
プラハ・ベルリン
2005年5月3日~12日
またの一人旅
3月のアイルランド旅行から帰ってきてしばらくすると風邪をひいてしまった。なかなか治らず心配したが今回の旅行に間に合った。治らぬままの出発ではいろいろとうまくない。
なにせ、またの一人旅だから。
5月3日 プラハのタクシー
成田発フランクフルト行きが1時間以上遅れて出発。フランクフルト発プラハ行きとの余裕は1時間半しかなく心配したが、なんとか乗れる。
プラハからは恐怖のタクシー。前回(7年前)来た時に、街中でタクシーに行き先を告げて、大体いくらかかるか聞いてそれから乗ったのだが、倍以上吹っかけられたことがあった。
空港ビルの外に出ると、エアーポート・タクシーと書いてあり係員が誘導している。乗ると初老の運転手は一覧表を取り出し、コリンシア・タワーズは700コルナと言いながらそれを見せる。車はフォルクスワーゲン。いい車だと誉めると、いろいろ話をしだす。
東京オリンピックには兄弟がカヌーの選手として出場したとか、チャスラフスカは金メダル3つ取ったとか。チャスラフスカを知っているかと言うので、もちろん、ハシェックだって知っている、と返事した。人気のスポーツはやはりサッカー、バスケットボール、アイスホッケー。ラグビーは5,6番目だそうだ。ラグビーをやっているだけでうれしい。
チェコ製の車スコダを知っているかと言うので、知っている。日本で走っているかと言うので、多分走っていない。スコダをフォルクスワーゲンと同じでいい車だと言う。日本車ではマツダを誉めていた。
ヨーロッパの乗用車のエンジンは殆どディーゼルエンジン。ディーゼルは低回転で力があると言って、信号待ちのときに、1000回転あたりで空ぶかしをする。
ホテルに着くと、ロビーには“ホテルタクシー空港まで800”と書いてあった。
カジノ・ボヘミア 1
ホテルはコリンシア・タワーズ。カジノ付きホテル。地下鉄駅のまん前。インターネットを利用して探した。ここのカジノの営業開始は遅く20:00から。
一風呂浴びてから散歩と思い外へ出る。地下鉄駅の向こう側に大きなビルがある。コングレス・センターと書いてある。あまり人気はないが、カジノ・ボヘミアの折りたたみ式の看板がビルの前に置いてある。看板の指示に従ってエレベーターに乗り6階に着くとそこがカジノ。どんな具合かとホールから覗いていると、どうぞ、どうぞと手招きする。スポーツシューズにジャンパーだからと言うと、ちっとも構わないと言い入れてくれた。
結構広い空間にルーレット8、ブラックジャック2、ファイブカード2、ポーカー1という構成。スロットはロビー右側に数十台かたまっている。ルーレットに3人、ブラックジャックに1人いる。ブラックジャックに入れてもらう。
しばらくすると若い東洋人が来た。“ブラックジャック”という言葉の発音を聞いて、日本の方ですかと聞くとそうだと答える。プラハに来て1週間ぐらい、いずれギリシャまで南下して行きたいと言う。3,000勝ったところで終わりにする。20:00頃。
コリンシア・タワーズのカジノは2階にある。レストランも2階。オリエンタルフードという名の店の前に中国系の女性が立って勧誘している。メニューのヌードルのところには、タイ、マレーシア、シンガポールなど国名が書いてある。辛くないのを確かめてからシンガポールを頼む。ビーフンに野菜に肉。量が多くて食べきれない。
勧誘している女性が来て、“私は香港です。Thank you.は日本語でなんと言うのですか。”と聞く。
“ありがとう、いや、ありがとうございましたの方がいいね。”
と教えた。翌朝結構日本人団体客がいるのに気が付いた。
ホテルのカジノの名はビップクラブ。狭いところにルーレット3、ブラックジャック2、ポーカー1置いてある。先ほどの日本人青年がいる。“ここは余りいい雰囲気ではないですね。”と言い、早目に帰っていった。私はあっという間に2,000負け。本当にいいカジノではない。
3月4日 展望台
ホテルを8:30頃出発。地下鉄の3日券を購入。200コルナ(¥800位か)。ホテルの前は地下鉄C線のヴィシェフラト。北へ2つ目のムゼオでA線に乗り換え、北東方向へ3つ目のマロストランスカで下車。ヴルタヴァ川をくぐってプラハ城に一番近い駅。駅の西側がプラハ城だがそちらには行かず、南方向に歩いていく。10分もしないでケーブルカーの駅に着く。この辺りはマラー・ストラナ地区といってプラハ城南側の公園地帯になっている。地下鉄3日券でケーブルカーにも乗れる。ケーブルカーは9:00から営業。
