アメリカ 西カリブ海クルーズ トロピカル号

1999年1月5日~14日  

1月5日 オーランド到着
 フロリダ州オーランドに着いたが寒い。フロリダは暖かいというイメージを持っていたが千葉より寒いくらいだ。空港に迎えに来てくれた女性もコートを着ていた。寒波襲来で飛行機の乗り継ぎ地のデトロイトは一面雪で、昨日デトロイトに着いた人の中には乗り継ぎ機が出ず空港で夜を明かした人もいたそうだ。
 例年だと年明け早々の3日に出発するのだが、ノースウェストの無料航空券を利用したため、1月4日までは有料客だけで、5日の出発になってしまった。これは今航空会社が盛んに宣伝していて、マイルがたまると航空券が貰えるというものだ。実際に飛行機に乗らなくて提携クレジット会社のカードで買い物をしてもマイルが貯まる。だいたい100円の買い物で1マイル。
 ノースウェストで実際に搭乗したのは一昨年のアラスカ旅行だけ。あとは全て買い物で貯めた。ちなみにオーランドまでは70,000マイル/人必要。買い物といってもたいして欲しいものはなく、社内旅行の費用や、友人との旅行の費用などすべてを私のクレジットカードを通してもらい、3年かけて貯めたものだ。しかし航空会社の広告を見ると、オーランドまでの航空運賃は86,000円からあるので、夢中になって貯めるほどのものではないという気がする。何しろクレジット会社の年会費が18,000円もするのだから。
 ホテルはデズニーワールド内のドルフィン。デズニーワールドの中にはホテルが16軒ある。合計部屋数は21,000室を超えるがまだ足りないらしい。ドルフィンでは何かのコンベンションをやっているらしく、首から名札をぶら下げたビジネスマンらしき人が多数いた。宿泊客はデズニーの遊び客だけではないようだ。ドルフィンには日本人観光客が多いとガイドブックに載っていたがその通りで、新婚さんらしいカップルや家族連れの日本人を結構見かける。家族4人で来ると100万円はかかるだろうといらぬ詮索をしたりする。
 デズニーワールドの敷地は山手線の内側の1.5倍。東京デズニーランドの250倍だそうだ。敷地内には片側3車線の道路が縦横に走り信号も多い。何もない湿地帯の中に造ったから水は豊富。林に中いたるところに池がある。テーマパークも林の中にポコン、ポコンとある感じ。変わったものではサーキット場、ゴルフ場がある。タイガーウッズがプロ初優勝したのはここのゴルフ場だそうだ。
 夕食は、着いたばかりで調子も出ないので、すぐ隣のスワンホテルのKIMONOSという寿司バーに入る。板前は日本人3人。寿司・刺しコンビ、握り、熱燗3本他でチップも含めて90ドル。握り方、切り方、盛り付け方は多少雑ではあったがそれなりの味。ツマは人参の千切りで大根ではなかった。
ケネディースペースセンター
 ケネディースペースセンターへ行く。センター内のシャトルバスでアポロ/サターンVセンター、展望台、国際宇宙基地の3箇所を回る。今日はこの順番で(日によって回る順番が異なるらしい)シャトルバスが回っているので各所を適当に見学して次に来るバスに乗ればよい。
 アポロ/サターンVセンターではアポロ1号の失敗の映像、8号の成功の映像を見る。失敗の映像を公開するのはすごいと思う。8号の成功の映像は、テレビでよく見る管制室の計器上方の3つのスクリーンに映し出され、カウントダウンから始まる。3つのスクリーンにはその時点での別々の場所が映し出され、大画面ではなかったがなかなか迫力があった。実物のアポロも展示してある。露天で雨ざらしにしてあったものを塗装しなおして展示したといっていた。部分的に作り直したところもあるようだ。大きすぎてカメラには入りきれない。
 スペースシャトルの発射台もそばで見たかったが、バスはそこまで行かず1km以上手前の展望台止まり。この展望台から発射台A、Bを見て、あちらのBから先日向井さん、グレンさんが出発したと聞いて終わり。
 国際宇宙基地には宇宙基地がこうなるだろうというモデルルームが置いてある。トイレ、シャワールーム、寝室。寝室には寝袋が縦に設置してある。
“えっ、立って寝るの?”と聞くと、
“立っているという感覚はないと思いますよ。”とガイド。
