
オーストラリア (キャンベラ、メルボルン)
2006年5月4日~10日
5月4日
キャンベラ空港に降り立ったときには空気が冷たく感じられたが、時間とともに気温も高くなりいい陽気となった。
タクシーでホテル・リッジズ・キャピタル・ヒルに着き、いつものように市内地図を貰いホテルの場所をマークしてもらう。どこでどう食い違ったかしれないが、リッジズ・キャピタル・ヒルはシティーにはなく、人造湖の反対側の国会議事堂の先にある。(こちら側をキャピタル・ヒルと呼ぶようだ。)
シティーのカジノの隣のクラウン・プラザに申し込んだのだが満員と断られ、エージェントの薦めるリッジズ・キャピタル・ヒルに申し込んだ、と思う。リッジズは高級ではないがオーストラリア、ニュージーランドにチェーン展開しているホテルで何回か利用している。値段の割にはいいホテルとの印象だった。キャピタル・ヒルの場所をチェックしないで申し込んだはずはないと思うがカジノからは大分離れてしまった。
地図を貰うときに、明日のブランビーズ・ラグビーのチケットも欲しいと言うと、Ticktekの電話番号をメモ用紙に書き電話しろと言う。電話してもいずれチケットを取りに行かなくてはならないので、タクシーを頼みTicktekまで行く。やはりいい席は残っていずゴールポストの斜め後ろ。AU$35。このとき地図を差し出しキャンベラ・スタジアムの場所を聞くと、とんでもないほうにマークする。そしてシティーホールからバスが出ていると。直感ではシティーから車で30分はかかるなという印象だった。
Ticktekの横のCity Walk(歩行者天国)を歩きスポーツ衣料の店に入る。ブランビーズのジャージ(残念ながら長袖はなく半袖)とジャンパーを購入。両方で$244。ジャンパーは裏地がなく薄いものだがポケットにチャックが付いていて便利なので、これよりいつもの黄色いワラビーズ・ジャンパーから着替える。
シティーも少し歩いたし、レイク・クルーズでもするかとタクシーで船の発着場のヨットクラブへ行く。船の出発は15:00からと言う。今は12:00過ぎ。待っていてもタクシーの来る気配はまったくない。地下鉄はないしトラムもない。バスがあるのだろうがわからない。タクシーはTicktekまで$10,ヨットクラブまでも$10。
ラグビーを見に行くのに、シティーホールからバスが出てるにしても、シティーホールへの往復にタクシーが必要になる。これではレンタカーが必要だと思いながら、ヨットクラブからホテルへ向けて歩き出す。健康のためのウォーキングで1時間やそこら歩くのは慣れてきている。でも5分程で大通りに出ると運よくタクシーが来た。
ホテルでレンタカーを頼むと、レセプションの裏のレンタカーオフィスを紹介された。小さなオートマチック車を今から借りたいと言うと、OK。KIAの1300ccクラスがすぐに出てきた。返却は明日の夜ラグビーが終わってからと言うと、2日の貸し出しになり$135。
明日の試合は19:30から。17:00を過ぎると暗くなる。とにかく一度行っておこうとキャンベラ・スタジアムへ向かう。Belconnenという街の隣のBruceにある。走っていてどうもおかしい。南北の感覚がつかめない。太陽が北側にあるせいか。GPSはなし。
近くなったと思い一度聞くが駄目。Belconnen Av.という大通りを走っていて、車を洗っている人がいたので再度聞く。ブランビーズジャンパーを着ているなと言いながら、今来た道を戻り5個目の信号を左に曲がるとスタジアムの看板が出てくるからそこを右に曲がれば良いと丁寧に教えてくれた。
迷って時間がかかってしまったのでレイク・クルーズには間に合わなかった。国立博物館、国会議事堂を通り一遍見学。
カジノ・キャンベラの内装は赤が基調。スロットはなくテーブルゲームが41台、とカジノシティーに出ている。
残念ながらミニマム(最低賭金)が高く$15。ブラックジャックであっという間に$200負け。カジノ内のレストランを覗くが入らず外へ出る。City Walkの端っこ。BABARというバー&レストランがあり結構客がいるので入る。名前とは違って客も従業員も若い人ばかり。料理の見た目はすごく良い。頼んだシーフード・ピザは、ピザはだいたい平べったいものだが、貝と野菜で盛り上げて立体的に作り上げおいしそうに見える。実際まずくはない。暗くなるとさすがに寒くなるが、オープンエアーで襟巻きをしながら冷えたホワイト・ワインを飲んでいる人もいる。白ワイン2杯共で$28.4。
