べ、糞と一緒に種を落し発芽し石組みの隙間に根を張ったらもうおしまい。根の成長と共に石組みを壊していく。石組みを壊している木を保護するか、石組みを修復するかどちらにするか悩むのだそうだ。

巨木に覆われたタ・プローム寺院
雨季になれば大量の雨が降り、ここらはまさに熱帯雨林となり木の成長も早いだろう。高さ40m位の木を指して、何年くらいの木ですかと聞くと、30〜40年という話。あっという間に大きくなってしまうのだ。
プレ・ループ
今日もまたサンセット。プレ・ループは10世紀中頃の建造でヒンドゥー教寺院。基壇は石積みだが建物はレンガ積み。やはりレンガだと劣化は激しい。
レンガの横石の上に座ってサンセットを待つ。アンコール・ワットから少し離れているせいか人は昨日より少ない。

プレ・ループ寺院

サンセット
芭蕉
夕食は日本食がいいかな、と言うとソカワさんは何とか言う鉄板焼きの店を勧めてくれる。もうちょっと軽い感じの店を、と言うと芭蕉に連れて行ってくれる。アルコールはワインなどはなくビールだけ。
注文してから近所をちょっと散歩する、と言って出かける。店のある路地から10mほど歩いて大通りに出ただけなのに、もう客引きがくる。2人も。あわてて店に戻ると奥さんがびっくりして「どうしたの?」
「客引きが来たからあわてて逃げてきた。」
注文明細は次の通り。つまみはお任せで頼む。
アンコールビール 瓶 | 2 | 2.5ドル | 5ドル |
アンコールビール 缶 | 1 | 1.5 | 1.5 |
なます、春菊おひたし | 2 | 2 | |
オニオンサラダ、出し巻き卵 | 4 | 4 | |
きゅうりガーリック和え | 2.5 | 2.5 | |
冷奴 | 3 | 1 | 3 |
わかめうどん | 1 | 3 | 3 |
コラーゲンカレー | 1 | 5 | 5 |
計 | 26ドル |
まあまあの味。豆腐はどうしているんですか。自分で作っているわけじゃないでしょ、と聞くと「スーパーで売っているんですよ。」シェムリアップも便利なのね。

芭蕉で
1月6日 ベンメリア
8時出発。2時間ほどかけてベンメリア寺院へ。途中見える民家は大体高床式。途中ソカワさんが私のお父さんの家にちょっと寄ります、と降りていく。お父さんの家は高床式でなくモルタル2階建てのモダンなもの。想像するにソカワさんが建ててあげたものだろう。
今長女がお父さんの家に遊びに来ている。奥さん(堀井さん)と子供は全くカンボジア語を話さない、家でも日本語しか話さずテレビも日本語番組しか見ない。学校へ上がる前に少しでもカンボジア語に慣らさせないと、と思いお父さんの家に預けてある。
インターナショナルスクールはあるが英語なので地元の学校に入れたい。英語の勉強はもう少し後からでも良い。とりあえず日本語とカンボジア語を取得させたい、とソカワさん。

ベンメリア寺院南門
ロリュオス遺跡群
芭蕉製のお弁当を食べた後にロリュオス遺跡群のうちのプリア・コー寺院とバコン寺院へ行く。

プリア・コー

バコン
トンレサップ湖
トンレサップ湖は巨大な湖。
乾季の今は雨季の時の3分の1の面積と言うが対岸は全く見えない。乾季に水の引いた土地は農地になるし、雨季にはそこからプランクトンが大量に発生し魚類に好影響を与えるカンボジアにとっては貴重な湖とのこと。
観光ボートに乗っていると小型ボートが追い抜いていく。団体の乗った観光ボートに近づくやぱっと離れる。
「今子供が飛び移った。観光客にみやげ物を売りに行ったのです。危ないですよね。」とソカワさん。
しばらく経つと小型ボートはまた近づき子供を回収していく。

水上生活者
夕食
夕食は中華。ソカワさんお勧めの店はホテル斜め前。歩いてもすぐなのだがソカワさんは車の中で待機してくれている。一緒に食べませんかと誘うも家で子供と食べますと遠慮する。
白ワイン1本18ドル、焼きそば、海老のから揚げ、モツの煮込み。料理は皆5ドル程度。

