
オーストラリア ケアンズ(ザ・リーフホテル&カジノ)
1997年11月24日~28日
ザ・リーフホテル&カジノに泊まるはずが...
残念ながら表題のザ・リーフホテル&カジノには泊まれなかった。景気が非常に悪いため日本旅行のパンフレットにあったサファイヤコース、エメラルドコース、ルビーコースのうち一番安いルビーコース4泊5日¥108,000/人を頼んだのだから。ザ・リーフホテル&カジノに泊まるとするとサファイヤコースより高い¥150,000/人位になってしまうだろう。15名の参加だから(1名は前々日に骨折のためキャンセル)60万円位の差が出てしまう。
そんなに景気が悪いのなら旅行などやめてしまえばいいのにという意見も出てくるが、何せ当社は忘年会も新年会も花見も何もやらない。肝臓の悪い人ばかりなのでアルコールがつきものの行事は会社主催では一切やらない。安全大会を除けば社内旅行が唯一のイベントなのだ。
メルキュール・ハーバーサイド・ホテルの建物は大きくないけれど、私の部屋は6m×6m位と広く快適だ。お湯の出も良くバスタブはすぐに一杯になる。うっかりするとバスタブから溢れてしまう。ミニバーにはカップラーメンまで置いてある。朝食にはご飯、味噌汁、たくあん、福神漬け、きゅうりのキューちゃん、生卵もある。当然醤油もある。
繁華街から1.5km程離れているためランクが低いのかもしれない。あとで分かったことだが、2階にいるみんなの部屋はそんなに広くないらしい。日本旅行が私だけにサービスしてくれたようだ。
JAL767便は別名QF60便で飛行機はカンタスのものを使っている。全席禁煙。これも世界の流れだろう。午後4時頃たこ焼きとシャンパンが出た。飛行機でたこ焼きは初めて。
たこ焼きで思い出したが昨日(11/23)の早稲田の試合は何なのだろう。慶応に完敗だ。ノートライだ。苦戦するとは思っていたがまさかノートライトとは。苦戦しても当然勝つものと思ってテレビを見ていた。何が悪いのだろうか。ボールを回しても横に動くだけで前に進んでいない。むしろ後退している。速水ではないSOが悪いのか、キャプテンの石川が悪いのか。ただただ呆然としてテレビを見ていた。
なぜたこ焼きとラグビーが関係あるかというと、秩父宮ラグビー場の門の横にはいつもたこ焼き屋が出ている。大きな蛸の入ったたこ焼きだが値段が¥500もする。¥350あたりが妥当だと思うが時々買う。 シャンパンは、早稲田が明治を破って優勝したらシャンパンで乾杯しようとラグビー観戦仲間で約束している。昨日のような状態ではいつになったら乾杯できるのか。
飛行場への迎えは日本旅行の蜷川さん。オプショナルツアーの説明も蜷川さんがしてくれた。今まで香港、サイパン、韓国、ハワイ、台湾、ラスベガス、フィリピンと社内旅行に行ったが日本旅行の営業所があったのはハワイだけ。他は全て現地旅行社。ケアンズにはそれだけ日本人観光客が多いということだ。
11月25日
オプショナルツアーはモアリーフ&フィッツロイ島を選ぶ。AS$130/人(以下$)。雨時々曇り。8:40ホテル発、9:30波止場発でフィッツロイ島へ向う。所要時間50分。
船はかなり揺れ船酔いの人も出ている。私も到着間近気持ちが悪くなり冷や汗が出てきた。フィッツロイ島で50分の休憩。それからモアリーフへ向うがこちらの方が揺れが大きく船酔いの人が続出。私は最初からデッキに出ていたが、風に当たろうという人たちでデッキはたちまち満員。ある新婚さんの女性は最初から最後までデッキの手摺につかまりながら風に当たっていた。雨が降ってびしょびしょになってもじっとして動かない。日本人は殆ど新婚さん。おじさんの団体は我々だけ。8~9月は卒業旅行の学生、正月は家族連れが多いらしい。
12:15モアリーフに到着。ここは珊瑚礁の中に船着場を設置してある。ここから半潜水艦が出ていて15分ほど海の中を覗く。定員は40名位で海中を覗く窓は水深1~1.5m。珊瑚礁にぶつからずぎりぎりのところをうまく操縦する。この珊瑚礁を見なければグレイトバリアリーフに来たとは言えない。
