オーストラリア パース

2001年8月15日~8月22日  

あ~あ、今年も会社は大赤字
 1回や2回の赤字でガタガタするないなんてぬかした事もあるが、やはりバランスが大事。今年も減俸。5月に予約を入れておいたマルタ島8泊10日はキャンセル。8月に予定しているアメリカのインディアンカジノ巡りは考えないにする。何もしないでじーっとしているつもりだった。
 がジェイ・ワールド・トラベル(前回のワールドカップで世話になった旅行社)よりトライネーションズの観戦ツアーのダイレクトメールが来ると、やはり出掛けたくなる。去年は海外でラグビーを見なかったからと屁理屈をつけて。
 日程は自由に立ててください、とパンフレットにある。ただしラグビーチケットだけでなく飛行機、宿の手配も一緒にと。
トライネーションズとは南半球のラグビー強国ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリアの3カ国の対抗戦だ。ホーム&アウェイで6試合。本来ならトリネーションズなのだろうが、トライネーションズと名乗っている。いいネーミングだと思う。
 一人旅になるだろうから南アは問題外。シドニーには何回も行ったし、オークランドには去年行った。ダニーデンには行った事がないが寒そう。気候が良さそうなパースには以前2泊したことがある。
まだ行ったことのないダニーデンに決め、ホテルは当然カジノのあるサザンクロス ホテルを指定する。
しばらくたって旅行社より連絡がある。「ラグビーのチケットは取れたのですがホテルが取れないんです。ユースホステルなら取れますがいかがでしょうか。」ダニーデンは小さい街だからビッグイベントがあるとすぐにホテルは満室になってしまうようだ。
 寒いのにお風呂で暖まれないようでは困る。行き先をパースに切り替えて貰う。今度はラグビーのチケットが取れないなどすったもんだあったが、最終的には私の組んだ日程どおりに決定する。
ラグビー観戦を真ん中に持ってきたのは、お盆休みも入れながら飛行機も込まないようにと考えた結果だ。成田-パース間には日航は飛ばしていないが、カンタスは週3便飛ばしている。
8月16日 パース到着
 早朝パース到着。5:40。まだ暗い。入国手続き、両替をし迎えの人からラグビーのチケット、ホテルのクーポンを貰う。両替はAU$1=¥71.36。5万円を両替すると$700.67だが手数料に2%の$14.01とられ$686.66となり、¢5玉に合わせて$686.65くれた。¢1玉は見たことがない。
 翌日バースウッドのカジノで両替すると$1=69.2。3万円で$433くれる。ドル以下は切り捨てだが手数料は取らない。レートは日々変わるからはっきりとは言えないが、パースではカジノでの両替の方が有利な気がする。
 レンタカーの方へ歩いていくと手前にボーダフォンのカウンターがあり携帯電話をレンタルしている。プリペイド式の携帯電話があれば買うつもりだったので、借りることにする。
 正月のタスマニアでは行けども行けども、前からも後ろからも誰も来ないという場面が何回かあった。車が故障したり脱輪して動けなくなったらえらい事だ。タスマニアの時は奥さんと一緒だった。何かあっても騒いでいるだけで何の役にも立たないだろうが、いないよりはまし。今回はただ一人だから何かあったときのヘルプ・ミー用だ。
 借り賃は$3.63/日。何もなくて使わなければそれに越した事はない。保険に入るようなものだ。でもこの携帯電話は優れもので国際電話もかけられる。一度だけ家に電話する。申込書にeメールアドレスを書いておくと、帰国後すぐにeメールで請求明細を送ってきた。代金はクレジットカード引き落とし。
 そうこうしているうちにハーツ・レンタカーのカウンターは日本人で一杯になる。隣にはバジェットもエイビスもあるのに皆ハーツに並んでいる。私もそう。旅行社がハーツに申し込んでいたのだ。最後尾となりかなり待つ。
 車はトヨタのカムリ。まずどこへ行くかと聞くから、Burswoodと答える。するとハーツのお姉さんは地図を出し、パースから300kmも離れたBusseltonの町に印を付ける。No, Burswoodと言ってもBusseltonを示す。上も下も入れ歯になり口の中の体積が減りしゃべりにくくなってはいるが、これにはがっかりする。バースウッドとバッセルトンでは全然違う。Burswood Hotel & Casinoと言うとようやく理解し、縮尺の小さい地図を出し空港からホテルまでの道筋を蛍光ペンでなぞってくれる。
バースウッド到着
 8:00頃にはバースウッド ホテル & カジノに到着。レセプションに行ってみるとうまくアーリーチェックインが出来る。
夜のバースウッド ホテル & カジノ こちらはホテル棟
 ルームキーを貰ってから車に荷物を取りに行き、早速持参のパソコンを繋いでみる。モジュラージャックが合わない。こちらの方が大きい。ロビーに行きコンシェルジュに説明していると、通りがかった白人がよく説明してくれる。片方が大きくて壁についている差込みに合い、もう片方が小さくて私のパソコンに合うものだ。