9:15発に乗る。ケーブルカーの駅のトイレは有料。2コルナ。細かいのがないので両替を頼むが断られる。トイレのドアーをさんざん蹴飛ばしてやった。同じような思いをした人がいるらしく、私が蹴りを入れた少し上に瑕がついている。9:30過ぎから公園内の有料トイレが営業を始める。
展望台が営業を始めたのは10:00。エレベーターはなく廻り階段を登って行く。299段。118段目に中間の展望台がオープンエアーである。上部展望台は床上150cmから上がガラス張り。ところどころの窓が開く。

展望台からプラハ城周辺
似顔絵
カレル橋を渡らずに右側の川岸に出てリバーボートに乗る。カレル橋をくぐり北方向の下流へ。40分程のクルーズ。
ちょっと早いけど昼食にする。ビールを貰い、昨日の飛行機で出たサンドウィッチをほおばる。カレル橋をくぐってちょっと行ってからすぐ川はほぼ90度右に曲がる。左側に1ヶ所、右側に2ヶ所カジノを発見。
12:00下船。空が少し暗くなったと思ったら雨が降り出した。レストランの軒先を借りて雨宿り。15分ほどで上がる。プラハ、ベルリン共に15分程度の雨がよく降るという。15分程で上がるから傘はいらない、いやしょっちゅう降るから傘は必需品だという意見に分かれる。
カレル橋ではいろいろなものが営業している。土産物、大道芸、似顔絵。似顔絵を書いて貰うことにした。
20分で900コルナ。9分で400というのもあったが高いほうにした。椅子に座って観光客を見ていると意外と日本人が少ない。あっちを見たり、こっちを見たりしていると、こっちを向いてと指で指示される。20分たって完成。
絵描きが、“さあどうだ。いい出来だろう。“とばかりにばっと見せたが全然似ていない。

似てないよね
ボートから見えたカジノを覗く。右側2軒のうち1軒は24時間営業。でも雰囲気はパチンコ屋。騒々しい感じ。もう1軒はホテル・プレジデントの中。18:00からの営業。左側にあったスペアミント・カジノは17:00からの営業。
帰りの地下鉄で検札があった。ポリス同行だ。検札係りは年配の人が多いので乱暴を働く者がいるのかもしれない。
カジノ・ボヘミア 2
ホテルで1時間ほど休憩し17:00を過ぎたのを確認して、スーツに着替えビシッと決め、ホテル前のカジノ・ボヘミアに行く。ルーレットで3人の女性が遊んでいるだけ。ブラックジャックには客はおろかディーラーもいない。
ルーレットを見ているとしばらくたってディーラーが来たのでオープンして貰う。一人で遊んでいると10分もたたないうちに、ルーレットの3人のうち体格のいい人がこっちに移ってきた。この人はお金持ちらしく、5,000コルナ札をどんどん出してくる。私は5,000コルナ札があることすら知らなかった。単純に4倍すれば2万円ということだが感覚的には日本の5万円札と言うことになるだろう。1時間半程度遊んで元。
カジノ内レストラン
夕食はカジノ内のレストランでとることにした。大きなコングレスセンターの6階の北西部にあるこのカジノは、カジノ部分は厚いカーテンで遮光しているが、レストラン部は全面ガラス張りそのまま。眺めは最高。今日昇った展望台やプラハ城はもちろん180度見渡せる。外はまだ明るい。なにせ21:00でようやく薄暗くなってくるのだから。
前菜はシュリンプカクテル。少し甘いサワークリームがかかっている。メインはトラウト(タラの仲間かと思っていたがもっと小さかった)の蒸した物が骨付きで。温野菜共。白ワイン2杯。飲み物がただのカジノの中のレストランだから、ワインはただだろうとひそかに期待したが、ワインも料理も全部ただでいいと言う。
これではウェイトレスにチップをあげないわけにはいかない。ブラックジャックのテーブルに戻る。沈んで、少し浮いた時にやめる。800勝ったのでウェイトレスに100渡し、また明日。
ペパーミント・カジノ
昼間ボートから見つけたカジノのうちの1つに行く。左側に見えた川岸にあるもので単独の建物。地下鉄駅から5分ほど歩く。客は誰もいない。カジノそのものも小さくテーブルゲームは5台程。ルーレット、ブラックジャック、ポーカー。テーブルに座ると、飲み物は何がいいか聞きに来るから、ついつい頼んでしまう。ジントニック。1階は吹き抜けになっているのだけれど壁際に2階がある。ウェイトレスは2階から降りてくるので2階は何かと聞くと、バーとマシーンという返事。