海にも入ってみた。ライフジャケットをつけてバシャバシャと。水中眼鏡も借り、耳に水が入らないように注意して、海面すれすれで見るが水中がよく見える。ダイビングができたら最高だろう。
このモアリーフにはヘリコプターが置いてあり、遊覧飛行を宣伝しているが雨の中誰もいない。ケアンズまで$150とも宣伝している。グループから船に酔った人、飽きた人4人がヘリコプターに乗ってケアンズへ帰っていった。4人で満員。一所懸命値切って$125になったようだ。所要時間は15分。

珊瑚礁の中の船着場と船
夕食はカジノの前のパシフィックホテル1階のウォーターフロント。日本旅行で石焼料理を勧めていたので、石焼のステーキとシーフードを頼む。7人分ずつ頼み隣どうしでつまむことにした。石は厚さ5cm、大きさ15cm角位でサンドストーンという感じ。肉もシーフードも生のまま石の上に乗って出てくる。肉は柔らかくナイフもスーッと入る。日本で売っているオージービーフとは大分違うなと誰かが言った。日本旅行のパンフレットには$60と出ていたので日本人店員に“これで$60?”と聞いてみたら、“まさか、違いますよ。”と言う。スープ、デザート、コーヒーが付くと$60になるそうだ。しかしワインを飲んだのでスープ、デザート、コーヒーを貰わなくても$60になってしまった。
夕食後は当然カジノ。カジノは道路を挟んだ反対側にあるのだが大雨なのでタクシーを呼んでもらう。運転手が近すぎていい顔をしていなかったので$5のところ$10払う。それでも7人乗りだから安いものだ。
例により一回りしてからブラックジャックのテーブルに着く。オーストラリアのブラックジャックのルールは他の国のカジノと違って少しプレイヤーに不利なようになっている。例えばダブルといって倍掛けできるのは手札2枚の合計が9、10、11のときだけ。A、Aと来てスプリットして3枚目がまたAの場合再度スプリットできない。そこは12で終わってしまう。
サレンダーといって手が悪い場合賭け金の半分を払って降りるルールもない。(もっとも私は殆どサレンダーしない。)
先日神田の三省堂に行ったとき、ブラックジャック必勝法という本があったので購入。カジノのゲームはどれをとっても当然ながらカジノに有利なように出来ている。従業員の給料や派手なネオンの光熱費等全て客が負担しているわけだから。でもやり方によってはブラックジャックが唯一カジノ側と互角に渡り合える、と書いてある。
そのやり方とは出てきたカードを覚えておいて後半に残りのカードを推測して勝負する、というものだ。しかしパッパ、パッパ配られるものを、酔っ払っているし、きれいな人がいればそちらを見ているし、おしゃべりはするしでとても覚えてはいられない。
またカジノ側も考えてブラックジャックの時のカードは6組使うのが主流になっているし、そして6組のうち1.5組から2組残して終わりにするようにしている。これだと残りのカードを推測するなんてことは不可能だ。
カジノの建物は円形で2階建て。2階は高額スロットばかりで客は殆どいない。我々があそぶスロットは1階にある。1階の天井の真ん中は吹き抜けになっていてその周りには正方形の上に半円を乗せた形のカラフルな板をうろこ状に貼ってある。グリーン、ブルーが基調色で赤系はないがしゃれた感じがする。
ブラックジャックで$500、ルーレットで$200の負け。
9月に自称ギャンブラー達とセブに行ったとき、ブラックジャックをしていて11時頃になって私の手持ちはP1,000チップ1枚になってしまった。疲れてきていたので“もう寝ますわ”と言って、その1枚のポーカーチップを置いて席を立ち、ヒット、ステイとやると勝ってしまった。2枚になったポーカーチップは4枚になった。このテーブルのマキシマムは3枚なのでまた席に着いたらどんどん勝っていく。ダブルにしても勝っていきポーカーチップは増え続け50枚くらいになった。(ダブルで勝たないとポーカーチップは増えない。ただ負けるとすぐになくなってしまう。)本当に眠かったので早くディーラーが替わらないかなと思いながらプレーしていた。
1枚からこんなにたくさんに増やしてくれたのだから、彼がやっている間はわたしもいよう。24:00頃になってようやく交替したので私も席を立つことができた。そのとき手持ちは42枚。P42,000。(当時P1≒¥5、今はP1≒¥4)
