アメリカ・カナダ フォックスウッズ、ターニングストーン、ナイアガラ

2002年8月14日~8月23日  

世界最大のカジノ
 世界最大のカジノがアメリカ・コネチカット州にあるという。名前はフォックスウッズ・リゾート&カジノ。インディアンカジノだ。インディアンカジノ? 何だ、それは?
 調べてみると、アメリカ連邦政府は先住民に対して罪滅ぼしに大幅な自治を認めている。その自治権は州政府と同等かそれ以上。居留地内では州税、連邦政府税は払わなくても良い、州が賭博を禁じていてもカジノを開くことが出来る(1992年から)。そして部族には警察を持っているものもあるのだ。
 フォックスウッズ・リゾート&カジノを経営しているのはアメリカインディアンのピクォート族(Pequot)。今でも人口600人。食うや食わずの生活だったのが、カジノのおかげで年間10億ドル(1,200億円)の収入を誇る大金持ちのインディアンになる。(ただ実際の経営はオーストリアのカジノ公社など他に委託している。)もちろんカジノを経営していないインディアンもいるし、インディアンカジノがない州もあるが、今では全米に250以上のインディアンカジノがある。
 AAA(American Automobile Association 米国自動車協会)発行のコネチカット州、ニューヨーク州の道路地図とガイドブックはJAF経由で手に入れてある。
これとインターネットを利用してフォックスウッズ、ターニングストーン、ナイアガラを廻る計画を立てる。
 インディアンカジノ・ツアーなんて誰も賛同してくれずまた一人旅なのだが。
 ターニングストーンはインディアン・オネイダ族(Oneida)の経営だがインターネットがなければ知ることは出来なかった。ターニングストーンの周りには何もないので2泊。フォックスウッズ、ナイアガラではそれぞれ3泊。移動はレンタカー。
 今までならここから先は旅行社に任せるのだが、今回は自分で手配してみよう。
 フォックスウッズはニューヨークとボストンの中間だから、大都市のニューヨークは避け、ボストンからレンタカーで行こうと考えるが、コネチカット州の州都ハートフォードにも飛行場があり、ユナイテッドを使うと便がいいことが分かる。運転時間もボストンからより1時間短縮できる。初日は早く着くに越したことはない。
1 飛行機はユナイテッドに決め、インターネットで一番安いGO USA 14というのに申し込むがうまくつながらない。もっと高いのにつながってしまう。HISがインターネットの安い価格と同じ値段で手配してくれるというのでHISに申し込む
 8月14日 成田-シカゴ-ハートフォード
 23日 バッファロー-シカゴ-成田  170,000円
 この他にアメリカの入出国税、航空保険料、成田の出国税が合計10,340円。
2 フォックスウッズ・リゾート&カジノにもインターネットで挑戦するが、Zip Code(郵便番号)のところでうまくいかず電話、FAXでの申し込み、確認となる。(これは英語堪能な友人が引き受けてくれる。)
8月14日(水)  デラックスルーム  $160
宿泊税19.2
8月15日(木)デラックスルーム$160
宿泊税19.2
8月16日(金)デラックスルーム$190
宿泊税22.8
合計$571.2
3 ターニングストーン・カジノ・リゾートは元々インターネットでの受付はしておらず電話となる。
8月17日(土)  ルームチャージ  $175
14
8月18日(日)ルームチャージ$138
11.04
合計$338.04
4 ナイアガラのシェラトン・フォールズ・ビュー・ホテルにはAAAの広告を見てインターネットで申し込む。
"
8月19日(月)~20日(水)ルームトランシェント  $189
ルームタックス9.45
G.S.T13.23
パーキング10
Minor Op Dept GST0.7
その他
3泊合計$688.87
"
 カナダでは3種類もの税金を取られる。しかし$688はカナダドルなので約80倍で¥55,000。全体には安い。アメリカドルには120倍しなければならない。部屋はどこもダブルサイズのベッドが2つ、バスタブ付き。フォックスウッズ、ターニングストーン共に宿泊税がある。州税を払うようになったのか、そのまま貰っちゃうのか分からない。
5 レンタカーはハーツ。やはりインターネットで申し込む。ハートフォード空港で借り入れバッファロー空港返し。車種はフォードのマスタングのコンバーチブルを指定。今回はアメリカでも北の方だからそんなに暑くないと思い、オープンカーでドライブも良いなと考える。今回の走行距離は1,337マイル(2,139km)。料金は1週間+1日、税金、保険(フルインシュランス)、乗り捨て料で合計$990.46。
8月14日 空港からフォックスウッズまで
 ハートフォード空港着。最初ボストン着で考えるが、ボストンからフォックスウッズまで2時間程、ハートフォードからだと1時間で着くのでハートフォードに降りることにする。航空券はボストン着のほうが1万円安いが1時間短いほうを選択する。