ジントニックをお代わりすると100の請求が来た。2杯目からは有料のようだ。23:00まで遊んで900の勝ち。900では3,4千円で、勝ったうちに入らないが負けるよりずっといい。
結局他の客は誰も来なかった。前回来た時よりカジノの軒数はかなり多いようだが、淘汰されるところも出てくるだろう。
5月5日 IMAX
9:00出発。出発する時雨が降っていたのでIMAXで映画を見る。ホテルで聞くと地下鉄A線のフローラ駅で降り、降りたところのビル内にあるとのこと。ガラパゴスが題材で3D。3Dとは立体画像で、貸してくれるメガネをかけると立体的に見えるもの。IMAXは巨大画面で迫力があるので好きなのだが、もっとその土地にあった題材のものを上映してほしいと思う。1時間程度。
見終わったら雨は上がっていた。気温は低くない。前回は寒く、地元のガイドは皮のコートを着ていたくらい。今は半袖丸首に長袖のシャツ、そしてラグビージャージ。これで充分。ラグビージャージはいいね。厚手の綿で出来ているから多少汚れても構わないし、セーターみたいに傷がつかないように心配する必要もない。
旧市街へ行き、火薬塔に登ったり、市内観光の豆汽車の形をしたミニバスに乗ったりする。
ヴィシェフラト
旅行に来る前に、市立図書館に行き何か資料はないか探していたところ、10年前発行の望遠鏡というガイドブックのプラハ版に散歩コースが4点出ていた。そのうちの一つがヴィシェフラト。なんか聞いた名前だなと思ったらホテル前の地下鉄の駅と同じ。チェコ最初の王位が置かれた場所(違う説もある)といわれ伝説の地だ。城壁に囲まれそんなに広くない地域。
入口はカジノ・ボヘミアのあるコングレスセンターの前にある。あっちうろうろ、こっちうろうろしても1時間から1時間半あれば大丈夫。
西側の崖の下はヴルタヴァ川。川沿いにトラムが走っていて、17番線で旧市街へとつながっている。ホテルで貰った地図には地下鉄路線はもちろんのこと、トラム路線もすべて書いてある。念のためホテルで、地下鉄で買った3日券でトラムに乗れるか聞いたところ、オールトランスポーテイションに乗れるとの返事。旧市街経由でホテルに戻る。

ヴィシェフラト城址公園
カジノ・ボヘミア 3
17:00出発しようと思ったが、NHKのBSニュースが始まったので見ることにした。日本は夜中の12時。たいしたニュースがなく一安心。
カジノ・ボヘミアでは女性が一人ルーレットで遊んでいる。顔なじみになったウェイトレスにジントニックを頼み、ついでにブラックジャックをオープンしてくれるよう頼む。1時間ほど遊んでからまたレストラン。今日はステーキにしよう。前菜はとメニューをながめてスモークサーモンを頼むが、他はなんでもあるがそれだけは今日は切れている、と言う。ベイクト・アスパラというのにした。白アスパラガスをハムで巻いて(ベーコンではなかった)カマンベールチーズを乗せて焼いたもの。チーズは溶けてまわりの白い皮だけ残っている。これはおいしかった。ステーキもそこそこの味。赤ワイン2杯でまたただでいいと言う。
窓の下にヴィシェフラトの公園。ウェイトレスに今日ヴィシェフラトの公園に行った。いい所だと言うが通じない。窓際に連れてきて説明すると、ヴィシェフラトのヴィを思いっきり強く発音する。そしてプラハもいい所だと言うと、“Do you like Praha?”と聞く。“Yes,I like Praha and you.”と答えた。
20:00頃、帰り際チップを渡しながら“See you tomorrow.”と言うと、明日から休みで次に出てくるのは月曜日になってしまうと言う。私も月曜日の朝にはプラハを立たなければならないと言うと、別れを惜しんで握手をしてくれた。
プレジデント・カジノ
地下鉄でプレジデントカジノを目指す。ペパーミントの川向左側、プレジデント ホテルの中にある。もう地下鉄はベテランの気分。
ブラックジャックに先客がいたので仲間に入れてもらう。ディーラーは若いぷくっとした女性。まだデビューしたてのよう。客に1枚づつカードを配り、自分も1枚取ってからまた客に2枚目を配るのがこの辺りのやり方だが、自分の分を取らずに客に2枚目を配ってしまう。スーパーバイザーに注意され配ったカードをそのまま位置をずらしただけで配りなおした。私がそのカードは回収して新規にやり直せと提案しても無視された。調子が狂ってしまう。