翌日の昼間も違うディーラーだったがつきまくって、悪い手でもそのままにしておくと、ディーラーが勝手にドボン(21オーバー)してくれる。ディーラーの表札が10でも、“ファイブorシックス”と声をかけると5か6を引き、次に“ピクチャー”と声をかけると絵札を引いてドボンになった。これが何回もあり夕食前にP52,000の勝ちになった。こういうことがあると少し突っ込んでも取り返せると思ってしまう。
11月26日
今日のオプショナルツアーはバロン川の半日ラフティング。(急流の川下り)$70/人。9:20出発の遅い方を選ぶが6:30には目が覚めてしまう。朝食後散歩と思いホテルを出るが雨がぱらついてきたので戻る。最上階(といっても7階)の私の部屋から眺めると、正面100mくらいの所が海。ホテルと海の間は木と芝生。海は干潟で海水浴には向いていないようだ。左手にケアンズ空港、右手に港が見える。繁華街は港のそば。カモメは見えないが鳥はたくさんいる。反対側も見に行ったが町並みの向こうはすべて山。ケアンズは海と山に囲まれた小さな町。人口は12万人だそうだ。
9:50にようやく迎えのバスが来る。案内書には10分遅れたら緊急連絡先にTELと書いてあるが、時間どおりに来たためしはないようだ。あちこちのホテルを回りピックアップするので、迎えに行ったときに客がロビーに出ていなかったりするとその分遅れる。
10:30スタートだが流れに乗る前に練習がある。“前に漕いで”“後ろに漕いで”“右に寄って”“左に寄って”“しゃがんで”とインストラクターが日本語で指示を出してそれに従う。急流といっても落差2mのものが最大。でも1~1.5mのものがたくさんあって結構楽しめる。すぐそばに他のボートが来るとパドル(オール)で水をかけあって大騒ぎだ。川の両側は崖だが木が生い茂っていて景観はかなり良い。川には岩があちこちあってゴムボートがぶつかったり、また座礁したりもする。それでもゴムボートはなんでもなくかなり丈夫にできている。

急流くだり
15:00頃から繁華街へ行き1人でブラブラしてみる。カンタベリー(ラグビーウェアーの店)があったので入る。やはりジャージが主体だが奥のほうにワラビーズジャンパーも置いてあった。ぺらぺらな物で$200。ずいぶん高いなと思ったがブリスベーン、ゴールドコースト、シドニー、パースと捜したがなかったので購入。日本でだったら買わないと思うが旅先だとつい気が大きくなってしまう。でもやっぱり高すぎだよ、カンタベリーさん。次回秩父宮に着て行きます。キャンピージーの100テストマッチ記念のジャージもサイン入りで売っていた。
18:00より山玄という日本食レストラン(ライオンズマンションの大京の経営)へ皆で行く。シュウマイ、鳥のから揚げ、串カツ、シーフードの辛味揚げ、寿司、刺身、ビールなど種種雑多取り寄せる。$42/人。皆から適当にお金を集め支払うと$20余った。担当してくれた若い日本女性にチップとして渡すと、こんなにたくさんいただけるのですかと喜んでいた。勉強していますかと聞くと、していないと言う。勉強するために来たのではなく、日本がいやになったから来たと言う。失恋でもしたのと聞こうと思ったが大きなお世話なのでやめておいた。
その後カジノへ行きホテルには22:00過ぎ戻る。なんといっても明日は4時起きだ。今日は$250の負け。
11月27日
4:30ホテル出発。6:00頃熱気球の現場着。着いたときには熱気球は膨らみあがる直前だった。6:15よりフライト。バーナーの音はうるさく熱いが、バーナーを止めると静かに浮いている。揺れもせず本当にポッカリ浮いているという感じ。上がったら浮力を維持するためにたまにバーナーを点けるだけ。バスケットは16人乗り。1枡は75cm×150cmで4人入る。4枡あり中央にはパイロットとバスボンベ。バスケットの周りは本当に籐製だ。内側にはパッドやつかまる紐が付いている。

バスケット平面図

離陸直前の熱気球
