
アメリカ ヨセミテ&インディアンカジノ
2004年5月2日~5月12日
去年の8月にヨセミテへ行く計画を立てるが…
ヨセミテの滝は雪解け水に頼っているため8月になると涸れてしまったり、流れていても細々という感じになってしまうというので、この5月まで待っていることにした。
去年の10月にオーストラリアへ一緒に行った平山さんが、アメリカなら行きたいから連れて行ってくれと、また着いてくる。
5月2日 GPS
サンフランシスコ空港のエイビスで手続きを一通り終えると、カウンターのお姉さんはGPSを勧める。
今年の1月に買い換えた私の車にもナビは付いている。今まではそんな物にお金を使ってもったいない、地図を見れば用は足りるのに、と思っていたがあると全然違う。住所なりをインプットするとぴったりすぐ横に停まる。初めての所に行くのには本当に便利だ。借りることにする。
でもお姉さんの持ってきた物はどう見ても携帯電話。イメージしていた物とは全然違う。使い方を教えてくれるよう頼む。
車で待っていると背広姿のお兄さんが来る。レイク・タホのホライズン・ホテルの住所を見せインプットしてくれるよう頼む。
まず付属の小さなパラボラアンテナをフロントガラス上部に、アンテナが空の方に向くように、吸盤を使って固定する。アンテナの反対側には携帯電話のホルダーがある。
まず携帯電話でエイビスの案内を呼び出し、行き先の名前、住所を告げる。ホルダーに携帯を差し込むとGPSが作動する。と非常に簡単なのだけれど、こう書けるのは慣れてからの話。
エイビスの駐車場を出るとGPSが何か喋りだす。男のだみ声でなんと言っているかさっぱり分からない。そのうち何も言わなくなる。携帯の画面を見ると左に曲がるような絵が出ている。
平山さんに左へ曲がるよう指示するが何かおかしい。全然違う方向へ行っている。結局空港内を一周することにする。元の位置に戻ってくるとまた何か喋りだす。どうもコースから外れると喋らなくなり画面も固まってしまうようだ。
だみ声に慣れてくると、何マイル先を左に曲がれ、今走っているのはインターステート80東行きとか聞き取れるようになる。
画面の見方も分かってくる。小さい画面に走っている道路の番号、向かっている方向、目的地までの距離、何マイル先をどちらに曲がるのかなどの情報が表示されている。借り賃は9.5ドル/日。

GPS
やはりナビはある方がずっといい。高速道路のジャンクションなどでは何の問題もなくスムーズに移動できる。ただ曲がる指示があったときに10m以内に同じ方向に曲がる道路があると、どちらを選んでいいか分からない。

途中の川の風景
ホライズン・ホテル
16:30頃レイク・タホに到着。街にはスキー板、スノーボードを抱えた若者が沢山いる。まだスキーが出来るよう。レイク・タホはスキーのメッカでもあるのだ。
カリフォルニア州からステートライン(州境。線が引かれているわけではなくただの交差点。)を渡りネバダ州に入ると左側にハーベイ、ホライズン、右側にハラス、シーザーと4軒のカジノ付きホテルがある。小さいカジノもありそうだが大どころはこの4つ。
薄暗いカリフォルニアからネバダに入るときらびやかなネオンがいっぱい、なんて書いてあるからもっと沢山のカジノがあるのかと思っていたが4軒だけであった。ホライズンの先はゴルフ場。
ホライズンはこの中で1番安く泊まれる。もっとも外観も1番ぼろい。1室2泊で278.8ドル。部屋はベランダつきで悪くないし、お湯の出も良い。
周りにはモーテルがいっぱいある。予約なしでも大丈夫なよう。平山さんも「俺らみたいな旅行ならモーテルで充分じゃないの。」と言う。
裏庭にはプールがあるが水は入っていない。プールの横にはジャグジーがある。3つあるが誰も入っていない。手を入れてみるとちゃんとお湯が入っている。ぬるま湯、体温程度。スイッチを入れると浴槽の横からエアーが出てきて泡立つ。快適に3〜40分を過ごす。
ホライズン・カジノ
カジノはラスベガス風。ハイレグのおばさんが“カクテール”と言って飲み物の注文を取っている。料金はやはり無料だが皆1ドル程度のチップは渡す。規模はラスベガスよりずっと小さい。
例のごとくブラックジャックのテーブルに座る。1組のカードを使うテーブルだ。ディーラーはシャッフルしたカードをずっと手の中に持ったまま、客に1枚ずつカードを投げてよこす。カードは2枚とも伏せたまま。
2枚のカードを取って両手で持ち身体の正面で見ていると、「両手で持つな、片手で持ってちらっと見ろ。」と言う。
ステイの場合は2枚のカードを伏せたまま賭けたチップの下に滑り込ませろと言う。慣れないとうまくいかずチップを跳ね飛ばしてしまう。
ヒットの場合は2枚のカードでラシャの上のゴミを手前に集めるような仕草をしろと言う。3枚目のカードは開いてよこす。
ダブルの場合は2枚のカードを開いて置いて、チップを倍にしろと言う。3枚目のカードはディーラーが伏せたままチップの下に滑り込ませる。
夕食はカジノすぐ横のレストラン。平山さんが肉好きなのでステーキ。付け合せはジャガバター、グリーンアスパラガス、焼きトマト。ビールも2杯ずつ飲んで90ドル。とにかく量が多く食べ切れない。
昼食はハイウェイ途中でピザ。スモールサイズを2枚頼んだが2人とも6切れのうち4切れしか食べられない。残りは明日の朝食用に紙の箱に入れてもらってある。
5月3日 ボートクルーズ
レイク・タホで何をするという予定は全くない。熱気球にでも乗ろうかと昨夜申し込んでおいたのだが、断りの連絡が留守電に入っている。よく聞き取れないのだが、多分客が集まらず2人だけでは飛ばせないのだろうと推測する。