男1人に女3人のグループ(多分チェコ人)が片手にワインを持ちゲームを見ている。私のそばに立っている女性に“Sit down please.”と声をかけポーカーチップを5枚置いてあげるが、“No no! I'm afraid.”と言ってしり込みする。
ディーラーが替わった。彼女はずっと立っていてくたびれたのか、私の隣の椅子にちょこっと腰掛けた。1枚チップを置いてあげるとブラックジャックになり150コルナの戻り。
このとき“今日は”と声がしたので振り向くとあの青年であった。彼は私たちのテーブルには合流せず、別のテーブルを開けてもらい1人で遊んでいる。
彼女のグループのみんなのグラスが残り少なくなったのでウェイターを呼び、“Another helping for them please.”と言うが通じない。確かお代わりはAnother helpingと言ったはずだが。彼女も今なんて言ったのと聞く。One moreと同じと言う。全員にアルコールは行き渡ったが260の請求書を持ってきた。ここも2杯目以降は有料らしい。まあ安くて助かるけれど。
彼女が青年を指差し友達でしょと聞く。同じ日本人だけどプラハのカジノで初めて会ったと言うと笑っていた。
ディーラーがまたしょうもないお姉ちゃんに替わったので、青年のテーブルに移動する。こちらはコルナ建てではなくユーロ建てだった。
青年いわく“ユーロだと余り人が来ないので落ち着いて勝負できるんですよ。コルナ建てだと掛け持ちしたりする人がいますから。”
22:30頃終わりにする。ユーロで少し勝ち、コルナで少し負け元くらい。さっきの彼女にも楽しかったよと声をかける。
彼女もお酒をおごってくれてありがとうと言って握手をしてくれた。今日は若い女性2人に握手をして貰いいい日であった。
5月6日 今日も散歩
今日も朝は雨。降ったりやんだり。地下鉄C線のヴタヴスカで降りる。地上に出てもどっちがどっちだかさっぱりわからない。ガイドブックの地図にも、ホテルでくれた地図にもこの辺りは出ていないのだから。Metro新聞を配っているおじさんに、ストロモフ公園はどっちか聞くと、あっちだと指差す。ちょっと心配だったので若い女性に聞くと反対方向だと言う。そしてトラムで行った方がいいとも言う。
若い女性の方を選ぶ。トラムに乗って違ったらまたトラムで引き返せばいい。二つ目の停留所のそばに林が見えたので降りるとそうであった。
30分も林の中を散歩して(とにかく林だけ、たまに池がある)一つの門を出ると、大きな建物があり、軍服に勲章をたくさんぶら下げた老人の一団に会った。坂を下ると大通りになっているが、地図に載っていない場所なので引き返す。トラムに乗りスペアミント・カジノのそばで降りる。
スペアミントの南側はヴルタヴァ川。北側は大通りをはさんで丘になっている。スペアミントのそばの階段を上がっていくと巨大なメトロノームみたいなものがある。何のためにあるのかわからないが(ガイドブックにも何にも書いていない)横目でにらみ進んでいく。

レトナー公園からのカレル橋
ヤルタ ホテル
ホテルに置いてある誰でも貰えるプラハのガイドブックにマッサージの広告が出ている。去年の夏のポーランドの時より当然暑くないのでその分楽だが、結構足に来ている。そのガイドブックは持ってきていないのでどこかで入手しようと大きいホテルを探す。地下鉄ムステックとムゼオ(Museumは何度聞いてもムゼオにしか聞こえない)の間は大繁華街でホテルも多い。
ヤルタ ホテルに入りコンシェルジュからガイドブックを貰う。プラハは進んでいるのか遅れているのかわからないが、エスコートギャルなどの広告が多い。やっと数少ないNon erotic massage の広告を見つけコンシェルジュに場所を聞く。行かなくても呼べるから部屋番号を教えてと言う。正直に別のホテルに泊まっていてくたびれたからと返事する。いやな顔もせずに電話をしてくれたが、営業時間は17:00からと言う。
とりあえずマッサージはあきらめて外へ出ると、入口は違うがヤルタ ホテルにはカジノがあり24H営業と書いてある。入ってみると雰囲気は良さそう。ブルーが基調。テーブルゲームのラシャは薄いブルーに濃いブルーの縁取り。床の絨毯は青緑に黄色い点々。壁は赤。客は誰もいない。