以前NHKで誰かが、アフリカで熱気球に乗り夜明けを迎えたらすごくきれいだった。天地創造のときはこのような感じだったのじゃないかという気がした、と言っていた。でも私達はあいにくと曇り。道路もあるし、家も畑もある。天地創造とはいかない。
気球が降り始めたとき気が付いたのだがバスが気球を追ってくる。30分フライトの後発組だ。気球は適当な空き地に降り、2人降りては2人乗りそれを繰り返して後発組と入れ替わる。そうしないと気球が浮いてしまうのだろう。後発組の乗った気球をバスに乗り追いかけていく。降りたのは馬2頭を飼っている牧場だ。降りる前、気球会社の人が牧場主と話をしていたから降りる交渉をしていたのだろう。馬糞だらけの中で気球をたたむのを手伝う。虫が多いのには参った。料金に含まれている朝食後ホテルに戻る。
朝早いのは日の出を見るというのもあるが、夜明け頃は気流が安定していて熱気球にとって好条件なんだそうだ。30分と60分のフライトがあるが30分で十分。$105。
簡単に風呂に入り一寝入りしようと思ったが眠れない。11:30頃ホテルを出て昨日のラフティングの写真を取りに行きながら街を散歩。土産物屋にアボリジニ模様の鍋敷きがあったので購入。$5。
昼食は韓国料理屋に行く。隣にラーメン屋があったが高い。私の好きなチャーシュー麺が$10.5もする。テーブルを通路に置いてある店なのに。このあたりは昨日夕食を摂った山玄の裏手で食堂街を形成している。
骨付きカルビ、プルコギ、ユッケ、キムチ、ビールを頼む。料理は韓国と同じだがつき物のサンチュ(菜っ葉)がない。ニンニク、辛子味噌もない。まあ仕方のないことか。値段は忘れてしまったがそんなに高くはない。
ここのアルバイトの日本人ギャルの話。“友達と3人でアパートに住んでいる。今のアルバイトは時給$5で週休制。アパート代と食費を払ったら残らない。本当はカナダに行きたかったが、日本で申し込むワーキングホリデーの受付所で、カナダの枠は一杯でオーストラリアなら空いていると言われケアンズになった。週1回ワーキングホリデー相手の求人広告が出るが、人がワーッと集まってすごい倍率です。”
昼食は7人で摂ったが買い物が残っていたので、皆とはカジノで落ち合う約束をして、免税店のオールーダースへ行く。ここは山玄の隣。道路の反対側はカジノ。港へも4~5分。この辺りがケアンズの中心街で何でもある。
ぬるま湯に漬けるとタオル、エプロン、バッグなどになる直径6~7cm、厚さ2cmの物があった。面白そうだなと思ったが出来上がり品のデザインがいまいちなのでやめておく。結局ケンドーンの四角い布にする。ハンカチかと思ったが布地が厚い。
韓国人の青年店員はテーブルクロスと言い、研修中の日本人女性は布巾と言う。帰ってからうちの奥さんは弁当包みじゃないのと言う。$8.95。
カジノに行くが相変わらずぱっとしない。だが一昨日とは違い、$200両替して手持ちは$200~300を行ったり来たり。ブラックジャックでは一昨日負けたディーラーが来ると私は隣のテーブルに移り、彼がまた私のいるテーブルに来ると私はまた移るというように相性の悪いディーラーを避けてプレーする。昨日スロットで$1,500稼いだ並木さんが、大小が開かないかな、開けてもらおうよと言うので、夕食後開いていなかったら開けてもらいましょうと言う。
夕食は昼食を摂った韓国料理屋の上階にある日本食おちゃちゃ。メンチカツ定食、焼肉定食、ざるそば等がある。どれも$10前後。日本の定食屋と同じ。
さあケアンズ最後のカジノ、といってもそんなに気負ってはいない。大小には客はいないがディーラーがいて電気がペカペカ点いている。期待はしないがブラックジャックやルーレットをあれだけやって駄目なのだから気分直しに始めた。4のぞろ目(全部のサイコロが4)、3個のさいころの出目の合計が4(1,1,2)や17(5,6,6)の高倍率のところにポーカーチップを置く。
大小は3個のサイコロを使い、3個の出目の合計が10以下なら小、11以上なら大となる。大か小かに賭けて当れば、賭けた金額と同じだけ配当がある。(2倍になる。)他の場所はそれぞれの倍率が決まっている。