 さあこれでOKとばかりやってみるがオンラインにならない。街へ行き電気屋(これを探すのに苦労する)で説明するとプラスチック製のアダプターをよこす。がやはりオンラインにならない。
 そのうちパソコンのバッテリーがなくなってしまう。風呂場にシェーバーズオンリーと書いてある110Vのコンセントがあるので、パソコンの差込みを突っ込んでみるとブンと音をたててパソコンの電源が落ちてしまう。重い思いをして持って来たのに。うまくオンラインになれば子供や友人にeメールを送れたのに。来る前にOCNのローミングというのに申し込んで説明書を見ながら色々設定したのだが、どこか間違っていたのかもしれない。
 いじくっているときりがないので昼食にしようとグランドフロアーに降りていくが、中華料理のゲンティンパレスは営業していない。すぐ横のカーベリーコーナーに入る。ここはお盆を持って順番に並び、番が来たら料理を注文し、カウンターの最後でお金を払うシステム。ローストビーフを食べるがおいしくなかった。他の料理も同じだろう。それでもいつも沢山の人が並んでいる。
インターネットカフェ
 午後、午前中に見かけたインターネットカフェというものに入ってみる。パソコンは10台以上。9番の札をくれる。No9のパソコンで日本のあるホームページを呼び出してみると簡単に繋がる。日本文字も出てくる。
 eメールを送りたいと言うと、メールアドレスを見てからNiftyを呼び出してくれる。でもそのページにはメールアドレスを記入する欄とパスワードを記入する欄がある。いつも日本でeメールを送る場合にはパスワードなどなくても送れるので、パスワードなんか知らないと言うと、それでは駄目だと言う。7,8分見ていて$1。10分まで$1のよう。
 ここはパース駅の南口。インターネットカフェは4,5軒、バックパッカーズ向けの宿泊施設も2,3軒ある。
キングスパーク
 キングスパークは市の中心部の西側のウェストパークの南側にある。中心部から車で10分もかからない。眺めは抜群。正面右手がスワン川、左手は中心部高層ビル群。
キングスパークから
 一人の日本女性と話をする。オーストラリアに来てもう1ヶ月になる。パースにはアデレードから列車で今朝着いた。パースではホテルだがアデレードではホームステイをしていた。何かのツアーに入ったら、今日は天気がいいからキャンプをしましょうと言われ、テントで寝て寒かった。等色々な話をしてくれる。
大阪大学の大学院生だと言う。
 1991年の11月に第2回ラグビーワールドカップがイギリス主体で行われた。長女と11泊13日のツアーに参加。この時に海外旅行って楽しいものだなと思い、今に繋がっている。何も考えずにお金を遣っているだけだから楽しいに決まっているが。
 ツアー仲間に原さんといって帝京大学の女医さんがいた。この方は積極的な方で、アイルランドのダブリンで5日間のフリータイムがあったときに、レンタカーを借りて西の方へ出掛けていった。宿はB&B(Bed & Breakfastで朝食付きの民宿)があるから大丈夫でしょう、と。そして帰ってきてからのすぐの年末には、アイルランドが凄く良かったからまた行って来ますと出掛けて行った。しばらく経ってから、医学の勉強のためイギリスへ私費留学するが、いつの間にか向こうでミュージシャンになっている。
 あなたはこの原さんに雰囲気が似ていますと言うと、私もそうなんです、医者なんです。大学病院の歯科医だったんですが大学院に戻ったんです。学生の方が楽だから、と笑っている。
勤務医の時も、休みが取れるととにかく飛行機に乗っちゃうんです。何をするか、どこに泊まるかは飛行機の中で考えるんです。
 こういう人は結構いる。ロシアに行く時にアエロフロートの中で言葉を交わした青年は、何日か休みが取れたからチェコのプラハに行く。休みが取れると分かったのは3日前だから飛行機のチケットを買っただけであとは何もしていない。向こうについてから考えると言っていた。
 今朝のレンタカーのカウンターの私の前の客は家族連れ。子供は小学校高学年のよう。例によってハーツのお姉さんがどこへ行くかと尋ねると、まずは動物園そのあとは決めていないと言っていた。
 モンガー湖の黒鳥の話をすると元歯科医は知らなかった。ガイドブックは地球の歩き方を持っているが、それに出ていないのか。前回来たときはパース半日観光のバスで5分寄っただけなので、もう一度ゆっくり見てみたい。一緒に来ると言う。助手席に座ってナビをして貰う。
前回は黒鳥しかいなかったが今回はペリカンも3羽いる。ペリカンは首をたたんでじっとしている。観光客が羽ばたかそうとペリカンを脅かしている。
脅されたペリカンはうるさいとばかりにウガーと叫んでまた首をたたんでしまう。
モンガー湖の黒鳥
 夕食も付き合って貰う。有名なレストランには1人では入りづらい。何がいいか尋ねるとシーフードがいいと言う。どのガイドブックにも必ず出ているキングスパーク内のフレイザーに行く。オープンの18:00まで少し待つ。
 メニューを見るが選ぶのがめんどくさいので、料理を適当に盛ったシーフードプラターは出来ないか聞いてみる。ウェイターは一度奥に引っ込むがすぐに戻ってきて$100で出来ると言う。OK。