 天井はすべて引き出しになっていて取っ手は下向きになっている。無重力だから落ちてはこないそうだ。国際というのはヨーロッパ各国、ロシア、ブラジル、日本がお金を出しているから付けたようだ。
はるかかなたのスペースシャトル発射台
 入り口広場にはスペースシャトル、宇宙飛行士慰霊碑、今までのロケットが置いてあるロケットガーデン、大画面の映画館IMAXシアター、レストラン、土産物屋がある。 
グランドキャニオンで見たIMAXの映像はすごい迫力だったが、ここではアポロ8号の打ち上げ映像を見てしまったせいか、それほどの感動は得られなかった。
 土産物屋での人気はスペースペンとスペースブランケット。スペースペンはペン先を上に向けても字が書けるボールペン。でもこれは30年も前からクロスが窒素ガスを封入して売り出している。スペースブランケットは毛布代わりに使うものだが、ちょっと見にはアルミ箔のように非常に薄く、2m×1.4mの大きさがたたむと15cm×5cm×3cmになってしまう。阪神大震災の時には大変喜ばれたといっていた。1つずつ購入。
 昼食は入り口広場のレストラン、オービットビジターセンターで摂る。ビール2本、ピザ、サラダ。ビール4、ピザ5.5、サラダ1.95ドル。大きな円形のテーブルがゆっくり回転していて、180度は客側、あと180度は厨房側に向くようになっている。厨房側では常に品物の補充をしている。これとは別にケーキのカウンターがあって結構売れている。アメリカ人の体型を考えればうなずける。
ボードウォーク
17:30頃よりドルフィン近くのボードウォークへ行く。池の端に板張りの遊歩道を作ったもので、廻りには色々な店が並んでいる。30分ほど散歩してからビッグリバーグリル&ビアーという店に入る。ここはビールの醸造元でいろんなビールが置いてある。どのビールがいいか聞いているらしいが分からないでいると、少しずつサンプルを持ってきた。100ccずつ6種類持ってきた。薄い色、濃い色、苦い物といろいろある。料理はポークステーキリブを頼む。
 全体の量はかなりのものだが、肉そのものは骨付きなのでたいした量ではない。が付け合せのマッシュポテトが大量だった。奥さんが頼んだチキンサラダも大きな皿に山盛りとなっていた。葉物にトマト、カシューナッツ。その上にチキンが乗りものすごいボリュームだった。これは8ドル。私のは12ドル。
 20:00頃部屋に戻るが何もすることがない。カジノがないと夜が暇だ。テレビでホテルのガイドを見てみると、バナナバーというのが昔(1950~60年代)のダンスやカクテルを売り物にしている。行ってみると、店はオープンしていて音楽はなっているが客は誰もいない。ボードウォークの入り口近くにアトランティックダンスという店があったのでそちらにも行くがやはり誰もいない。自分ではダンスは出来ないが、人の踊っているのを見て一杯やるのもいいかなと思ったのだが。
 アトランティックダンスの前のジェリーロールズというピアノバーに行くと結構人が入っている。入場料3ドル。ハイネケン3.75ドル。常時2台のピアノに2人のピアニスト。客のリクエストに応じて弾いているが、2台のピアノの上にはチップ用の大きなガラス瓶が1つずつ置いてある。リクエストをする人は曲を紙に書いて持って行き2つのビンにチップを入れている。アメリカらしくピアニストも客も本当に陽気だ。帰る22:00頃には満席になっていた。
1月7日 タンパへ
 今日トロピカル号乗船の日だが、日程表を見ていると少しおかしい。日本旅行の日程表ではオーランド発14:00の飛行機でタンパヘ行き、タクシーで船へ行くようになっている。船会社のカーニバルの日本代理店の指示書には16:00出港なので15:00には乗船してくれと書いてある。予定通りの飛行機では15:00にはタンパ空港を出るか出ないかだ。飛行機が2~30分遅れたらアウトになってしまう。日本旅行の下請けの現地旅行社に電話をするが要領を得ない。とにかくもっと早くタンパに着く方法を調べてくれと頼む。
 第1案は、11:35発の飛行機があるが満席でキャンセル待ちだ。そして変更手数料が75ドル/人かかる。
 第2案は、車でオーランドからタンパまで2時間程度で行くが費用が280ドルかかる。しかも飛行機の片道をキャンセルすると帰りの便もキャンセル扱いになり復活するのに75ドル/人かかる。“片道乗らないのに何で余計にお金がかかるんだ。”そういうチケットだと言う。
