
アルゼンチン イグアス・カラファテ
2004年1月4日~1月14日
イグアスへ
いよいよイグアス。去年、田中さんという方のホームページ「パラグアイに行こう。イグアスに行こう。」に影響されて、ブラジル経由でパラグアイに入りシウダー・デル・エステを拠点にしてイグアスへ行く計画を立て、パラグアイの旅行社などに手配を頼むがうまくいかなかった。
今回はアルゼンチン航空に電話をし、旅行社を紹介してもらって航空券を取り、プエルト・イグアスを拠点にしてイグアスの滝を目指すことにする。
イグアスの滝の他あと1箇所をどこにするか。ブエノスアイレスは治安が悪そうだ。外務省の危険情報には、タクシー(白タク?)に乗ったら強盗に変身した、とある。私みたいな面倒くさがりの人間はタクシーをしょっちゅう利用するのでとても行けない。
ビーチリゾートのマル・デル・プラタにもカジノがあるので候補地に挙げるが、氷壁の崩落の魅力は何よりも強く感じる。最寄りの街カラファテには残念ながらカジノはない。
プエルト・イグアスのホテルはイグアス・グラン・ホテル・リゾート・カジノで決まり。でもこのホテルは日本のホテル検索サイトには出てこない。DCカードのホテル紹介部門に電話をすると26,000円/泊で取れると言う。ヤフーアメリカで検索するとUS$130/泊で出ている。こちらに申し込む。
カラファテでは地球の歩き方が最高級と書いているホテル・ロス・アラモスに申し込むが、半年前なのにもう満員。アメリカの旅行社が薦めてきたコステン・アイクに決める。US$150/泊(朝食込み)。ちなみに航空券は206,540円。
いいところだからと声を掛けるが誰も誘いに乗ってこない。また一人旅。
1月4日
成田発16:00のノースウェストは予定通りニューヨーク着。入国審査では左手人差し指、右手人差し指、顔の写真を撮っている。でも私はトランジットのためかそれなしで入国。(日本人観光客はなしという意見もある。)
アルゼンチン航空のカウンターへ行くといきなり8時間の遅れになっている。18:15発が02:15発だ。$15の食事券を貰うも、経済危機で飛行機の整備代がなくて遅れているんじゃないか、など考えておなかも減らない。でもサラダ程度は食べる。
15:30ブエノスアイレス着。入国審査の行列のときにアルゼンチン航空の職員らしき人に、時間の過ぎてしまったイグアス行きのチケットを見せると、外へ出てから右に曲がって225番のカウンターへ行けと言う。225番には誰もいず224番の人に見せると、私には分からないから他の人に聞けと言う。
そうだよな、ここは国際線の航空券から搭乗券に換えるカウンターだから、ここでいいのかなと思いはしたのだが。
まず両替をして、それからフライトがあるからどうか分からないが国内線の飛行場へ行ってみよう。フライトがなければそこでホテルを紹介してもらおう。US$100=287ペソ。
タクシー手配のカウンターへ行き受付のお姉さんに話を始めると、お姉さんは英語がさっぱりらしく今までいた男性を呼び戻す。運よくアルゼンチン航空の人だ。
今日のフライトはもうない、明日になる。ブエノスアイレスで1泊しなければならない。先ほどの搭乗券のカウンターの前にあるチケット売り場に入り色々やってくれる。飛行機のトラブルはチケット売り場に行けばいいようだ。さっきの説明で225番の前のオフィスというのを聞き逃した模様。
タクシー券とホテル券を貰う。ホテルはサボイ。サボイならすごいなと思うが、有名なサボイとは関係なく外観だけ古いホテルで部屋はたいしたものではない。
イグアスのホテルにも電話をしなければならない。電話では得意のボディーランゲージが使えない。一所懸命考え、何回も練習する。
Hello, my name is Tamaniwa.(this is…の方が良かったかな?)
I’m waiting for you.と愛想が良い。
My flight from New York was delayed 8 hours.
So I’m in Buenos Aires now. I’ll go to your hotel tomorrow.
文法的にあっているかどうか分からないが、ともかく意味は通じる。
No problem.と言ってくれる。
夕食はホテル内でサラダ、ビーフ、アイスクリーム、赤ワインハーフボトル。ワインはクーポンに含まれておらず9ペソ。
時差は12時間。ようやく地球の裏側に来た実感が湧く。
ボート・カジノ
ブエノスアイレスにもカジノはある。ボートの形式を取っているが動くことはない。ブエノスアイレス中心に半径何キロはカジノ禁止という法律をくぐるためにボート形式のしたのだろう。
カジノ手前の広い駐車場からして派手な雰囲気。植えてある椰子の木にロープ状の灯りを巻きつけている。駐車場の位置番号を示すのにポールを立て、上部両側にハート1、ハート2、ダイヤ5、ダイヤ6などの記号を街灯のように点けている。