 生ものは牡蠣だけで海老、イカ、ホタテ、その他は全て調理してある。おいしかった。サラダ、パン、白ワイン、最後にコーヒーで$174.8。ホテルに送り届ける。
8月17日 ロットネスト島
 フリーマントルには10:00に着くが10:00発のフェリーには間に合わず11:30発になってしまう。切符売り場のお姉さんは前の喫茶店で待っていろと言う。ロットネスト島へはフェリーで30分。フェリーといっても車は乗り込めない。往復$30/人。
 島内一周バスは$13.2。13:30発。レンタバイクもあり若い人主体に人気がある。13と30の区別が相変わらずつかない。最初聞いたときになんでバスの方がフェリーより高いんだと悩んでしまった。$50札でお釣りを貰ってから13だったんだとわかる始末。
 一周するのに2時間。特にこれといった物はない。クォッカが少しいるだけ。クォッカはネズミをウサギくらいに大きくした物。ロットネストという名前はラットネスト(ネズミの巣だらけ)がなまった物だというが、そんなに沢山いるようには見えない。退屈なだけだった。
ただ宿泊施設があるので一週間とか何もしないで過ごすのにはいいかもしれない。私にはとうてい無理だが。
 昼食はバスを待っている間にロットネスト島のレストランでピザとビール。ピザはおせんべいの上に具が乗っている感じで$9.9もする。ビールは$5。
駐車違反
 17:00フリーマントル着。船着場の前のカフェの前に停めておいた私の車に駐車違反の切符が置いてある。風で飛ばされないようにワイパーに挟んで。$20。地面に書かれた駐車枠の中に停めておいたのに。停めた時は気にしなかったが、20 minutes onlyと書いてある。交通違反には厳しそう。
 フェリーの切符売り場のお姉さんにどこで払えばいいのか聞くと、切符の表裏を良く見て、裏の名前と住所に印を付けてくれる。払っといてあげるよと言ってくれれば$20と切符を預けるのに。
 納付場所の住所のキングス・ストリートで立って地図とにらめっこをしていると、よぼよぼのおじいさんが助けに来てくれる。老眼鏡を服から出すのにあちこち捜して何十秒もかかっている。切符の番地を見てよたよたしながらもそこへ連れて行ってくれる。でも受付時間は17:00までで納付する事は出来なかった。おじいさんには丁寧にお礼を言う。
 そうだホテルのコンシェルジュに頼もう。事情を話すとコンシェルジュはハーツ・レンタカーに電話をする。その結果、車を返す時に切符も渡せば登録してあるクレジットカードから引き落とされるから心配ない、というものだった。誰もいなかったらキーと一緒にドロップしておけばいいとも言う。
夕食
 以前ホテル内にあった麒麟麦酒経営の江戸キリンはなくなっている。夕食はゲンティンパレスに行くが予約なしでは駄目と断られる。隣のビクトリア・ステーションに入る。肉料理が主体のよう。牡蠣半ダース、ビーフステーキ、ビール2本で$56.5。
牡蠣は小さくやせている。ステーキはレアーで頼んだが柔らかくおいしかった。
8月18日 今日はラグビー
 今回のメインイベントのラグビーの日だ。昨日の新聞にはNo11のジョー・ロフが怪我をしたと出ている。Ankleとあったから足首の捻挫か。出発前にオーストラリア・ラグビー協会のホームページを覗いていたら、No14のアンドリュー・ウォーカーが合宿中に首脳陣に内緒で家に帰ってしまい、今回は出場停止と出ていた。ウイング2人が欠場だと痛い。
博物館
 午前中パース駅北側にある博物館へ行く。道路の駐車スペースに車を停め周りを見渡すと、2,3台先にパーキングチケットの自動販売機がある。$1を入れると45分駐車可のチケットが出て来る。外から見やすい場所に置き出発。
 ロビーにパソコン2台が置いてあり自由に使ってよいと書いてある。いじってみると日本のホームページも呼び出せるが日本文字が出てこない。いわゆる文字化けした状態。
 ぐるっと廻ってみるが白長須鯨の骨が見当たらない。受付で聞き旧館5階へ行く。さすがにでかい。体長30m、体重136tと書いてある。また説明書には体重はプロントサウルス(体長20mの恐竜)の4倍、象の30倍、牛の200倍、人の1,600倍とも書いてある。これを計算すると人の体重は85kgになる。やはりこちらの人はでかいのだ。日本語では白長須鯨と白がついているが、英語ではBlue Whaleと青がつく。色に対する感覚の違いも面白い。
 テレビでよく鯨の事を放映するがマッコウクジラかザトウクジラが多い。白長須鯨はまったく出てこない。やはり絶滅してしまったのだろうか。白長須鯨のホエール・ウォッチングなどあれば真っ先に見に行くのだが。
白長須鯨の骨
昼食
 昼食は回転寿司ジョーズへ行く。値段が高い。マグロ2巻1皿で$3.3。回転していないので鉄火巻きを頼むと$4.4。これにはびっくりする。卵、ツナ、イカ、うなぎ7皿食べて$20程。
みんな日本ではカッパ寿司の1皿100円程度の物だ。これで客が来れば儲かる。
来るんだよねこれが。狭いパースの繁華街にジョーズは5店舗出している。
スビアコ競技場
 ラグビーの試合のあるスビアコ競技場は、パース駅前のウェリントン・ストリートの延長線上にある。