インディアングッズ
ロープウェイが動いている。行ってみると、6月11日からの運行で今日はメンテナンスのための試運転と貼り紙がある。
ホテルの隣のゴルフ場はかなり良いコースだ。素人目にもはっきりと分かる。でもトーナメントのため今は一般客を受け入れられない、木曜日からならOKと言う。
ボートに乗ることにする。12:00〜14:15。26ドル/人。最後尾にホイールを2つ付けた外輪船。100人なら楽に乗れるだろう。
デッキにはバーがある。あるとやはりビールなど頼んでしまう。船内には簡単な調理場もありホットドッグなども頼める。
天気は快晴。風もなく波は全くといっていいほど立たない。デッキの一番後ろのベンチに腰掛けていると結構水しぶきがかかる。立って景色を眺める。平山さんいわく「30分で充分だな。」

ボートからの景色
SUSHI
18:30頃昼間見つけた寿司屋に行く。NAKED FISH SUSHIと看板にある。鯵、マグロ、ハマチ、カジキマグロを握ってもらうもたいした味ではない。板前2人のうち1人は日本人。福岡出身だそうだ。隣の人がカリフォルニアロールみたいなものを食べているので同じものを注文すると、もっとおいしい物を作りますと言って巻物をひとつ作ってくれる。カリカリした物が入っていてスパイシーでまあまあの味。カリカリ感でナッツでも入っているのかと聞くと、脱皮する前の蟹の柔らかい甲羅をきざんで入れてあると言う。
この頃はもう満員。日本人は私たちだけだが、燗酒を飲んでもいる人もいるし、箸の使い方が私より上手な人もいっぱいいる。冷酒2本にウニも食べてチップ込みの90ドル。
確率5割?
平山さんはなかなか部屋に戻ってこない。ルーレットの赤黒に入れ込んでいる。どっちか(二者択一)しかやらないと言う。以前モナコで会った人は一勝負してみると言って30万円両替していたが、この人も確率は5割と思っているに違いない。
ルーレットの場合、1から36までは赤黒半々だが0と00が出ると、0と00に直接賭けていないと全部取られてしまう。つまり確率は38分の18ということになる。
バカラはバンカーかプレーヤーのどちらかに賭けるわけだが、ルール上バンカーのほうが少し有利なためバンカーに賭けて勝った場合には5%少ない配当になる。
大小の大か小に賭ければ確率は2分の1で配当も賭けた金額と同じだが、このゲームをやっているカジノは少ない。
でも実際に客が勝つ確率は1:9くらいのものだろう。皆勘違いしている。私もやりたての頃は入れ込んで朝までやったりしていたから人のことは言えないが、勝つ確率は1割と思って遊んでいるに限る。
5月4日 ジャクソン・ランチェリア
ジャクソンは国道50号線を西方向(サンフランシスコ方面)へ戻り、Placervilleの街で左折し州道49号線を30マイル程南下した所にある。
GPSをセットして走る。Placervilleの街で左折するときに短間隔で2本の道路があり少しまごつくが、まあ問題なくジャクソン・ランチェリアに12:30に到着。レイク・タホは9:30に出ている。
ジャクソン・ランチェリア・カジノは結構大きい。でもまだ増築中。ホテルと駐車場ビルを建設中。
中は大きく分けて3つに分かれている。それぞれに沢山のスロットがありスロットの真ん中にテーブルゲームを配置している。各所6〜10台のテーブルゲームがあり1〜2台がポーカーであとはブラックジャック。どういうわけかルーレットはない。平山さんも仕方なしにブラックジャックをやっている。
テーブルゲームのテーブルは楕円を描くように配置されている。テーブル1台にディーラーが1人着くが、全体を監督するように楕円の中心にスーパーバイザーが着く。ここにいる女性がインディアンぽい顔をしている。