ブエノスアイレス ボートカジノ
桟橋を渡って入ると2階。1階はスロットばかり。2階にはブラックジャック11台、クラップス2台、ルーレット14台、電動式ルーレット4台、バカラ3台、ポーカー6台。
電動式ルーレットは初めて。椅子の前の画面にルーレット全体の絵が現れ、座ったままルーレットのどこにでも賭けられる便利なもの。通常のルーレットは混んでいると満遍なくチップを置くのが至難の業になってしまう。でもやはりテレビ画面で遊んでいるより本物の方が良いと思う人は沢山いるだろう。
3階はほぼ2階と同じ。客は結構入っている。
200ペソ負けてキャッシャーに行って両替をとUS$100札を出すと、両替はしてくれずに4階に連れて行かれる。4階は2階、3階と同じ構成ながら米ドル建てなのだ。テーブルに$100札を置くと今度はキャッシャーへ行けと言う。キャッシャーで$100札を$100のプラスチックの板に交換。それをテーブルで細かくチップに交換していよいよ戦闘開始だがあっという間になくなってしまう。帰り道クロークの横のATMで500ペソ引き出しておく。
行き帰りとも悪名高いタクシーを使うが、黒と黄色の正規のタクシーがいてそんなに不安はない。もっともホテルでは呼んでもらい、カジノでは出入り口前に待機しているものを使い、流しのタクシーは使っていない。
1月6日 イグアスの滝 アルゼンチン側
昨日のアルゼンチン航空の男性の言う通りに8:00ホテル出発。夜中には雷を伴う大雨が降っていたが朝には上がっている。15分で国内線の空港に到着。昼頃丸1日遅れでプエルト・イグアス着。
イグアスに近づいた頃、下に飛行場が見えるが飛行機はそのまま通過。滝の上をぐるっと廻ってから着陸。乗客へのサービスで廻ったのか、風向きを考えて着陸するために廻ったのか不明。でも地上に降りると風の強さは感じられない。

飛行機からのイグアスの滝
着替えて13:00頃ホテル出発。本来ならゆっくりとホテル内を散策するところだが1日予定が狂っている。それでも午後のスタートなので軽く散歩のつもりでいたが、タクシーが連れて行ってくれた所はイグアス・フォールズ・エクスプローラーという4駆でジャングルを抜け、ボートで滝に突っ込むまねをする観光会社。このツアーに参加し、そのあと遊歩道を歩き「悪魔ののど笛」を廻っても19:00には充分帰ってこられると言う。そして19:00に迎えに来ると言ってタクシーは戻っていく。
ここは国立公園で入場料は30ペソ、4駆とボートのツアーは70ペソ。
気温は30℃位か。観光会社の人も皆半袖半ズボン。女性の観光客の中にはほぼ水着の人も沢山いる。でも立っているだけで汗が出て来るということはない。滝のすぐそば、熱帯雨林の中にいるのに湿度の高さは感じられない。私も半袖半ズボン、だが虫除けスプレーは沢山かけている。

4輪駆動車
そう私は早速アルゼンチンのジャージに着替えているのだ。アデレードでアルゼンチン対アイルランドの試合を見たと答える。
1点差で負けて惜しい試合だったとしきりに残念がっている。ラグビーチームに入っていてポジションはNo8だそうだ。
そしてここは紫外線が強いから注意しろと言い、サンダルの帯で隠れて日焼けしていない所を見せる。
ジャングルの中を4駆でゆっくりと20分程走ると船着場。
ボートで5分程川を遡ると右手にサン・マルチン島が現われる。島の手前を右折すると奥のほうに程々の滝が現われる。もちろん悪魔ののど笛ではない。ボートはこの滝へ突っ込むまねをする。まねだけでも全員が全身びっしょり。私は持参のビニール合羽を着たので外からの水は防いだが、汗はびっしょりとかく。
4駆、ボートと一緒だった団体のあとについて歩くが17:00には出発点に戻ってしまう。