 荷物の受け取り場は狭くすぐに道路。レンタカーのカウンターはと捜すと看板がある。道路を1本渡りシャトルバスが来るのを待てと。5分ほど待つとハーツのシャトルバスが来る。
 空港のあちこちで客を乗り降りさせハーツのカウンターに到着。予約確認書を見せ外で待っていると、予約どおりのマスタング・コンバーチブルが来る。どうせなら黄や赤の派手な色が良いなと思っていたが、シルバー色の落ち着いた感じのものだ。
 屋根の開閉方法を聞き出発。AAAの地図を頼りに、フリーウェーをハートフォードの街を通り抜け、ノーウィッチ(Norwich)方面へと向かう。フリーウェーの制限速度は65m/h(時速65マイル、104キロ)。65近くでオートクルーズをセットして走る。運転しながら地図を見ることは出来ないので、2回フリーウェーを降り一般道に駐車し地図を確認する。アメリカのフリーウェーは日本やドイツとは異なり、フリーウェー沿いには休憩所やトイレ、ガソリンスタンドはない。
所々の出口にガス(GAS)とかフード(FOOD)とか書いてあるので、1度その出口で降り用を済ませたらまたフリーウェーに戻るということになる。
 ノーウィッチでフリーウェーは終わり。一般道を行くことになる。交差点で分からなくなり2度たずねる。街を出て少し走るとフォックスウッズの看板が出てきて安心する。カーブを曲がり切ると突然森の中にフォックスウッズの建物が姿を現す。19:00過ぎにグレート・シダー・ホテル着。
森の中のフォックスウッズ
 フォックスウッズは3つの宿泊施設を持っている。グランド・ピクォート・タワーとツー・トリーズ・イン、そして私が予約したグレート・シダー・ホテルだ。カジノ遊びにはグレート・シダー・ホテルが便利とインターネットの記事に出ているので決めたのだ。グランド・ピクォートには廊下でつながっている。ツー・トリーズ・インにはシャトルバスで行く。
 ホテルの前には沢山の車。係員が来たので宿泊客だと言うとそのまま待つように言われる。5分も待つとまた係員が来て半券をくれる。もう半分は車に置いておく。荷物を持ってチェックイン。車は係員が駐車場へ持っていってくれる。車が必要なときは、貰った半券をベルボーイに渡すと持ってきてくれる。
グレート・シダー・ホテルの入り口
フォックスウッズ・カジノ-1
 一風呂浴びた後散歩。といっても外ではなく建物内部。さすがに広い。全部つながっているがグランド・ピクォート・カジノ、グレート・シダー・カジノ、レイン・メーカー・カジノと3つある。
 この他にフェスティバル・スロット・カジノ、ハイ・ステークス・ビンゴ、スモークフリー・スロット・カジノがあり、合わせて6カジノと宣伝している。ラスベガスの大きなカジノを3つ合わせたくらいはあるだろう。とても全部は廻っていられない。資料を見るとスロットは6,700以上、テーブルゲームは350以上となっている。大金持ち用の最低賭け金が$100のブラックジャックエリアや$10のスロットマシーンエリアが結構目に付く。
 あちこちにあるインフォーメーションのひとつでチャイニーズレストランをたずねる。概略図を出しマークしてくれる。名前はゴールデン・ドラゴン。
 遊歩道の右側はショッピング街、その奥がグレート・シダー・カジノ。左側はレストラン街、その奥はもう外。遊歩道はラスベガスのモールと同じように露天の雰囲気を出している。通路は石畳。店は全て外壁と部分的な屋根を持っている。日本ではお台場のビーナスフォートがこの手法を取り入れている。
 左側にハン・ガーデンというチャイニーズレストランが出て来る。名前が変わったのかなと思い入る。いつものごとくシーフード焼きそば。皿いっぱいブロッコリーで縁取り。中に麺。その上に海老、貝柱、イカ、にんじん、さやえんどうのあんかけ。まあまあの味。ビール2本、チップ共で$28。もっと奥に歩いていくとゴールデン・ドラゴンあり。
ホテル内遊歩道
 $200を両替しブラックジャックで22:00まで遊ぶが元。ミニマムが$25や$15が多く、やっとのこらさで$10のテーブルを見つける。$5のテーブルはないよう。カジノの中はめちゃくちゃ寒い。冷房の効かせすぎだ。飛行機も同じだった。
8月15日 ロングアイランド
 時差ぼけのせいか早く目が覚める。7:00出発でロングアイランドを目指す。フリーウェーのニューロンドンと書いてある出口で降りるが、そんなに賑やかでもなくフェリー乗り場らしき物も見えない。
 2~3回行ったり来たりするがどうしようもない。燃料はそんなに減っていないのだけれどガソリンスタンドに行き、ガソリンを入れながらたずねる。
ナインティーファイブ・サウス、ダウンタウン・ニューロンドンと言う。
 インターステート(国道)95号線南行きに乗りダウンタウン・ニューロンドンと書いてある出口で降りろということだ。非常に分かりやすい。ひとつふたつ手前の出口で降りてしまったようだ。国道も州道も番号と共に東西南北が必ず書いてあって分かりやすい。ここら一帯はピクォート族やモヒーガン族(Mohegan)が住んでいたところだが、イギリス人が川をテムズ川と名付け河口をニューロンドンと名付ける。