 書くと簡単だが実際にはかなりの時間を費やしてしまった。もう10:30だ。とにかく空港へ行ってみよう。11:35の飛行機に乗れなければその時点でまた考えようと、すぐタクシーで出発する。11:00に空港に着きデルタのカウンターで手続きを頼むと、すぐに手数料も取らずに変更してくれた。
飛行機は30人乗りのプロペラ機で14人しか乗っていない。満席だの手数料がかかるだの現地旅行社の言葉はなんだったのか。
 12:15タンパ着。もうゆっくり出来る。確かバスもあったはず、とバス乗り場で待っているとカーニバル社のバスが到着。ただかと思ったが有料で、2人で52ドル。ずいぶん高いなと思ったが往復料金だった。
 乗船する前に、メキシコにも行くので出国の手続きが必要となり多少時間がかかった。やはり早く来て正解であった。
トロピカル号乗船
 14:30乗船。荷物を整理してから昼食。ハンバーガー、ピザを貰う。軽食は24時間いつでも貰える。アルコール以外すべて無料なのは前回のプリンセス・クルーズと同じ。夕食だけは時間、席が決まっている。私たちは遅い組で20:15から。テーブルNoは161。
 昼食後船内探検。35,000tクラスの小さな船だからプールは1箇所。大々的なショーをやるような大きなステージもない。カジノはやはりあった。なかったらこの船に乗った意味が90%以上も減ってしまう。
 部屋はベランダスイートで最上階の10階。バスタブ付き。バスタブがあれば別にベランダなどなくても構わなかったのだが。部屋を予約してもらったときに、救命ボートがベランダのすぐ横にあって眺めはよくないですよ、と言われたがボートはもう少し下で眺めはよかった。
トロピカル号
カジノ-1
 オープン時間の19:00ちょっと過ぎに行くともうものすごい人。テーブルはブラックジャック5台、ポーカー2台、レーレット1台、クラップス1台。周りにスロットマシーン100台位か。人はいっぱいだがクラップスをやっている人はいない。クラップスには最後まで人がつかなかった。
 70過ぎらしい白人男性が1ドルコインをバケツ一杯持ってスロットマシーンを渡り歩いている。バケツは直径15cm程、高さも同じくらい。かなりのコインの量が入る。
 私は20:10までやるが元。
夕食-1
 夕食へいく。
 日本人は私たちだけのようだ。船内には日本語ガイドなどいない。当然日本語メニューもない。テーブルは8人掛け。周りの人に話しかけられるがさっぱりだ。
 前菜はシュリンプカクテル、スープはパンプキン、サラダはちょっと忘れたがメインはビーフを選ぶ。あとは例によりワインを1本。赤。皆結構おいしかった。
 食後にコーヒーは貰ったがお腹がいっぱいなのでアイスクリームは断ると、ウェイターは食べてくれと言って置いていった。
カジノ-2
 食後にまたカジノへ行くが24:00(私の終了時間)までで200ドルの負け。
 2~3人離れたところに座っている白人男性(45歳くらい)が
“飲むか?ビール飲めよ。”と言ってバドワイザーを1本くれた。
しばらくするとまた“飲めよ。”と言って、結局3本くれた。
この人はクーラーボックスにビールと氷を詰めカジノに持ち込んでいる。これ以降デッキやビュッフェで会うと、“よう。”という感じで挨拶。
1月8日 バイクツアー
10:00に目覚める。メールがドアーの下の隙間から来ていて、申し込んだキーウェストのバイクツアーは10:30集合と書いてある。奥さんは22:00前から寝ていたはずなのにまだ寝ている。2人とも大急ぎで支度をして出かける。気候はよさそうなので半袖、半ズボン。やっと暖かい所に来たという感じ。
 こちらの自転車にはブレーキがない。これはまずいと思ったが、少し練習しろというので乗ってみる。ペダルをこぐのと反対方向に力を入れるとブレーキがかかるようになっている。
 キーウェストの街は小さく、見るものはそんなにはない。ヘミングウェーの家とか、トルーマンのいたリトルホワイトハウスとか。アメリカ合衆国最南端のポールも建っていた。ここにはキューバまで90マイルとも記されている。