アルゼンチン側の滝とボート
今度は出発点そばの駅から電車に乗って悪魔ののど笛を目指す。電車代は入場料に含まれている。終点から悪魔ののど笛まで7〜800mか。でもアップダウンはなく平坦な遊歩道だから歩くのは楽。部分的に流されてしまって使われていない古い遊歩道の残骸がそのまま放っておかれている。遊歩道手摺には色々な蝶がとまっている。写真を撮ろうとすると逃げてしまいうまく撮れない。
悪魔ののど笛と較べてナイアガラのカナダ滝は遜色ないと思うが、イグアスの滝のすごいところは悪魔ののど笛以外に全長4kmに渡っていたる所から滝が落ちていることだ。
遠かったけれど、たくさん歩いたけれど、「すごいなあ〜、来てよかったなあ〜。」というのが実感だ。

遊歩道と悪魔ののど笛
19:00に入り口に戻るとタクシードライバーのカルロスはもう待っている。カルロスは少し英語を話すがOK、Yesばかりで本当に分かっているかは疑問。行き帰り共で100ペソ。
カジノ・イグアス
カジノ・イグアスはホテルにくっつき通路もあるが、当然独自の入り口もある。入り口入って左側はスロットマシーン。右側がテーブルゲーム。

カジノ・イグアス 奥はホテル棟
手持ちのペソが少なくなってきているので、カジノ入り口横のATMに行くと故障中。カジノのキャッシャーに行きUS$を出し両替を頼むと、両替はしないと断られる。これは困った。
カジノ内をウロウロしている私服警備員に話をすると、セントロ(街の中心部)へ行け、そこにATMがあるからとタクシーを呼んでくれる。
行った先にはたった1台のATM。先客が7人いて私の後にも続々と人が来る。でも10分で私の番となる。
カジノのキャッシャーでペソ札を出すとUS$のポーカーチップをくれる。USドル建てのカジノだったのだ。しかし分からないのはUS$札を出すとあっちへ行けというような仕草をしてチップをよこさないことだ。ペソを出すと換算してチップをよこす。
非常に不思議だ、逆じゃないかと思う。ペソはフォークランド紛争のあと大インフレに見舞われ、デノミをして1ペソ=US$1に固定してきたが、経済危機のあとの今はUS$1≒2.87ペソあたりになっている。この先もどうなるか分かったものではない。ペソよりドルを貯めるべきだと思う。あとで英語を話せる人がいてドル札はテーブルの上に置いてくれと言う。
殆どの人が英語を理解しない。ディーラーは全て女性なのだが名札を付けていない。名札を付けていれば名前を何とか読んで、Good nameなど言って話が弾むのだけれど。You are beautifulと言ってもきょとんとしているのだから話の弾みようがない。
ここのチップはしゃれている。$1のチップには蝶の図柄が入っている。$5には体の割には大きな黄色いくちばしを持ったオオハシ、$25にはインコ、$100には菊みたいな細い花びらを沢山持った花が描かれている。$1チップを持って帰り穴を開けてキーホルダーとして使っている。
イグアス・グラン・ホテル

イグアス・グラン・ホテル 中庭から
部屋の大きさは6m×7m位か。ゆったりとしている。ドアーを開けると2m四方のエントランスで正面にクローゼット(中にセイフティーボックスがある)、その壁の向こうは浴室、洗面台、トイレ。エントランス左側が部屋。床はベージュの絨毯、壁は白。ベッドは縦横同寸のキングサイズが1つ。窓際にソファー、テーブル。
中庭にあるプールは3段になっていて結構大きい。専属のボーイがいて椅子のセット等すべてやってくれる。椅子に座るとすぐにレストランからウェイトレスがやってきて、何か必要なものはと聞きに来る。私はNothing。
なかなかいいホテルではある。
1月7日 イグアスの滝 ブラジル側
9:00出発。タクシー運転手はウォルト。英語は全く駄目。でもヘリコプターに乗りたい、イグアスの滝のブラジル側に行きたいというのは何とか通じる。ヘリコプターと言って人差し指を頭の上で回せば誰にでも分かるはずだ。
ホテルを出て昨日とは反対側に進むとすぐにアルゼンチンのイミグレ、150m程か。そしてイグアス川。川の真ん中が国境。
ブラジルはビザが必要ということで、日本で1万数千円かけてビザを取得してきたが、ブラジル側のイミグレではノーチェック。そもそも事務所に人がいるのかどうかも分からない。翌日パラグアイに行ったときも、ブラジルを通るがノーチェックだった。
ビザ不要のアルゼンチン側で結構時間がかかっている。(それでも5分以内。手続きは全てウォルトがやってくれて私はタクシーの車内で待つだけ。)