 フェリーは9:00出発。オリエントポイントまで片道$36(車と運転手)。所要時間1時間25分。AAAの地図にはモントーク行きもあるように描かれているが今はない。全てオリエントポイント行き。5月31日から9月30日まで運行している。
ロングアイランド
 「ロングアイランド」と打ち込んでインターネットで検索して、マグロのステーキのおいしい店とかプリントして持ってくるが、全てモントークのそば。役に立たなかった。ロングアイランドは東西に長く、西のはずれはニューヨークのブルックリン。ずーっと東へ来ると蟹の爪みたく分かれている。オリエントポイント、モントーク共に東のはずれ。
 分かれた蟹の爪の根元のリバーヘッドで昼食。シーフード・マーケット&レストランという店に入る。マグロの照り焼きを頼む。照り焼きの味はまあまあ。付け合せのパスタがオリーブオイルだらけ。客は次から次へと来る。皆フライを頼んでいる。太った人が本当に多い。フライが問題だと思うけど。フライドポテトは何を頼んでも必ず付いてくる。料金は$17ちょっと。
 海水浴場にぴったりの場所もあるけど人は殆どいない。
海水浴場の駐車場で
 ロングアイランドはワインも有名。オリエントポイントからリバーヘッドまでの道路の両側はワイナリーだらけ。1軒覗いて見る。$20前後の物が多い。テイスティングに$2とか出ている。テイスティングだけで買わないお客もいるだろうがお金を取るところは初めて。何もしないで戻る。
モヒーガン・サン・カジノ
 15:00のフェリーで戻る。ステート(州道)32号線を北に向かいI-395に合流しさらに北に進む。79Aの出口でMohegan Sun Casinoの看板どおりに進むとカジノの駐車場に入る。テムズ川のほとり、いい所だ。
モヒーガン・サン・カジノ
 総ガラス張りの高層建築がどーんと建っている。出来たばかり。多分今年の完成のはずのホテル棟だと思う。入った所はカジノ・オブ・ジ・アース。もともとあったカジノだと思う。記念に会員カードを作って貰う。ここだけでもやはりアメリカ、十分広い。
 カジノ・オブ・ザ・スカイの看板が出ている。レストラン街、ショッピング街を通り抜けザ・スカイに出る。ザ・スカイは新しい高層建築の1階部分だと思う。人もいっぱいでフォックスウッズを上回る勢いを感じる。何といっても地の利が良い。ニューヨークシティーからI-95を北に行き、さらにI-395を北に行けばモヒーガンの駐車場に入ってしまうのだから。シティーから2時間もかからないで着いてしまう
 せっかく来たのだから少し遊ぼうとうろうろするが圧倒的にスロットが多い。大小もある。この周りは中国人で溢れかえっている。ミニマム$5のブラックジャックを見つけ$20遣う。もっといたかったが明るいうちにフォックスウッズに戻りたいので終わりにする。
 18:30頃フォックスウッズに戻りレイン・メーカー・カジノに行くが、あっという間に$280負けてしまう。モヒーガンと合わせて今日の予定の300は負けてしまうが、昨日元だったからもう少しいいかと都合よく考え、グレート・シダー・カジノへ移動する。レイン・メーカーでジントニックを頼んでいたのだが、待っているとめちゃくちゃ高いジントニックになりそうなので知らん顔して来てしまう。
 $10のブラックジャックに挑戦。調子が上がってそして落ち目になったときには$100の元が$250になっている。
 $200だけキャッシュに交換。残りの$50で別のテーブルに行くとこれが$225になる。もう23:00。今日はこれで終わり。結局は$25の勝ちになる。
ハートフォード市内外観光
 8:00出発でS-2を北上しハートフォード郊外のダイナソー・ステート・パークへ行く。これが大はずれ。アメリカのことだから広い敷地に恐竜の骨を組んであるのかと思ったのだが、小さい建物に恐竜の足跡の化石、化石出土の分布図があるだけ。3つの足の絵があり、どれが恐竜の足か当てる装置もある。はずれ2つは鳥の足と鰐の足。あとは外に自然林の遊歩道があり自由に散歩できる。入場料は$2。
 次に行ったのは市内のマークトウェイン・ハウス。小学生の頃トムソーヤやハックルベリーフィンなど読んだ記憶がある。ハックルベリーフィンよりもトムソーヤの方が好きだった記憶も。
 3階建ての結構大きな木造建築。客が15~6人集まったところでガイド付きで出発。当然英語でさっぱり分からないが。入場料$9。ダイナソー、マークトウェイン共に案内板がしっかりしているので間違わずに行ける。
 11:30頃ハートフォードを出て一転して南へ向かいミスティック・シーポートへ行く。ここはニューロンドンの東10マイル程の所。帆船など置いてある海のテーマパーク。結構高くて$17。
昼食はここで摂るが、食べられそうな物は野菜サラダだけ。それでもひどいものが出て来る。ビールと共に流し込む。
マークトウェイン・ハウス