 パースの西がウェストパース、その西側がスビアコだ。ただ車で行くには、ウェリントン・ストリートのスビアコ側が一方通行になってしまうので、繁華街中の繁華街のヘイ・ストリートを西に行く。
 右手に競技場が見えてきたので右折し、競技場に突き当たった所がウェリントン・ストリート。これをまた右折し競技場の東側の駐車場に車を入れる。公園をそっくり駐車場に開放してくれている。$6。
スビアコ競技場
 この大きな駐車場で7番目。6番目の車から幼稚園児位の女の子が降りてくる。ワラビーズのジャージにサインが2つ。まず私のワラビーズのジャンパーのサインを指差し、これはキャンピージーのオートグラフだけどあなたのは誰のですか、と聞いてみる。
 母親がこれはハーバートでこれはジョニーのだと言う。少したってから考える。ハーバートはワラビーズのNo13、いいセンターだ。でもジョニーにははたと困った。
ジョー、ジョージ、ジョンはワラビーズにいるがジョニーはいない。ジョーやジョンの愛称か。でも姓の頭文字がとがった大きいWだった。想像するにウォーカーじゃないか。昔有名なウィスキーでジョニー・ウォーカーというのがあった。(今もあるか。)そこからこの家族はウォーカーの事をジョニーと呼んでいるのではないかと。
 Andrew Walker アボリジニ、177cm、81kg、27歳。去年彗星のごとくユニオン・ラグビー(15人制の普通のラグビー)に登場。ACTブランビーズに所属して、いきなりスーパー12でトライ王。ユニオンの前はプロのリーグ・ラグビー(13人制のラグビー。スクラムを組まずにスピードを売り物にしている。)に所属。ユニオンがプロ化したのに伴いユニオンに転向。
 先週首脳陣に無断で家に帰ってしまった事で、こちらの人は彼のことをNaughty Boyいたずらっ子と呼んでいる。ラグビー協会のホームページでウォーカーの記事を見ているとProdigal Sonという言葉があった。なんだろうと辞書を引いてみると放蕩息子とある。いたずらっ子と言われたり、放蕩息子と呼ばれたり、ジョニーと呼ばれたり人気のある証拠だ。
 でもジョニーをアンドリュー・ウォーカーと思うのは考え過ぎ。素直にジョニーととるべきで、イングランドのスーパースター、ジョニー・ウィルキンソンの事だと、しばらくしてから思い至る。
スーパー12
 スーパー12はニュージーランドから5チーム、南アフリカから4チーム、オーストラリアから3チームの合計12チームで構成され、総当りでカップを争うもの。スーパー12は結構色々な意味を持っている。
 まずスーパー12に選ばれればラグビーだけで食べていける。プロだから当たり前なのだが最近プロ化したラグビーにとっては重要な事。以前は世界的に有名なニュージーランドのナショナルチームのオールブラックスのレギュラー選手でさえ失業保険を貰いながらプレーしている選手がいた。三洋電機所属のラトー選手も日本の社会人のシステムは非常に良いと言っている。収入が安定しているから。でも世界的にプロ化してくると、日本のシステムではどうしても練習量に差が出て世界から置いていかれてしまう。
 ラグビーのルールは毎年のように変わる。日本の税法のように。ルールが変わって最初に行われるビッグシリーズがスーパー12。世界のプレイヤー、レフリーが注目している。
 スーパー12に選ばれなければその国の代表には選ばれない。例えばニュージーランドの5チームのどれかに所属していなければオールブラックスには選ばれない。つまりスーパー12で活躍してはじめて国代表に選ばれる。
競技場周辺
 まだ早いのでヘイ・ストリートを歩いてみる。何とかバー&グリルではもう南アのサポーターが前祝をやっている。
ヘイ・ストリート沿いは店舗でびっしりだがその後ろは住宅街。
 スビアコ競技場で何かをやる時以外は静かな街だろう。試合は17:00からだがまだ14:00。以前シドニーでのオーストラリア対ニュージーランドの試合の時には前座に女子のオーストラリア対ニュージーランドの試合があった。今日も何かあるかもしれないと思い競技場の入口へ行く。まだ早い、開門は15:00から、と言われてしまう。
 またヘイ・ストリートに戻ると向こう側にアイリッシュクラブの看板が見える。人も出入りしている。
アイリッシュクラブのシンボルも黒鳥
中は広い。ダンスホールになるくらい。正面にステージ、おじさん一人が歌を歌っている。左手奥にバー。左手手前の端っこの椅子に荷物を置き早速ギネスを一杯。かっこつけてワンパイント オブ ギネスと注文。$3。久しぶりのギネスはおいしかった。一杯飲み終わってもまだ早い。お代わりをした頃からだんだん混んでにぎやかになってくる。ワラビーズ(オーストラリアの国代表の愛称)、スプリングボクス(南アの国代表の愛称)のジャージが入り交じる。南アのサポーターが歌を歌い出し、旗を振り始める。
いよいよラグビー
 私の席は319 Row D 17。2階席の319番入口から入って前列の前から4番目、左から17番目。右側に2席空いている。しばらくしてから来たのは日本人カップル。
 ワールドカップのツアーでも新婚さんが結構いるけど、と言うと、「私たちもそうなんです。私はちっとも面白くないんですけど、来週にオークランドでもう一試合見てから帰るんです。」と奥さんは言う。