ヘリコプターからの悪魔ののど笛
ブラジル側国立公園の入場料はペソで支払うと20。10:30頃入場。ここからは専用バスで移動。ウォルトも一緒に付いてくる。まずブラジル側のボート乗り場に行くがこれはパス。
またバスで遊歩道入り口まで行き、アルゼンチン側の滝を正面に見ながら歩き、登り、降りる。イグアナ、アナグマが結構目に付く。バスからは鹿も見かける。

ブラジル側遊歩道と滝
世界地図
会話本を引っ張り出して調べるとマップはマーパ。ワールドまでは調べられなかった。ウォルトにマーパと言ってから両手で大きな四角を描き、その中にアメリカ、ヨーロッパ、オーストアリアなど位置関係を示す。
ブラジルのフォスド・イグアスはプエルト・イグアスと違い大都市だ。高層ビルも沢山ある。人口差はどの位だろうか。プエルト1万人、フォスド10万人程度か。(“パラグアイに行こう、イグアスに行こう。”によるとこの2つの街にパラグアイのシウダー・デル・エステを加えた人口は50万人となっているからもっと多いのかもしれない。)
ウォルトは最初に紙屋へ行く。そこで本屋を聞き、行くが小さな本屋だったのでなし。ここで大きな本屋を教えて貰い、行くとブラジル製世界地図は置いてある。次女への土産に1枚購入。
ホテルには14:00過ぎ戻る。ウォルトにいくらか聞くと紙に100ペソと書く。100渡すと違うと言いまた紙を見せる。160になっている。高いと言うと140に訂正してきたので支払う。
プールサイドで昼寝。
レストラン ハルディン・イグアス
夕食は地球の歩き方に出ているハルディン・イグアス。街の中心地にありタクシーで5ペソ。多国籍料理でチャーメンもあると書いてある。チャ-メンとはどんなものか分からないが頼んでみる。麺にキャベツ沢山、ピーマン、にんじん、玉葱を入れたもの。肉なし焼きそばだ。
白ワインも1本。ワインはぬるく氷が一緒に出て来る。氷を入れると薄くなっておいしくないだろうと思うが、ぬるい白ワインはもっとおいしくないので氷を入れる。氷は良くないと本に書いてあるが、今まで氷にあたったことは幸いにしてない。
合計21ペソ。1,000円しない。
地球の反対側で、オープンエアーの店で音楽(ラップか?)を聞きながら安ワインを飲んでいる。なんだか生きている喜びみたいなものが湧いてくる。適度の気温の高さとアルコールの燃焼熱のせいかもしれない。こんな感情は初めて。
ワインは1本飲みきれないので栓をして貰ってくる。ホテルでは当然冷蔵庫へ。

レストラン ハルディン・イグアス
1月8日 シウダー・デル・エステ
9:00出発でイタイプーダム、シウダー・デル・エステに向かう。カルロスが迎えに来てくれる。イタイプーダムに先に行くが時間が合わないのか、カルロスはシウダー・デル・エステに向かう。

かつぎ屋さん
シウダー・デル・エステはごちゃごちゃ。昔のアメ横みたい。昔の香港みたいという人もいる。
小さい店が色々な物を売っている。多いのは電気製品、カメラ。
ボッシュの電動工具の店もある。偽物も多いという話だ。
CHINAという店に入る。この近辺では大きい店。ブランド物、電気製品、カメラ、雑貨なんでも置いてある。経営者は名前の通り中国人とのこと。売り子はすべて現地の若い女性。皆足が長くスタイル抜群。でも欲しいものは何もなし。
土産物屋はないのか、とカルロスに言い、少し歩いてカーサ・パラグアイに連れて行ってもらう。唯一?の特産品「くもの巣刺繍」を購入。思ったよりカラフル。
泥棒が多いのか、ちょっとした店には武装したガードマンがいる。登山用具店にまでいる。銀行などは複数のガードマン。