以前コネチカット州のフォックスウッド、ニューヨーク州のターニングストーンと2箇所のインディアンカジノへ行くが、インディアンらしい人は見かけない。大株主として働かなくても充分食べていけるから。でも今では働かないことが問題になっている。結局生き甲斐が持てないということだろう。ここのインディアン女性は、客の灰皿などが汚れたりするとすぐに新しいのと交換するなどこまめに働いている。
ひとつ問題がある。平山さんの手持ちのドルがなくなりキャッシャーに行くが日本円から米ドルに交換してくれない。日本人はまず来ないのだろう。私のシティーバンクのカードでATMから米ドルをおろし立て替えておく。
16:00頃ヨセミテに向かうのにGPSをセットしようとするがうまくエイビスのカウンターに電話がつながらない。携帯の画面にはNo Serviceと表示されている。
色々考えた末の結論は、GPSは人工衛星を使っているので山奥でも作動してここまで案内してきたが、携帯電話はこの山奥では電波の届かない地域になってしまいエイビスへ連絡できない、ということだ。インディアンは皆山奥に追いやられている。
地図を見ながらヨセミテへ向かう。
ヨセミテ・リバーサイド・イン
2時間程でヨセミテの宿ヨセミテ・リバーサイド・インに着く。インターネットで宿を探していて、去年の12月にオールド・プリエスト・ステイションという所に申し込む。(なんたって早くに計画を立てるから。)全然返事が来ないので、どうしたんだろう日本人だから駄目なのかななど考えたりして、結局リバーサイド・インに申し込む。
3月後半になってオールド・プリエスト・ステイションから返事が来る。もう他所へ申し込んだと断りを入れて考えて見る。
多分冬の間は雪が深く客も来ないのでオーナーも山を降り、パソコンを開けないのだろう。
目標の明るいうちに到着というのは達せられる。もっとも20:00近くまで明るい。
リバーサイド・インは州道120号線から少し中に入っている。そして入り口には日本式に看板など立っていない。でも番地になっている通りの名は必ず表示されている。ここの場合はCherry Lake Roadの標識が入り口とその手前50mの位置との2箇所に出ている。この標識を見逃さないことが重要になる。でもこれもやはり後から学習したことで、実際には私たちは手前の同業者に道を聞いている。
ヨセミテ・リバーサイド・インは夫婦だけで営業しているよう。部屋数は結構あり10程度か。私たちの部屋は2階建ての2階の西側。ダブルベッドにエキストラベッドが1つ置いてある。
奥さんが働き者でないらしく、朝食も外で食べてくれと言う。1泊150ドルとホームページに出ているが、朝食分安くなったのか3泊で385.56ドル。
5月5日 ヨセミテ国立公園
リバーサイド・インからヨセミテ国立公園の入口まで20分。入場料は車1台につき20ドルで1週間有効。入口からヨセミテ・ビレッジまで30分。入ってすぐに目に付いたのは山火事の跡。かなりの面積に葉っぱのない黒い木がただ立っている。でも下からは沢山の緑が生えてきている。
ヨセミテ・ビレッジのスーパーでヨーグルト、サンドウィッチを買いブランチ。このスーパーには土産物から日用品まで何でも売っている。平山さんはヨセミテのロゴ入り半袖シャツを買って早速着ている。出発前、半袖は要らないだろうかと相談を受けるが、標高も高いし雪も残っているはずだから半袖は要らないんじゃないのと答えてしまう。毎日快晴で気温も高い。

ブライダルベール・フォールズ

ヨセミテ・フォールズ
ヨセミテ・ロッジ前からトレーラーで引っ張るオープンエアーの乗り物が出ているので乗る。26ドル/人。2時間かけて大体のところは廻る。エル・カピタンという巨大な岩に人がこびりついているなんて、説明を受けなければ分からない。途中ぶら下がって寝て数日かけて岩を登るのだそうだ。
ハイキングというほどではないがヨセミテ・フォールズの下までとブライダルベール・フォールズの下まで歩く。ガイドブックやインターネットの案内には、ヨセミテの良さを知るには日帰りでは駄目と書いてあるが、この程度の楽しみ方ならサンフランシスコからの日帰りで充分。