カジノに戻りプントゥーンというのをやる。基本的にブラックジャックと同じ。30台後半か、女性とその母親らしき人が来る。$20両替し席には座らず立ったままプレーに参加。勝って、勝って負けるが今度は$50両替し私の隣に座る。このようにしてだんだん深みにはまっていく。
ラグビーを見に来たと言うと、私はバスケットだと言う。そういえば背は高い。結局プントゥーンでも$100取られ今日は$300の負け。
5月5日
ガイドブックに半日展望台ツアー(車がないとアクセスが難しい4つの展望台を訪れるツアー)というのがある。これに参加するつもりだったがレンタカーを借りたので自分で行くことにする。4つの内3つは地図に出ている。後ひとつは不明。
まずキャピタル・ヒル側にあるレッド・ヒル。紅葉の季節だが紅いものはなく黄色、圧倒的に多いのは茶色。9:00頃だと思うがもう3組くらいの客が来ている。丘の頂上は当然無料。1軒あるカフェは準備中。街の上に2つの熱気球が浮かんでいる。
他の展望台に行く前に国立美術館へ行く。10:00からのオープン。
コンステーブル、クレセント・ムーンという2大テーマ。何が何だかわけが分からないが、両方に入れるチケットを購入。何といっても時間はたっぷりあるのだから。$18だったと思う。
コンステーブルとは画家の名前だった。風景画。同じ構図の絵が何枚かある。製作年はと見ると10年ずれていたりする。同じ風景で人物の姿勢だけが違っている絵もある。
クレセント・ムーンは東南アジアの肩掛けなどの織物の展示。少しの宝飾品。インドネシア産が多かった。
湖を渡りマウント・エインズリーへ。山の下に戦争博物館。博物館からまっすぐにアンザック・プロムナードが延び、湖上も延ばしていくと国会議事堂に届く。
次がテルストラ・タワー。電話会社テルストラの通信用タワー。展望台にあがるには$4必要。

タワーから。人造湖左はシティー、右はキャピタル・ヒル。
15:00からレイク・クルーズ。$15。5分前に乗船したが誰もいない。貸切状態かと思ったが15:00丁度にヨットクラブから大量の女性。同じ会社の人か。日本の生保のおばさんを連想。たくましい感じでよくしゃべり、よく笑っている。所要時間1時間。

ボートから。旗のあるところが国会議事堂。
いよいよ今回のメイン・イベント、ラグビー。スーパー14のオーストラリアのACTブランビーズ対ニュージーランドのオタゴ・ハイランダース。スーパー14(去年まではスーパー12)はオーストラリアから4チーム、ニュージーランドから5チーム、南アから5チーム参加して総当りでリーグ戦を展開する。1位から4位までのチームでプレイオフ。リーグ戦91試合のうちの1つを見に来たことになる。
16分。ブランビーズNo10フェアバンクス(ラーカムは先々週のゲームで故障)がトライ。すぐそばだったのでシャッターを切るも前のアベックのうち女性のほうが手を上げ肝心なところの邪魔をしている。ゴールも決まって7-0。
20分。ハイランダースNo3トライ。ゴールも決まって7- 7。
25分。ハイランダースNo8トライ。ゴール決まらず7-12。
30分。ブランビーズNo12ギタウがトライ。今度はアベックのうち男のほうが立ち上がって写真は駄目。ゴール決まって14-12。
39分。ブランビーズのペナルティーでハイランダースゴール成功。
14-15。
40分。ブランビーズのNo14ジェラードまたまた私たち側の隅に飛び込みトライかと思われたが、ビデオレフリーの結果ゴール内でノッコンと判定され前半終了。
43分。ブランビーズNo9グレーガンのドロップゴール決まり17-15。
同43分グレーガンが相手フォワードにタックル。持ち上げたところ相手は頭から落ち、危険なプレーということシンビン。10分間の退場。ハイランダースのペナルティーキック決まって17-18。
50分、55分と続けてハイランダースがペナルティー。ブランビーズのNo13モートロックがゴール決めて23-18。