 建物はコロニアル風というのか2階にバルコニーのある家が多い。これは家の主人が使用人を集め指示、訓示を与えるためのものと聞いたことがある。煙草畑の作業の前に指示でもしていたのだろう。葉巻を売っている店も多く、1本100ドル以上する品物もある。屋根は殆どがトタン葺き。ホテルだけが瓦を使っている。バイクツアーは25ドル/人。所要時間は1時間半。
夕食-2(フォーマルディナー)
 メインにはロブスターを選ぶ。ロブスターの切り身と貝柱とパスタのクリーム煮。パスタはマカロニを大きく、身も厚くした物。リガトーニという物らしいが、パスタの身を厚くしたものは余り好きではない。ロブスターと貝柱はおいしかった。私の左隣の人は50歳位の白人で奥さんは30歳前後か。小柄で細くきれいな人だ。“Is she your daughter?”と尋ねると、“My wife.”という返事。この若奥さんが食べない。サラダ程度。旦那さんやウェイターが勧めても、パスタをちょこっと。
馬子にも衣装、でござんす。
 今日は船長主催のフォーマルディナーだがタキシードの人は少ない。スーツ姿の人、ノーネクタイにジャケットという人も結構いる。左隣の人がいいもの着ているなと言うから、ウェイターではないよと返事すると、若奥さんが笑っていた。
カジノ-3
 カジノにはブラックジャックの変形でフェイスアップというのがあった。ディーラーの2枚のカードを最初から表にしてしまう。(通常は2枚目を引かないか、引いたにしても伏せておく。)これだと客はディーラーの手より良くなるまでカードを引ける。例えばディーラーの手が17とすると、客は17より上で21以下になれば勝ち。21オーバーしてしまったら負け。引き分けはなく同じ数だとディーラーの勝ち。(これが曲者。)ディーラーが20のときは、客は21でしか勝つチャンスがないのでかなり厳しい。
 ディーラーが12~16のときは客の勝つチャンスは増えてくる。客は21オーバーしないようにして、ディーラーの21オーバーを待っていればよい。ディーラーは16以下のときはカードを引いて17以上にしなければならない。17以上になったらもう引いてはいけない。21オーバーしたらその時点で残っている客全員の勝ちだ。客は12や13でもカードを引かないのがセオリーだ。
 こちらのほうがブラックジャックよりスピーディーだ。ディーラーが17以上のときは、客は何も考える必要はなく、ディーラーがパッパ、パッパと進めてくれる。
 奥さんは50ドルを元手にスロットマシーンをやっている。クオーターと呼ばれる25セントコインを使って。しばらくすると100ドルになったからもう終わりにすると戻ってきた。コインも20ドル分持っている。70ドル勝ったようだ。私より博才があるかもしれない。私は100ドルの負け。
1月9日 ホースレース
 9:30から朝食を摂るが、オプショナルツアーは12:00からなのでまだ時間がある。私もスロットに挑戦してみるが、あっという間に200ドルの負け。1ドルのマシーンで遊んだから本当にあっという間。クオーターにしておけばよかった。スロットは100枚使うと50枚戻ってくる。次に50枚使うと20枚戻ってくる。20枚使うと0になる。というような具合でだいたい半分、また半分になって最後は0。
 プールサイドの椅子に座っているとホースレースを始めると言う。どんなホースレースか分からないが馬券を1~6まで売っている。1枚3ドル。1と3を買ってみる。ベニア板を馬の形に切って色を塗り番号を付けてある。6頭立て。司会者がサイコロ3つを振って出た目を言うと、アシスタントの女の子が馬を動かす。1,3,4が出れば、1番の馬、3番の馬、4番の馬を1コマずつ動かす。何回か繰り返して早くゴールした馬が優勝だ。
 何回かサイコロを振ったあと、司会者が突然に“Whales! Left side.”と叫んだ。私も含め皆ワアーと左側に行くが何も見えない。嘘だったのだ。でも本物の鯨を見てみたい。出航のときに舳先に出て景色を眺めていると隣の人がドルフィンズと言う。見てみると2頭のイルカが泳いでいた。鯨もこの近くにいるかもしれない。
ホースレース
結局ホースレースは3番の優勝。配当金は5ドル。6分の1の確率なのに低い配当だ。ホースレースは何回か続き、司会者はまたWhalesと叫んでいるがもう誰も動かない。