シウダー・デル・エステの繁華街
カジノがあるはずだが、とカルロスに聞くと、モナリザにあると言う。モナリザはショッピングセンター。そこの5階にある。
入り口入ってすぐルーレットが2台縦に並んでいる。右側の先にブラックジャック2台。左側先にはポーカー3台。右奥端っこにバカラ1台。別室にルーレット、ブラックジャック、バカラ各1台。
カメラや荷物を預けるのにクロークはどこか尋ねると、そのまま持っていけと言う。壁際に置く。
11:00オープンなので私が一番乗り。ミニマムUS$5のブラックジャックを開けてもらう。昨日カジノ・イグアスで見かけた白人2人連れ来る。向こうも私がわかったらしく挨拶。
1人はベテランでもう1人は初心者のよう。ベテランがカジノの中を歩きながら説明している。でもプレーしないで出て行く。
この初心者は夜にはついていてブラックジャックが何回も来る。でも賭けているチップはミニマムのUS$5。もっと賭けろ、もっと賭けろとあおるがUS$5のまま遊んでいる。
しばらくするとおばさんが1人来てルーレットで遊んで行く。その後おじさんが1人来てやはりルーレットで遊んで行く。昼間だから客はこんなものか。カルロスが30分程抜けてもいいかと聞くのでOK。
US$100負けてUS$60追加。少しついてきてカルロスが戻って来た時にはUS$275になる。100ちょっとの勝ち。
モナリザの2階にブルガリのブティックがある。腕時計ブルガリ・アルミがUS$1,700。無税の街という割には安くない。
以前日航に乗った時に17万円で売っているので注文するが在庫がなかった。家に帰ってからインターネットで調べると16万円で売っているショップがある。でもしらふの時には買えないもんだよね。
昼食は日本料理か中華もしくは韓国料理がいいと、ウロウロするが韓国は見つからず中華は皆休み。結構歩いてニュートーキョーに着く。スーパーの2階にあり入り口は駐車場側。この駐車場が修理工場のような雰囲気があり入り口は分かりづらい。
バフェ形式でUS$2.5/人。チャーハンとキャベツ、玉葱、ピーマンのサラダがおいしい。
1月8日 イタイプーダム
イタイプーダムには15:00からの部に入る。でも私の時計は14:00を指している。ブラジルの方が1時間早いのだ。20分程映像を見てから大型バスでダムを廻る。私たちのときは9台のバス。料金無料。現在世界最大。中国の三峡ダムが出来ると抜かれて世界第2位となる。水が流れていず味気ない。
カルロスには100ペソ支払う。
ホテルのプールサイドで昨日の残りのワインを飲む。再度至福の時。恰幅のいい初老の人が隣に座り話しかけてくる。日本からだと言うと、Saseboにいたことがあると言う
“Nagasaki,Sasebo・・”。
「佐世保だとネイビーですか。」
「いやアーミーだ。1955年に佐世保にいた。」
この人も一人で来たよう。翌日のブエノスアイレス行きの飛行機で会ったので挨拶をするが連れはいそうにない。