13:00頃。ビール1杯にナッツを付けてもらう。昼飯代わり。1時間程いて4,000も負けてしまった。でもこの間に足は結構楽になっている。
トラムで移動し再度ケーブルカーに乗る。一昨日とは反対方向に進む。この辺りはマラー・ストラナ地区だが別名ぺトジーン公園。木ばっかり。つづらおりを下がるだけ。犬を連れた老夫婦など地元の人の散歩も多い。
またトラムで旧市街へ。ぶらぶらしながらスメタナやドボルザークのCDでもあったら買おうかと思うがない。わざわざレコード屋を探してまでは買わないけれど。ブラックライトというマリオネットがはやっているようだ。想像するに真っ暗な中人形にライトを当てて行う人形劇か。ドンジョバンニやファウストの演目で19:30や20:00からの開演。
カジノ・ボヘミア 4
ホテルにはまた16:00頃着。ボヘミアも今日が最後。何人目かのディーラーの時ついてきて2,000が7,000になった。
プラハ最後の夕食もまたここ。前菜はおいしかったのでまたベイクトアスパラ。メインをサーモンにしようとするがやはりなし。ツナサラダにする。メインがサラダなどおかしいかもしれないが、旅行中にはビールにサラダという食事が私には多い。ワイン2杯。昨日までの彼女はいない。別のウェイトレスが担当してくれたが280の請求書を持ってきた。昨日、一昨日もただでごちそうになったのだから500置いておいた。
青年が来て二人でちょぼちょぼやっていたが、青年が帰った後落ち目になり稼いだチップは全部なくなり、5,000追加して最終的には7,000の損。
あーあマリオネットでも見ればよかった。
5月7日 ベルリンへ
5:00起きで7:20発の飛行機。今回はJTBの個人旅行部門のトラベルデザイナーというところに頼んでみた。日程表を見てこんなに早い時間の便を取ってしょうがないなと思ったが、自分で調べてみると、プラハ-ベルリン間はチェコ航空がこの一便飛ばしているだけ。ルフトハンザは飛んでいない。実際乗ってみると42人乗りの双発のプロペラ機に11人の乗客しかいない。
タクシーでホテル パーク・イン・アレキサンダープラッツには10:00頃到着。喫煙室が空いていたのでチェックインする。旧東ドイツのフォーラム ホテルが前身だからどんな部屋かと思ったが改装したのだろう、モダンな感じできれいだった。
市内観光バス
ホテルのすぐ南側にSバーン、Uバーンの駅がある。駅の南側にはテレビ塔。テレビ塔に行くが長い行列。そうだ今日は土曜日だ。1時間待ち。
今日は寒い。プラハではジャンパーはいらなかったがこちらでは必需品。(帰るまで寒かった)降りてからホテルで昼食。コリンシア・タワーズで朝食にパン2つとりんご1個と水をくれる。その残りを昼食に。
乗り降り自由の市内観光バスに乗る。ホテルの前の道路の反対側がバスの発着所。19ユーロ。ホテルのコンシェルジュでチケットを買い発着所の場所も教えて貰う。ホテルの前の道路が広い。片側5車線(両側で10車線)のラインを引いてもまだたくさん余っているので真中を駐車場にしてある。ソウルには有事の時に滑走路になる広い道路があるがそれと同じ発想だろうか。
チケットと一緒にくれた路線図がよくわからない。日本語の案内のイアホンもあるのだけれどちょっと遅れる。ドイツ製の時計が欲しいと思っていたが、停留所を出発してから今あったのはヨーロッパでも有数のデパートのKaDeWeです、と言う。
次の停留所で降りてまたとことこ戻る有様。壁もそう。行き過ぎてから戻って来た。KaDeWeではJUNGHANSというドイツ製の時計とプラハでなくしたカメラのレンズキャップを購入。でもJUNGHANSの長針の動かし方が2週間たってもいまだにわからない。短針はなんとかなって時差分ずらすことができたのだが。
カジノ・ベルリン
ホテル パーク・インのカジノに行ってみる。床は赤と黒の何とも形容しがたい模様。壁は3方向すべてガラス。カーテンはなし。37階にあるので眺めはいい。通路の壁は黒で所々に青いアクリル板をコの字に立て中に灯りを入れてある。
ルーレット6台、ブラックジャック3台。ブラックジャックは2名以上の客がいないとオープンしないと言う。