 シドニー、パース、シドニー、オークランドというコースらしい。来週にはニュージーランド対南アフリカがオークランドである。トライネーションズ第5試合目だ。
ラグビーはルールが分からなくても面白いですよと言っておく。
 前半6分、SA(南ア)のNo10ブッチ・ジェームスがAU(オーストラリア)のNo10ラーカムにショルダーチャージ(肩からの体当たり)をして反則。
AUのNo15バークがペナルティーゴールを狙うが外す。
 8分。またもAUがSA陣に攻め込んでペナルティーを得る。
 今度はバーク決めてスコアーは3-0。
 19分。今度はSAがペナルティーを得るもNo12ファンストラーテン左に外す。
 20分。AUのゴールポスト前でSAのNo14ポールセのキックをめぐってAUがオブストラクション(妨害プレー)を取られる。今度はファンストラーテン難なくペナルティーキックを決めて3-3。
 27,8分。AU相手ゴール前で激しく攻めるもSAのディフェンスが固く得点には結びつかない。
 36分。SAペナルティー得るも右隅からのキックで外す。
この直後のAUのドロップキックのボールをSAが蹴り返し、キャッチしたAUNo15のバークのキックをSANo9のウェストハイゼンがキャッチ。
ウェストハイゼン左から大きく右に振りNo7ベンターにパス。
ベンターからNo15ヤンティースへパス。ヤンティースはタッチライン沿いを走りゴールライン直前で押し出されるも、押し出される直前にN05マーク・アンドリュースへパス。アンドリュースが右隅にトライ。
ゴールキックは決まらずに3-8。ここで前半終了。
マーク・アンドリュースのトライ
 怪我をしたと報じられたジョー・ロフは出場している。アンドリュー・ウォーカーはやはり欠場。
 強い物同士だとなかなかトライが取れない。ペナルティーキックを得たら大事に決めていかなければ点は増えない。
 後半2分。AUまたもSA陣深く攻め込むがディフェンスが固くことごとく跳ね返される。
 SANo10ジェームス、AUNo12ネイザン・グレイにショルダーチャージ。打ち所が悪かったらしくグレイ頭から出血。これがペナルティーになり簡単な位置からのペナルティーキック。誰もがゴール成功と思っていたがバークこれを外す。
 SAの突進をAUNo9グレーガンが小さいながらも良く止めている。グレーガンはディフェンスも良く、オールブラックスの怪童ジョナ・ロムーを単独で止められるのはグレーガンしかいないとまで言われている。
 13分。SAのジェームス、AUのNo11ジョー・ロフにレイトチャージでシンビン(10分間の退場)。
 20分過ぎAUがSA陣に攻め込む。がやはりSAのディフェンス固くAUは点が取れない。ジェームスがシンビンから復帰。
 通常1回のシンビンは1トライに相当すると言われている。SAは良くAUの攻撃に耐えた。
 25分。AUボールのスクラム。位置はSA陣ゴール前10m。
この後ラックになるがSAのキャプテンNo8スキンスタッドがボールをわざと殺したとしてペナルティーでシンビンも取られる。AUバーク正面からのキックを決め6-8。
 この直後替わったばかりのAUNo18のマット・コーベインがペナルティーをおかし、SAゴール成功で6-11。
 31分。またまたAU攻め込んでNo6、No22、No13などがどんどん突っ込んでいく。ゴール前のラックからAUのグレーガンはボールをNo13グレイにパス。
グレイ少しの隙間を見つけ突っ込みタックルされながらもトライ。11-11。
バークまたも簡単なキックをはずし11-11のまま。
 この後両チームとも1本ずつペナルティーゴールを決め14-14。
 40分55秒。AU攻め込んでラーカムがドロップゴールを狙うも外れる。ここで試合終了。14-14の引き分け。
 バーク、ファンストラーテン共にキックの名手ではあるが今日は2人ともノーグッドだった。特にオーストラリアが勝てなかったのはバークの不出来が原因とはっきりしている。
 マン・オブ・ザ・マッチにはAUのNo6フィネガンが選ばれる。一昨年のワールドカップでは試合後半から出てきて、グレーガンからパスを貰い2トライを挙げスーパーサブと呼ばれている。でももうサブではなくレギュラーだ。今日もグレーガンの少し後ろに立ちチャンスと見れば走り込み、すれ違いざまにグレーガンからパスを受け、突進していくのが評価されたのだろう。
夕食
 夕食はデュークお勧めのバラッカ・ストリートのマレーシア料理屋Ann’s Malaysia Food。デュークとは日本人だがパースで不動産屋を営み成功している人。ホームページを開いていてレストランも紹介している。
 書いてあるようにあまりきれいではない。焼きそば$7.7。ビールはライセンスがなく酒屋の場所を教えてくれる。フォースターラガー大瓶(750cc)が$3.5。焼きそばの味はまあまあ。値段からすれば上等。仕事場が近所なら昼食として週1回利用してもいいような店。
8月19日 ワイナリークルーズ
 9:45出発でワイナリークルーズ。ホテルに着いた日にコンシェルジュに、明日(17日)にワイナリークルーズへ行きたいと頼んだのだが、シーズンオフなので土日しかやらないと言われ、日曜日の今日となる。