60分。ハイランダースのフォワードがゴリゴリ押してNo3再度トライ。このとき前のアベックは当然ながら立ちも手を上げもせず撮影できる。ゴールも決まって23-25。

ハイランダース フォワードでトライ。
71分。ハイランダースペナルティー。モートロック決めて26-25。
このまま行くかと思ったが、ブランビーズのNo1ヤングが痛恨のペナルティー。スクラムではまっすぐ前に押さなければいけないのに斜めに押したと判定された。反則してはいけない場所でいけない時間帯に取られてしまった。
ヤング、ヤング、ヤングしっかりしろ。といってもいつまでも若くはない。このところヤングは他チームから狙われているようだ。ハイランダースのNo15ゴールを決めて26-28。これが最終スコア。残念。
5月7日
メルボルン空港からはタクシーではなくバスに乗ってみる。大型バスで市内のバスターミナルへ到着。クラウン・プロムナード・ホテルと言うと、あのバスに乗れと言う。ここからはマイクロバスに分かれてホテルへと行く。$15。
プロムナード・ホテルの指示された部屋にはバスタブがない。レセプションへ行き、バスタブがないので部屋を変えてくれと言うと、全部屋バスタブなしだと言う。4つ星なのに。カジノのあるクラウン・タワーには高くて泊まれなかった。それで隣の同系列のプロムナードにしたのだが。今回のホテルは共に失敗。
ホテルには市内循環バスがある。ルートが決まっていて4箇所で乗り降りできる。14:30発のバスに乗るが私以外の客はいないので、ルートから外れるがビクトリア・マーケットまで乗せていってもらう。1878年から営業しているという。トタン葺き平屋建て。広大な敷地。一棟100m位の長さか。それがA棟からF棟まであり、大通り(クイーンストリートか)を挟んでまだ似たような店がある。衣料品、食料品、日用雑貨などいろいろな店が1000軒あるという。食料品はkgいくらで表示してあるので高いか安いかはよく分からない。焼きとうもろこしが一本$3.2。これは安くないと思う。昼飯代わりにする。
メルボルンシティーを散歩。シティーは北のラ・トローブ(LA TROBE)ストリート、南のフリンダース(FRINDERS )ストリート、東のスプリング(SPRING)ストリート、西のスペンサー(SPENCER)ストリートに囲まれた地区をいうようだ。きちんと縮尺の入った地図がないのだが、感覚的には東西1000m、南北500mという大きさ。
トラムにはシティー・サークルといってシティーをぐるっと廻る無料のものがある。シティー外周のうちスペンサー・ストリートをもっと西にずらし(400m位)た長方形。

小さいながら中華街もある。中華ストリートと言ったほうがいいくらい。多くの店の入り口にはメニューを持った人が立ってはいるが、強引な客引きなどはしない。入ろうとするとドアーは開けてくれる。小さな店に入る。例によってシーフード焼きそば。焼きそばはおいしかった。ポルトガルでは焼きそばにめぐまれなかったのでよけいにおいしさが感じられる。白ワイン2杯共で$23。
カジノに入ってみる。ここのブラックジャックのミニマムはキャンベラよりも高くて$20。まいるよね。$5があればほんとにいいんだけれど。ブラックジャックで$300、大小で$100の負け。
5月8日
バスツアーのベスト・オブ・メルボルンに参加。昨晩ガイドブックを見ながらツアー会社に電話をしたのだけれどうまくいかなかった。集合場所を聞いたのだが聞き取れず、Whereを何回も繰り返していたら電話を切られてしまった。9:30という時間は聞き取れたので、ひょっとしたらホテルのロビーに迎えに来てくれるかもしれないと思い、待っていたが誰も来なかった。
ホテルのコンシェルジュに行きガイドブックを見せ、ツアー会社のグレイ・ラインへ連絡してもらった。11:50にスワンストン(SWANSTON)・ストリート180番地へ行けと言う。電話とは違い得意のボディーランゲージで本を見せたり、地図を指し示したりできるのでやはり対面のほうがいい。
時間はたっぷりとあるのでコリンズ(COLLINS)ストリートにある展望台へ行く。オフィスビルの55階。$16。高いところは好きではないのだが最近はなるべく昇るようにしている。