 帰りはI-95を北に向かい92番出口で降り、一般道をノーウィッチ方面へ進むと10分もしないうちに左側にフォックスウッズが現れる。ノーウィッチから来るよりもずっと分かりやすい。
ピクォート・ミュージアム
 15:30頃フォックスウッズ着。ジャグジーに行き少し休憩してからピクォート・ミュージアムへ。中にはインディアンの生活ぶりを再現した蝋人形の村や、白人と戦ったときの映像を作って上映する映画館などがある。
 ピクォート族は、他のインディアンの手引きで、イギリス人に夜襲をかけられ壊滅的被害を受ける。インディアンの悲劇は部族同士の仲が良くなかったことだ。イギリス人の部族同士を反目させる策略に簡単に引っかかってしまったようだ。
蝋人形のインディアン村
 インディアンには金銭的に償いをしているがもっと大きな問題がある。黒人に対してはどうするのだろうか。奴隷貿易に携わった国、奴隷を買った国、奴隷を使った国みんな大きな責任があると思う。
 セネガルのダカールの奴隷ハウスをテレビで映していた。ドアーと名の付く物はいっぱいあるのだが、ラストドアーという物がある。ラストドアーを開けると海。ボートに乗せられ奴隷船に送り込まれる最後のドアーだ。もう戻ることはない。家族を捕らえると、父親はヨーロッパへ、母親は北米へ、子供は南米へというように離れ離れになるように送ったそうだ。
 アメリカ及び西ヨーロッパ諸国は、弱肉強食時代の歴史の必然だった、なんて言い訳しないで何とかしないと。サハラ以南のブラックアフリカは絶滅してしまう。とにかく貧困から抜け出させ教育を受けさせないとエイズで絶滅してしまう。
 今ジンバブエで黒人の復讐が始まっている。たぶんに大統領の失政から目をそらす狙いがあるようだが、独立運動に参加した兵士は土地を持つ権利がある、といって元兵士に白人の農場を襲わせている。大統領が奨励しているから警察もただ見ているだけで何もしない。
元兵士は、人の殺し方しか習っていないから何も分からず、農場を占拠しても種牛を食べてしまう、種籾を食べてしまう。
 イギリス人はインディアンも奴隷にしようと考えたようだ。しかし反抗的だから奴隷にするのをあきらめ殺していったようだ。
 帰りのシャトルバスを待っていてびっくりしたことがある。何気なく見た料金表にはアダルト$12、シニア(55歳以上)$10と書いてある。私は55歳。シニアなんて思ったことは一度もない。これ以降注意して見ていると60歳以上をシニアにしているところが多い。
夕食
 ステーキ・ハウスへ行くが満員、昨日と同じゴールデン・ドラゴンへ行く。点心3点と白ワイン。隣の白人女性に寿司が来る。ひとつを食べ、どうも合わないようだ。残りを私に食べてくれと持ってくる。まずくはない。
 寿司はともかく点心3点は多かった。2点で十分、食べ過ぎてしまう。海老シュウマイはおいしかった。
 朝申し込んでおいたキノは$99使ったのに$20しか戻ってこない。ブラックジャックは$200の元が$500になる。今日の戦果は$221の勝ち。
8月17日 ターニングストーンへ
 朝早く目が覚めるが、昨日ガソリンを入れそこなったので、出発は7:00まで待つ。
 カジノで遊ぶたびにメンバーズカードを提示するとポイントが貯まり特典が得られるという。ポイントがどのくらい貯まったか調べるコンピューターがあちこちにある。私のカードを差し込んでも何も出てこない。明日またチェックしてくれという意味の文が出てくるだけ。2,3日の遊びでは何もつかないのだ。朝食サービスあたりを期待しているのだが。
 ノーウィッチの街の手前でガソリンを入れる。1ガロン$1.6。1ガロンは3.78リットルだから1リットルは¢42.3。約50円。
ノーウィッチからS-2でハートフォードへ行きそこでI-91へ入る。北上してスプリングフィールドでI-90に乗り換える。後は西へ一本道。地図で大雑把測るとフォックスウッズからターニングストーンまで500km。この500kmにビビッていた。この計画を立てたのは1年以上前。東京から京都東まで東名、名神を通って477km。北へ目をやると浦和から盛岡まで東北道で507km。
 こんな長距離を一人で一日で移動できるかなと。
 途中1泊してもいいようなところは見当たらない。オールバニー(Albany)の北にあるレイク・ジョージの湖畔にはモヒカン族の経営するリゾート施設があるがカジノはない。そしてそこまで行くならターニングストーンまで行ってしまうほうが良い。
 このI-90は有料だった。といっても300kmも走って$3ちょっと。アメリカはガソリン代と道路代が安いので助かる。そしてこのI-90には他の道路にはない休憩所が道路わきにある。ガソリンスタンド、軽食(マクドナルドが多い)、トイレが3~40kmごとにある。日本と同じだ、非常に助かる。朝早いので11:00頃眠くなってくる。危険の危の字も感じられないので休憩所の駐車場で20分程仮眠する。
 インターネットで見た地図どおりに33番出口で降り、料金を払って突き当たりを左折するとすぐ左側にターニングストーン・カジノ・リゾートが見える。ここも便はいい。