 船乗り場はバラッカ・ストリートを南下してスワン川にぶつかった所。車を道路の駐車枠内に停めチケットの自動販売機へ行く。表示板を見ると月~土は$1で何分停められると書いてあるが日曜日については何も書いていない。ただのようだ。船乗り場まで歩いて2~3分。スワンバレーまで車で行けば30分というが、船でゆっくりと1時間45分かけて行く。
 $99と$109との2種類の料金があると言われ、せっかく来たのだからと高い方の$109に申し込む。案内された席はテーブルをソファーが馬蹄型に囲んでいる所。$99は椅子席だ。
 先客はオーストラリア人夫妻、ニュージーランド人夫妻。そこへ私。座るとすぐにケーキそしてコーヒーか紅茶。当然このあとにワインも出てくるはず。どうも健康的でないツアーに申し込んでしまったようだ。
ワインは3種出てくる。でも量は本当のテイスティングの量で物足りない。
 日本人も結構乗っている。隣のテーブル席には新婚さんらしいカップル。椅子席には8人のJTBの団体さん。
ニュージーランド人夫妻と
 11:30に船を降りる。船の時には結構すいているなと思ったが、大型バスに乗ってみると丁度いっぱいだった。
 2箇所のワイナリーを廻る。2箇所とも飲み放題のテイスティング。1軒目で白、2軒目で赤を買う。
 JTBの団体さんの内の一人がまた買ったんですかと言う。
 せっかく来たんだしたくさん飲んでいるから買わなきゃ悪いじゃないですか、と私。
 JTBの添乗員はテイスティングの分まで料金に入っていますと。でも今回の土産はこのワインだけ。白$11、赤$13。共に1,000円以下だが一番安い物を選んだわけではない。皆このような値段。
 でも家に帰ってから奥さんと娘は、渋くておいしくないね、テイスティングしたのにこんなの買ってきたの。と散々だった。いまひとつかなとは思ったんだよね
 13:30より船着場の建物で昼食。バフェスタイルだったが結構おいしかった。船は船長にウェイトレス2人。このウェイトレス2人が良く働く。船のロープの掛けはずしから給仕まで。
昼食の時から歌を歌い出しパースに着くまで歌っている。
予定通り16:45着。帰りの船では飲まなかったがまだ少し酔いが残っている。
夕食
 夕食はパース駅北側のイタリアレストランUncle Vince’s Restaurant。スパゲッティー$15.5。日本人向けの味だが量はオーストラリア人向けらしく多過ぎる。食べ切れない。
8月20日 ロッキンガム(Rockingham)へ
 ホテルの駐車場には有料、無料と2種類ある。共に露天。だから無料駐車場はすぐに一杯になってしまう。私は泊り客なのにいつも有料。$5/日。管理人のおばちゃんとは顔なじみになる。
今日はロッキンガムに行って来るよと言うと、あそこは良い所だよとの返事。
 ロッキンガムからPenguin and Seal Island Cruisesというのが出ている。ただ残念な事に9月から5月までの営業だ。でも近いから行ってみよう。
 ピナクルス(前回行った)やウェイブロックは3~400km離れている。ロッキンガムはパースから45km、1時間だ。
 フリーマントルを通り抜け国道よりロッキンガムへという標識通りに進むと工業地域だ。この先にそんなにいい所があるのかなと思いながら進むと、海岸沿いに住宅が現れる。ゆっくりと進んで行く。店舗が出てきて、2階建ても出てきてようやく繁華街。繁華街を通り抜けた西の外れに、海の中をまっすぐ北へ向かう道がある。橋もあり向こうの島と繋がっている。入っていこうと少し進むがやめる。橋の向こうは軍事施設のようだから。
 この道路の西側がほんの小さな入り江になっている。ここにペリカンの親子が泳いでいる。
ペリカンの親子
 私の家は田んぼの真ん中。白鷺がよく飛んでいる。会社の横のガサ藪にはキジが住んでいる。先日は、テレビでよく放映するカルガモの親子の引越しのように、親子で道路を横断していた。イタチもしょっちゅう見かける。冬は東京より暖かく夏は東京より涼しい。東京より住みやすいということになるだろう。
 海岸道路の1本陸地側の道路にiがある。早速入って無料の地図を貰う。地図には、ペンギンクルーズは隣町のショールウォーターから出るようになっている。念のためiの人にペンギンクルーズへ行きたいと言うと、やはりセプテンバーからという返事。
 ロッキンガムの海岸線は東西に伸びている。私は東から入って来た。西端から弓なりになって海岸線が南に延びている。この辺りがショールウォーター。この南北に走っている海岸線は1km弱。南の端からほぼ直角に東へと向かう。この直角の角にペンギン・アザラシ・クルーズの事務所がある。まだ営業していないのでひっそりとしている。
地図を見るとこの沖合150m程のところにある島がペンギン島。北側何個か飛ばしてアザラシ島がある。これはもっと小さく島というより岩。
 ロッキンガム、ショールウォーターとも建設中の住宅が目に付く。更地に看板を立て売り出し中の土地もある。看板にはこれから建つ住宅の間取り図も付けて。