海老のから揚げ
1月7日 プノンペンへ
シェムリアップからプノンペンへ移動するのに何を使うか考えた。
空路はタイのバンコク航空が飛ばしているシェムリアップ航空と最近ベトナム航空とカンボジア政府共同出資の航空会社が出来たという。所要時間は1時間ほど。
陸路はバスをたくさんの会社が運行している。5時間ほどと聞いている。
水路もある。トンレサップ湖からトンレサップ川を高速ボートが走る。6時間ほど。
シェムリアップ航空はインドネシアの全航空会社などと共にEUから乗り入れ禁止航空会社に指定されている。
高速ボートは昔よくギャングに襲われた。結局バスを選ぶ。インターネットの書き込みでメコン・エキスプレスの評判が良かったのでここを選ぶ。11ドル/人。
7時半の出発。ソカワさんが6:45に迎えに来てくれてバスターミナルには7時前到着。一番乗りであったので席は01のA,B。
運転手のすぐ後ろだ。軽食とミネラルウォーターが配られる。
運転手の左上の壁には日本語で注意事項が書かれている。最後に“とうりゅう観光バス”と記してある。日本から中古車を購入し外部を塗りなおし使っているのだ。そういえばシェムリアップでも走っている車は圧倒的に日本車が多い。

メコン・エキスプレス
かなりのスピードで道路の右側を走っている。(センターラインはまずない。)反対側から大型トラックが走ってくる。その大型トラックを追い越そうとワゴン車が左側(バス側)に出てくる。
乗っているバスも抜かされるトラックもスピードは落さない。トラックはむしろ抜かされまいとスピードを上げているようにも見受けられる。ワゴン車はバスと衝突寸前にトラックを抜きよけていった。本当にぶつかるんじゃないかと思った。
しばらく行くと大型トラック同士の正面衝突現場に出くわす。氷を積んだトラックの運転手はまだ救助されずにハンドルの上にうつぶしたまま。死んでいるかもしれない。
かろうじてバスの通れるだけのスペースがあったのでそのままゆっくりと通過。
車はとにかく前へ前へ、突っ込んだほうが勝ち、相手が避けてくれるだろうというのが基本的な考え。
そしてオートバイなどは運転免許を持っているのかどうかも怪しい。交通ルールなど知らないでオートバイを運転しているよう。前を見ているととにかく怖い。
これならベトナム航空とカンボジア政府の出資の飛行機に乗ればよかった。

真ん中黒っぽいのが蜘蛛
このターミナルからもプノンペン行きのバスが出ている。こちらは小型バスで全席埋まるように客を勧誘している。
プノンペンには13:15着。バスターミナルにはオートバイタクシーのトクトクがたくさん客引きをしている。
一人青年(といっても30台前半か)がTAXIと書いた紙を掲げている。ホテルの名を言いいくらかと聞くと5ドルとの返事。OK。
ナガワールド・カンボジア
ホテルのナガワールド・カンボジアには13:30着。
プノンペン唯一のカジノ付ホテルとの情報。10年前のガイドブックにはインターコンチやホリディーインにもカジノがあるようになっている。シェムリアップで整理された時に同じように整理されたと思われる。
玄関入ってすぐ左右にソファーが並んだロビー。その先大きなホール。ホール手前右側片隅にレセプション。ホールの左右にカジノがある。ホテルに付き物のお土産物屋はない。
カジノのテーブルゲームは60台。圧倒的に多いのがバカラ。私の好きなブラックジャックは左右に2台ずつの4台しかない。
6階の部屋に行くとバスタブがない。
奥さんに部屋を交換してもらおうかと聞くと、1泊だからこのままでよいという返事。
窓から外を見ると大きな川が合流している。ボーイに聞くと北方向からまっすぐ流れてくるのがメコン川。北西から来て合流しているのがトレンサップ川。

ナガワールドはまだ工事中
プノンペン観光
さっきの青年に15:00に迎えに来てもらう。王宮へ行ってもらうが休み。前をレクサスの4WDが走っている。青年は「 あれが欲しいんですよ。でも高くて。10万ドル位するんですよ。今のは安物で。」
何言ってんだ、この車はベンツじゃないか。あちこち凹んでいるけどベンツに変わりはない。
車には100%の税金が掛かるそうだ。
マーケットに行ってもらう。マフラー、テーブルクロスなど購入。奥さんは土産に子供用のTシャツ4枚、娘用に3枚合計25ドル購入。少し負けてくれと言うと、おばさんは駄目負けられないと言いながら子供用のTシャツを1枚おまけしてくれる。
見ている私のところに赤ん坊を抱えた乞食が来る。いつもなら無視なのだが、お釣りに貰った現地通貨のリエル札があるのを思い出し、100リエル札2枚を渡す。(200リエルは5セント弱)
これを見ていたマフラー屋の店員(30前後の女性)は軽蔑の眼差しで私をにらんでいる。
しばらく歩くとまた別の赤ん坊を抱えた乞食が来る。そうだ、乞食に赤ん坊を貸し出す商売があると聞いたことがある。
キリング・フィールド