ちょっとぼけているけど、ぜったい狼
ブラック・オーク・カジノ
15:30頃ヨセミテを出てブラック・オーク・カジノへ向かう。ここもやはりインディアンカジノ。カリフォルニア州では賭博は禁じられているのでカジノはないことになっているがインディアンカジノは例外。インターネットでインディアンカジノのサイトを見ると、カリフォルニア州には51軒のインディアンカジノがある。
ブラック・オーク・カジノは州道120号線を西へ(サンフランシスコ方面)戻り、108号線に突き当たったら右折し東方面へ行き、Sonoraの街を過ぎて少し行った右側の山の中にある。
途中ソノラのアウトレットに寄りスポーツ用品店でおもちゃの拳銃を購入。プラスチックの6mmの弾が30mは飛ぶ。7〜8mからダンボールに向けて撃つと弾がダンボールにめり込む。動力源はエアーではなく、もちろん火薬でもなくスプリングだ
店員のお兄さんに日本に持って帰るけど飛行機で大丈夫だよねと聞くと、September11の後うるさいから駄目じゃないのと言いながらお金を受け取っている。それを考えて半透明のプラスチックで出来ていて一目でおもちゃと分かるものを選ぶ。39.99ドル。
平山さんも買って、帰る日の朝リュックサックに入れているから、おもちゃでも飛行機に持ち込むのはまずいんじゃないのと言って、スーツケースに入れなおしてもらう。

ブラック・オーク・カジノ
ブラック・オークはジャクソンの1/3程度の規模だが現在建て増し中。駐車場に車を停め歩いているとシャトルバスが乗っていけと止まってくれる。いくらの距離でもないんだよ、ほんの2〜300mなんだけどね。
構成は沢山のスロットにテーブルゲームは6台。ポーカー1台にあとはブラックジャック。
テーブルゲームの横にバーがある。ジントニックを頼むとなし。
アルコールはビールとワインを置いてあると言う。いやもうビールとワインで充分。今回のインディアンカジノツアーではここ以外のカジノはアルコールを全く置いていないのだから。ここでも制約があってゲームのテーブルにアルコールを持ち込むのは禁止とのこと。
つまみを頼むと大きな箱のふたを開け、ビニールコップでスナック菓子、ナッツのミックスされたものを掬い取ってよこす。スパイスが効いている。いや効きすぎだ。
ウェイトレスも一掬い取って仕事の合間につまんでいる。
それだから太っちゃうんだよ。
夕食はブラック・オーク内のレストラン。昨日の夕食はリバーサイドのそばのタイレストランみたいな所。120号線沿いにあるが、こんな所に客が来るんだろうか、というような所でチャーハンを食べる。ここ以外に店がないのだ。
ココナツミルクカレーのヌードルというのを食べる。まずくはないが先程のつまみと同じスパイスの配合でやはり効きすぎ。スパイスの効きすぎはこの後もずっと続く。ワインも飲んで2人で40ドル。
5月6日 トレイル
初級、中級、上級と色々なハイキング、トレイルがインターネットで紹介されている。ヨセミテ・ビレッジのインフォーメーションで売っている2.50ドルの地図にも色々なトレイルが引かれている。せっかくヨセミテに来たのだからと初級のミラー・レイク・トレイルに挑戦する。
ビレッジよりずっと東側の無料シャトルバスの17番停留所を出発点とする。橋を渡りテナヤ川の北側を上流に向かって歩く。
ミラー湖はテナヤ川が少し広くなって水がよどんでいる所で湖という感じはしない。
湖の手前にも橋があり、ここを渡って川の南側に出て戻ると1時間くらいのトレイル。
もっと上流へ進む。ハーフドームの下をゆっくりと歩く。白人女性がこの先に本当に橋があるのかどうか、騒いでいる。2.5ドルの地図を出し、多分今この辺りだからあと何分で橋に着くだろう、と説明するがそのうちにいなくなる。引き返したよう。
しかしこの道は馬のうんこだらけ、踏まないように注意が必要。
橋に着くのは出発してから1時間半たった頃。皆橋で休憩して水を飲んだり、果物を食べたりしている。
帰りは下りだからそんなにかからないよ、と平山さん。川の南側を下流へと進む。
うんこの犯人とすれ違う。ラバのよう。馬ほど背が高くない。先頭と最後が業者で中6頭に客という感じ。
結局2時間半のトレイル。
チキン・ランチ ビンゴ&カジノ
ヨセミテからブラック・オークへ行く途中、108号線沿いにチキン・ランチ ビンゴ&カジノがあるので寄る。ここはホームページを公開していないので事前情報は全くなし。大きさはブラック・オークと変わらないが2/3程をビンゴ用のテーブルで占めている。残りはスロットでテーブルゲームはなし。外観の写真だけ撮りブラック・オークへと向かう。
リバーサイド・インからブラック・オークまで1時間20分かかる。当初は行く予定ではなかったが、2人とも好きなため通うことになってしまう。
5月7日 バックヤード・ガーデン・オアシス その1
7:00出発。4,000フィートの山を一気に降りガソリンを入れ、エイビスに電話をするとつながる。GPSもうまく作動する。サンフランシスコの東側のハイウェイが結構入り組んでいるがスムーズに抜けられる。
途中地名など分からないが沢山の数の風車がある。数百ではきかず千の上あるだろう。殆ど回っていない。全部回ったらかなりの発電量になるはずで当てにしている人もいるだろう。今日みたいに回らずに発電0の日には、困る人もいるんじゃないかと心配になる。
ナパで昼食、休憩を取りミドルタウンのB&Bバックヤード・ガーデン・オアシスには15:30頃到着。ミドルタウンはワインで有名なナパの北、温泉で有名なカリストーガの更に北30kmの所にある。
バックヤードは州道29号線のミドルタウンの手前5km程の所を右に曲がり、左にカーブして200m先の左側にある。やはり州道には看板を出していない。
人のよさそうな50歳前後のおばさんが迎えてくれる。メインハウス(朝食以外はおばさん専用)の裏に3つのコッテージがある。エキストラベッドがないのでコッテージを1つずつ使う。そのため金額が倍になり、3泊で948ドル。ここがあたりかはずれか、連れがいるので非常に心配だった。