 ロッキンガム・ショッピング・センターに行ってみる。店舗数130と書いてある。スーパー部門に入る。日用雑貨、お菓子、肉、野菜は豊富にある。でも魚がない。厳密に言うと少しある。衣が着いていて揚げればフライになるもの少し。
4bedroom 3bathroom 価格がないのが残念
 私には夢がある。54歳になっても夢がある。引退したら冬の寒い間暖かい所で暮らしたい、というものだ。
 沖縄や小笠原でもいいのだけれど、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピンが引退者を受け入れている。最近ではタイが引退者受け入れを表明した。これは日本の引退者が持っている技術をタイの人に教えて欲しいというものだ。
 治安、気候、物価、色々考えるとオーストラリアが良いと思う。ネックになるのは何か。1お金、2言葉、3医療、4食べ物。こんなところか。
1. お金がなければどこにも行けない。考える事自体中止。
2. 言葉は現地で語学学校へでも行って学べばよい。暇はたっぷりとあるのだから。
3. 今、週1回通っているのは歯医者。あと10年以内に総入歯になってしまえば通う必要はなくなる。調子が悪くなってから行けばよい。月に1回の糖尿病の検査、診察は3ヶ月位空けても大丈夫か医者と相談しなければならない。10年以内に治ればいいけど。
4. 食べ物に飽きてしまうとどうしようもなくなる。オーストラリアのパース、ゴールドコーストには日本人も多く住んでおり、日本食材も豊富だと聞く。海のそばに住んで、魚釣りをして自分で刺身や焼き魚にして、魚だけは自給自足にするということは出来ないだろうか。
 ピースボートで世界一周するために会社をやめた友人がいる。このくらいだから旅行は大好きで私とよく話をする。
彼が言うには、オーストラリアのケアンズの南300km位の所にタウンズビルという街がある。良い所だよ。ケアンズには日本人が多いから日本食材はケアンズに買いだしに行けばいいんだから。昔学生の頃ここで数ヶ月ホームステイをしながら語学学校に通ったらしい。
 調べてみると人口13万人、アウトバックやグレイトバリアリーフへの入口。別名サニータウンというほど晴れの日ばかり。(ケアンズは熱帯雨林があるくらいだから雨が多い。)クィーンズランド州の北の州都だと住んでいる人たちは言っているようだ。小さいながらカジノもある。今度どんな所か見に行ってみよう。
昼食
 昼食はフリーマントルで摂る。デュークのホームページに出ているピザ屋は見つからない。スワンホテルの2階のバーでランチサービスをしていると看板に書いてあるので入ってみる。結構広く4~50坪。客も入っている。魚と小エビのグリル。ソースがたっぷりとかかっている。野菜は冷、温とも好きなだけ取って良い。味は良かった。$16.6。これはビール抜きの料金。
夕食
 夕食はスビアコのミューズ・フィッシュ・センター。ここは色々なガイドブックにオヤジさんの顔写真入で載っている。売り物は牡蠣。スビアコのヘイ・ストリートのそれらしき番地の周りを行ったり来たり。見つからない。少し先まで足を延ばしてみる。他の店の店員らしき若者に聞くと、番地を見ながらもっと向こうだと来た方を指す。また戻ってうろうろ。やはりない。
 家から出てきた人に聞く。すぐそこだよ。10mも歩かないうちに、ここだよと言う。名前が変わったんだとも言う。
 ブラックトムズ・バー&グリルという。大きい店だ。ラグビーの日に南アのサポーターが早くから一杯やっていた店だ。
 メニューには4種類の牡蠣が書いてある。それぞれ最低6個から。アルバニー産、南オーストラリア産6個ずつ頼む。アルバニー産は日本の物と同じグレーの縁取り。南オーストラリア産は薄茶色がかった縁取りだがおいしかった。@2.5。
 牡蠣は顔写真の出ていたオヤジさん、フレーザー氏しか扱わない。他の者は全くさわらない。
 あと刺身プレートというものを頼んでみる。刺身数切れ、カリフォルニアロールも乗っている。アジア系の人は見当たらないがきれいに出来ている。これは$17。あとグラスワイン2杯。
8月21日 帰国日
 飛行機の出発は22:50と遅い。今日もいい天気だ。ずーっと晴れ。雨が降ると朝晩は4~5℃になると聞いていた。冬という字だけで下着、ワイシャツ、薄手のセーター、薄手のジャンパーを着ているが暑い。こちらの人の中にはTシャツ1枚という人もいるし、ディナーにおしゃれでコートを着てくる人もいる。
どこへ行こうか思いつかないから、動物園にでも行ってみるか。
駐車場のおばちゃんが、ロッキンガムはどうだった、と聞く。
いい所だったよ、今日日本に帰るから、さよなら。と返事をするが、
ロッキンガムに何らかの縁のありそうなおばちゃんに、“I want to live in there.” くらい言えばよかったかと思う。いつもあとから思うがその時にはぱっと出てこない。
南パース
 行く途中For Saleの住宅がある。ここは南パース。北向きで日当たりは良い。道路を挟んで前は公園そしてスワン川、その向こうはシティー。抜群の眺めだ。金額は書いていない。夜空港で、ホームステイの高校生を案内してきたJTBの駐在員に聞くと、「川沿いでシティーを眺められるところは高いですよ。ミリオンダラー(約7,500万円)の物もありますよ。かえって東海岸のクィーンズランド州のほうが安いんじゃないかしら。」と言う。