もう1つのカジノ、スピールバンク・ベルリンに行く。ポツダム・プラッツ。(プラッツは広場という意味みたい。ここはポツダム宣言には関係ない)
1階がスロットで2階がテーブルゲーム。床は赤。天井は高くR状の板を山型にぶら下げ、金色に塗ってある。所々鉄骨が見え隠れしている。ブラックジャック1台に多くの人が群がっている。2台目はまだ開けない。予約を取って予約札を置きある程度数がそろわないと開けない。何か客を遊ばせてやってるという感じ。早々に退散する。
残念ながらベルリンのカジノはこの2軒だけ。

壁の一部
5月8日 ガラス・ドーム
8:00前ホテル出発。日曜日だからどこも休みとのこと。教会は日曜の礼拝があるから開いているだろうが、無信仰の者が行く日ではない。ただぶらぶら歩く。マリエン教会や赤の市庁舎のそばを通りウンター・デン・リンデン(通りの名)に入る。
古い建物の上にガラス製のドームが乗っていて、ガラスに沿って人が歩いているのが遠目に見える。旧帝国議会議事堂の屋上にガラスのドームが作られているのだ。入場は無料のせいか9:00前なのに行列が並んでいる。入場のセキュリティーチェックがきびしく(空港なみ)行列になってしまう。20分待ち。エレベーターで屋上に行きドームに入ると、ドームのガラスに沿ってスロープが回っている。上り専用、下り専用とがある。

ガラス・ドーム
テルメン
ウンター・デン・リンデンに戻るとすぐブランデンブルグ門。ここではコンサートか何かの準備をしている。道路際ではテントの売店も準備に忙しそう。門を過ぎると道路は6月17日通りと名前を変える。そして両側はティアガルテンという広大な公園。戦勝記念塔で左折。ドイツの前のプロイセン時代の戦勝記念だそうだ。
インターネットからコピーした地図を頼りに、動物園入口そばのテルメンを探す。大浴場。ベルリンで温泉が出るとは余り聞かないから沸かし湯かもしれない。大きな風呂、水風呂、ジャグジー含めて7つくらいの浴槽がある。大きな風呂は遊泳可。ようやく胸がふくらみかけた女の子が帽子に水中眼鏡を着けて泳いでいる。水着は禁止。母親、祖母と3人で来ているよう。
普段は入浴時には眼鏡をかけない私だが、不慣れな場所で階段も多いしこちらの人もかけているので、眼鏡をかけて入る。余計な物まで見えてしまう。鏡の前に立てば、大学1年の時ウェイトトレーニングで鍛えた胸の筋肉はとうにどこかへ行ってしまい、しょぼくれた皮ばかりが目に付く。見えはしないがお尻の肉もずいぶんと下がってきた。ドイツ人男性の包茎ちんちんとか。こんな物見たくはないのだけれど。おじいさんまで皆包茎。
水温は37〜8℃。高い浴槽で40℃。長く入っていられる。私は2時間程いる。家から車で20分程のところに簡易保険の保養センターがあり、泊り客でなくてもお風呂に入れる。1日800円と安い。でも水温が高く30分がやっとでゆっくり出来ない。
クーダム
クーダムという両側に有名なブティックが並んだ大通りを歩いているつもりが間違えていた。修正してクーダムに出るがやはり店は全部閉まっている。バーバリーの看板の横に日本名の看板が出ている。SAGANO。クーダムから横道に10m入る。ここで昼食。2:00頃。ビール1杯にSAGANOサラダ。サラダは野菜サラダにマグロやサーモンの刺身の切り落としを混ぜてある。まあまあの味。10.5ユーロ。
医者からあと5kgの減量を指示されている私の昼食のヒントになるかなと考えたが、こんなに少量の刺身の切り落としを入手するのは難しそう。刺身でもいいんだろうけど高くつきそう。(今昼食は自分で作っていて、豆腐ステーキと野菜炒めが多い。)
Sバーン
Uバーン(地下鉄)で戻ろうと思ったが乗り換えが複雑そう。プラハみたいに3路線しかなければ簡単なのだが数倍はありそう。地図を見るとSバーン(高架鉄道)なら乗り換えなしでアレキサンダー・プラッツに行ける。切符の買い方、金額はホームにいた少年に教えて貰う。
電車の途中で考えを変えリバーボート・クルーズに乗ることにして1つ前の駅で下車するが、警官が大量に動員されていて道路を封鎖している。ボートに乗るから通せと言っても駄目。パーク・インのカードキーを見せ、ホテルに帰るのだから通せと言うと通してくれた。なんかのデモがあってそのデモ隊を取り囲んでいるのだそうだ。
ボートのオープンエアーの席に座るが時々雨。雨の時には階下に降り、雨が上がるとまた戻るの繰り返し。1時間ほどで7ユーロ。17:30頃ホテル着。