バックヤード・ガーデン・オアシス
何故ここを選んだかって。
1 インディアンカジノのツインパイン・カジノが近い。
2 温泉のハービン・ホットスプリングが近い。カリストーガも温泉で有名だが泥風呂とエステが主流。
3 バックヤードのホームページの宣伝文句Hot tub under the milky wayが気に入った。
ツインパイン・カジノ
ツインパイン・カジノは宿から29号線をミドルタウンの街方向に2〜3km行った左側にあり非常に分かりやすい。建物はテント張り。ざっと見た感じでは40m×80m。ジャクソンの1/3程度の大きさだが他もこんな物。

ツインパイン・カジノ
入り口入るとハーレーダビッドソンが1台置いてある。その奥にテーブルゲームが6台。あとはスロット。スロットは500台とパンフレットに書いてある。
ここのドリンクサービスは50歳代のおじさん。少しよれている。タオルを2本ベルトに挟んでソフトドリンクの乗った台車を押している。スロットの間では黙って台車を押しているだけだが、テーブルでは1人1人に何が良いか聞いている。「ウォーター」と言うとコーラをよこす。「ウォーター」と再度言うとコーラかと思ったなどと独り言を言っている。私の発音のせいではない。
でも誰もいなくなったレストランでは一所懸命掃除をしている。
インディアンカジノではどこも日本円を両替してくれない。
ATMはどこにでも置いてあるので、平山さんの分も含めて結構引き出す。カードを差し込み暗証番号をインプットすると、まず手数料が3ドルかかると表示される。OKをしないと先に進めない。引き出し限度額の300ドルのATMだと手数料で1%取られる計算になる。
ハービン・ホットスプリングス その1
宿のバックヤード・ガーデン・オアシスから29号線に出て北に向かいツインパインを通り越しミドルタウンの街に入り、最初の信号を左折してまたすぐ右折して4〜5km行った左奥にハービン・ホットスプリングスはある。
まず料金所がある。おじさんとお姉さんがいて、おじさんが宿泊かどうか聞いてくる。温泉に入るだけと言うと、6時間20ドル、24時間25ドルなので今日入って、明日の今より早い時間に入れば25ドルですんで得だとしきりに24時間を勧める。6時間にしておく。
この入浴料の他に会員になる必要がある。10ドルで1ヶ月有効。計30ドルはちょっと高い。
ホームページを見て知ってはいるが念のため聞いてみる。水着もタオルも持っていないと言うと、水着を着ている人は誰もいない、タオルはこれを使えと2枚貸してくれる。おじさんが水着云々と言うとお姉さんは笑っている。
駐車場に車を置いて5分ほど坂を上って行く。更衣室にはロッカーがあるが鍵は壊れていてかからない。パスポート、財布の入っているウェストポーチはタオルに包んで持って行く。