早めに行くと180番地にはグレイ・ラインのカウンターがあり出発場所でもあった。料金$166を支払いチケットを受け取る。
バスの出発は12:05なので昼食を摂っておくように言われる。同じ建物の奥に小さなフード・コートがある。いなりずし1つ、海苔巻き1つを購入。$2.8。

すし店のショーケース
12:05バスに乗ると2,3分でもう降りる。フリンダース・ストリート駅のすぐ横。まずヤラ川(YARA RIVER)クルーズだ。でも乗ったとたん眠くなり半分は寝ていた。
カジノのあるクラウン・タワーズの横を通り川を下っていく。河口近くにマンションらしき建物が見える。なかなかしゃれた感じ。歩道橋までもがおかしな格好をしている。クルーズの所要時間は1時間。

マンションと思われる。左下チューブ状のものは歩道橋。
降りたところで待っていると違うバスが来た。バスには10人以上の先客がいる。向かった先はダンデノン丘陵(DANDENONG RANGES)。バスで1時間以上かかったと思う。
原生林の遊歩道入り口前でバスは停まるが誰も遊歩道には入らない。一人で5分ほど原生林を歩いてみる。この間に表示板は3つあった。
最初の題は、恐竜とともに生きる。シダ類の絵が描いてあり3億年前の恐竜の時代から生き続けている、と書いてある。
次は鳥の絵(コトドリ、LYRE-BIRD)にコンサート開催中とある。確かにコトドリかどうかは分からない(コトドリと言う名前すら初めて)が鳥のさえずりがよく聞こえる。
3番目は木の絵に世界最長の文字。ユーカリの1種で500年で高さが100mになるという。この森には2〜300年の木が多いとも書いてある。
駐車場に戻ると皆はインコに餌をやっている。餌を持っているとインコが手に乗り餌をついばむ。

インコと
ティータイムであった。小さめのバケツに葉っぱを入れお湯をかけ、しばらくしてから上澄みを紙コップに入れると出来上がり。クッキーもある。
自由時間は30〜40分。ちょっと短い感じ。
次に行ったのは山頂付近の展望台。雲間からさす光でかろうじてメルボルンの街が見える。自由時間は30分だが皆早めにバスに乗車。
スワンストン・ストリートで結構な人数が降りる。希望者にはホテルまで送ってくれる。私もホテルを聞かれたから、クラウン・プロムナードと答えてある。ホテルに着くと教えてくれるが、まだあとトラム・レストランがある。その由告げるとこの次だからまだ乗っていろと言う。クルーズだけでもいいし、ダンデノンだけでもいいし、トラム・レストランだけでもいい。もちろん全部でもいい。この3つすべてを廻るツアーがベスト・オブ・メルボルン。何人もはいなかった。
クラウン・カジノのそばのトラム発着場には係員が待っていて名前を聞く。答えるとチェックをし、“Tram No4.”と言う。出発まで20分。ぞろぞろ、ぞろぞろ客が来る。
トラムに乗るときには再度客の名前を聞きテーブルを指示している。私は一人だから最後に乗ればいいと待っている。すぐ横にいた男性があんたは私と同じテーブルだと言う。向こうは男性とその奥さん、娘さんの3人連れ。ちょうど4人残っているからそういうことになる。中は狭い。テーブル、椅子ともに固定。3人連れは皆太っている。座ると腹はテーブルについてしまう。通路の右側は4人掛け、左は2人掛け。これが6,7組ある。それが4両走るから結構な客数だ。

トラム・レストラン
アペタイザーはクラッカーにレバーのペースト2種。メインはチキンかビーフ。ビーフを選ぶ。前の奥さんはチキンを頼んだが、生焼けだと言いながら焼けているところを選んで食べている。
デザートはプリンかチョコレートムース。コーヒーか紅茶。ムースとコーヒーを選ぶ。ワインは赤。廻ってきて少なければ注いでくれる。レバーのペーストとビーフはおいしかった。
暗いせいもあるのだろうがどこをどう走ったかはまったく分からない。同席の家族も外にはまったく興味がない。
旦那さんがオーストラリアの全体図を書き右側海岸線の中ほどに印をしている。隣にはとがっていない三日月2つを斜めに隣り合わせて書いてある。印が家族の住んでいるグラッドストーン(GLADSTONE)。ケアンズはと聞くと、少し上。タウンズビルはと聞くとやはり少し上。ブリスベーンは少し下。ケアンズとブリスベーンの中間辺りと言う。三日月2つは日本の地図のつもりらしい。東京の隣の千葉に住んでいると答える。