イタイプーダム
中国飯店
ホテルを出て左に行き、国境を渡りイグアス川を渡るとすぐ突き当たる。右へ曲がるとイグアスの滝ブラジル側、フォスド・イグアスの空港方面。左に曲がるとフォスド・イグアスの街、パラグアイ方面になる。左へ曲がって1km程の左側に中国飯店がある。夕食はここまで遠征。少しでも英語が通じるほうがいいのでタクシーはまたカルロス。まだ薄明るい20:00出発。
大きな店で結構なテーブル数。メニューには日本語もある。団体さんが来るのかもしれない。バフェ形式もあるがメニューから細切り牛肉とピーマン炒め、小エビの何とか、卵スープ、ビールを貰う。味は正統派。カルロスと2人で食べきれない。103ペソ。
カジノ・イタイプー
シウダー・デル・エステにはもう1つカジノがある、とカルロスが言うので行ってみる。今度は橋を車で渡る。スムーズに渡れるが、渡ったところで警備兵に呼び止められる。カジノへ行くと言うとOK。21:00過ぎだと思うが街は真っ暗。どこにも電気は点いていない。
イタイプーダムはパラグアイとブラジルの共同所有。パラグアイの取り分は使いきれずにブラジルに売っているから電力不足はあり得ない。
チラシをぶちまけたようにゴミが散乱している。2人が清掃しているが朝までかかるだろう。
こんなところのどこがいいのだろうか。小さい店まで銃を持って警備しなければならないし、多分そのせいなのだろうけれど夜は真っ暗でゴミだらけだし。
「パラグアイに行こう。イグアスに行こう。」にはこういう事は1つも書いてない。
カジノはガイドブックに出ているアカリーホテル内のカジノ・イタイプー。正面入って右側がテーブルゲーム。ブラックジャック3台、ポーカー3台、ルーレット5台、バカラ3台、クラップス1台とモナリザより一回り大きい。
床は薄いグリーンの絨毯、テーブルゲームのラシャは赤。7,7,7が出てUS$20のボーナスをゲット。ここは他に7,7,7が同色だと40ドルのボーナス、5,5,5,5だといくら、4,4,4,4,4だといくらと他のカジノでは見かけないボーナスを設定している。
モナリザ、イタイプー共にポーカーチップのデザインが私の好みでないので持ち帰らず。
1月9日 移動
ゆっくりと10:00出発。カルロスは時間通りに迎えに来る。
ホテルの売店に先住民グアラニー族をかたどった木製の小さな人形がある。かわいいので買いたいと思うがいつも開いていない。今日は10:30に開店だそうだ。カルロスを呼んでこういう小さい人形が欲しいと言うと、ホテルから程近い土産物屋に車を停める。木製のグアラニー族はないが、石で作った小さい置物がある。オオハシやインコ、亀などを購入。
飛行場には12:00までに行けばよいので適当に廻ってくれと頼む。
最初に行ったのはアルゼンチン、ブラジル、パラグアイの3国国境地点。それぞれに国旗と同色の記念碑がある。

国境地点概略図
このあとジャングルに入り、大木を使った家や家具を置いてあるところ、鳥を飼育しているところを見て廻る。入場料共に4ペソ。
ブエノスアイレスでの乗り換えのための時間は20分しかない。それなのに定刻に出発しない。この飛行場には今現在この飛行機1機しかいないのだから混雑ということはあり得ない。どうしたんだろうと思っていると3人が遅刻してくる。またブエノスアイレスで泊りではかなわない。3人をにらみつけてやる。
ブエノスでは飛行機はターミナルに横付けではなく平場に止まりバスが待機している。1番先に降りたのにバスを見てがっかりする。
ハンドトーキーを持ったお姉さんがタラップの下に来る。バスを降りお姉さんのそばに行くが反応なし。バスに戻る。お姉さんは、全員が飛行機を降りバスに乗ったことを確認してからバスの方に来る。このままバスでターミナルに行ってしまうと間に合うわけがないので、またバスを降りお姉さんのそばに行くと、「カラファテ?」と聞いてくる。Yesと言うとそこで待つように言われる。お姉さんはバスに首を突っ込んで“カラファテ”と怒鳴ると4人が降りてくる。私の他にもカラファテ行きがいるのだ。
全員が揃ったところで後ろのバスに乗るように指示される。
無事にカラファテ行きの飛行機に乗ることが出来る。迎えに来たお姉さんが “Calafate” と書いた紙でも持っていてくれたらこんなに気をもまなくてもすんだのに。
カラファテ
カラファテの飛行場の周りは砂漠のよう。木は1本も生えていない。草がちょろちょろ。でも街に入ると木は沢山植えられている。
ホテルはコステン・アイク。地球の歩き方に出ている最高級ホテル(といっても木造3階建て)のロス・アラモスの隣のブロックにある。
ホテルで地図を貰う。メインストリートはここで、賑やかなのはここからここまでと印を付けてくれる。繁華街は2〜300mで両側にはレストラン、土産物屋がいっぱい。はずれると何もない。
世界のカジノを紹介するサイト、中南米のカジノを紹介するサイト共にカラファテにはカジノがないことになっている。
空港からホテルまでのタクシーの運転手マリオに聞いてもないと言う。隣町のリオ・ガジェゴスにはあるが300km離れていると言う。
でも地球の歩き方のカラファテの地図にはカジノがある。
あった、確かにCasino Good Luckはあった。ガラス窓に新聞紙を中から貼ってある。隙間から中を覗くとからっぽ。廃業してしまったのだ。カラファテに飛行機が来るようになったのはつい最近。それまではリオ・ガジェゴスからバスで6時間かけて来ている。観光客が増えるのはこれからだ。営業を始める時期が早すぎるのだ。