ユカタン半島上陸
 オプショナルツアーは少し遅れて13:30出発。メキシコ、ユカタン半島のプラヤデルカルメンに上陸。浅瀬なのかトロピカルから小船(それでも100人は乗れる)に乗り換える。プラヤデルカルメンにはビーチ沿いにホテルと土産物屋があるだけであとは何もなし。
 パスポートは乗船のときにアメリカ出国の印がないとかで、船に預けてある。メキシコ上陸に必要だろうと思い返してくれと言うが、まだ駄目と返してくれない。心配しながら上陸するがイミグレーションも何もない。密入国した気分。
密入国したメキシコ
 行き先はプラヤデルカルメンからバスで40分ほどのツルームの遺跡だ。遺跡は石造りの神殿跡か。水着姿の女性が歩いている。こちらの人は大胆だね、などと話していたが、遺跡から岩伝いに20mも降りると小さな砂浜があって海水浴が出来る。
 土産物屋で緑色の石で出来た仮面を買う。30ドルを22ドルに負けてもらった。マヤのエメラルドで出来た仮面が大英博物館にある。いい物は皆大英博物館にあるんだよね、と言いながらバスに戻り無事密出国する。
 トロピカルは私たちが降りたあとゴズメルに停泊している。小船で1時間ほどかけてゴズメルに着くが、もう暗くゴズメルの街を歩く勇気はなかった。免税店をぶらぶらした程度。
夕食-3
 夕食のとき若奥さんは来ず、白人男性1人で来ていたが非常に機嫌が悪く早々に帰っていった。“あのおじさん、明日はきっと来ないよね。”とは私の弁。
 前菜にスモークサーモンを頼むが奥さんと同じだった。奥さんは今までの中で一番おいしいとすぐに平らげる。今日は昼食ヌキだったのでメインの前にパスタも貰う。メインはビッグシュリンプ。車えびより少し小振りな物3匹。最近は血糖値が高めなので肉類は極力減らすようにしている。
 コーヒーのあとのデザートはチョコレートケーキに3色アイスクリーム。血糖値に一番悪い品物だ。アメリカ人は皆平気で平らげている。
 今夜の出航は24:00。停泊中にはカジノはオープンしないので今夜はなし。メキシコの民族舞踊を見てから寝る。
1月10日 1日中クルーズ
 今日は雨。船はよく揺れる。棚の物が落ちるほどではないが、歩いていてバランスが崩れる。船が古い(15~6年前の建造)せいか部屋の木製建具がギシギシ音をたてている。もう10万トンの船が出ているから最低でも7万トンクラスでないと駄目だ。
 スロットマシーンは8:00から。テーブルゲームは12:00からと船内新聞にあった。売店が大売出しとも書いてあったので行ってみるが、たいした物はない。色々な形状のゴールドチェーンがインチいくらで売っていて、結構ご婦人方に人気があって列が出来ている。値段からするとメッキのようだ。
カジノ-4
 12:00より早速カジノへ行く。14:00には100ドルの元手が400ドルになって300ドル取り返した勘定だが、夕食前に全部なくなってしまった。気分転換にルーレットもやるがやはり100ドルの負け。
夕食-4
 メインにはまたシーフードを頼む。隣のおじさんはどういうわけか違う女性を連れてきて機嫌よく注文していた。シーフードを頼み、来たものを見てからビーフに交換してもらっている。
 シーフードを食べ終わる頃ウェイターが来たので、肉もおいしそうだねと言うと、私にも1皿持って来てくれた。でもウェルダンで味はいまいち。私はどちらかというとレアーのほうが好き。
カジノ-5
 さあ最後のカジノだ。今までの損700ドルを取り返さねば。
 ブラックジャックのテーブルの1つにFun21と書かれた看板が出ていて、客に有利なルールを採っているものがある。どの程度有利かというと、ディーラーの表札がAであっても客がブラックジャックになれば1.5倍の配当をくれる。通常はイーブンマネーといって1倍の配当だ。もしくは最後まで勝負して、ディーラーがブラックジャックでなければ1.5倍の配当、ブラックジャックなら引き分けで無配当、にすることも出来る。
 手札が3枚になってもダブルが出来る。ダブルは手札合計が9,10,11の時に10札が来るのを期待して倍掛けするものだが、通常は手札が2枚の時にしか出来ない。