13:00に着いてしまう。車の積算計を見ると271.3マイル。434kmだ。
オネイダ
 少し休憩してからオネイダ湖へ行く。我ながら元気だと感心する。よれよれでターニングストーンに着く予定だったから。湖畔にベロナビーチ州立公園というのがある。ビーチ手前の林の中はバーベキュー場になっており、作り付けのテーブル、ベンチがいっぱい。ビーチには海水浴ならぬ淡水浴の人達。
オネイダ湖
 オネイダ湖の東20kmのところにあるローマという街を経由して帰ってくる。ベルボーイがローマは歴史的な街と言っていたから。戻る途中オネイダ・キャッスルという看板が目に付く。インディアンの城ってどんなものだろう。映画の場面にも出てきたことはない。想像がつかない。オネイダ・キャッスルとは村の名前で普通の村だった。
 ターニングストーンに結婚式を終わらせたばかりの人達が来る。ローマの教会で見かけた人達だろう。花嫁さんはかなり太め。若い女性で太目の人を見ると、あんなんでボーイフレンドが出来るのかね、と思っていたがちゃんと結婚できるんだ。
ターニングストーン・カジノ・リゾート
ターニングストーン・カジノ
 夕食前$10のテーブルを捜しブラックジャックをやるが全然駄目。すぐに$300負けてしまう。夕食はカジノ内のレストランでステーキ。ワインは赤を頼むがないと言う。アルコールそのものを置いていないと言う。ウェイターがおいしいかいと聞くからグッドと答えるが味はいまひとつ。
 ここで不思議なものを見る。隣の客は口髭、あご髭を生やしているから男。でもしゃべり方は女っぽい。立つとやはり女性用の服を着ている。ブラジャーもしている。どうせなら髭も剃って化粧すればいいのに。
 何か物足りなく隣にあるバーに入る。カウンター席に腰掛けようとしながらジントニックを頼む。ここでもアルコールはないと言う。座らずに戻る。
 いやーアルコールのないバーなんて初めて。オネイダ族はアルコールが嫌いなようだ。そのくせタバコは葉巻まで大宣伝している。
 今日の分は負けてしまったけれど、昨日少し勝ったからと屁理屈をつけて再度カジノへ行く。$15のテーブルで遊んで$100取り返す。今日の損は$200に減る。
8月18日 シラキュース(Syracuse)
 疲れているはずなのに6:00前に目が覚める。6:30より朝食。バイキングではなくメニューから選ぶ方式。一番品目の少ないものを選ぶ。卵は?フライド。ハム、ベーコン、ソーセージ?ハム。ブレッド?ホワイト。目玉焼きに白いパンのトースト、ハムは径20cm厚さ5mmもある。大きすぎるので二つに折ってある。それにフライドポテト。
 まだ早いのでカジノにちょこっと。$200使って$400の戻り。昨晩の負けは取り返した感じ。
 ここも他と同じでスロットがびっしり。スロットの中にクラップス、ポーカー、ブラックジャックが点在している。そしてフォックスウッズもそうだったがビンゴ専門の大きな部屋がある。ビンゴはやったことがないからどういうものか分からないが昨晩は客でいっぱいだった。
 西隣の大きな街シラキュースへ行ってみる。ダウンタウンをうろうろするが人通りが少ない。
 あそうだ今日は日曜日だ。新聞も見なければテレビも見ない。曜日の感覚はとうになくなっている。
郊外に出ると大きなショッピング街がある。どーんと食料品店が建っていてその周りには大きな駐車場。隣にはどーんとスポーツ用品専門店が建っている。そして周りには大きな駐車場。
 スポーツ用品専門店に入って見る。直系1cm位のカラーボールの出て来る銃がある。動力源は圧縮空気のよう。銃とボンベをつないで使うよう。ボンベが空になった場合日本で手に入るかどうか分からない。パス。
 小さいアーチェリーがあったので購入する。$29.99。楽にスーツケースに入ると思ったが、やっとぎりぎりで入る。手荷物だったら飛行機に乗せてもらえないだろう。
 食料品店に入ると寿司を握りながら売っている店がある。お昼はこれにしよう。鉄火巻き6個、マグロの握り2個で$5のパック。これと水を買い店内のテーブルで食べる。
 インターネットで「シラキュース」と入れて検索するとシラキュースお店情報というのが出て来る。ここにScotch’n Sirloinというお店のステーキがおいしいと出ている。このお店をショッピング街の横で偶然見かける。昨晩のステーキはいまひとつだったので今晩はここにしよう。
 夕方Scotch’n Sirloinへ行くがなんと休み。7,8月の日曜日は休みと書いてある。昼間に確認しておけばよかった。
 隣のチリという店に入る。チェーンストアーっぽいが結構込んでいる。
 ステーキと赤ワインを頼むとワインはグラスで2杯出て来る。ステーキがなかなか出てこず、見かねたウェートレスがポテトチップを持ってきてくれる。ステーキが来たときにはワインはもうない。追加を頼むとまた2杯来る。酔っ払い運転が分かったら即逮捕されてしまう。駐車場でじゅうぶん休憩してから戻る。