ハービン・ホットスプリングスの入り口の前で平山さんと
まず目に付いたのは4×6m程の露天風呂。かなり深い。私だとつま先だって歩くほど。湯温は体温程度。いつまでも入っていられる。カップルが多い。
売り物のワッツというのだろうか、若い女性が男の人に抱えられてお湯の中を回っている。仰向けで回っているので私の目の前をオッパイとヘアーが何回も横切っていく。足を上げたり、膝を折ったりもしている。

ワッツ イメージ図
この露天風呂の奥2〜3段高い所に2×4m位の浴槽がある。やはり深い。湯音は高く45°以上か。ここは屋内でろうそく5本燈してある。この右隣にはサウナ、覗いただけ。もう1段高い所に水風呂がある、手を入れただけ。
露天風呂の右側10m程はなれてハート型の露天風呂がある。直径という言い方はおかしいが4m位。湯音は低く浅い、でも1mはある。子供が遊べるように浮き輪代わりの発泡スチロールの棒状の物が何本か置いてある。
更に右側にプールがある。私は行かなかったが温水だそうだ。
平山さんと情報交換をしていると、シーッとやられてしまう。声を出したらいけないらしく、カップルは身を寄せてひそひそ話している。
5月8日 ゴルフ
朝食のときにマムに頼んでゴルフの予約を入れてもらう。10:30スタート。ゴルフ場は29号線を北に向かいミドルタウンの街を通り越し4〜5km先を右に曲がった所にあるヒドン・バレー・レイク・ゴルフコース。クラブセット、ボール10個、ティー10本、これを2人分借りて162ドル。カートあり。

ゴルフ場の周りは民家が沢山
住宅の窓を良く見るとひずみがある。ガラスではなくポリカーボネートなどのプラスチック系なのだろう。私は1回住宅に打ち込んでしまった。庭の手入れをしているおばさんは慣れたもので、文句も言わずにボールを投げ返してくれる。
第5ホールのショートコースでワンオンのツーパットでパー。
当然まぐれ。今回の前にクラブを握ったのは去年の10月のオーストラリア。その前にクラブを握ったのは30年以上前の独身の時で、ひも付きボールをひっぱたいている。
後半になるとくたびれてゲートボール並みのゴロばかり。
平山さん
平山さんは私と同じ22年生まれだけれど学年は1つ下。うちの奥さんと中学校の時同級生。
車の運転は好きで、いくら走っても苦にならないと言って進んで運転席に座る。でも左ハンドルの右側通行は初めてのようで、走っているとだんだん右側に寄ってくる。ゴールデンブリッジでは側壁にぶつかりそうになったり、田舎道ではアスファルト舗装をはずれ路肩の砂利の上を走ったりする。右の座席に座っている私は気が気ではない。
レイク・タホではルーレットばかりやっていた平山さんもインディアンカジノではルーレットがないので、仕方なしにブラックジャックをやっている。ミドルタウンのツインパイン・カジノに来た頃はもう慣れて、ブラックジャックの大ベテランみたいな顔をして遊んでいる。
200ドルの元が1,000ドルになっている。22:00頃。もう帰ろうよと言うと、「800ドル程度の儲けじゃ帰れないよ、3,000ドル勝たないと。」
「明日も明後日もあるんだから。明日800勝って明後日も800勝てば2,400になるじゃない。」
「いや、まだまだ。」と頑張っている。
レイク・タホみたいなカジノ付きホテルなら先に帰って寝られるがここでは待っているしかない。タクシーなどはない。
待っている間手持ち無沙汰なのでちょこっと手を出すと100や200すぐに負けてしまう。
顔なじみになった女性ディーラーは体調が優れないらしく不機嫌。トイレから戻り “I’m home.” と言うと、ここはあんたのホームじゃないと言う。がっくり。
「ただいま」を “I’m home” と習ったから言ってみたんだけど。“I'm back.” のほうが良かったか。
結局平山さんの手持ちが23:15に全部なくなってようやく帰ることが出来る。
バックヤード・ガーデン・オアシス その2
朝食はジュース、オムレツ、ソーセージ、手作りマフィン、コーヒー。昨日はジュース、フレンチトースト、ベーコン、イチゴ、紅茶。当然マムが作ってくれる。全部1人でやっているよう。まあ客は2人しかいないけど。イチゴは自家製か。コッテイジの前に畑というほどのものではないが、イチゴや色々な物が植わっている。毎朝小さなスプリンクラーが水撒きをしている。
コッテイジ同士の間は板貼りにしてテーブル、椅子、パラソルがある。椅子に座りのんびりしているとランプみたいな物が目に入る。下のほうにチューリップ型の物が横向きに付いていて液体が入っている。
ハチドリだ。ハチドリが飛びながらくちばしをチューリップ型の物に差し込んで水を飲んでいるのだ。自然はいっぱいだ。
どこを捜してもバスタブはない。Hot tub under the milky wayに憧れて来たのに。コッテイジにはシャワーだけ。天窓はベッドの上にあるけど風呂場にはない。まあハービンに行けば目的はかなえられるからいいけど。マムに聞くのはやめておいた。
日本に帰ってからもう1度ホームページを覗くとマスターハウスのデッキの上で、と書いてある。
グライダー
昨日のゴルフコースへ行く1本手前の道を右折すると右側にクレイジー・クリーク・グライダーがある。またマムに予約を入れてもらう。1番短い20分のフライトを申し込む。2人で190ドル。
パイロットの後ろの狭い席に2人押し込められる。日本人だから何とか2人は入れるけれど、アメリカ人だったら1人しか入らないな、とは平山さん。シートベルトは2人分ある。
ジープで引っ張るのかと思っていたが、単発の飛行機で引っ張る。ある程度の高度になるとワイヤーをはずし単独飛行になる。同じ所をぐるぐる回っているのでどうしてかなと思っていると、パイロットはGoing up!と叫びながら指で上を指す。上昇するために回っているのだ。
ミドルタウン上空を遊覧。2〜30マイル離れたクリアーレイクの方までは行かない。
エンジンなしだから静かな乗り物と思っていたが風切り音はかなり激しい。身動きは出来ず、そしてグライダーの透明部分は胸より上だから見晴らしもそんなに良くはない。快適な乗り物とは言い難い。