芝の向こうはスワン川、そしてシティー
 ラグビーの記事の出ている日曜日の新聞を持って帰ってきた。日曜日の新聞には不動産特集もある。40ページ以上不動産広告。
 西オーストラリア州全部出ているから南パースの項を探してみるとそれらしき物件あり。
 U2&7/219 Mill Point Rd $630-$699Kという物だ。$699,000というと約5,200~5,300万円する。やはりいい値段だ。今のオーストラリアの法律では外国人は中古住宅を買えないが参考にはなる。
 動物園は植物園のようでもある。木が豊富だ。熱帯雨林のコーナーもある。わざわざ霧を作って吹きかけている。
昼食
 昼食はパース駅北側のAnn’s又はHan’s Caf?。Yen Do Asian Restaurantを探すが分からずここに入る。海鮮焼きそば$8.8。早く安くおいしかった。今までのどの昼食よりもおいしかった。近くにTAFE(専門学校)のパース校があるが店には学生らしき人はいない。学生は門のそばに座って(中には立って)ハンバーガーなどをほおばっている。
夕食
 ホテルからフリーマントルに行く途中ジャパニーズレストラン・ハヤシというのがある。ガイドブックにも現地の誰のホームページにも載っていない。どこの林さんがやっているのだろうかと夕食に行ってみる。
 パースとフリーマントルとの丁度中間辺り。パース市内からはちょっと距離があるので観光客は行きづらい。私にとっては、ここから空港まではホテルの前を通り1本道だ。
 「はやし」と大きな木の看板も出ているが経営者らしき人は日本人ではない。台湾人のようだ。日本語を喋るのは彼のみ。18:00過ぎに入った私が一番乗りだが、ぼちぼち客は来る。台湾人らしき人、現地の白人。日本人でない人がジャパニーズレストランを開き、日本人でない人を客に想定していても何の問題もない。日本料理が世界に認知された証拠だ。
刺身(大)$27、寿司(小)$15、緑茶$2。味はまあまあだが刺身、寿司共にサーモンが多い。
 帰りの飛行機でもホームステイの高校生が目立つ。4,5組いる。その中の男子生徒が1人、また会いましたね、などと言いながら寄ってくる。さっきチェックインカウンターで会ったばかりなのだが。どちらかというと女子生徒の方がいいのだけれど、こちらは誰も寄って来ない。 英語は上達しましたか、と聞くと、
「喋る方は中々うまくいかないんですけれど、聞く方は上達したような気がします。」と言う。
 それはたいしたもんだ。こちらの知っている単語だけで喋ってくれるわけでないから、聞き取れるというのはたいした物なんだよ、とほめる。実際私は相手が何を喋っているのかさっぱり分からない。
 ワインクルーズで一緒だった人が、酔っ払いクルーズではお世話になりました、と挨拶してくれる。
 男子生徒は酔っ払いクルーズって何ですか、と聞くから説明する。
「僕も大人になったら行ってみたいなあ。」と言う。
カジノ
 さて主題のカジノはというと、初日昼食後は$200の勝ち。夜は隣の白人のおばさんが私にああせい、こうせいとうるさくて調子を乱して$400の負け。
 17日は$250の負け、18日はようやく$100の勝ち。
 19日は$200の負け。ブラックジャックのテーブルに$1を置くサークルがある。ここに$1を置いたうえでブラックジャックが出ると、マネーホイールを回す権利が得られる。ホイールには10,11,12,14,15,16,20,25,30,40,50,1000と12種類の数字が書かれている。出目の数と同じだけのドルをくれる。ただ1000はネバーと言っているから出る事はあり得ないのだろう。
 20日同じテーブルにアジア系の若い女性3人が座っている。見ているだけで賭けてはいない。3組のカップル6人で来ているようだが男たちは違うテーブルで熱くなっている。
 私がブラックジャックになった時、マネーホイールのボタンを押すかと聞くと、押すと言う。替わりに何回か押してもらい、どこから来たかと尋ねると、Thai Landと言う。タイの経済はあの近辺では抜群で、周りのミャンマー、カンボジアはタイバーツが欲しいため、国境近くにカジノを開きタイ人を呼び寄せていると新聞で見たが、実際にタイ人とカジノで会うのは初めて。
 韓国、台湾、中国そしてタイ。周りの国はどんどん豊かになって行く。貧乏になるのは日本だけという気がする。この後はマレーシア、ベトナム辺りか。フィリピンは誘拐産業を何とかしなければ発展はおぼつかない。
 タイ人の女の子たちとわあわあ騒ぎながら遊んでいて手持ちは$800に増える。でもここまでかかったお金は$900。
 21日午後は日本食材の店を探しに行く予定だったがカジノへ行ってしまった。30回続けてブラックジャックは来ない。ついていない時はこんなものか。他のテーブルに行っても駄目。$100札1枚残して終わりにする。レンタカーにガソリンを入れなければならないから。$700の負け。
トータル$1,350の負けであった。
第23報終わり
今回のスケジュール表
昭文社のガイドブック新個人旅行から

PAGE TOP