 あと1つはダブルが失敗した時、例えば11でダブル宣言してA,2が来たとすると手札合計は12や13で終わってしまう。(ダブルの時は1枚しか引けない。)この時賭け金の半分を払ってゲームを降りる(サレンダー)ことが出来る。通常は3枚目を引く前にだけサレンダー出来る。
 よおし、ここで一気に取り返そう。今までは最低賭け金の5ドルでやっていたが、200ドルを25ドルチップに換え50ドルずつ賭けていく。
途中チップが少なくなったときにダブルの必要があったので100ドル追加。調子が上がってきて手持ち600ドル位の時にディーラー交代。Kathyという女性で出身地はニュージーランドになっている。オールブラックスを知っているかと聞くともちろんと答え、ニュージーランド人の男性を呼ぶ。私はにわかオールブラックスファンになり現役選手を誉め、引退したジンザンブルックやフィッツパトリックが日本に来てプレーすればいいのになどしばらく話をした。
 でも本当は、私はオーストラリアファンなのだ。ワラビーズの5番、キャプテンのイールズは2mの大男。相手チーム(どこだか忘れてしまったが)にペナルティーが与えられペナルティーゴールを狙ってくると、イールズはゴールポストの真下に陣取る。バーぎりぎりで飛んでくるボールをジャンプして叩き落すこと2回。ペナルティーキックなのでこれはノッコンになり相手ボールの5mスクラムになる。1回は撃退したが、もう1回はトライされてしまった。ゴールも決まって7点。手を出さなければ3点で済んだのだが。でもこういうふうにチャレンジするのはいいよね。
 去年のブレディースローカップの後CSのスカイスポーツを導入したのだ。ラグビーは南半球のゲームを中心に放映している。スカイスポーツを見ていて驚いたことがある。スーパー12はニュージーランド5チーム、南アフリカ4チーム、オーストラリア3チームで構成されている。南ア国内の州対抗選手権は14チームで争っている。
ニュージーランドはチームが多すぎて3部に別れている。オーストラリアは何と3チームで国内選手権を争っている。当然その下にクラブチームはあるけれどラグビー人口は少ないのだ。
 Kathyはにわかオールブラックスファンに手加減してくれず、掟を破って1:00まで粘っていたが、チップはなくなってしまった。合計1,000ドルの負け。
 ベッドに入ってからもトランプが頭の中を駆け巡っている。
1月11日 下船
 船内でアメリカ入国の手続き。下船は混雑するのでスーツケースに付けてある名札の色別に順番に降りる。しかし待っていては飛行機に間に合いそうもないので事情を話し、車椅子の人の次に降ろしてもらう。アメリカには車椅子の人が多い。そしてどこでも常に優先される。それは当然のことだが、太りすぎて歩くのが億劫で車椅子に乗っている人がいるという。私たちには考えられないことだ。
 ホテル・ドルフィンには12:00頃着いたが清掃が間に合わず部屋に入ったのは13:00。コンビニで買ったサンドウィッチを食べてあとはひたすら眠る。ただ眠っているだけでもお腹はすくもので19:00より夕食。ホテル・スワンのイタリアレストランへ行く。ラーメンなど食べたかったが中華レストランは見当たらなかった。メニューにはいろいろあるがスパゲッティーにはシーフードスパゲッティーしかなかった。
 紙に包まれた物が皿に乗って運ばれてきた。所々焦げた紙をナイフで切り裂くとスパゲッティーが出てきた。海老、貝柱、トマト他が入っていてとてもおいしかった。奥さんが何を食べたか忘れてしまったが、白ワイン1本とで90ドルちょっと。レシートにチップを書く欄がある。10ドルと半端を書き合計101ドルにした。チップの習慣のある国では今このようなレシートを使っている。下のほうに日本語で15~20%のチップをお願いしますと書いてあるが、私はいつも10%程度しか書かない。
1月12日 デズニーワールド
 デズニーワールドには4大テーマパークがある。アニマル・キングダム、エプコット、MGMスタジオ、マジック・キングダムだ。
 ホテルのバス乗り場で待っているとそれぞれの行き先のバスが来る。その中から目的にあったバスに乗ればよい。15分も待たずに必ず来る。1日入場券はこの中の1箇所にだけ有効。アニマル・キングダムに午前中、午後にはマジック・キングダムへと、1枚の1日入場券では入れない。1日入場券はツアー料金に入っていたが調べたら44.52ドルだった。(日本旅行で2人だけのツアーを組んでくれた。)