先日無料ソフトをダウンロードして名刺を作った。それを渡して、良ければメールしてくださいと言ったがどうだろうか。何しろCasinoの文字を入れてある。嫌いな人は徹底して嫌うから。
昨日はクラウン・プロムナードの連絡口のそばのテーブルでプレーしたが、あちこちうろうろしてみる。ここは広い。シドニーより広いだろう。1階がメインだが地下と2階にも、一階の3分の1程度広さのカジノがある。1階左奥にミニマム$10のプントゥーンを見つける。よし、ここでプレーしよう。
プントゥーンは基本的にはブラックジャック(BJ)と同じ。A札と10札で1.5倍の配当がある。21をオーバーしたら負け。ディーラーは合計16以下の場合はカードを引かなければならない。などはBJと同じ。でも客にはBJより少し有利なルールになっている。
ディーラーの持ち札がなんであっても、客の合計が21になったら客は賭金と同額の払い戻しを受ける。(BJではディーラーの手が決まるまで待つ。ディーラーが21になったら引き分け、A札と10札なら客の負け。)
客の持ち札の合計が10や11の時ダブルができる。ダブルは10札を期待して倍額賭けることができるがカードは1枚しか引けない。(BJでは持ち札2枚のときだけダブルが認められる。)
そしてダブルのときに期待に反して小さい数字が来てしまってディーラーに勝てそうもないときには、サレンダーといって半分支払って降りることもできる。(BJではダブル後のサレンダーは認められない。)
このほかにも有利な点があったように思える。がやはり客は負けてだんだん去っていく。そしてまた新しい人が入って来るの繰り返し。2時間遊んで$100の負け。
5月9日
ホテルの南方にはアルバート湖(ALBERT PARK LAKE)がある。外周道路は毎年3月に行われるF1のコースになる有名な湖だ。歩いて30分ほど。黒鳥がいる。湖畔の遊歩道をジョギングしている人がちらほら見える。
帰りはトラムに乗りシティーへ行き($2.5)、無料のシティー・サークルに乗り換えメルボルン博物館の隣の映画館IMAXへ行く。出し物は、鮫、深海、月での歩行とある。鮫、深海は見ているような気がするので月での歩行(WALKING ON THE MOON)に決めるが上映は17:00から。

南北逆の世界地図
またまたスワンストン・ストリートを歩いていると丼の字を見つける。丼物のテイクアウト店だが、小さいテーブルを壁に取り付けてあって、店内で食事もできる。肉うどんを頼んでみる。$5.4。ちょっと甘いが食べられなくはない。量も軽く昼食には丁度良い。昼どきのせいかひっきりなしに客が来る。2間×4間=8坪ほどの小さな店だが従業員と客でいっぱい。従業員は日本人(アルバイト?)だった。寿司販売店は中国人ばかりなので日本人を見るのは久しぶりの気がする。
ホテルに戻り休憩後カジノへ。今度はプントゥーンへまっしぐら。中間の席にいるときはちょぼちょぼ。最後の席が空いたときにそちらに移る。
いろんな人がいて面白い。中年の中国人がやってきて白人が賭けているところに乗ってきた。この白人は2箇所に賭けている。ステイ(カードをもう貰わない)かヒット(もう1枚カードを貰う)かの段階で中国人が声を上げた。白人は権利は自分にあると譲らない。中国人は自分で決めたいのだが、白人は2箇所とも自分のだと何回も主張している。最後は中国人があきらめて決着がついた。
中国人の進出はすごい。昔なら中国人はいても皆働く人だった。今は遊ぶ側にもたくさんいる。数年前フィリピンのセブ島に行ったときには、カジノは中国人(このときは台湾人)に占領された状態だった。今は本土人が飛ぶ鳥を落す勢いだ。
またまたトラブルが起った。今度は3箇所の勝ちに4人が手を上げた。ディーラーはスーパーバイザーを呼び事情を説明している。3箇所の勝ちチップはいったんディーラー預かりになりゲームは続行。その間にスーパーバイザーはパソコンのディスプレイを見ている。多分記録ビデオを見ているのだろう。めでたく3人が指名された。さっきの中国人はこの中に入っていた。