カジノ・ベルリン
たっぷり休憩してからホテルのカジノへ。まずは夕食。カジノの中のレストランは南を向いている。私の部屋とは反対向きでポツダム・プラッツなどがよく見える。魚料理はなし。ステーキとビール2杯。18.5ユーロ。アルコールは有料。
ブラックジャックのテーブルが稼動しているので仲間に入れてもらう。1人やめ、また1人やめて私1人になったら、2人以上でなければ駄目、といってポーカーチップの箱の蓋を閉めてしまう。予約するかと言うのでYes。15分もルーレットを見ていると他の客が来て再開。10枚のチップが20枚になったり、10枚に戻ったり。でも段々ついてきて10:30に眠くなったから終わりにしようと思った時には555ユーロになっていた。元は100。
ドイツ人はプレー中に余り軽口をたたかない。遊びも真剣に規則どおりにやっている感じ。でも行列の割り込みはする。
KaDeWe
Sバーン3ッ目の駅で降りティアガルテンを散歩しながらベルリン動物園へ。幼稚園児も多い。パラパラ雨が降ってくると、外で寝そべっていたライオンは雨のかからない岩陰に移動しまた寝そべっている。やはり動物も雨が嫌いなようだ。園内で少し時間をつぶしまたテルメンへ。昨日はバスタオルしか借りなかったがバスローブも貸してくれそう。サンダルはどうかと聞くのでそれも借りる。バスローブのおかげで中で少し昼寝が出来た。
世界地図を買うのを忘れたためまたKaDeWeに行く。動物園、テルメン、KaDeWeはみなそばにある。さすが折りたたみ式の世界地図だけでも4種ある。スイス製などは避けドイツらしいものを購入。

食品売り場のカウンター
私もここでシュリンプカクテル(また)と白ワインを1杯。パンは適当に切ってバスケットに入れ、出してくれる。魚も結構な種類あり、簡単な調理はここでしてしまう。
ポツダム・プラッツへ移動し、ここからしゃれた建物など写真に取りながらブラブラ戻る。
フランケン・ワイン
Sバーンの高架の駅の下は商店街。ワイン専門店がある。前回入手したフランケンワインがおいしかったので、買いに行く。フランケンワインだけでも3種ほど置いてある。冷えたものはあるかと聞くと、冷蔵庫から1本出してくれた。オープンプリーズと頼むが、オープナーは1ついくらとか言っている。再度言うと理解してくれコルクを抜いてまた少し差し戻してくれる。8ユーロ。
同じならびにピザ屋がある。ピザといってもパン生地にピザの具を乗せたもの。小ピザは大きな四角いピザを小分けしたものだが、12cm×20cmくらいの大きさはある。1つ購入。1.8ユーロ。注文してから釜に入れる。これが今日の晩御飯。
5月10日 サンスーシー宮殿
童話などにも出てくるサンスーシー宮殿に行く。まずホテルのコンシェルジュに聞くと、Sバーンの3番線に乗り2つ目の駅でS7に乗り換えろと言う。駅に行き、目的地まで少し距離があるので切符売り場を探し、DB(ドイツ国鉄)の看板のところへ行きポツダム・シユタット(ここがポツダム宣言ゆかりの地)と言うと、2番から10分後に出ると言う。大人1枚と言うと、切符売り場はあっちだと指差す。若い母親が定期券か証明書かを見せいろいろ質問している。2〜3分立つと後ろの方から、皆待っているんだ、早くしろ、というような感じで声が飛んだ。それでも母親はあきらめずにしゃべっていたが再度声が飛ぶと、あきらめ去っていった。ポツダム・シュタットと言うと、1枚かとたずねる。自動販売機でも買えるようだ。2.6ユーロ。
2番線に上がると、次の列車の行き先表示の横に小さくポツダム・シュタットと書いてある。隣にいた青年にポツダム・シュタットへ行くか聞くと、Yes。乗り換えなしかと再度聞くと、Yes。タイミングが非常によかったようだ。急行みたいで停まらない駅もある。
停まった駅名を見て地図上で確認をしていると、前に座っている人(ロシアのプーチン風、40過ぎか)がどこへ行くのか聞いてくる。ポツダム・シュタットで降りサンスーシー宮殿へ行くと言うと、次の駅のほうが近いと言う。
地図で確認すると確かにポツダム・シュタットより次のシャルロッテン・ホーフ駅のほうが近い。ポツダム・シュタットではたくさんの人が降りた。シャルロッテン・ホーフで降りようと立ち上がると、プーチンさんも立ち上がった。