3回目にポーカーチップを置いてから確認すると4のぞろ目ではなく5のぞろ目になっている。置く場所を間違えたのだ。$5のミニマムのポーカーチップなのでそのままにしておくと、5のぞろ目が出た。180倍だ。ぞろ目の出る確率は1/6の3乗だから216分の1。その差はカジノ側の取り分なのだろう。$5が$900になった。それ以降4のぞろ目はやめて5のぞろ目に賭け続ける。10回もしないうちにまた5のぞろ目が出た。テーブルに座って賭けている人は4人だが、後ろに立って見ているギャラリーは10人以上。
ワーッ、また出たー。イエイェーッと大騒ぎだ。この間に4や17も出た。これは64倍。5や16は32倍。これらの目が出れば私の流れだ。ここらには2~3枚のポーカーチップを置いてある。30分くらいのあっという間に$5,000ほどのポーカーチップが溜まった。
普通なら出やすい低倍率のところに賭ける人が多く、親の総取り状態だったはずだが、へそ曲がりの私は高倍率の端っこに賭けるからディーラーにとっては最悪の状態だっただろう。これからはぞろ目の玉庭とでも名乗ろうか。
しかしその後は高倍率が出なくなり私も当らなくなった。並木さんは10分ほどで$800損をしたと言っていた。皆もう帰ろうよと言うし、当らなくもなってきたし、潮時かと思い引き上げる。手持ちは$4,500。21:00前にカジノから帰るのは初めてだ。
部屋に戻るが退屈だ。並木さんは一昨日、昨日とマッサージを頼んだというので、私も頼んでみよう。ホテルのフロントへ電話するも一杯だと断られる。日本旅行の蜷川さんに電話すると、大丈夫です、22:00までには行きますとの返事。
来たのは22歳という日本人男性。私の部屋に遊びに来ていた林さんがいろいろ質問する。紀州生まれで高校卒業後指圧の専門学校へ行き、去年ケアンズに来たと言う。長男で一番上だと言う。

ザ・リーフホテル&カジノの外観
林さんは“お前は親不孝だな。親をオーストラリアに呼んだことがあるのか。ないのか、本当に親不孝だな。”とお説教をしている。“収入はあまりないけど住んでいると住みやすいですよ。ただタバコが高いのには参りますけど。”とも彼は言う。確かにタバコは高く$7前後で日本の3倍。マッサージが終わってから私が持ってきたショートホープをチップ代わりに渡すと、“こういうものが本当にうれしいんですよ。”と言って帰って行った。45分で$60。
11月28日
フライトは12:45分だが7:00モーニングコールの8:30出発。飛行場はホテルから見えるから10分ほどで着くはずだが、バスは反対方向の繁華街へと向う。オールダースに着く。9:00前なのに店を開けて待っていた。今回旅行に参加しなかった社員4人に土産を買う。ケンドーンのTシャツ。$29.9/枚。今まで社員に土産など買ったことはなかったが、昨日勝ったのと時間に余裕がありすぎたため買ってしまった。
$45,000もオーストラリアドルで持っていてもしょうがないので銀行へ行く。銀行はまだ開いておらず9:30からだ。とおりの向こう側に両替の看板が出ている。行くと開いてはいる、がレートだけ見て戻ってくる。9:30過ぎ銀行へ行くと、当然ながら両替屋よりレートはいい。米ドルに替えてもらうとUS$3,023。こちらに着いてからUS$1,000を2回両替しているから、遊んで、食べて、買ってもUS$1,000残った勘定になる。お釣りが来たのは今回が初めてだ。
平成7年10月に日本の銀行に愛想をつかし、小遣いの大半をシティーバンクのドル預金にした。9年4月にお金が必要になったので解約したが、2万ドルは日本円にせず米ドルで持っていようと考えた。円も世界で通用するが世界中どんな辺鄙なところでも通用するのは米ドルだから。
シティーバンクにドルのキャッシュで欲しいと言ったら、キャッシュだと$1につき¥1の手数料がかかるが、トラベラーズチェックなら手数料なしだと言う。$100、$1,000のチェックにして貰う。他の通貨と交換するときはチェックの方がキャッシュよりほんの少しだけれどレートが良い。それが普通だが後進国では逆になるし両替してくれない場合もある。フィリピンのカジノで$1,000のチェックの両替を頼んだら偽物じゃないかと5分ほど調べていた。そしてシティーバンクにも電話で確認をしていた。使い勝手はキャッシュの方がいい。