 夜のカジノは$200の負け。メンバーズカードを発行しているところがやっと分かる。一度キャッシャーの人に聞いたのだがそこにはなかった。メンバーズカードがなくてもプレーできるが記念になる。無事入手する。
8月19日 ワイナリー
 8:00出発でナイアガラを目指す。途中セネカ湖畔にワイナリーが沢山あるというので寄り道をする。セネカ湖は唐辛子みたく細長く、幅はないが長さは30数キロある。東側にワーグナーというワイナリーがあるので入ってみる。
ワイナリー「ワーグナー」
 ロビーでは赤ワインが目立っているので、赤ワインが欲しいと言うとテイスティングコーナーへ連れて行く。3種飲んで最初のが良いと言うと、もうひとつ飲んで見ろとお姉さんは言う。結局4番目のものを購入。$10未満であったが消費税を足して$10ちょっと。
 西側で白ワインを買い昼食も摂る。ワイナリー経営のレストラン。野菜サラダ ウィズ ビッグシュリンプを頼むとワインはどうだと勧める。まあワイナリーだから当然か。白2杯。計$20弱。
 ここの駐車場で昼寝。不安は何もない。危険な目つきにあったことさえない。大都市には行かず田舎ばかり廻っているせいか安全だ。
 久しぶりに半ズボンをはいて1日いるが非常に楽だ。足が短いから似合ってはいないだろうが楽。こちらの人も男女区別なく半ズボンに半袖だ。特に年配の人は全てといっていい。
ナイアガラへ
 バッファローでI-90を降り国道62号線(Federal Highways)を北上すると1時間でナイアガラの街。レインボーブリッジ手前にカナダの税関がある。素通りかなと思っていたがそうではない。
「どこへ行くのか?」
シェラトンホテル。観光です。
「アルコールを持っているか?」
ワインを2本持っているけどノー。
「武器を持っているか?」
えっ、武器。そんなもの持っているわけないじゃない。いやアーチェリーを持っているな、でもノー。
「OK。」
 レインボーブリッジを渡るとすぐシェラトンが見える。隣はカジノ。ダウンタウンの真ん中だ。わあーすごいところにあるなーとチェックインするが“Wrong Hotel.”と言われてしまう。日本人の女の子が出てきて言う。
 「皆様間違われるのですが、ここはシェラトン・オン・ザ・フォールズです。お客様の予約なさったシェラトン・フォールズ・ビューはこちらです。」と地図を出し、印を付けてくれる。1km以上先の不便なところにフォールズ・ビューはある。AAAのガイドブックにはフォールズ・ビューの広告しか出ていない。
 ホテル各階のエレベーターホールの滝側はガラス張りでカナダ滝が良く見える。ホテルはカナダ滝の真横に位置している。
カジノ・ナイアガラ-1
 タクシーでカジノへ。まだカナダドルへの両替はしていない。
 でも昔アラスカへ行ったときに帰りにバンクーバーへ寄り、そのときに余ったCA$20札が財布に入っている。タクシー代を払い残りでカジノ裏口そばの韓国料理屋でうどんを食べる。
 カジノに入り早速メンバーズカードを作ってもらい両替もする。やはりトラベラーズチェックの両替はめちゃくちゃ時間がかかる。チェックは安全だといっても使い勝手は良くない。
 今日のカジノの結果はメモ書きにないし覚えてもいない。多分元だったのだろう。
 カジノ、シェラトン・オン・ザ・フォールズの周りは繁華街。ほんの一角だけどすごく賑やか。レストラン、カフェ、土産物屋と色々あるが、ホラー関係の見世物小屋が多い。入り口のすぐ横にChicken’s Way(臆病者はこちら)などはったりの文句も見える。
ホテルに戻ってから再度タクシーで出かける。夜のナイアガラフォールズを撮りに。
夜のアメリカ滝
朝のアメリカ滝
8月20日 ナイアガラ イン カナダ
 5:40に目が覚めたので夜明けの滝を撮りに行く。今度は歩いて。結局1時間程滝のそばにいて7:00頃ホテルに戻る。日が差さずあまり良い写真にはならない。
 今日はカナダ側観光の予定。スカイロンタワー、IMAXシアター、霧の乙女号を午前中。スカイロンタワーはこの辺りでは一番高い。ホテルのそばのミノルタタワーよりずっと良い。展望台はガラス張りでなくステンレスのネットが張ってある。レンズを網の目から出せばいい写真が撮れる。ガラス張りだとどうしても反射してしまう。
 IMAXは相変わらず迫力のある映像を見せてくれる。映像でもやっているが、本当に木の樽に入って滝を落下したおばさんがいたんだね。よく呼吸できたよね。映像では大きな木の樽に毛布を入れ猫と一緒に入って滝から落ち、共に生きて帰ってくる。ロビーに金属製のドラム缶の変形したものがいっぱい置いてあるが、皆滝を流れ落ちるための物だったのだ。
 霧の乙女号にはやはりカナダ側から乗る。ガイドブックに書いてある通りアメリカ側からのお客はすいている。その分船も小さい。青いビニール合羽を全員にくれる。馬蹄型のカナダ滝が180度全部滝、というように見える所まで船は入って行く。そこまで行くと水しぶきでカメラなど構えていられない。
霧の乙女号
 ホテルに戻る途中上海という中華料理屋があったので、また焼きそばと白ワイン。こればっかり。