 アニマル・キングダムへ行く。最初に行ったのはサファリツアー。ジープに乗って回る。ジープといっても4人掛け8列の32人乗り。ジープ乗り場には沢山の人がいるがジープが次から次へと来るので待ち時間は殆どない。道路はコンクリート製だが轍の跡とか水溜りも数箇所作ってある。わざと悪路に仕上げてあるのだ。おかしかったのは橋で、やはりわざと欄干をぶつけたように曲げてあり、ジープが乗ると少し傾くようにしてある。
 数年前の夏に42~43℃の日が続き動物がかなり死んだと言っていたが、それでも象、ライオン、カバ等色々な動物が結構いる。ジープを降りて戻るときゴリラのわきを通る。
サファリ用ジープ
 次に行ったのはライオンキング・フェスティバル。これはショー。四隅にライオン、象、キリン、イノシシの作り物を置き真ん中で色々なショーをやる。歌からトランポリン、空中ブランコもやる。四隅の動物の作り物も首から上は動き、象は鼻と鼻先で、キリンは首と口の開け閉めでリズムを取っている。瞬きもして凝った作りになっている。
 次がCountdown to Extinction。4人掛け3列のオープンエアーの乗り物(タイムローバーと呼んでいる。)に乗って真っ暗な中へ突き進む。
時々薄明かりが点いていて恐竜がガオーと口を開けて襲ってくる。このタイムローバーは速くよく揺れる。ジェットコースターでお化け屋敷を回っているようなものだが結構楽しめる。1周5~6分か。設備、道具にお金がかかっている。
 まだ早いのでボートに乗ろうと思ったがやっていなかった。列車に乗ると飼育舎の横なども通りサイを見かけたりもする。
 列車の乗務員は冗談好きで、客が列車のベンチに座るとシートベルトを締めろと言う。時速10km程で走る列車にはどこを探してもシートベルトなどありはしない。また後から来た客にはチケットを見せろと言っている。入場料だけ払えばあとは全施設無料なのに。
 この列車は1周10分位だが駅がもう1つある。皆が降りるので私たちも降りたが帰り道が分からなくなってしまった。駅が2つあることに気づいたのはしばらくたってからだ。これで4時間くらい。アニマル・キングダムの中には土産物屋だけでも10軒あるがアイランドマーカンタイルの品揃えが豊富だった。
ダウンタウン・デズニー
 18:00からダウンタウン・デズニーへ行ってみる。ここはマーケットプレイス、プレジャーアイランド、ウェストサイドに分かれているが歩いて全部回れる。
 マーケットプレイスにはデズニーのキャラクター物の土産物屋ばかり20軒程ある。
 プレジャーアイランドにはレストランやナイトクラブがある。19:00以降はショーなどやるので飲食代の他に入場料を取る。
 ウェストサイドにも土産物屋、レストランが集まっているが、土産物屋はデズニー物ではない。
奥さんはマグネトロンというマグネット専門店に入り2つ買う。専門店だけあってマグネットだらけ。ビールのジョッキの形や料理、フライパン、電話、ラジオ、ベティーさんやジェームスディーン、プレスリーなど色々な形がある。トイレの形のものはボタンを押すと水の流れる音がする。
 夕食はウェストサイドのウルフガングパックカフェの寿司コーナーへ行く。19:30頃入ったのだがもう沢山の人。寿司コーナーが入り口のすぐ横にあるから、人の流れがものすごくちょっとせわしない。
私たちは握りセット(カリフォルニアロール8個、マグロ、サーモンなど握り6巻)、オイスター半ダース、ビール4本、また握りでマグロ、ハマチ、いくら、サーモンを3巻ずつ貰う。(握り1セット3巻になっている。)ここには大根があってヒスパニックらしい人が機械を回してツマを作っている。これで72.88ドル。チップ込みで82ドル支払う。
 隣のアメリカ人のカップルは刺身セット、握りセットにビール(どういうわけかキリン)を摂ってワサビも追加していた。ウェイトレス同士がこの寿司は私の客のだと取り合いをしている。寿司は健康食品として人気があるようだ。
 ツアー料金は330,000円/人(成田-オーランド間の航空券は除く)でした。
第15報終わり
出所不明
寿司バーのオーダー表
今回の日程表

PAGE TOP