日本の金利は最低だ。もう長い間金融機関を助けるため政府が低金利政策を取っている。それでも駄目なところは倒産してきている。まだ出てくるだろう。低金利政策など取らないでもっと早くから潰してしまえばよかったのに。誰かの試算によれば、もう国民の金利合計で2兆円も金融機関に儲けさせているのだそうだ。
日銀特融といってお札をどんどん印刷するから円もどんどん安くなる。円安になれば、2~3年前までだったら景気がよくなるはずだが、今は電気を始め色々な業種が海外で生産しているので景気は良くならない。それなら輸入品が安く買えたり、海外旅行で円の使いでがある円高の方が良い。景気が悪くても今のうちに行革をやって公務員を減らしたり、特殊法人を整理したりすれば我慢もするが。
現在国、地方自治体(含国鉄)を合わせて借金が600兆円あるそうだ。国民一人当たり500万円だ。4人家族だったら2,000万円。考えただけでもぞっとする。私たちの代で処理できず子供や孫の代まで引き継がれるかと思うと暗澹としてくる。(カジノで遊んでいる場合じゃない、という声が聞こえそうだ。)
ケアンズ空港も大きくなって免税店もたくさん出来た。ひとつの店には豪酒といってオーストラリア産の清酒が置いてあった。4合瓶で$19.90。日下部さんが、大橋巨泉の店ではカラスミ付で$45、街の酒屋では$15で売っていたと言う。店員に、免税店のくせに街の酒屋より高いじゃないか、と文句を言ったら後ろに並んでいた日本女性に“それは当たり前です。安いものは自分の足で探さなくてはいけないんです。”と怒られてしまった。350cc入りの小瓶を奥さんの土産にする。
帰りの飛行機のスチュワードは日本語が上手だった。
“ずいぶん日本語が上手ですね。”と私。
“名古屋に2年間住んでいました。奥さんは日本人です。”と彼。
“今オーストラリアにたくさんの日本の若者がいるけれど英語を勉強している人は何人もいない。レストランや免税店のアルバイターも全然英語がしゃべれない。”と私。
“もったいないですね。”と彼は言っていた。
“ずいぶん日本語が上手ですね。”と私。
“名古屋に2年間住んでいました。奥さんは日本人です。”と彼。
“今オーストラリアにたくさんの日本の若者がいるけれど英語を勉強している人は何人もいない。レストランや免税店のアルバイターも全然英語がしゃべれない。”と私。
“もったいないですね。”と彼は言っていた。
私も人のことを言えた義理ではないが、オーストラリアに来た目的のひとつには英語の勉強があったはずだから頑張って欲しい。年を取ってからではなかなか覚えられない。
南アフリカのラグビーツアーに行く前にマイクの一口英会話を聞き、その後やはりNHKの基礎英語1,2を聞き、今基礎2,3を聞いている。昔からの友人の深海に、早稲田の理工を出て何で中学の英語なんかやってんだ、と馬鹿にされるが仕方ない。基礎からやるしかない。
基礎1ではER、IR、ORの発音は全て同じで、口を大きく開けないで(少しすぼめて)舌を口の中のどこにもさわらせずにアーと発音する、と言っていた。こんなの中学校で習ったかな。パースに行ったとき口を大きく開けてパースと言うと通じず、口をすぼめてパースと言ったら通じた。どう聞いても私には同じパースに聞こえるのだが違うのだろう。私には基礎1も役に立つのだ。
今基礎3のテープと同時にしゃべろうとするとついていけない。野口悠紀夫の超勉強法によると、英語は全て暗記しなさい、とある。20回も聞けばそのときは暗記できるが、翌月になって別のものを暗記しだすと前月暗記したものはそっくり忘れてしまう。ビデオを重ね撮りすると古いものがそっくり消えてしまうのと同じだ。
オーストラリアのカジノもブリスベーン、ゴールドコースト、パースについで4箇所目だ。あとまだダーウィン、タウンズビル、シドニー、メルボルン、アデレード、アリススプリング、ホバート、ロンセストンにある。オーストラリアだけでもまだまだ楽しめそうだ。
第11報終わり

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