 昼寝後15:00再出発。今度は車で。ヘリコプター乗り場を目指すが、途中ホワイト・ボード・ウォークというのがあるので寄り道。エレベーターでナイアガラ河岸まで降りボードウォークするもの。エレベーターが小さく客の数の割には時間がかかる。$5。
 ヘリコプターには待たずに乗れる。父親と娘2人の3人家族と一緒。私はパイロットの隣。天気も良くヘリコプター日和だ。川上のエリー湖はさすがにかすんでいるけど川下のオンタリオ湖は良く見える。9分の飛行で$95。
ヘリコプターからのナイアガラ 大きいほうがカナダ滝
 ヘリコプター乗り場のすぐそばにスパニッシュ・エアロ・カーというのがある。とにかく全部に参加するつもり。切符売り場でワン アダルト プリーズと言うと、本当にこれに乗るのかいとスパニッシュ・エアロ・カーの絵を見せる。
 そんなに怖いのかと聞くと、怖くないと言いながらチケットをくれる。ケーブルカーの一種で、ナイアガラ川がカーブしていて広くなっている所にある。ケーブルにぶら下がっていてオープンエアーだから、切符を買っても乗らない人がいるのかもしれない。乗ってみると全く揺れずに静かに動いている。客は3列になって乗る。右、真ん中、左と。真ん中は高くなっている。向こう岸に着くと真ん中の客はそのままで、左右の客に入れ替わるよう指示がある。簡単なアイデアだが良く考えている。$7位。カナダドルは1ドル80円程だからそんなに高くない。
スパニッシュ・エアロ・カー
 オンタリオ湖畔の小さい街ナイアガラ・オン・ザ・レイクにも行ってみる。道路の中央分離帯に花や木を植え、街全体をきれいにしてある。観光客も結構出ている。観光馬車も4,5台あり。チョコレート屋さんで子供の土産に1パック購入。
ナイアガラ・オン・ザ・レイクの街角
カジノ・ナイアガラ-2
 カジノ・ナイアガラは3階建て。駐車場がカジノの裏にあるので裏から入るがそこは3階。3階だけで充分広い。2階は3階と同規模だがスモークフリー。最初にこの文字を見たのはオーストラリアの免税店の一角だったが、ここは喫煙コーナーですかと聞いてしまった。日本人にとっては紛らわしい言い回しだ。1階は狭くスロット専用のよう。
 アメリカと同じで半ズボンも可。帽子もOKだ。他と少し変わっている点は、ミニマム$15のテーブルが21:00を過ぎると$25になりますと紙を貼り付けていくことだ。その時間が来たらミニマムは$25に上がるのだが、以前からプレーしている客は$15で続けても構わない。
 夕食はカジノ内レストラン。ヌードル ウィズ スープというのがある。野菜スープに硬い肉団子がひとつ。それに細かく切った麺が入っている。不思議な味がするがまずくはない。麺をスプーンで食べるのは初めて。確か$5、こういう場所にしては安い。
 いつものごとくブラックジャックをする。行ったり来たりしているが、ついに$300なくなってしまう。よし帰ろう、と出口へ向かうが途中の大小に客が付いている。しばらく見ていると小の目のよう。$100両替して小に$25、4と5と6に$5ずつ賭ける。3つのサイコロの出た目は1,2,2。合計5。小と5が当たり。次も小。時々大も出るが続くことはなく小の目。あっという間に手持ちは$500近くなる。
ディーラーもリズムに乗せながらシックボーチャンピオンなどと言いおだてている。でも次に大が出て、また大が出て$400になってしまう。これで流れが変わったと思い終わりにする。今日は元。元になって良かった。
 カジノ・ナイアガラはインディアンカジノではない。(カナダにもインディアンカジノはある。)経営者が誰でも楽しく遊ばせてくれるカジノがいいカジノなのだ。
 駐車料金を払うときに、おばさんがアメリカンorカナディアンと聞く。I am a Japanese.と言うと、それは見れば分かる、駐車料金をアメリカドルで払うのかカナダドルで払うのか聞いているのだと言う。恥を掻いてしまった。アメリカドルだと$12、カナダドルだと$18。このようにナイアガラのカナダ側では土産物屋だけでなく全ての所でアメリカドルが通用している。
8月21日 ナイアガラ イン アメリカ
 今日はアメリカ側の観光予定。降りた飛行場はハートフォードだったのでまだバッファロー空港には行ってない。明日が帰国日だから下見をしておこう。
 I-190サウスがバッファロー方面なので乗る。結構走ってもバッファロー空港の文字は出てこない。バッファローの街を過ぎ、出口番号も4,3,2と過ぎていく。出口番号1になってようやくバッファロー空港の文字が出て来る。地図を見るとバッファローの街をぐるっと廻って空港へ行くようになっている。少し遠回りだ。でも一般道を通ることなく空港へ着く。しかし途中にはガソリンスタンドも何もない。ガソリンは満タン返しが原則だ。ドイツでは入れるのがめんどうくさく半分で返したら、目いっぱいのガソリン代を取られた。でもナイアガラ出発のときに満タンにしておけば空港に来ても針は動いていないかもしれない。