グライダーとパイロット
ロビンソン・ランチェリア&コノッチ・ビスタ・カジノ
平山さんはグライダーのぐるぐる回りで気分が悪くなり今にも吐きそうな雰囲気。カジノに置いていってくれと言うのでカジノへ連れて行き、泊まっている所はバックヤード・ガーデン・オアシスと言うんだよと念を押し出掛ける。
何かあったら誰かが宿に連れて行ってくれるだろう。
やはりマム推薦のグーノット・ワイナリーに行く。グライダーへ行く1本手前の道を右に入りずっと奥の左側にある。
まだ11:00前なので私のほかに客はいない。試飲しながら、バックヤードに泊まりツインパインで遊んでいると言うと、ワインをグラスに注いでくれたおばさんは「うちの親父もカジノが大好きで、ついこの間はラスベガスに行って大損してきた。」と言う。
「クリアーレイクの北側に大きなカジノがある。」とも言う。
クリアーレイクの北側と南側にカジノがあるのは調べがついている。北側のカジノへ行くと湖を1周するようになるので南側のカジノだけ行くつもりでいたが、こう言われては行かないわけにはいかない。
29号線をグライダー場、ゴルフ場を通り越し北上する。湖の東側にあるクリアーレイク市に入る。
中国人は世界中どこにでもいて、どんな小さな町にも必ず中華料理屋がある、というのが私の持論なのだがクリアーレイク市には見つからない。焼きそばが食べたいのに。
ようやく湖畔でChinese Foodと書いた看板を見つけるが、小汚くレストランという感じの建物でない。やめておく。
東西に細長く東側が下っているクリアーレイクの北側を西に向かう。湖の北端の20号線沿いにロビンソン・ランチェリア ビンゴ&カジノはある。おばさんが言うほど大きくはない。ツインパインを1回り大きくした程度。外部は角波トタン貼り。これから48室のホテルを建てると外壁に書いてある。
またビンゴとスロットだけかなと思いながら入る。1/3がビンゴ、後はスロットでその真ん中にテーブルゲームが10台。うちブラックジャックは6台。1時間ほど遊んで50ドルの負け。
クリアーレイクの左端南岸にコノッチ・ビスタ・カジノはある。29号線から外れるが案内板が出ている。コノッチはカジノの他、RVパークやマリーナ、ホテルも経営している。インディアンは無税なのだから何でもやったらいい。