慰霊塔内部の頭蓋骨
ポル・ポトは凄いことやったよね。宗主国のフランスに留学していたというけれど何を学んだのかね。何かで読んだけれど外国へ逃げた知識人に対し、国再建のために君たちの協力が是非とも必要だ、国に帰ってきて協力してくれと発表したそうだ。これに答えて帰国した人たちを空港で捕らえて皆処刑してしまったという。ひどすぎるよね。
帰るとき青年は「僕のお父さんもポル・ポトに殺された。お兄さんもお姉さんも行方不明だ。」と言う。
ホテルに戻り青年にいくらか聞くと黙っている。2時間半の観光だったので20ドルを渡すと、不満そうな顔をしていたが受け取る。
カジノ-1
夕食はホテル内のイタリアン。ピザに魚のグリル。白ワイン1本。
夕食後奥さんはスパへ。私はカジノ。
ブラックジャックで100ドルの負け。ルーレットで100の負け。
またブラックジャックで100の負け。くそっ。
カジノ内を散歩。機械式のルーレットがある。真ん中に回転盤があり周りの四角の一辺に二人ずつ座れる。自分の好きなところに問題なく賭けられる。通常のルーレットは混んでいると、賭けたいところにチップを置くのが重労働になる。
もっといいところは賭金の1単位が0.2ドルということだ。通常のは2ドル。しばらく眺めている。
よしまたブラックジャックに挑戦しよう。100ドル両替して負けるか、200ドルになるかしたら終りにしよう。苦労したがなんとか200ドルになる。
1月8日 王宮
今日は最終日。チェックアウトは12:00なので、12時に青年に迎えに来るよう頼んである。
午前中少し昨日見た機械式ルーレットをやってみる。
50ドル札を機械に飲み込ませ残高は250ポイント。4ポイントを4点賭け(例えば1,2,4,5に賭ける)にして4〜5箇所に賭けていく。当ったり当たらなかったり。なかなか特徴というか癖というか、そういうものは見えない。
ボールがあちこちにぶつかって数字の穴に落ちるわけだが、落ちたらそのままで、勢い余って他の穴に移動するというのがなく、やはり安っぽい感じがする。
30分ほど遊んで40ドルの戻り。
荷物をレセプションに預け出発。王宮に行く前に食事。腹の調子が完璧でなくお粥を食べたい気分。青年にチャイニーズレストランへ行くよう頼む。プノンペン・ホテルの裏にある中華料理屋。シーフードお粥が2.8ドル、奥さんが頼んだ焼きそばは3ドル、青年にも何か頼めというと、お腹がいっぱいだからとアイスコーヒーを頼む。これが0.9ドル。安いんだよね。
あとからも客がどんどん来る。
王宮はまだ昼休みのため隣の国立博物館へ行く。入場料は3ドル。仏像、宗教のレリーフが殆ど。

即位殿
シルバーパコダは床が銀のタイルで敷き詰められているという。銀のタイルとはどんな物かと思っていたが、20cm角で厚さが0.6mm程度かそんなもの。もう下地との接着剤が剥がれていて歩くとべこべこ音がする。一部銀タイルを見せている(立ち入り禁止)がそれ以外は絨毯で覆われている。その絨毯の上を歩くわけだが音がする。
内部は撮影禁止。ダイヤやエメラルドをちりばめた仏像が鎮座ましましている。かなりの物がある。この後見た宝物殿より高そうなものがいっぱい。
王宮壁内側はレリーフならぬ絵で覆われている。全部見れば何かの物語になっているのだろうがチラッと見るだけ。
トゥールスレン博物館