 ナイアガラに戻って来てレインボーブリッジの手前のナショナルパークの駐車場に車を入れる。すぐそばのプロスペクト・ポイント・タワーに行く。
プロスペクト・ポイント・タワー
 これはアメリカ側からの滝の眺めが余り良くないので、ナイアガラ川に張り出すタワーを作り、眺めを良くした物。無料。この下からアメリカ側の霧の乙女号が出ている。
 ゴート島に渡り(橋がある)、風の洞窟ツアーに参加する。実態と名前とが合っていないような気がする。
 エレベーターで下に降り、トンネル(洞窟)をくぐって外に出て、木の歩道に沿って歩き、滝の下に行くというもの。滝の下といっても大きい滝ではなく、アメリカ滝が岩で分断されてその向こうに幅の小さい滝が出来ている、その下に行く。しぶきを浴びて全身びっしょり。くれる合羽は黄色、靴も専用の物を貸してくれる。
滝の下へ
 昼食は島内のレストラン。ピザを頼むが出てきたのはセブンイレブンのピザパンみたいな生地の厚いもの。いまひとつであった。
 公園外のバルーンにも乗る。ワイヤーで固定してあるので高く上がるだけ。それでも風で多少は揺れてバルーンの雰囲気は出ている。
最後の晩
 ホテルに戻り休憩。ジャグジーなどに入りたいがなし。ドイツ旅行ですっかりジャグジーのファンになるが、あったのはフォックスウッズだけ。
 17:00過ぎホテルを出る。まだ早いのでカジノ方面へ歩いて行く。30分も歩いてくたびれた頃、斉藤カナダという土産物屋があるので入る。アンモライトの説明をしてくれる。確かアンモナイトという貝の化石があるけどと言うと、そのアンモナイトが場所によっては光り輝いて出て来る。それをアンモライトというのだと。ナイトがライトに変化したのだ。金で縁取りした物を出し、これは$300、こっちは$500などと見せてくれる。
 でももう私はシェラトンの店で1個買っているのだ。マンモスの牙にアンモライトを嵌め込んだものを$300で。象牙は売買したら駄目だけど、マンモスの牙はOK。嘘のようだけど本当の話。もう絶滅してしまった動物の牙だから禁止にしても何もならないからね。ここでメープル入り紅茶やチョコレートを購入。
 早いけど夕食にしようと周りを見ると斉藤カナダの2階に和食レストラン“滝”がある。経営者は同じよう。白ワインとシーフードサラダを頼む。ワインはハーフボトルで頼んだのにグラスで来る。もう一度頼み直し。
サラダは色が違う。全然違う。アメリカ製は緑が濃い。ここのは緑というより薄い黄色。レタスの色だ。食べても全然違う。アメリカ製は鳥の餌みたいだがここのはおいしい。日本人向きの味なのだろうがこちらの人が食べてもおいしく感じるはずだ。
 他に誰もいないせいか、お味はどうですか、と日本人ウェートレスが声をかけてくれる。
 アメリカのコネチカット州のハートフォードでレンタカーを借りここまで来たと言うとびっくりしている。安全面などとても気にしているから、安全だったよと言っておく。でもおじさんと若い娘とでは全然違うだろうけど。
 ワーキングホリデーですかと聞くと、そうだと答える。夏の今もそんなに暑くないから冬は寒くて大変でしょうと言うと、5月に来たばかりだから冬はまだ経験していませんと言う。
握り寿司も貰う。
 どういうわけかワーホリのお姉さんがイーメールアドレスを教えてくださいと言ってくる。当然教えるが飛行機に乗ってから間違えていたことに気づく。
xxxxx@viola.ocn.ne.jp(xxxxxの部分はセキュリティのため、伏せ字にしました)のviolaをそっくり抜け落してしまっていた。若い女性に聞かれ舞い上がっていたのと、酔っ払っていたのと両方のせいだろう。残念至極。
「滝」の請求明細は次の通り。税金の項目が多い。
シーフードサラダ  $8.5
握り寿司$15.95
ワイン$12.5
FOOD TAX$1.96
LIQ TAX$1.25
GST(消費税)$2.59
小計$42.75
チップ$6.25
合計$49
カジノ・ナイアガラ-3
 最後のカジノは$1,000の勝ち。同じテーブルで喧嘩が始まったので潮時と思い終わりにする。よくある話で、何であそこでカードを引くんだ、お前がカードを引くから俺が負けてしまったじゃないかというもの。
 クロークで土産物の袋を受け取るときに、係りのお姉さんが帽子いっぱいお金を稼いだか聞く。袋を預けるときに帽子も預けようとすると、帽子はそのままかぶっていても良いと言う。
 帽子いっぱい稼いでくるよと英語で言えなかったけど、身振りで示したのを覚えていてくれたのだ。
 帽子いっぱいにはならなかったけど$1,000稼げたから良かった。
 持っているカナダドルを全部アメリカドルに替える。手持ちのお金は日本出国時と同じだ。大きいものはカードで払ったけど、小遣いや油代など全てカジノの勝ちでまかなえた勘定になる。
 私の理想どおりの旅行となる。良かった、良かった。
第26報終わり
ベルテルスマン世界地図帳より拝借

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