コノッチ・ビスタ・カジノ
びっくりしたのだけれど日本にも無税の職業がある。以前牛舎の屋根工事をさせてもらった人から電話を貰い、住まいを建てたいので銅雨樋の工事をして欲しいと言われる。
色々話しているうちに次のような言葉が出てくる。
「うちでは税金というものを払ったことがないんですよ、所得税も住民税も。だから納税証明というものがなく銀行はお金を貸してくれないんですよ。あっ、消費税は払ってますよ。」
当たり前だ!
脱税しているのかと思ったが、何日かして新聞に出ている。個人で肉牛を飼っている人は所得税、住民税を納めなくて良い、という法律があると。
こんな法律を作った人は自民党の税調の親分。先日亡くなったからこの法律も変わるかも知れないけど。
納税証明がなくても酪農組合がお金を貸してくれて工事は進んでいる。
コノッチのカジノはツインパインと同規模。若い女性の時は全然駄目だったけれど男性ディーラーに替わってからついてくる。16で強気にヒットしても5を引いて21になったりして、あっという間に手持ちは300になる。
でもまたディーラーが替わって駄目になる。1時間程遊んで100の勝ち。たまには勝たないとね。
マウント・セント・ヘレナ・ブルーワリー
夕食は3回ともマウント・セント・ヘレナ・ブルーワリー。ミドルタウンにはレストランが4軒あることになっているが1番きれいそうな所。宿からミドルタウンの街に入って最初の信号の手前左側にある。名前の通りビール醸造元の直営のよう。ペールエール(アルコールが高めのビール)などもある。
最初はピザ、2日目は忘れた。
3日目は、平山さんは全快しこちらの食事にも飽きてきて日本式のステーキが食べたいと言い出す。塩、胡椒で焼いてもらう。ステーキはおいしいが付け合せの人参がゴリゴリしていると言う。
私はメニューにあるビーフリブ、ポークリブのセットと赤ワイン。
今までと同じでリブセットは巨大で食べ切れない。料理の味はいまひとつだがワインは楽しめた。
ツインパインにもレストランはあるのだがアルコールがないのでどうしてもこちらに出張するようになってしまう。
ハービン・ホットスプリングス その2
今回の旅行の目的の1つに天の川の下でお風呂に入ることがある。マムにバスタブを頼むのはやめて再度ハービンに行くことにする。何といっても温泉だから。平山さんを誘うも思ったとおりカジノにいると言う。1人で21:00頃出掛ける。今日は20ドル。
大きい浴槽は露天ではあるが半分以上イチジクの葉っぱで覆われ空がよく見えない。ハート型の方へ移る。星の数は日本と同じか少し多いくらい。Milky wayとはいかない。
天の川というものがあるということは小学校のときに習うが見てはいない。いや見たかもしれないが覚えていない。何とか見てみたいと思っている。
浴槽の中、側壁にライトが1つボーッと点いている。カップルが1組抱き合っている。ただ抱き合っているだけだが何とも不思議な雰囲気。
でも温泉っていいよね。
帰ってきてから友人に話をすると、「星を見るなら砂漠ですよ。車で行ってライトを消したら星以外何にも見えないんだから。」
5月10日 ようやく焼きそば
9:30出発。ワイシャツ3枚をランドリーサービスに出して欲しいと頼んでおいた。アイロンがかかっていないのでマムが洗ったのかなと思うがそうであった。お金を払おうと金額を聞くと、いいと言う。
昼頃サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフのハイアットホテルに到着。ホテルで貰った地図を見ると中華街へは1km程。歩き始めるとケーブルカーの発着場がある。中華街を通るというので乗せてもらう。乗ってよかった。ダーティーハリーの坂道チェイスはサンフランシスコが舞台だ。
焼きそばのほか点心も食べ、ハイネケンも4本飲んで37ドル。
ブランドショップを見たり、昼間から営業しているアダルトショップを覗いたりして時間をつぶす。
シーフード
夕食はフィッシャーマンズワーフのピアー39にあるチックス。元監獄のアルカトラズ島を見ながらの食事。このアルカトラズ島は結構人気があって、翌朝見るとフェリーは人でいっぱいだった。
私はオイスター、平山さんはカニケーキ(カニコロッケみたいな物)、白ワイン1本。それにシェルプラターを頼む。シェルプラターにはカニ、海老、ムール貝、ハマグリみたいな物と付け合せにとうもろこし、焼いたパンが乗っている。盛り付けは上手ではない。
ワインは1本では足らずにそれぞれグラスワインを追加。アイスクリーム、コーヒーを勧められるもコーヒーだけ貰う。チップ込みで133ドル。

ピアー39夜景
今回は平山さんと割り勘なのでかかった費用を細かくつけておく。合計63万円(カジノの負けは当然別)。平山さんは良く遊んだなあ、と満足そうな顔をして言ってくれる。
次回アメリカはいつになるか分からないが、ロスを拠点にしてサンジェゴや近辺のインディアンカジノを回ってみたい。
第32報終わり

ベルテルスマン世界地図帳より

今回の日程表