中国にはカジノがない。どこの国民も博打好きだが中国人は特に好き、と中国共産党や民進党の幹部は思っているのだろう。最近韓国で、産炭地跡地に韓国人でも入場できるカジノがオープンした。地元の人には雇用場所ができて良い面も当然あるわけだが、賭博依存症になる人がたくさん現れた。全財産使い果たした小企業経営者もいるし、カジノ内ホールで飛び降り自殺した婦人もいる。
最初の席にいる白人の若者がついている。プントゥーン(A札と10札)になると籤を引ける権利が獲得できる場所に$5を置き、それが来た。籤を引くとなんと100倍。$500をゲット。5倍、10倍、出ても20倍だったのに。私も1回これで$100をゲット。
この若者がイングランドのラグビージャージを着ている。顔も誰かに似ているが思い出せない。ほらスタンドオフをやっていたあの顔だよ。最近固有名詞がなかなか出てこなくて困っている。ボケの始まりじゃないかと。若者が去ってから、そうだアンドリューだ、と思い出した。オーストラリア戦逆転のドロップ・ゴールを決めたアンドリューだ。いるときに思い出せば、お前はアンドリューの子供かと聞けたのに。
隣にかなり酔った白人の若者が来た。手持ち13でヒット、17になった。何を考えたかまたヒット、19になる。悩んでいる。私がもうやめろと突っつくと、またヒット。21になった。いつも“Come on”と言っている。いいときも悪いときも。”Come on”は便利な言葉だ。“どうも”も便利だけれど。
邪魔くさいから$10賭けているときに“Much more”と言って、握っている手を開かせて持っているチップ全部を賭けさせた。(そんなにたくさんあったわけじゃないけど。)負けて去っていった。
私は少しずつ少しずつ増えて16:00にやめるときには$730になっていた。元が$200だから$530の勝ち。最後の席に移ってから後ろの人がずっと私に乗ってきている。私と同じにかなりの勝ちを収めた。席を立って初めて顔を見ると若い東南アジア系の人だった。バーイと言うとサンキューと返してきた。
IMAXは大画面の3D(めがねをかけて見る立体映画)。迫力があるので時間が余ったときにはよく見る。$16で45分。客は全部で10人だった。
またまたスワンストン・ストリートを歩く。今度は西側を。シティーでは南北に走るスワンストン・ストリートと東西に走るバーク・ストリートが繁華街。次がバーク・ストリートのすぐ北側を走るリトル・バーク・ストリート。この通りのスワンストン・ストリートの東側に中華街がある。
もう一度オージービーフを食べたいなと思っていると韓国料理屋が目に付いた。行き過ぎるも、シェラトン・ウォーカーヒルで食べたカルビ定食はおいしかったなと思い出し、引き返す。
メニューを貰ってもカルビとは書いていない。カルビと言うと、スペアリブと言う返事。自分で焼くか聞くから、焼いてきて欲しいと頼む。白ワインも頼む。手を洗うのを忘れていたので洗面室に。戻るときに若いウェイターがワインをグラスに注いでいる。“Much more”と手のひらを上にして2,3回あおるとたくさん入れてくれた。店長らしき人が“Too much”と怒っている。
カルビ焼きとご飯と小皿が七品もきた。こんなに食べれるかなと思いながらも、一所懸命食べ、ナムルとジャガイモのちょい辛煮は食べ終わった。やっとこさ食べたのに皿が空になったらまた同じものを持ってきた。参った参った。ワイン2杯共で$20ちょっと。まあおいしかったし満腹だ。
ホテルに戻り再度カジノに行くも、1時間もしないうちにくたびれてきた。疲れがどっと出てきた感じ。すぐやめるが$200使ってしまった。
5月10日
朝食のときオムレツを頼んだ。今日のコックはずいぶんと下手。卵の薄い焼けた皮を返すのに切らないように返せないし、その気もない。切れたところから具がはみ出て見た目は非常に悪い。未経験の私が作ってももっと上手に作れる気がする。それでも他のコックに指示を出しているのだから笑ってしまう。
メルボルン発の飛行機はすいている。客は三分の一もいないんじゃないか。3席独占で寝て帰ってきたが結構くたびれている。くたびれている割には体重が全然減っていないのでがっかりした。
第39報終わり


昭文社の新個人旅行から拝借