駅を出ると、こっちだと大通りを横切り線路の土手下の狭い道を行く。反対側は民家だが垣根が高く夜だと怖い。こんな道を通って強盗に変身しないだろうなと思ったらもう突き当たり。プーチンさんは、私はここから左に行くけどあなたは右に行き突き当たったら左に行き2〜3分も歩けば右側に宮殿がある、と言う。プーチンさんはまた、48分毎に例えば12:48、1:48、にここシャルロッテン・ホーフ駅からベルリン行きが出るとも教えてくれた。
プーチンさんの言うとおりに行って一番最初に着いたのは、サンスーシー公園の中一番南側にあるシャルロッテン・ホーフ宮殿。庭がきれいで、まだ咲いてはいないがバラが咲いたらすばらしいだろう。
公園の奥(北方向)へ向かって歩く。斜め左に赤い壁に緑青色のドームが乗った建物が見える。宮殿風。ガイドブックを見ると新宮殿となっている。そしてフリードリッヒ大王はこの新宮殿を気に入らなかったと書いてある。念のためそばにいる青年に聞くと、ここは新宮殿でサンスーシー宮殿は向こうにあってLong walkだと言う。約1km。本当にこの公園は広い。

サンスーシー宮殿
内部見学ツアーに参加する。8ユーロ。ベルサイユのように廊下はないが、図書室だけは突き当たりにありドアーがあって個室のようになっている。
フリードリッヒ大王はブドウがすきだったらしく大理石の床にもブドウの絵柄を埋め込んであるし、天井には金でブドウを形作り飾っている。
外にはポツダムの乗り降り自由のバスが停まっている。ポツダム・シュタットで降りればこれに乗れたのだ。でもプーチンさんにウオーキングするのだと言ってしまったからシャルロッテン・ホーフ駅を勧めたのだろう。
14:15に駅に到着。駅のならびにレストランがある。寒かったのでスープ、サラダを注文。飲み物は?と聞くからビール。充分時間があると思っていたが料理が出たのは35分。慌てて食べたが食べきれずに43分にレストランを飛び出す。
ホームに駆け上がったが切符の販売機がない。下にあったかなと考え戻るがない。自転車を引いている青年に(ドイツの電車には自転車ごと乗れる)聞くと、この駅には切符の販売機はなく車内で買うと言う。
途中DBの名札を付けた人が乗ってきて私の前の人と話し始める。終わったのでシャルロッテン・ホーフからアレキサンダー・プラッツまでの切符が欲しいと言うが、私はただDBから頼まれてアンケートを取っているだけだ。他の人に頼んでくれと言う。
そのうちアレキサンダー・プラッツ駅に着き、どこで払おうかと考えているうちに駅の下に出て、一般の人に紛れ込んでしまった。まあいいか。
ショッピングセンター
ホテルと駅の間に工事中の建物がある。外側にクレーンを立てて本格的な工事だ。人の出入りが激しいので覗いてみるとショッピングセンターが営業中だ。日本ではこれだけ大規模な工事中の建物で営業なんて考えられない。半分残っているフランケンワインの相棒を探さなくてはならない。食料品売り場に行く。
寿司を売っている。握りと巻物のセットを買う。この辺りは旧東ベルリン地区で余り日本人観光客を見かけないから地元の人相手だろう。ロンドンのハロッズにも地元相手に寿司コーナーがあったし。寿司はいまや世界的な健康食品だ。あとマカロニサラダを100g。両方で10ユーロ位。
レビュー
今朝出がけにコンシェルジュにフリードリッヒ・スタット・プラストのチケットを頼んでおいた。A席のなかなかいい所を取ってくれた。70ユーロ近かった。レビューなんて何年ぶりだろうか。高校1年の時同級生と浅草に見に行った。どきどきしながら行って、意外とまともで拍子抜けしたことを覚えている。こっちは別名ストリップだけど。
失恋物?の歌劇の主役は女3人、男1人。女3人のうち1人は歌を歌わないが、手足の動きが全く違う。バレリーナ出身か。歌劇の合間に体操、空中ブランコ、縄。縄は結構おもしろかった。6本の太い縄を天井から下ろし、1本に1人づつついて音楽に合わせ昇ったり降りたり、止ったりする。縄の使い方がうまく感心して見ていた。最後はラインダンスで締めくくり。昔からあるものだがやはりレビューの花形だ。休憩をはさみ20:00〜22:30。満員であった。
おいしかった物
パーク・インの朝食は、他のホテルと同じバフェで変わり映えはしないが、生ハムがおいしかった。
プラハでの白アスパラガスとベルリンでの生ハムが印象に残った。
第36報終わり

ベルテルスマン世界地図帳より拝借