カラファテの街並み
1月10日 ペリト・モレノ氷河
9:00出発でペリト・モレノ氷河へ。バスではなく昨日のタクシーで。昨日マリオがペリト・モレノ氷河の写真を見せ180と書いて一所懸命薦める。途中景色のいい所があれば写真を撮りながら行くのもいいかなと思いタクシーにする。
国立公園の入り口には50分程で着くが、公園内は未舗装で20km/hくらいでしか走れない。

展望台と氷河
カミナリみたいな大音響と共に大崩落、を期待していたがそう簡単には崩れない。それでも1時間ほど眺めていると高さ55mの氷壁の下半分が崩れるような小さな崩落は2〜3回起きる。
駐車場で待機しているマリオに11:40からランチにしようと言うと、マリオは12:30からだから12:20にここに来いと紙に書く。
12:25に戻るとマリオは車を飛ばしてレストランへ。レストランのキャッシャーで20ペソ支払いバフェなのかなと思っていると、マリオはこっちだと合図し外へ出て駆け出す。丘を登って下を見るとボートがある。マリオはあと1人乗るからと合図をしている。ボートとランチを共に勘違いしていたのだ。でもボートには当然乗るつもりだから問題はない。
ボートは展望台から死角にあたる氷壁面に沿ってゆっくりと進む。それでも氷壁からは2〜300m離れている。

崩落の後の水しぶき
ある女性がプロの写真屋に撮影を頼んでいる。私も撮ってもらう。デジカメなのですぐ出来ます、と言うからパソコンなしのプリンターで仕上がるのかと思ったが、パソコンでCDに入れそのCDを寄越す。30ペソ。
ボートの遊覧は50分。下船するとすぐ次の客が乗船する。フル回転だ。
先ほどのレストランで昼食。13:30を過ぎているが大混雑。メニューを貰いはするがスペイン語。訳の分からない物が出てきても困るので、無難なスパゲッティーを注文。(以前マレーシアで辛くて食べられない物が出てきたことがある。)野菜スープにワインを2杯。19ペソ。800円しないくらいだ。日本の観光地だと3,000円は取られるだろう。もっとも「地球の歩き方 アルゼンチン/チリ編 2002〜2003版」には1ペソ=US$1と書いてある。このレートが生きていると2,000円になってしまう。
居眠りしている間にホテルに到着。15:30頃。
ホテル近所の旅行社に明日のウプサラ氷河1日クルーズツアーを申し込みに行く。バスでプンタ・パンデラまで行きボートに乗り換えウプサラ、オネリ、スペガティーニの3氷河を見て、少し丘に上がるツアーのよう。
7:30出発の20:30帰着で185ペソ。他に国立公園入場料20ペソ、ランチに10〜20ペソかかると言う。取り敢えずツアー代金185ペソをUS$65で支払う。とにかく寒いから対策は充分にと言う。
今日に引き続き手袋が活躍しそう。
旅行社のそばにアルゼンチン航空があったのでリコンファームをと言うと、必要ないという返事。リコンファーム不要は世界の流れだ。私にとっても大歓迎。
1月11日 ウプサラ氷河クルーズ
7:45に迎えのバスが来る。ホテルには入れ替わり立ち替わり色々な旅行社のバスが迎えに来る。10番目が私の申し込んだ旅行社。どの旅行社に申し込んでもボートは同じ会社。3隻。
湖なのに風が強いせいか波が高く大荒れ。何人もの人が船酔い。私は何とか持ちこたえる。12:00頃スペガティーニ氷河前。陸に近づくと波は穏やかになってくる。そのあとにアルゼンチン最大の氷河ウプサラに。さすがウプサラに近づくと風が一段と冷たくなる。