博物館内の絵画
今日は4時間半位の観光だったので40ドルを青年に渡す。満足そうであった。今晩9:30に迎えに来るように頼む。
夕食
奥さんとスパへ行く。アロマオイル・マッサージ。オイルをつけて強く体をこする。1時間25ドル。マッサージをしてくれた女性にチップを2ドル渡すとうれしそうな顔をする。そうだよね、1日1ドル以下で生活している人が沢山いるんだから。現金がなくてもバナナやマンゴーなどがいつでもあるから飢え死にはしない。
ホテル内韓国レストラン。ビール飲み放題、韓国料理食べ放題で18ドル/人と看板が出ている。昨日も来たのだが金曜日だけとのこと。よく見ると小さいが看板に出ている。
ホテルの前は200m×50mほどの公園というか空き地。ここをオートバイがぐるぐる回っている。アベックもいるし男同士の二人乗りもいる。一人で乗っている者も当然いる。レストランの窓越しに良く見える。ウェイトレスに彼らは何をしているのかと聞くと、リラクシングと言う。まあ憂さ晴らしだろうね。
でも日本みたくマフラーの中身を抜いて騒音を撒き散らすわけでもない。スピードを出すわけでもない。ただぐるぐる回っているだけ。

ホテル前の空き地で
カジノ-2
ブラックジャックで遊んでいて現地人と思われる若い女性二人と仲良くなる。二人のうちゲームに参加するのは一人だけ。
あと一人はそばに座って見てるだけ。日本語、英語は通じないが大体分かる。チップが足りないときにはまわしてあげる。
このテーブルは良くないから向こうへ行こうと言うから付いていく。ホールでは若い3人組が歌を歌っている。奥さんはそれを見ている。その横を気づかれないようにそっと歩いていく。
ゲームに参加しない娘は私の隣に座ってくる。そのうち私の腿の上に手を置きだす。私も酔っ払っているから図々しくなって、分からないだろうけれども “Can I touch you?” と聞いてから彼女の腕の露出している部分を触る。
最近は酔っ払うと触りたくなって困る。先日もお客さんの子息の結婚式に呼ばれ大変ご馳走になる。キャンドルサービスに来たときに花嫁が私のすぐそばになる。だめもとで「触ってもいいですか。」と聞くと、いいという返事。腕の露出している部分にそっとタッチする。
そんな遊び方だから勝つわけはないけど負けもせず時間が過ぎていく。9:20分に持っているチップ全部といっても10ドルを賭ける。倍になる。また倍になる。次に負けちょうどいい時間になる。飛行機の時間がきたから帰らなければならない、楽しかったよと彼女らに挨拶し別れる。賭けない娘は残念そうにしている。
後から考えると私があんなにもてるのはおかしい。娼婦だったのかもしれない、鴨を逃したと。
空港へ
もう青年はロビーで待っている。最初に青年が来たときにはドアーボーイは彼を中に入れなかったが今は入れてくれる。客を迎えに来ていると分かってきたのだろう。
途中3階建ての古臭いアパートの横を通ったときに青年は言う。「僕の両親はこのようなアパートにエアコンも冷蔵庫もなしに暮らしている。」
ちょっと待て。昨日は、僕のお父さんはポル・ポトに殺された、と言ったじゃないか。
プノンペンではそうではなかったけれど、シェムリアップではくたびれた。ホテルに帰ると疲れがどっと出て毎日早々に寝ていた。その日のことをメモ書きする気にもならなかった。記述に記憶違いが多々あるだろう。初日に遅く着いたせいか、暑いせいか。階段ばかり上り下りしていたから筋肉痛にはなるし。
常日頃なるべく散歩するように心がけているが平らなところばかり。平地を歩くのと階段を上り下りするのでは使う筋肉が違うらしい。
暑いところに行くには日本も暑い時期に行くほうが良いかもしれない。
第48報終わり

カンボジア全図 地球の歩き方より拝借
2010年 カンボジア旅行日程表 | ||
1月3日 | 成田発 15:30 インチョン着 18:10 OZ103 | |
インチョン発 19:15 シェムリアップ着 22:50 OZ737 | ||
シェムリアップ 4泊 | ||
ボレイ・アンコール リゾート&スパ | ||
旅行会社 Romchong Tour 堀井さん | ||
http://www.romchong.com | ||
1月7日 | プノンペン 1泊 | |
ナガワールド・ホテル Tel 855-23-228822 | ||
1月8日 | プノンペン発 23:50 | |
1月9日 | インチョン着 07:00 OZ740 | |
インチョン発10:00 成田着 12:10 OZ102 |