流氷の横を走るボート
最後にオネリ前。ここで上陸。氷河に上陸かと思っていたが土の上。ここから湖越しにオネリ氷河を見物。ボートの隣の席のおばさんはスキーのストックだけを持ってきている。私と同じで氷河に上陸すると思っていたに違いない。
ここにレストランがある。船内でサンドウィッチを販売した時に、レストランなんかあるはずがないと思い、サンドウィッチ、スコーン、ワインハーフボトルを購入している。
客が集中しないように3隻のボートは廻るコースを変えているので大混雑ということはない。
一人旅なのでいろんな人に写真を撮ってくれるよう頼む。皆快く引き受けてくれるが下手。プロは軽くフラッシュをたいて逆光でも顔がはっきり写るように撮るが、しわが目立って人には見せられない。比較的ましな1枚を載せます。

カラファテの街は小さく何もない。こういうツアーに参加しないとやることが何もない。ホテルのプールサイドで日光浴というわけにもいかない。まずプールがないし気温も低い。
今回ここで3泊するが、2泊でペリトモレノだけでも十分だろう。
夕食
最後の晩は有名なアサード(焼肉)にしようと思い、地球の歩き方に出ているカラファテNo1という店に行く。21:30頃だが満員。10人程が椅子に座り順番待ちをしている。私も急がないので待っていようと思うが、1人のせいか名前を聞いてウェイティングリストに書くそぶりも見せない。日本人らしき人はいない。よその国のガイドブックにもこの店が一番と出ているのだろうか。
あきらめて次に出ているミ・ビエホという店に行く。こちらには若干空席がある。でも私に料理が来る頃には満席となる。
頼んだ料理は店の名前のついた一番高いもの。それでも22ペソ。

焼肉風景
スープに赤ワインハーフボトルを飲んで36ペソ。チップ込みの40ペソ支払う。
22:00を過ぎてもまだ明るい。そしてお客はどんどん来る。この頃がディナータイムらしい。
1月12日 帰国
昨夜部屋にホテルからのメッセージが来る。明日はチェックアウトの日です、時間は10:00ですと。
念を押されたため10:00出発。タクシーを頼むとまたぼろい車が来る。マリオの車もぼろかったけれどそれに輪をかけてぼろい。
客用のドアーが中から開かない。運転手が降りて外から開けなければならない。
まだ早いので、昔の壁画があるはずだと思い、説明しようとするがうまくいかない。地球の歩き方はリュックを少しでも軽くしようとスーツケースに入れてある。博物館は確かMUSEOと書いたはずだと思い、紙に書く。
OK と言って連れて行ってくれた所は、ホテルから歩いて10分もかからない草原。端っこにぽつんと小屋が建っている。
運転手はここだと言い張る。中に入ると壁にポスターらしきものが貼ってあり2ペソ取られる。訳が分からず帰ろうとすると集金のおばさんがあとを追ってきて色々説明する。推測するに、湿地帯の草原で色々な草花がある。遊歩道があるのでぐるっと廻ればいい、と。
全部廻ると1時間近くかかりそう。5分ほど歩いてお茶を濁す。
飛行機に乗るとほぼ満員。こんなに待合室にいなかったな。
日本語が聞こえる。待合室には日本人はいなかったな。向こうから「日本人ですか。」と話しかけてくる。
イグアスとカラファテを廻って、これからブエノスアイレス経由で日本へ帰るところだと言うと、「飛行機が間違っているんじゃないですか。私たちはブエノスから乗ってウシュアイアに行くところなんですよ。」と言う。
間違うわけないでしょ。便名は何回も確認しているし、アルゼンチン航空の人も私の搭乗券を確認しているんだから。添乗員らしき人が「大丈夫です。ウシュアイアを経由してブエノスに戻ります。」と言ってくれる。一安心。
カラファテを出てから40時間かかって成田に着く。待ち時間が長いのだ。長かったけれどずっと寝ていたから苦痛ではない。
イグアス・フォールズは良かった。アルゼンチン側からも見たし、ブラジル側からも見た。ヘリコプターにも乗ったしボートにも乗った。やり残した事はないはずだが、何か未消化な気分だ。
機会があればまた行って徹底的に歩きたい。
第31報終わり

地球の歩き方より

今回スケジュール表